【連載⑬】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?)

4月26日火曜日午後

【熊本地震・ライフライン&交通情報】

皆様こんにちは。「熊本地震」の事態がどんどん悪化しています。雨による二次被害、避難所の衛生問題、救援物資の不平等分配、その他エトセトラエトセトラ。一日も早い終息を祈るばかりです。下記は「熊本市内の今日昼現在までの復旧状況」です。

1.断水・給水

【県内の断水の状況】

『熊本県内』では今日午前10時現在少なくとも9つの市町村のおよそ1万9000世帯で断水が続いています。熊本市西区の一部では配水管が破損し新たに断水したり水が出にくくなっている地域が出ています。

このうち『益城町』ではおよそ1万世帯とほぼ全世帯で断水が続いていましたが昨日から一部の地区で給水が再開されました。

町は1000~2000世帯での再開を見込んでいますが、水道管の破損が激しい地域もあり、全面的な復旧の見通しは立っていないとしています。

『西原村』ではおよそ2500世帯とほぼ全世帯で断水が続いているほか、『阿蘇市』ではおよそ2042世帯、『御船町』では1796世帯が断水しています。

熊本市上下水道局によりますと、配水管が破損した影響で本日午前10時現在、熊本市西区の一部の地域で、断水したり、水が出にくくなったりしているということです。

熊本市では、今月21日までにほぼ全ての地域で送水が再開され、断水が続いているのはおよそ1000世帯まで減少していましたが、

これにより、断水となる世帯は再び大幅に増えるおそれがあるということです。

※10市町村は、熊本市、阿蘇市、大津町、益城町、御船町、甲佐町、西原村、小国町、南阿蘇村。

【熊本市西区で断水拡大の恐れ】

熊本市上下水道局によりますと、配水管が破損した影響で、本日日午前10時現在、熊本市西区の一部の地域で、断水が起きたり、水が出にくくなったりしているということです。

熊本市では、今月21日までにほぼ全ての地域で送水が再開され、断水が続いているのはおよそ1000世帯まで減少していましたが、これにより断水となる世帯は大幅に増える恐れがあるということです。

