【連載168】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?)

9月28日水曜日夕方

【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】

皆様こんばんは。熊本県は本日28日、熊本地震による被害額が今月14日時点で3兆7850億円に上ることを明らかにしました。県が被害総額を明らかにするのは初めてです。

住宅や家財、宅地など住宅関係の被害額:2兆377億円

企業の工場や設備など商工関係:8200億円

道路や橋など公共土木施設:2685億円

農地や農業用施設など農林水産関係:1487億円

学校など文教施設944億円

文化財936億円

と続きます。

市町村や企業などへの聞き取りから試算しました。県は「今後、被害の詳細が明らかになれば被害額が変わる可能性がある」としています。内閣府は5月、約1.8兆〜3.8兆円と試算していました。

莫大な被害総額です。見たこともない数字なので唖然とします。多くが建物関係の被害額ですので如何に今回の地震がすさまじいモノであったかを裏付ける数字となりました。震災後5か月経った今でも復旧復興が本格化していません。まずは『被災者の命』そして『被災者の未来を示すこと』。是非熊本県知事始め熊本県に携わる全職員、全議員には身を引き締めて熊本の再建に努めてほしいと願います。

熊本地震で九州電力の水力発電所「黒川第1発電所」(熊本県南阿蘇村立野)の貯水槽が損壊して大量の水が流出した問題を巡り、九電が発電所近くで発生した土砂崩れで住家被害を受けた住民に金銭の支払いを打診していたことが関係者への取材で分かりました。支払い名目を「引っ越し代」「借地料」として一部住民に「200万円」の金額を提示。水流出と土砂崩れの因果関係を認めた上での「補償」を求める住民らは困惑しています。

九電によりますと、4月16日の本震後、推定約1万トンの発電用水が流出。発電所近くの斜面で土砂崩れが発生し、そのふもとにある少なくとも民家9戸が泥流で被災し、うち1戸で住民の男性(当時69歳)と妻(同61歳)が死亡しました。

関係者によりますと、九電は被害を受けた住民たちが避難する仮設住宅などを回って個別に接触。一部に対して今月上旬、避難に伴う「引っ越し代」や被害家屋の状況を調べるための「借地代」として「200万円」の金額を提示しました。補償を求める住民からは「曖昧な名目の金銭の受け取りは難しい。意図を明確にしてほしい」との声が上がっています。

九電は有識者による検討会で地震と斜面崩壊や貯水槽の損壊との因果関係を調べています。九電地域共生本部報道グループは取材に「金銭支払いや補償に関して現時点で決まっているものはなく、回答できかねる」と答えました。

立命館大法科大学院の吉村良一教授(損害賠償法)の話

「因果関係や法的責任が特定されていない段階で企業が住民に金銭を支払うのは、過去に石綿被害などで例がある。ただ、支払うに当たって企業は『これで原因究明や補償が終わりではない』と明確にし、住民側もそれを確認するなどの慎重な対応が必要だ」。

昨日も報告しましたが、事故を住民(被災者)のせいにして九州電力は被災者に被害額を請求しました。前代未聞です。原発にしてもこの「黒川第1発電所」(熊本県南阿蘇村立野)の貯水槽が損壊して大量の水が流出した事故も、九州電力はシラきると言うのでしょうか?南阿蘇の村長や議員、いや熊本県知事や職員、議員は動かないのでしょうか?こんな馬鹿馬鹿しい請求を首長や議員がきちんと精査し、被災者負担にならないよう責任をもって対処してほしいと切に願います。

熊本地震の被災地で九州大(福岡市)の島岡隆行教授(環境工学)らのチームが小型無人機「ドローン」を使い、仮置き場に運ばれたがれきの測量に取り組んでいます。

より正確な量を調べることで処理に必要な資機材などの準備に役立てられるといい、島岡教授は「ドローンの利用で効率的な処理につなげられる。今後、大規模災害が起きた時にも生かせるはずだ」と話しています。

環境省によりますと、東日本大震災の被災地では、人工衛星の画像や仮置き場に搬入するトラックの台数などから廃棄物の量を推計しました。しかし、実際の発生量が推計を上回り、資機材の調達や仮置き場の整備などの処理計画を見直したケースもあったようです。

