【連載134】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?)

8月25日木曜日昼

【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】

皆様こんにちは。本日25日午前10時43分熊本地方気象台発表です。

熊本県では本日25日昼過ぎから夜のはじめ頃まで『急な強い雨や落雷』に注意が必要です。九州北部地方は晴れや曇りとなっていますが湿った空気の影響で『雨の降っている』所があります。

本日25日の熊本県は高気圧に覆われて概ね晴れますが湿った空気や強い日射の影響により大気の状態が不安定となるため『昼過ぎから夜のはじめ頃にかけて雷を伴った激しい雨』の降る所があります。高温が予想され『熱中症の危険が特に高くなる』見込みです。暑さを避け『水分をこまめに補給』するなど十分な対策をとることが必須です。

明日26日の熊本県は高気圧に覆われて概ね晴れますが午後は湿った空気や強い日射の影響により大気の状態が不安定となるため『雷を伴った激しい雨』の降る所があります。

波の高さは外海では本日25日、明日26日ともに1メートル、内海で

は本日25日、明日26日ともに0.5メートルの見込みです。

阿蘇山(中岳)上空およそ1500メートルの風は本日25日午前9時現在、南東の風5メートル、午後21時の予想は南東の風3メートル、霧島山(新燃岳)上空およそ1500メートルの風は本日25日午前9時現在、東の風11メートル、午後21時の予想は東の風7メートル。

本日25日正午~明日26日正午までの1時間雨量は多い所では40ミリ、24時間雨量は多い所では70ミリの見込みです。

熱中症には十分ご注意ください。突然豪雨、雷雨では二次災害が予想されますので注意情報を見て(聞いて)早めに避難するようにしてください。

政府は昨日24日、熊本地震の復旧・復興関連の事業費4139億円を盛り込んだ2016年度第2次補正予算案を閣議決定しました。河川や道路、公園などの復旧費991億円、中小企業の施設復旧費に対する「グループ補助金」の第2弾400億円などを計上しました。グループ補助金は被災した複数の企業が共同で復興事業に取り組む場合に最大75%を補助する制度。第1次補正予算で設けた「熊本地震復旧等予備費」で400億円(県負担分と合わせ600億円分)を計上しましたが、7月22日に締め切った1次公募の1次締め切り分で申請予定額が618億円に上り今後も増える見通しとなったため今回400億円を積み増しました。利子補給による低利融資など中小企業の資金繰り支援には410億円を追加しました。国公立と私立の学校施設や研究設備の復旧には351億円。保護者らが被災した児童・生徒・学生の就学支援にも41億円を盛り込みました。医療施設や社会福祉施設の復旧には174億円。県が創設する復興基金の原資には510億円を計上しました。県や市町村による災害公営住宅整備には98億円を支援。約500戸を見込みました。九州自動車道と大分自動車道の復旧には342億円を充てました。災害廃棄物処理事業費の補助金は97億円。県内では宇城市や御船町など29市町村分を想定しました。熊本市の東部環境工場など県内19の廃棄物処理施設の復旧事業に対する補助金は32億円。地震後、政府は1次補正で総額7千億円の同予備費を設けました。これまでに2477億円の使い道を決定。残りのうち4100億円を2次補正の財源に充てます。予備費の残りは約400億円となります。

これだけの大きな予算。毎回思うのですが「きちんと使われたこと」を「誰」がチェックするのでしょうか?被災者の生活を安定させ、熊本を復旧復興することは早急の課題ですが、効率よくお金が使われることを信じたいです。

熊本地震の被災者を支援する日本財団(東京)は昨日24日熊本県益城町で実施した被災者状況調査に基づき同町の仮設住宅では『65歳以上の高齢者世帯が4分の1』を超えるとの推計結果を発表しました。同町では昨日24日現在17団地1556戸の仮設住宅の建設に着手。うち10団地1196戸が完成し順次、入居が進んでいます。

一方、財団が5月に実施した『自宅軒先などで避難生活を続ける被災者調査では高齢者世帯が23.2%』。これらの割合を基に推計したところ仮設住宅での高齢者世帯率は『町全体の9.9%(2010年国勢調査)を大きく上回る26.8%』になったとのこと。財団は「若い世帯から生活を再建して仮設住宅から出ていく傾向にある。時間とともに仮設団地の高齢化はさらに進む」と指摘。医師や看護師らによる巡回など高齢者世帯のケアが必要だと訴えました。

いつも一番最後に取り残されるのは『弱者』です。上記の場合『老人』にあたります。若者は働き口が見つかればさっさと避難所や仮設住宅を出て行けますが、老人はそういうわけにはいきません。老人は一人で買い物にもいけないので孤独な状況を強いられます。自治体は今のうちから『どの仮設住宅に、どのような年齢層』が入居しているのか確認し、年内、1年後、2年後の予想を立てておくべきではないでしょうか?また老人が多い仮設住宅には『病院に行くバス』『移動販売所』なども準備必要があるのではないでしょうか?『備えあれば患いなし』という気持ちに自治体がくれればいいのですが。果たして……。

1.被災地情報

①建物全壊率8割超のエリアも!熊本地震で被災の益城町!