【給水地点の状況】

熊本県内の臨時の給水地点です。

『熊本市中央区』

一新小学校

黒髪小学校

熊本市役所

白川公園

五福小学校

熊本市上下水道局の7か所

午前7時~午後21までです。

『熊本市東区』

託麻西小学校

託麻東小学校

長嶺小学校

日下部公民館

健軍水源地

戸島団地

託麻スポーツセンターの7か所

午前7時~午後21時までです。

『熊本市西区』

城西小学校

城西中学校

花園小学校

西部上下水道センター

荒尾団地公園は午前7時から午後9時までです。

峠の茶屋公園は午前8時~午後20時までです。

熊本新港船着き場は午前8時~午後19時までです。

『熊本市南区』

南区役所

舞原公民館

城南中学校

下益城城南中学校

日吉小学校

平成中央公園の6か所

午前7時~午後21時までです。

『熊本市北区』

龍田小学校

弓削小学校

武蔵小学校

武蔵中学校

清水岩倉台地区

北部総合出張所

高平台小学校の7か所

午前7時~午後21時までです。

『玉名市』

玉名市役所

午前8時30分~午後19時までです。

『菊池市』

旭志総合支所(きょくし)。

菊之池小学校(きくのいけ)。

つまごめ荘

菊池市文化会館の4か所で、

午前8時~午後20時までです。

『菊陽町』

菊陽町役場

光の森多目的広場

武蔵ヶ丘団地4丁内集会所前の3か所

午前7時~午後18時までです。

『大津町』

生涯学習センター

運動公園の2か所

午前7時から午後19時までです。

『益城町』

益城町役場

広安小学校

広安西小学校

ひろやす荘

平成唯仁館

総合体育館

いこいの里

熊東園

保健福祉センター

西野小学校

中央小学校

花へんろ

テクノリサーチパークの13か所

午前8時から午後20時までです。

『御船町』

小坂小学校前

御船中学校前

高木小学校前

木倉分館は、午前7時から午後18時までです。

七滝中央小学校は、午前9時と午後15時15分です。

七滝郵便局は、午前11時半と午後17時です。

来郵便局は、午前10時と午後16時です。

玉虫団地は、午前7時と午後113時半です。

上田代公民館は、午前10時40分と午後16時40分です。

旧JA水越は、午前10時です。

『甲佐町』

南三箇神社

中山公民館付近

南領公民館

井本緑化資材

北原区長宅前

乙女小学校の6か所

「南三箇神社」と「中山公民館付近」以外は24時間給水を行っています。

『山都町』

山都町役場本庁舎

山都町役場蘇陽支所の2か所

午前8時~午後20時までです。

また、ボランティアグループによる給水が

旧菅尾小学校

旧中島西部小学校

馬見原公民館の3か所

午前9時~午後17時まで行われます。

『西原村』

山西小学校

河原小学校

西原中学校の3ヶ所

24時間給水を行っています。

『宇土市』

市民体育館

袋内団地の2か所

午前7時~午後21時までです。

『宇城市』

宇城市役所駐車場

保健福祉センタ一

松橋小学校

豊福小学校

豊川小学校

当尾小学校

小川ラポート

河江小学校

豊野町コミュニティセンターの9か所

午前7時~午後21時までです。

『美里町』

美里町役場中央庁舎

砥用庁舎

坂貫農山村広場の3か所

午前9時~午後19時までです。

『阿蘇市』

一の宮小学校

阿蘇市役所内牧支所

阿蘇小学校

阿蘇西小学校

山田小学校

阿蘇中学校

古城公民館

中通公民館

枳公民館

狩尾1区公民館

狩尾2区公民館

永草公民館

赤水公民館

車帰公民館

阿蘇体育館

阿蘇くんわの里

阿蘇の司ビラパークホテル

たちばな園

阿蘇みやま荘

農村公園あぴか

北黒川公民館付近三叉路

元黒川、JA阿蘇旧黒川支所裏

旧尾ヶ石東部小学校

かんぽの宿阿蘇

大阿蘇病院

ケアーズイン・杉田産業

跡ヶ瀬コミュニティーセンター

宮地地区市役所付近

乙姫公民館

乙姫かかしの隠れ家近辺

下がり山住宅

伊藤製材所近辺の32か所

「阿蘇の司ビラパークホテル」のみ24時間給水を行っており、他は全て午前8時から午後21時までです。

『南小国町』

自然休養村管理センターで午前8時から午後21時までです。

『小国町』

杖立地区多目的無料駐車場で午前9時~10時半と午後15時半~午後17時までです。

『南阿蘇村』

下野公民館

南阿蘇中学校体育館

村営住宅室町団地

東下田後藤病院跡地

東下田中組防火用水前

沢津野詰所前

下田交差点の7か所

24時間給水を行っています。

【了承なしでも水道の応急作業】

熊本市では地震による断水の解消に向け、住宅の敷地内の水漏れへの処置を早急に行う必要があるため、条例に基づいて所有者の同意がない場合でも敷地内に入って応急作業を行うことがあるとして、市民の理解を求めています。

熊本市では、水道管の水漏れによる水圧の低下で、一部の地域で水道水の供給が再開できていません。このうち住宅に水を通す「給水管」の水漏れも多く見つかっていますが、所有者が避難で不在の場合、担当者が住宅の敷地内での作業の同意を取ることが難しいのが実情です。市の上下水道局では、水道の早期復旧を急ぐ必要があるとして、市水道条例の災害時の規定に基づき、必要な場合、住宅の所有者の同意がなくても担当者が敷地内に入り、応急措置を行うことがあるとしています。こうした応急措置は市の職員だけでなく、応援で派遣されたほかの自治体の職員も実施しているということです。※作業担当者は必ず制服と所属自治体の腕章を着用しています。

市上下水道局は「水道の供給再開が急がれる状況で、住宅の敷地内での作業にご理解をいただきたい」としています。

2.電気

昨日までと状況は変わりません。

3.ガス

昨日までは状況は変わりません

4.鉄道

【九州新幹線、明日全線再開へ】

「九州新幹線」は、地震で列車が脱線した影響で熊本と新水俣の間で運転ができない状態が続いていますが、試験運転で安全が確認されれば、明日27日午後全線で運転を再開する見通しとなりました。

九州新幹線は、今月14日の地震で回送列車が脱線したほか、防音壁や高架橋などの設備、およそ150か所で損傷が見つかり、博多から鹿児島中央までの全線で運転ができなくなりました。