島岡教授らは、空中からがれきの山を撮影できるドローンに着目。1300棟近くの住宅が全半壊した熊本県西原村の仮置き場で7月、ドローンを飛ばしました。高さ約7メートルから約1時間かけて様々な角度の画像を撮り、長さ、幅、高さの3次元データを取得しました。

専用ソフトで解析した推計量は1万7417立方メートル。数日間かかった地上からの測量結果とほぼ一致しました。今後も1,2か月に1度のペースでドローンでの測量を続け、データを村に提供していくとのことです。

熊本県は当初、倒壊した家屋の数などから県全体で100万~130万トンの災害廃棄物が出ると想定していました。しかし、家屋の被災調査などが進んだ結果、発生量が増えることが分かり、195万トンに修正しました。県内で排出される一般ごみの約3年半分にあたる量ということです。

がれきは仮置き場でコンクリート片や金属くずなどに分別された後、機材で破砕するなどして焼却や埋設、再資源化などの処理が行われます。熊本地震の被災地では公費による家屋の解体が始まったばかりで、8月末時点で処理が終わったがれきは40万トン余り。今後、仮置き場への搬入が進みますが、処理完了までには2年かかる見込みです。

島岡教授は「仮置き場でがれきの量をきちんと把握できれば、その後の処理に必要な資機材や処分場を過不足なく準備でき、がれきをスムーズに処理できる」と説明しています。

熊本地震で出た「瓦礫」は実に約200万トン。これは熊本県内ゴミ3年半分にあたるそうです。現在処理できた瓦礫は40万トン。5分の1です。瓦礫は他に使う手立てがないようですが、今後いつ、どこで同じような地震が起こるかわかりません。瓦礫の利用方法もこの機会に国は検討、研究してほしと思います。尚、熊本県内の瓦礫全てが処理できるのには2年かかるそうです。瓦礫で大きな事故が起こらないことを希望します(先日クレーンに頭を叩かれお亡くなりになった方がおりました)。

1.被災地情報

①熊本地震の被害額、3兆7850億円!県が独自試算!

熊本県は本日28日、最大震度7の地震に2度見舞われた熊本地震による県内の被害額が3兆7850億円にのぼるとの試算を公表しました。半分以上は住宅などの建築物が占めています。県が独自に被害額を試算し、総額と詳細を公表したのは今回が初めてです。

本日28日にあった県議会常任委員会で県が復旧・復興プランの改訂版を提示。被害額は、この改訂版に9月14日現在の被害額として盛り込まれました。熊本地震による被害は、内閣府が5月23日に推計値を公表し、県内分は1.8兆~3.8兆円に上るとされていました。

一部破損も含めて約17万棟の被害が出た家屋や宅地の被害が最も多く、2兆377億円にのぼりました。次いで被害が大きかった商工関係では、建物や設備などの被害で8200億円。道路や橋、河川などの公共土木施設も2685億円。このほか、農林水産関係や文化財など13項目ごとに被害額を示しました。

県は本日28日の県議会常任委員会で、国と民間が単独で行う事業を除いた復旧復興事業費約2兆6千億円のうち、県負担が5591億円に上るとの試算も示しました。

復旧・復興プランの改訂版には、「復興を担う人材の確保・育成と若者の県内就職促進」など4項目を工程表に追加しました。

②フランス通だから?くまモン、仏大使邸でダンス披露!

フランス大使と抱き合い「モンソワール!」。熊本県のキャラクターで「営業部長」のくまモンが昨日27日夕、東京・南麻布の大使公邸であったパーティーに招待されました。

フランス観光開発機構などが旅行会社の社員向けに企画したネット講座と検定の成績優秀者を祝うパーティーに、特別ゲストとして招かれました。都心の一角にある自然豊かな大使公邸に登場すると、ロビーのピアノを弾いたり、高低差のある庭園を転げ回ったりとやりたい放題。フランス語版「ハッピーくまモン」に合わせてダンスも披露し、招待客や大使館員らの笑いを誘いました。

くまモンは、毎年7月にパリで開かれる日本文化の博覧会「ジャパン・エキスポ」に2013年から4年連続で参加しているフランス通。パーティーでは、凱旋門などあちこちの名所でくつろいでいる渡仏中の写真も披露しました。この日は熊本産のワインも持参。本場フランスでPRするため近く渡仏する予定だそうです。

③熊本の温州ミカン、福島に発送!被災地へ旬の贈り物!