熊本地震で震度7に2回見舞われた熊本県益城町の中心部は、建物の全壊率が4割を超える地域が帯状に広がり、8割を超える所もあったことが、日本建築学会九州支部の調査でわかりました。阪神・淡路大震災で最も激しい揺れが観測された地域の全壊率に匹敵するとのことです。福岡市で24日に開かれた同学会大会で報告されました。

町役場を含む南北約1キロ、東西約1.7キロの範囲にある、全2340棟(倉庫などを除く)を詳しく調べました。大きく傾いたり倒壊したりして「全壊」と判定された建物の割合は全体で24%。100メートル四方で区切って詳しくみると、町役場南の県道と秋津川に挟まれたエリアに全壊率40%を超える地点が帯状に広がり、87%や885%といった8割超の所もありました。

この地域に置かれた地震計は、4月16日の「本震」で住宅を壊しやすい周期1~1.5秒の強い揺れを記録。阪神・淡路大震災の激震地、JR鷹取駅(神戸市)で記録された揺れより3~4割大きい結果です。

建築年代ごとの全壊率は、現行の新耐震基準が施行された1981年より前の建物は43%、81~2000年は17%、木造の耐震基準が厳しくなった00年以降でも6%でした。

建物の40%で地盤被害も確認され、学会は建物被害と地盤の影響も分析する予定ですが、調査を取りまとめた大分大の田中圭准教授(木質構造学)は「揺れ自体が激しかったことが、建物被害が大きくなった要因の一つであることは間違いない」と話しています。

②ホンダ、 熊本地震で被災の工場来月上旬に全面再開へ!

大手自動車メーカーのホンダは、ことし4月の熊本地震で被災した熊本県のオートバイ工場の操業を来月上旬には全面的に再開させると発表しました。

ホンダの熊本県大津町にある熊本製作所は、オートバイや自動車部品などを生産する工場で、震度7を観測した4月14日の地震で大きな被害を受け、操業を停止していました。

その後、6月から部品などを作る生産ラインで操業を再開し、22日には最も生産台数が多い大型のバイクなどを組み立てるラインも、およそ4か月ぶりに稼働を始めました。

ホンダによりますと、唯一、稼働を止めている生産ラインも復旧の見通しが立ったことから、来月上旬には工場の操業を全面的に再開させるということです。

操業の停止によって、これまでにおよそ6万台のオートバイの生産に影響が出ているということで、ホンダは「1日当たりの生産台数を順次、増やしながら挽回に努めたい」と話しています。

③来月開幕バスケットBリーグ 熊本地震のチャリティー試合!

バスケットボール男子の国内の2つのリーグを統一して、来月開幕するBリーグが一連の地震で大きな被害を受けた熊本の復興を支援するためのチャリティーマッチを東京都内で開催しました。

バスケットボールのBリーグは、国内の2つのリーグが統一して来月22日、新たなプロリーグとして開幕します。

昨日24日は、Bリーグの熊本や、九州にゆかりのある選手で構成する九州選抜チームが、Bリーグ選抜チームと東京の代々木第二体育館で対戦しました。

試合前には両チームの選手たちが胸に「がんばるばい熊本」という激励のメッセージが書かれたTシャツを着て、募金活動を行いました。

試合は、熊本ヴォルタ-ズの中西良太選手が速攻から巧みにシュートを決めるなどして九州選抜チームが延長戦まで粘りましたが、90対94で敗れました。

熊本ヴォルタ-ズ所属で、熊本市出身の小林慎太郎選手は「スポーツの持っている力を会場の熱気として感じましたし、熊本にもこの思いは届いたと思います。感謝しかないです」と話していました。

Bリーグは会場で集めた募金とユニフォームなどのチャリティーオークションの売り上げ、それに試合の収益の一部を、熊本復興の支援のために寄付することにしています。

➃ミニ四駆で熊本を応援!