その後、復旧工事を進め今月20日に熊本県の新水俣と鹿児島中央の間で、23日には博多と熊本の間で運転を再開しました。

JR九州は依然、運転ができない状態が続いている熊本と新水俣の間で脱線した列車の撤去を終えたため、明日午前9時からこの区間で試験運転を行うことを決めました。

JR九州は、試験運転で安全が確認されれば、当初、明後日28日を目指していた全線での運転再開の予定を前倒しして明日27日午後14時台の列車から再開することにしています。

【新幹線】

九州新幹線は、熊本と新水俣の間で、依然、運転を見合わせています。

【在来線】

JRの在来線は「豊肥線」の熊本県の肥後大津と大分県の豊後竹田の間で運転を見合わせています。

【私鉄など】

「南阿蘇鉄道」は、全線で運転を見合わせています。

また「熊本市の路面電車」は、安全確保のため速度を落として運転しています。

5.空の便

熊本空港を発着する空の便で、今日26日運航する予定の便は、

「全日空」の羽田や大阪などとの間を結ぶ21便と、

「日本航空」の羽田と大阪をそれぞれ結ぶ12便、

「ソラシドエア」の羽田との間を結ぶ7便、

「ジェットスター」の成田との間を結ぶ2便、

「フジドリームエアラインズ」の県営名古屋との間を結ぶ6便、

「天草エアライン」の天草や大阪との間を結ぶ4便です。

6.医療

【熊本県内の本日26日の医療機関の状況】

熊本県内の医療機関の状況について26日午後の情報をお伝えします。

『熊本市内』で「外来診療」を受け付けている医療機関です。

熊本赤十字病院

国立病院機構熊本医療センター

済生会熊本病院

熊本大学医学部附属病院

慈恵病院

桜十字病院

「熊本地域医療センター」は、診療を受けるにはかかりつけの医療機関の紹介状が必要です。

また午後18時から午後23時まで小児科・内科・外科の夜間診療も行います。

「東病院」はリハビリテーションも受け入れています。

杉村病院

福田病院

熊本中央病院

くまもと森都総合病院

熊本機能病院

熊本泌尿器科病院

健軍熊本泌尿器科

朝日野総合病院

北部病院

表参道吉田病院

がみね田村整形外科

大腸肛門病センター高野病院

川野病院

「江南病院」は人工透析の必要な患者も受け入れています。

「くわみず病院」は通常通り、外来診療を受け付けていますがリハビリテーションの受け付けは行っていません。

リハビリテーションは5月2日をめどに受け付けを再開したいとしています。

内視鏡検査は救急の場合のみ対応しています。

熊本整形外科病院

以上の医療機関は、外来診療を受け付けています。

一方、

「熊本市民病院」は病院の建物の安全確認がとれるまで外来診療と救急外来の受け付けを当面、中止しています。

ただし、かかりつけの人で緊急の場合のみ病院の正面玄関付近で薬の処方箋を発行しています。

続いて、熊本市以外の自治体にある医療機関です。

『益城町』

「さくら病院」は外来診療は予約のある人のみ対応していて、原則として初診の受け付けはしていません。

地震によるけがや体調を崩した人については医師が避難所で対応しています。

次の医療機関は、通常通り、外来診療を受け付けています。

『宇城市』

宇城総合病院

済生会みすみ病院

『八代市』

熊本総合病院

熊本労災病院

桜十字八代病院

『菊池市』

川口病院

『玉名市』

玉名中央病院

『山鹿市』

山鹿市民医療センター

『阿蘇市』

阿蘇医療センター

阿蘇温泉病院。

『山都町』

矢部広域病院

『氷川町』

八代郡医師会立病院

『人吉市』

人吉医療センター

『水俣市』

水俣市立総合医療センター

『上天草市』

上天草総合病院

『天草市』

天草中央総合病院

以上の医療機関は本日26日は通常通り、外来診療を受け付けています。

【エコノミークラス症候群「車中泊以外も注意」】

いわゆるエコノミークラス症候群について、避難所で予防を呼びかけている医師は、「避難生活が長期化する中、車で寝泊まりしている人だけでなく、避難所で生活する人のリスクも高まっている」として予防を徹底するよう呼びかけています。