東京電力福島第一原発事故で避難した福島県浪江町の人々のために、熊本県宇城市の通販会社が本日28日、温州(うんしゅう)ミカンを贈りました。2011年の東日本大震災を機に始めた旬の果物の贈り物です。4月の熊本地震では浪江町の人たちに支えてもらい、そのお礼も込めました。

贈ったのは、全国の契約農家の果物を届ける「大嶌(おおしま)屋」。午前7時過ぎから、従業員や地元の農家ら約20人がミカンを箱詰めし、1箱3キロの476箱をトラックに積みこみました。福島県相馬市で10月1日に開かれる「なみえ復興祭」で配られます。

約150キロのミカンを提供した宇城市の契約農家、高瀬隆信さん(46)は「浪江町の人たちにおいしく、仲良く、笑顔で味わってほしい」と話していました。

大嶌屋は東日本大震災後に現金を寄付。13年には食べて喜んでもらいたいと、相馬市で開催された「なみえ復興祭」に13トンの果物を贈り、その後も季節ごとに果物を送ってきました。浪江町民が暮らす相馬市の仮設住宅の自治会長、小松康二さん(52)は「家族が離ればなれで暮らす避難者が多い。震災前に家族でミカンを食べた時を懐かしく思い出した」と振り返っていました。

熊本地震の際には、支援の「お返しに」と、浪江町の人たちがおむつやカセットコンロなどを送りました。

果物の贈り物は今回で12回目ですが、相馬市の仮設住宅の入居者が減る見通しと聞き、発送は今回でいったん終えます。しかし、大嶌屋の大嶌健太郎専務(31)は新たな支援を模索中です。「熊本地震でお返しをいただいて驚いた。関係はどんどん深まっている。今後も福島の悲劇が忘れられないような支援をしていきたい」。

➃九電、被災住民に金銭支払い打診!熊本地震で貯水槽崩壊!

*昨日記載と重複!

熊本地震で九州電力の黒川第一発電所(熊本県南阿蘇村)の貯水槽が壊れ、土砂崩れで住民2人が死亡した事故をめぐり、被害を受けた住民に「借地料」名目で九電が金銭支払いを打診していることがわかりました。

この事故は4月16日の熊本地震本震で発生しました。貯水槽が崩壊し、付近で起きた土砂崩れとともに推定約1万トンの水が崖を下り、民家9戸が被災。60代の夫婦が亡くなりました。

九電広報によりますと、九電は被害地域の住民に対し、復旧工事を進める上での借地料として金銭を支払う交渉をしています。提示金額などの条件は世帯により異なるそうです。金額や交渉世帯数は明らかにしていません。

被害に遭い、仮設住宅で暮らす男性会社員によりますと、9月上旬に九電社員が訪ねてきて200万円の支払いを打診。「補償とは別」と説明し、10月に正式な金額を示すと伝えてきました。男性が他の被災住民に聞くと、提示金額は敷地面積や被害程度などに応じて100万円だったり200万円だったりしたそうです。

男性は「根拠や名目が不明瞭なので(回答を)保留するつもり。公式の場で謝罪していない点も気になる」と話しています。

九電は26日、自ら開催する有識者会議で、土砂崩れの後で発電所の水が流れ出たとし、水の流出が土砂崩れの発端との見方を否定しました。流出と宅地被害の因果関係や責任の所在については「貯水槽の強度は基準を満たしていた。水がどのように家屋に被害を与えたかは解明できない」としました。

九電の有識者会議は10月下旬~11月上旬をめどに開く次回会議で報告書を取りまとめる予定です。

⑤支援に感謝だモン!おじぎの地上絵、熊本に出現!

熊本地震への支援に対して感謝の気持ちを伝えるくまモンの巨大な地上絵が、熊本市の水前寺江津湖(えづこ)公園南側の広木地区に出現しました。昨日27日、出来栄えを確認しようとくまモン自らも駆けつけました。

地上絵は縦40メートル、横60メートル。芝を刈り込んで、おじぎをするくまモンが描かれており、「全国の皆さんありがとう がんばるモン」の文字が添えられました。高所作業車で地上12メートルまで上がり、地上絵を見たくまモンは、「とても眺めが良くてすごかったモン」と満足げでした。

⑥災害時用の煮炊き釜、500人分OK!上天草市!