大きな被害を出した2016年4月の熊本地震。日本中から支援の手が差し伸べられ、各企業も復興支援の取り組みを行っています。そんななかプラモデルやミニ四駆で知られる模型メーカー・タミヤが発売したのが、熊本県を応援するスペシャル仕様のミニ四駆「がんばれ! 熊本ミニ四駆(くまモン版)」です。

こちらは、利益全額がタミヤから熊本県に寄付されるという支援アイテム。組み立て&塗装ずみの「くまモン」ドライバー人形が乗ったなんともかわいらしいミニ四駆です。

ボディーのベースには人気のライキリを使用。くまモンがしっかり見えるように、クリア素材を採用し、ステッカーでカラーを表現しています。

シャーシはダブルシャフトモーターを中央に配置した「MAシャーシ」で、久しぶりにミニ四駆に触れる人は、その進化に驚くそう。かつてミニ四駆少年だった方々に、ぜひ遊んでほしい一台です。

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「るるぶ熊本 応援版」は、2016年7月現在で安全に観光できる場所を紹介した最新ガイドブック。食べ物、焼酎から玩具まで「くまモングッズ」も人気。小銭を貯めて支援するなら、こんな楽しい「くまモンの貯金箱」など多数

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⑤熊本地震直後、何を検索?避難・デマ…意外な「英語」!

大災害の発生直後、人々はどのような情報を求めるのか?インターネット検索大手ヤフーが、熊本地震発生後の被災者らの検索ワードを分析しました。避難の手がかりを探したり、デマの真偽を確かめたりする動きが目立ちました。中には「英語 大丈夫」など、SNSで自身の安全を伝えようとした姿も浮かびました。

ネット上の情報を防災に役立てようとする動きは、2011年3月の東日本大震災以降、様々な分野で広がっています。ただ、東日本大震災では大規模な停電が長期間続いたため、ネットが使えなくなり、地震発生直後の被災地での検索データはほとんど残されていません。一方、熊本地震では被災地でも多くの家でネットが使える状況だったため、発生直後の検索データを本格的に分析できる初の大規模な地震となりました。

熊本地震は、今年4月14日午後21時26分に発生。熊本県益城町で震度7を観測しました。16日午前1時25分にはマグニチュード7.3の「本震」があり、同町などでふたたび震度7を観測しました。

データは、14日の最初の地震発生から3時間の間に、熊本県内からヤフーで検索された語句を中心に分析しました。この3時間に注目したのは、日常の暮らしのなかで突然震災に見舞われたとき、どのような検索が増えるのかを知るためです。地震に関連する語句に絞って抽出。ネットにつながっているPCやスマホからの検索で、携帯電話の回線経由のものは含ません。

分析結果から、「避難」「デマ」「英語」の三つのワードで特徴的な動きが見えました。

■避難

「避難」に関しては、「地震の時安全な場所は1階か2階か」「地震 家 安全 場所」などの言葉の組み合わせが多かった。突然の大災害に見舞われ、家の中のどこにいればいいのか確かめようとしたとみられます。

データの抽出をしたヤフーの池宮伸次さんは「地震の発生が夜遅かったこともあり、ガスや水道などインフラ情報よりも、まず避難について調べる人が多かったようだ」と分析しています。

■デマ

地震の発生直後、「動物園からライオンが逃げた」というウソの情報がネット上で拡散していました。検索データでも、「熊本動物園 ライオン 地震で逃げた」などで調べる人が多くありました。

一方で、同じタイミングで「ライオン ついったー がせ」「熊本 動物園 デマ」でも検索されていました。

ヤフーによりますと、東日本大震災では、メールなどの伝達手段を通じてデマ情報は長期間に渡り拡散していました。熊本地震では、デマ情報は地震発生直後に広まりましたが、収束するのも早かったです。記事や公式見解が出る前に、ネットユーザーの間でデマを否定する動きが自発的に起きたと見られます。

■英語

検索データからは、被災地での意外な動きも浮かびました。

「ありがとう、無事だよ 英語」「気にしないで 英語」など、自分の状況を英語で伝える際の英訳を調べる人が多く見られました。池宮さんは「フェイスブックなどで海外の友達に自分の無事を伝えようとしたのではないか」と指摘しています。

背景には、SNSの利用者の増加があります。総務省の情報通信白書によりますと、東日本大震災発生直前、2011年2月のツイッターの国内利用者数は人口の約10%でしたが、2015年には3倍の31%。フェイスブックも現在、35%の人が利用しており、SNSで日常的に発信する機会は東日本大震災時よりも格段に増しています。

池宮さんは「今後、東京や大阪などの大都市で大災害が起きれば、外国人とコミュニケーションを取らねばならない場面は今回よりも格段に増えるはず。避難の指示をはじめ、お店の休業をSNSで知らせるケースなど、日頃から準備しておけることは少なくない」と指摘しています。

⑥熊本地震関連4139億円!2次補正を閣議決定!