「熊本赤十字病院」では今月14日の地震発生以降、エコノミークラス症候群で7人が入院し、このうち3人は今も入院して治療を受けています。

いずれも車で寝泊まりしていて発症したということですが、避難所を回って予防を呼びかけている医師の細川浩さんは避難所で生活している人たちが発症する危険性も高まっていると指摘します。

細川医師は「避難が長引く中、避難所で生活している高齢者を中心に体を動かす機会が減っている。

長い時間、狭い場所で同じ姿勢をとりがちになり、こうした人たちがエコノミークラス症候群を発症するリスクが高まっていると」と指摘しました。

その上で、細川医師は「適度に運動する」ことや「足の血の流れを良くする医療用ストッキング」などを活用すること、それに「こまめに水分を補給」するなど予防を徹底してほしいと話しています。

【避難所での食中毒予防対策を】

避難所での食中毒に注意です。

熊本県では、今後、避難所での集団食中毒の発生が懸念されるとして、炊き出しをするボランティアや食料を提供する業者などに対し、予防策を講じるよう呼びかけています。

県によりますと、地震による避難生活の長期化に伴い、今後、気温が上がるにつれて、避難所で提供された食事が原因の食中毒の発生が懸念されるということです。

県がボランティアなどに呼びかけている具体的な予防策は、

・手洗いや消毒を徹底する

・調理する際は材料をしっかり加熱し飲用の水を使う

・調理器具は清潔を保ち、水がない場合でも汚れを取り消毒をする

・おにぎりを握るときは素手ではなくラップを使う

などとなっています。

また避難所で配った食料を取っておいて、あとで食べる被災者も多いとして、食中毒が発生しないように、早めに食べることや適切な保存を、被災者に呼びかけるよう求めています。

【感染症を防ぐ避難所のトイレ掃除】

ノロウイルスなどによる感染症を防ぐため熊本県では、トイレ掃除の手順を紹介し避難所の運営者などに実施を呼びかけています。

トイレ掃除の手順書のポイントです。

・掃除をする人はマスクと使い捨てのゴム手袋を着用し、ゴミなどを素手でさわらない。

・最初に床をほうきではき、ゴミ袋の交換を行う。

・そのあとの拭き掃除は塩素系消毒液のついた布で、「ドアノブ」「手すり」「水洗レバー」といった人が触れる機会が多いところから順番に行う。

・便器の内側の掃除は消毒液の原液をかけ、2,3分後にこすらずに水を流す。汚れはトイレ掃除用のたわしなどで落とす。

・掃除が終わったら必ず手を洗う。水道が使えない場合は消毒を行う。

熊本県ではこのトイレ掃除の手順や掃除用の消毒液の作り方などをホームページで紹介しています。

【URL】

http://www.pref.kumamoto.jp/kiji_15514.html?type=top

【避難所の感染症対策を呼びかけ】

熊本県は避難所で衛生状態が悪化し、ノロウイルスによる感染症が発生しやすい状態になっているとして被災者に対して予防対策を取るよう呼びかけています。

熊本県によりますと、県内の避難所では昨日までの6日間で「ノロウイルスの感染者が30人」確認されました。

県では避難所で生活している被災者に対してノロウイルスなどの感染症に備え、

・食事の前やトイレの後の手洗いを徹底し、手を洗えない場合は消毒すること。

・排せつ物やおう吐したもの、それにおむつの処理は素手で行わず、汚染されたものの消毒は塩素系の消毒剤を使用することなどを、呼びかけています。

また「インフルエンザや風邪」への対策として

・せきやくしゃみをするときは周りの人から顔をそらせること

・マスクを着用することを呼びかけています。

さらに避難所のトイレの清掃を行う施設管理者やボランティアなどに対し、

・マスクやゴム手袋の着用

・塩素系の消毒剤を使って清掃にあたるなど、トイレを清潔に保つよう呼びかけています。

【生活不活発病に注意】

避難所では、動きまわることが少なくなり、掃除や買い物など日常行っていたこともできなくなることから、心身の機能が低下する「生活不活発病」に注意が必要です。

予防のポイントは、

・横になるより、座ること。

・身の回りを片づけて動きやすい環境を作ること。

・気分転換に散歩や運動をすること。

避難している人だけでなく、自宅にいる人も地震で環境が変化したことでそれまでより動かなくなるおそれがあります。

特に高齢者や持病がある人は、生活不活発病を起こしやすいとして、厚生労働省は注意を呼びかけています。

(続く)

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