1度に500人分のご飯やみそ汁などが作れる災害時用の大型煮炊き釜が26日、上天草市に贈られました。大阪市の業務用厨房(ちゅうぼう)機器メーカー中西製作所の寄贈。栫井(かこい)正博営業本部長(59)らが同市を訪れ、堀江隆臣市長に目録を手渡しました。

同社は今年で創業70周年。「熊本地震の被災地支援ができないか」との声が社内からあがったとのこと。

大型煮炊き釜は東日本大震災後に寄せられた要望に応え、約4年前に釜メーカーと共同開発。車輪付きで有事の移動も簡単で、プロパンガスやまきにも対応します。小売価格は約70万円。同社は、県内の計8市町村に寄贈を予定しています。

栫井さんは「これを使って、みなさんに笑顔が戻ってほしい」。上天草市の堀江隆臣市長は「11月の防災訓練でお披露目をしたい」と話しました。

⑦かわいいアナウンス、避難者の楽しみに!御船町!

御船町スポーツセンター(同町木倉)の避難者にとって、ささやかな楽しみがあります。毎日の食事内容を楽しく告げるアナウンス。声の主は同じ場所に避難している2人の小学生です。

「今日のメニューはカレーライス、野菜サラダ、コーヒーゼリーです。残さず食べましょう!」。今月中旬の夕方、避難所に滝尾小学校5年の上田雅信(まさのぶ)君と御船小学校4年の春田蒼依(あおい)さんの元気な声が響きました。

自宅が全壊して避難していた上田君が、避難所を運営する熊本YMCAの職員らが食事の準備をする姿を見て、「何か手伝いたい」と思い、夏休みが始まる前の7月上旬に始めました。ほぼ毎日、夏休み中は3食、学校が始まってからは夕飯をアナウンス。今は上田君と春田さんら5人で続けています。

アナウンスでは食事のメニューに加え、「食べ終わった後は(配膳場所に)食器を持ってきてください。ご協力よろしくお願いします」などと付け加えます。「お年寄りがいるからゆっくり話している」と上田君。配膳の約10分前に食事のメニューを聞いてメモ用紙に書き写します。慣れた様子で避難所の事務室に入り、マイクの前に立つが、職員たちに「かまないようにね!」とからかわれることもあるそうです。

同町辺田見の自宅が全壊した主婦、江藤アサ子さん(67)は毎日、食事のアナウンスを楽しみにしてきました。「2人と同じくらいの孫を思い出して元気が出る。アナウンスがなかった朝は息子と『起きられなかったのかな』と笑いながら話していた。そんな日々が楽しかった」。22日から応急仮設住宅に移った江藤さんは「2人の声が聞けなくなって寂しい」と話していました。

避難所の運営責任者の福山裕敏(ひろとし)さん(45)は「自分たちがアナウンスしていた時より、避難者がよく聞くようになった」と話しています。

春田さんは「うまかったねと褒められると、うれしい。やり続けていたら日課になった」と照れながら話しました。本日28日には仮設住宅に移ります。「(仮設住宅でも)放送をやってみたい。中学校に入ったら放送部に入りたい」。

⑧川内原発の特別点検開始!九電、鹿児島知事への懐柔策か!?

九州電力は昨日27日、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)で、「特別点検」を始めました。熊本地震後に高まった原発に対する県民の不安を軽減するのが目的だそうです。しかし内容は元々点検対象だったものなど従来の点検の域を出ないのが大半です。原発の即時停止を求めた三反園訓(みたぞのさとし)知事への「懐柔策」としての側面もあります。

この日は午後から、約30人の作業員が、非常時用のポンプ車、低レベル放射性廃棄物を保管するドラム缶の点検作業を始めました。川内原発は1号機が10月6日、2号機が12月16日にそれぞれ稼働を停止し、法律に基づく定期点検に入る予定。特別点検はこれとは別に、数カ月で10項目を調べます。

川内原発をめぐっては、三反園知事が即時停止して、安全性を再点検するよう繰り返し要請していました。九電は即時停止に応じない一方、特別点検や避難用車両の追加配備などの安全対策を打ち出し、要請をかわしていました。

三反園知事は26日、報道陣に「県民の不安の払拭(ふっしょく)になるような点検が行われたか確かめる」と語り、専門家と一緒に特別点検を視察する考えを示しました。

⑨地震犠牲者悼む!来月15日、熊本市で慰霊祭!