政府は昨日24日、熊本地震の復旧・復興関連の事業費4139億円を盛り込んだ2016年度第2次補正予算案を閣議決定しました。河川や道路、公園などの復旧費991億円、中小企業の施設復旧費に対する「グループ補助金」の第2弾400億円などを計上しました。

グループ補助金は、被災した複数の企業が共同で復興事業に取り組む場合に最大75%を補助する制度。第1次補正予算で設けた「熊本地震復旧等予備費」で400億円(県負担分と合わせ600億円分)を計上しましたが、7月22日に締め切った1次公募の1次締め切り分で申請予定額が618億円に上り、今後も増える見通しとなったため、今回400億円を積み増しました。

利子補給による低利融資など中小企業の資金繰り支援には、410億円を追加しました。

国公立と私立の学校施設や研究設備の復旧には351億円。保護者らが被災した児童・生徒・学生の就学支援にも41億円を盛り込みました。医療施設や社会福祉施設の復旧には174億円。県が創設する復興基金の原資には510億円を計上しました。

県や市町村による災害公営住宅整備には98億円を支援。約500戸を見込みました。九州自動車道と大分自動車道の復旧には342億円を充てました。

災害廃棄物処理事業費の補助金は97億円。県内では、宇城市や御船町など29市町村分を想定しました。熊本市の東部環境工場など県内19の廃棄物処理施設の復旧事業に対する補助金は32億円。

地震後、政府は1次補正で総額7千億円の同予備費を設けました。これまでに2477億円の使い道を決定。残りのうち、4100億円を2次補正の財源に充てます。予備費の残りは約400億円となります。

⑦復興ねぶた、熊本へ!来月3,4に練り歩き!

青森市の夏の風物詩「青森ねぶた祭」の山車が9月3~4日、熊本市中央区の熊本城二の丸広場を練り歩きます。祭りの参加団体有志らでつくる「熊本復興ねぶた・纒組(まといぐみ)」が、熊本地震の被災地を元気づけようと企画。同広場で組み立て作業が急ピッチで進んでいます。

青森ねぶた祭は毎年8月2~7日に開催され、200万人以上の人出でにぎわいます。歴史上の人物や英雄の名場面をかたどった山車を引き連れて、ハネトと呼ばれる踊り手たちが「ラッセーラ」の掛け声で踊り回ります。

熊本にお目見えするのは、今年の祭りに参加した「に組・東芝」の「纒と唐獅子牡丹(ぼたん)」(幅9メートル、奥行き7メートル、高さ5.5メートル)。纒を持った火消しと唐獅子がにらみ合う勇壮な作品です。

山車は祭り終了後、分解され、トレーラー4台とトラック1台で陸路と船で熊本へ運搬。21日からねぶた師ら7人が、二の丸広場で組み立て作業に当たっています。

企画したのは、青森市で土木会社などを手掛ける外崎玄(とのさきげん)さん(64)。家族の住む熊本市にいたときに地震に遭遇し、そのまま避難所でボランティア活動を続けました。阪神大震災の際も被災地でねぶたを披露した経験があり、「熊本に笑顔と活力を与えられれば」と祭りの関係者に協力を呼び掛けました。

3日は午後19時、4日は正午スタート。青森から参加する囃子(はやし)方と引き手役の計約40人が練り歩きます。外崎さんは「ハネトは会場にいる皆さん。大いに楽しんで」と話しています。

開催費用は約2千万円。協賛金などを充てますが、資金が不足しており、寄付を募っています。

⑧高齢者世帯が4分の1超!

熊本地震の被災者を支援する日本財団(東京)は昨日24日、熊本県益城町で実施した被災者状況調査に基づき、同町の仮設住宅では、65歳以上の高齢者世帯が4分の1を超えるとの推計結果を発表しました。

同町では昨日24日現在、17団地1556戸の仮設住宅の建設に着手。うち10団地1196戸が完成し、順次、入居が進んでいます。

財団は7月29日~8月5日、同町内全12カ所(当時)の避難所で暮らしていた364世帯(915人)に聞き取り調査を実施。仮設住宅に入居予定の183世帯(473人)のうち、高齢者1人世帯が18.6%の34世帯、高齢者2人世帯が23.0%の42世帯など、高齢者のみの世帯が42.1%の77世帯(121人)に上りました。

一方、財団が5月に実施した自宅軒先などで避難生活を続ける被災者調査では、高齢者世帯が23.2%。これらの割合を基に推計したところ、仮設住宅での高齢者世帯率は、町全体の9.9%(2010年国勢調査)を大きく上回る26.8%になったとのこと。

財団は「若い世帯から生活を再建して仮設住宅から出ていく傾向にある。時間とともに仮設団地の高齢化はさらに進む」と指摘。医師や看護師らによる巡回など高齢者世帯のケアが必要だと訴えました。

⑨命大事に、熊本で支援活動!

長崎県の地元紙「長崎新聞」の元記者で、東日本大震災の被災地でボランティアを続けてきた南輝久さん(67)=長崎市=が、熊本でも活動しています。「命」の大切さを考えてきた記者の経験から、高齢者の孤独死などを防ぎたいとの思いがあります。

原爆で異母兄姉4人を亡くした南さんは、現役時代に事件事故など生命に関わる取材を担当。退職後の東日本大震災では、津波に流されたがれきの山が広がる街並みをニュースで見て、マイカーに支援物資を積んで現地に駆け付けました。それから毎年、仮設住宅で歌声喫茶を開いたり、炊き出しを行ったりしています。

熊本地震の発生後、4月下旬から熊本市や御船町を拠点に活動。東北でできたボランティア仲間にも声を掛け、車中泊をしながらがれきの撤去や家の片付けを手伝いました。7月からは御船町辺田見の老人総合福祉施設「グリーンヒルみふね」の協力で施設に宿泊。入所者の自宅の片付けをしたり、高齢者の話し相手になったりしています。地元の子ども向けイベントでは、夏休みの思い出新聞の作り方を講義。小学生に新聞のレイアウトの仕方を教えました。

8月末でいったん活動に区切りをつけますが、継続して熊本を訪れるつもりです。「原爆を原点に『命を大事に』という思いはずっと続いている。孤独死などの問題が発生しないよう関わっていきたい」と話しています。

⑩熊日連載「素顔の動物園」出版、全103種紹介、被災状況も!

熊本日日新聞社は、熊本市動植物園にいる100種類超の動物を紹介した本「素顔の動物園」を出版ました。熊本地震で長期休園中ですが、動物のほとんどは残っており、人けのない園内で世話を続ける飼育員たちは「再開の日まで動物たちを忘れず、つながっていてほしい」などと願っています。

写真部の横井誠、谷川剛両記者が昨年4月~今年1月まで朝刊で連載した企画に、地震後の被災状況などを加筆し書籍化した。2羽でハートを描いたフラミンゴや大あくびするライオンなど、「動物たちの喜怒哀楽が伝わる1枚」にこだわった写真と、飼育員の裏話などを交えた文で全103種類を紹介しました。「赤ちゃん仲間入り」「命をつなぐ園内の“病院”」などの番外5編も収録しています。

熊本地震で同園は全域で地盤が陥没、給排水設備が大破するなどし、全面再開まで1年以上要する見込み。本では、ひび割れが走り、遊具などが倒壊した園内の被災状況を12枚の写真を用いて特集しています。

本を読んだ飼育員らは「熊本の動物園はすごく魅力的だと胸を張りたい気分になった」「読みながら、来園者の笑顔が仕事のやりがいだったとあらためて気付いた」などと感想を語っていました。

「素顔の動物園」はA5判カラー160ページ、1500円。書店、熊日販売センター、熊日支社・総支局のほか、インターネットからも購入できる。熊日出版TEL096(361)3274。

売り上げの一部は熊本市動植物園復旧に向けた救援金に充てます。

⑪利息分助成など住宅再建を支援!

日本財団(東京)は23日、熊本地震で被災した個人住宅の再建と地元企業などの事業再建を支援するため、資金借り入れに伴う利息や信用保証料を助成する「日本財団わがまち基金」金融支援制度を創設したと発表しました。同財団は4月、熊本地震の復旧・復興に総額93億円の支援を表明。そのうち30億円を同制度に充てます。

同財団は東日本大震災で被災した企業向けに支援した実績はありますが、個人住宅の再建支援は初めて。支援は3年間続ける方針で、1期目(1年目)は約10億円を支出する予定。

住宅再建は、半壊以上で、県内に住宅を建てる被災者が対象。一般財団法人県建築住宅センター(熊本市)が申請窓口となり、地元の金融機関や工務店の利用を条件に、建設資金の借り入れで生じる利息分を上限100万円まで助成します。1期目で約200戸、3年間で約1200戸を想定しています。

事業再建では、県が4月に始めた災害支援融資制度に対し、1期目分として5億円を拠出します。同制度は、被災事業者が再建資金を融資してもらう際、県信用保証協会に支払う必要がある信用保証料(融資額の0.75~0.85%)分を助成。県が4月に設けた融資枠は100億円でしたが、同財団の支援によって融資枠は1200億円に拡大します。

ほかに1期目には、仮設団地の住環境整備に約3億円を支出。20戸未満の小規模仮設団地の住民向けに集会施設「みんなの家」約40棟を整備します。

県庁で会見した同財団の尾形武寿理事長は「地場企業と連携することで、資金が地域で循環する。一日も早い復興を後押ししたい」と強調。説明を受けた蒲島郁夫知事は「再建支援は早期の住まい確保につながる」と感謝しました。

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日本財団:1962年設立の日本船舶振興会が前身。ボートレース(競艇)の収益金などを元に、福祉や国際協力などの事業を展開する公益財団法人。長年、ハンセン病の制圧や差別撤廃にも取り組む。本部は東京。熊本地震では4月26日、県庁近くに災害復興支援センター熊本本部を開設。熊本城再建への財政支援や家屋損壊への見舞金支給、被災者の避難状況の実態調査などを実施している。

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⑫大津町に米の姉妹都市から復興メッセージ!

熊本地震で被災した大津町の住民に向け、姉妹都市である米国ネブラスカ州ヘイスティングズ市の市民から「力を合わせて再び美しい大津町を」などと復興応援のメッセージが寄せられています。

おおづ図書館ロビーに、英文メッセージ13点と訳文を掲示。「大津町民みなさんの強さで、この困難を乗り越えることができると信じています」「2年前に訪問し大切な思い出のある大好きな大津町。1日も早い復興をお祈り申し上げます」「私たちはいつも大津町の皆さんのことを想っています」など心温まる文面が並びます。

同市の地元紙に4月23日付で1面に掲載された新聞記事も紹介。記事は「私たちは大津町の人々のために何ができるのか問われている」と訴え、同市国際交流協会のタミー・シック会長が「私たちにとって大津町の人々は家族同然」と義援金を呼び掛けています。

ヘイスティングズ大学出身の国際交流員マシュー・サイバートさん(24)=同町=は「姉妹都市としての絆の深さに感動した。国際交流の大切さを実感した」と話しています。

⑬「創作盆踊り」にぎわう!県立劇場、きょう再開!

熊本地震で被災した熊本市中央区の県立劇場(姜尚中館長)が本日25日、応急工事を終えて再開します。昨日24日夜、再開を前に「県劇夏祭り にゅ~盆踊り」が開かれ、浴衣姿の地域住民らでにぎわいました。

被災者の心の復興を目指す同劇場の取り組み「アートキャラバンくまもと」の特別編。ダンスカンパニー「コンドルズ」「プロジェクト大山」もゲスト出演しました。屋外にやぐらが組まれ、コンドルズが「熊本」「県劇」などを歌詞に盛り込んだ「にゅ~盆踊り」熊本編を紹介。参加者は、ハイタッチをするなど“創作盆踊り”を楽しみました。

屋外ステージでは、高校や大学など9団体がテコンドーやダンスなどを披露。熊本学園大の軽音楽ラテン・ムードミュージック研究部の佐伯菜紬(なつみ)部長(21)は「12月には定期演奏会があり、演奏する場ができてよかった」と喜んでいました。

浴衣姿の姜館長は「県立劇場は文化芸術の殿堂だけでなく、地域の人と苦楽をともにする広場でもありたい。再開は元に戻るのではなく、再生の気持ちも込められている」と語りました。今後、開館しながら年内にも本格工事に着手するとのことです。

2.生活情報

【災害ごみ】

『玉名市』

市民を対象に被災家屋や小屋の瓦を同市の仮置き場で受け入れます。9月30日までの平日(午前9時~午後17時)に市環境整備課で申請を受け付け、搬入許可証を発行します。

申請には

(1)市発行の、り災証明書か罹災届出証明書(コピー可)

(2)本人確認書類(免許証など)

(3)印鑑

が必要。市環境整備課TEL0968(75)1118。

『大津町』

平日と土曜の午前9時~午後16時、室の永井運送敷地内で、解体木やコンクリートブロック、瓦などに限って受け入れます。罹災証明書などの提示が必要。日曜は休止。

『菊陽町』

土日を除く平日と祝日の午前9時~午後17時、津久礼のし尿処理場跡地で、瓦やブロックなどのがれきに限って受け入れます。

『小国町』

平日に町住民課が対応します。TEL0967(46)2115。

『南小国町』

平日に町町民課が対応します。8月末まで。TEL0967(42)1113。

『南阿蘇村』

火、金曜以外の午前9時~午後16時半(午前11時半~午後13時は中断)に立野ダムストックヤード、長陽パークゴルフ駐車場で。持ち込む際はごみの分別と、被災証明書か、り災証明書が必要。

『阿蘇市』

阿蘇畜産農業協同組合跡地で午前9時~午後16時半(正午~午後13時は中断)に受け入れます。日曜は休止。

『産山村』

平日午前9時~午後16時、村住民課に連絡。指定時間帯に産山地区公民館グラウンドで受け付けます。

『西原村』

平日と土曜の午前8時半~正午と午後13時~同16時半、布田の村民グラウンドで受け入れます。天候次第で中止や時間変更もあります。日曜は休止。

『熊本市』

燃やすごみは東部と西部の各環境工場で、埋立ごみは扇田環境センターで、それぞれ受け入れます。手数料免除は市役所や区役所への事前申請が必要。受け入れは午前8時半~午後16時半。市廃棄物計画課TEL096(328)2359。

『益城町』

火、水、木、土、日曜の午前9時~正午と午後13時~同16時、旧益城中央小で。地震で壊れた食器や家具、電化製品などの災害片付けごみは8月末で受け入れを終了します。

『御船町』

町民グラウンドで午前9時~正午、午後13時~午後16時。り災証明書(原本)の提示が必要。月曜は休止。雨天時は休止もあります。

『嘉島町』

浮島周辺水辺公園北側で午前9時~正午、午後13時~午後17時。水、日曜は休止します。

『甲佐町』

午前8時半~正午、午後13時~同16時半、緑川グラウンド。月曜は休止します。

『宇城市』

家屋の公費解体や自主解体を市に申請した人を対象に、家具や家財を仮置き場に搬入できる許可証を発行しています。搬入期限は発行から2週間以内(日曜休止)。申請は平日のみで、り災証明書と身分証明書、印鑑を持参して衛生環境課へ。

【避難所】

『大津町』

大津地区公民館分館、老人福祉センター。

『西原村』

構造改善センター。

『熊本市』

市総合体育館(中央区)と城南総合スポーツセンター(南区)で受け入れています。

『益城町』

町総合体育館、町交流情報センターなど5か所。

『嘉島町』

町民体育館。

『御船町』

町スポーツセンター。

『宇土市』

走潟地区体育館。

『宇城市』

市武道館。

『美里町』

町福祉保健センター湯の香苑、中央庁舎、砥用庁舎。

【医療】

・県医師会などの「夜間小児救急電話相談」。♯8000またはTEL096(364)9999。平日午前10時~午後16時。

・県助産師会の「妊娠・産後電話相談」。TEL096(325)9432。平日午前10時~午後16時。

・労働者健康安全機構の「心と健康に関する電話相談」。心の相談フリーダイヤル(0120)783728。平日午前10時~午後17時。健康相談同(0120)021506。月・水・金曜午後13時~午後17時。問い合わせは熊本産業保健総合支援センターTEL096(353)5480。

・がん患者や家族の相談を、熊本大病院など県内19カ所所の「がん相談支援センター」で受け付けています。県健康づくり推進課TEL096(333)2208。

【銭湯】

『全県』

県公衆浴場業生活衛生同業組合の加盟施設が、自宅で入浴できない被災者を対象に無料開放しています。利用者は、り災証明書もしくは身分証明書の提示が必要。熊本市内は菊の湯(中央区新町)、龍の湯(同区琴平本町)、大福湯(同区坪井)、たかの湯(東区栄町)、あしはらの湯(北区植木町)、松の湯(同)。同市以外はサンパレス松坂(山鹿市)、玉名ファミリー温泉(玉名市)、潮湯センター海老屋(長洲町)。

『山鹿市』

さくら湯は被災者の入浴料を無料に。罹災証明書か身分証が必要。午前6時~翌日午前0時。

『熊本市』

ピースフル優祐悠は、避難所の利用者や自宅のふろが使えない人を無料に。午前5時~午前0時。住所、氏名、年齢の記入が必要。

『益城町』

阿蘇熊本空港ホテルエミナース「七福の湯」は、避難所の利用者や自宅のふろが使えない人を無料に。午前10時~午後22時。り災証明書もしくは運転免許証などの提示と、住所、氏名、年齢の記入が必要。

【給水】

『南阿蘇村』

沢津野詰所前、長野公民館前、袴野集会所前、袴野集会所前、旧立野小グラウンドは午前9時~午後18時。東急第一別荘前、黒川交差点まどか前、長陽中央公民館前は終日。

『西原村』

西原中、山西小は終日。

『熊本市』

市上下水道局(中央区)で飲料水を提供します。

『嘉島町』

町役場南側駐車場の水道を開放。

『美里町』

中央庁舎。

3.ここ一週間の地震

2016/08/25 10:04 25日 10:01頃 宮城県沖 1

2016/08/25 09:02 25日 08:59頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/25 04:12 25日 04:09頃 大分県中部 1

2016/08/24 19:25 24日 19:21頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/24 19:04 24日 18:59頃 鳥取県中部 1

2016/08/24 14:58 24日 14:55頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/24 08:07 24日 08:04頃 有明海 1

2016/08/24 07:06 24日 07:02頃 奄美大島北東沖 2

2016/08/24 05:39 24日 05:35頃 宮城県沖 1

2016/08/23 23:58 23日 23:54頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/23 20:13 23日 20:10頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/23 19:24 23日 19:19頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/23 17:42 23日 17:39頃 有明海 1

2016/08/23 16:52 23日 16:49頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/23 12:31 23日 12:27頃 広島県北部 2

2016/08/23 09:10 23日 09:07頃 有明海 1

2016/08/23 08:30 23日 08:26頃 与那国島近海 2

2016/08/23 06:48 23日 06:45頃 内浦湾 1

2016/08/22 18:38 22日 18:34頃 鳥島近海 1

2016/08/22 15:16 22日 15:11頃 宮城県沖 3

2016/08/22 13:52 22日 13:48頃 千葉県東方沖 1

2016/08/22 13:01 22日 12:58頃 熊本県熊本地方 2

2016/08/22 08:18 22日 08:13頃 三陸沖 2

2016/08/22 05:45 22日 05:41頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/22 02:33 22日 02:30頃 沖縄本島近海 1

2016/08/21 23:11 21日 23:07頃 鳥取県中部 1

2016/08/21 21:58 21日 21:49頃 三陸沖 2

2016/08/21 21:53 21日 21:47頃 父島近海 1

2016/08/21 21:33 21日 21:29頃 徳島県南部 1

2016/08/21 18:21 21日 18:18頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/21 15:41 21日 15:38頃 熊本県熊本地方 2

2016/08/21 01:32 21日 01:28頃 三陸沖 1

2016/08/21 01:15 21日 01:10頃 三陸沖 2

2016/08/21 01:02 21日 00:58頃 三陸沖 3

2016/08/20 22:26 20日 22:23頃 浦河沖 3

2016/08/20 21:00 20日 20:56頃 大阪府北部 1

2016/08/20 20:16 20日 20:13頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/20 18:06 20日 18:01頃 三陸沖 3

2016/08/20 14:20 20日 14:15頃 三陸沖 2

2016/08/20 14:13 20日 14:05頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/20 12:13 20日 12:09頃 鳥取県中部 1

2016/08/20 11:20 20日 11:17頃 長野県南部 1

2016/08/20 09:01 20日 08:58頃 岩手県沿岸北部 2

2016/08/20 08:53 20日 08:50頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/20 08:21 20日 08:16頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/20 08:17 20日 08:14頃 能登半島沖 2

2016/08/20 07:28 20日 07:25頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/20 04:27 20日 04:23頃 熊本県天草・芦北地方 1

2016/08/20 02:08 20日 02:05頃 神奈川県西部 1

2016/08/20 00:52 20日 00:48頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/20 00:31 20日 00:27頃 熊本県熊本地方 2

2016/08/19 21:12 19日 21:07頃 茨城県沖 4

2016/08/19 14:29 19日 14:24頃 トカラ列島近海 1

2016/08/19 13:27 19日 13:24頃 新島・神津島近海 1

2016/08/19 13:02 19日 12:59頃 新島・神津島近海 2

2016/08/19 12:50 19日 12:47頃 熊本県阿蘇地方 1

2016/08/19 11:31 19日 11:28頃 日向灘 1

2016/08/19 11:09 19日 11:05頃 熊本県阿蘇地方 4

2016/08/19 09:41 19日 09:38頃 熊本県熊本地方 2

2016/08/19 01:29 19日 01:25頃 熊本県熊本地方 2

2016/08/19 01:23 19日 01:19頃 新潟県中越地方 1

2016/08/18 19:34 18日 19:30頃 茨城県北部 1

2016/08/18 14:22 18日 14:18頃 熊本県熊本地方 1

2016/08/18 03:49 18日 03:46頃 熊本県熊本地方 2

2016/08/18 03:03 18日 03:00頃 茨城県北部 2

(続く)

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