熊本市は昨日27日、熊本地震の犠牲者を悼む慰霊祭を、10月15日午前10時から中央区桜町の市民会館シアーズホーム夢ホールで開くと発表しました。大西一史市長が、記者会見で明らかにしました。震災半年の節目に、亡くなった人々に祈りをささげます。

同館大会議室に献花台を設け、正午まで誰でも参列できます。無宗教の献花方式で、花は市が用意。遺族には案内状を送り、遺族代表のあいさつも検討しているとのことです。

市内の地震による死者は昨日27日現在、直接死(二次災害の死者含む)6人と市が認定した関連死35人。大西市長は「震災から半年を機に、犠牲者の方々に哀悼の意を示したい。まだ関連死の認定が終了していないため、今後も節目節目で尊い命を弔っていきたい」と語っていました。

⑩県、地域振興へ新事業!仮想法人通じ人脈構築!

熊本県は、全国で活躍する熊本の出身者や関係者を県内企業などと結び付ける人材ネットワーク構築事業を始めました。「クマコネプロジェクト」という仮想の法人に県出身者らが「社員」として参加し、知識や経験、ノウハウを県内のビジネス拡大や地域振興につなげます。

クマコネは「熊本コネクション」の略。熊本の輪を広げようと、このほどインターネットで参加募集を始めました。県出身者らは熊本のためにできることを営業、企画、広報、販売促進などから選んで登録。県が人材情報をデータベース化し、県内で課題を抱える企業や団体、行政機関などとのマッチングを支援します。

当面の活動として、クマコネ登録者や県内企業・各団体の代表者らを集めた発足イベントを来年1月に東京で開催。その後も首都圏の登録者と県内企業の交流会や商談会を開いて人脈づくりを後押しします。こうした交流を通し「熊本ファン」の移住・定住やUIJターンも促進します。

県は、熊本が首都圏などへの人材供給県である点を重視し、地方創生の県版総合戦略や熊本地震からの復旧・復興プランでも、熊本に縁のある人のネットワーク化を打ち出しています。今回のクマコネプロジェクトには、6月補正予算と審議中の9月補正予算で計1450万円を計上しました。

県地域振興課は「熊本地震からの復旧・復興もあり、今後の熊本は県出身者らの支援がより必要になる。熊本を応援したい人の気持ちを形にしたい」としています。

⑪イオンモール熊本!屋外売り場がオープン!

熊本地震で被災し、全体の約半分のエリアで営業している嘉島町の大型商業施設「イオンモール熊本」に本日28日、仮設の屋外売り場「コンテナモール」がオープンします。

同施設を運営するイオンモール(千葉市)が、北側の駐車場の一部約9800平方メートルに、大小7個のコンテナを設置。復旧工事で休業している西モールに入店していたスポーツ用品店や雑貨店、飲食店、アミューズメント店など7店が入り、営業を再開します。大型のイベント広場も設けます。

イオンモール熊本は7月20日までに、復旧を終えたイオン九州直営のスーパー「イオン熊本店」と、隣接する専門店街のうち東モールの営業を再開しました。残る半分のエリアは液状化による地盤沈下がみられ営業休止中。

また、イオンモールは昨日27日、休止中の西モールについて2017年春に再開予定だと明らかにしました。西モールに隣接する家具店などが入っていた「サブ核ゾーン」は建て替える方針で、再開時期は未定。

コンテナモールのオープンを記念し、本日28日に「城南火の君太鼓」が、明日29日に清和文楽が大型イベント広場で披露されます。

⑫被災住宅の応急修理!12月13日の期限延長!

熊本県は昨日27日、熊本地震で被災した住宅の応急修理事業について、12月13日までとしていた工事の完了期限の延長を決め、県内全45市町村に通知しました。工事の集中による修理事業者不足で期限までに工事が終わらない事態に対応します。完了期限は今後の申請状況に応じて改めて設定します。

応急修理事業は災害救助法に基づき、県が市町村に事務を委任して実施しています。り災証明書で半壊、大規模半壊と判定された世帯が対象。屋根や外壁、戸や窓の補修など57万6千円を上限に市町村が負担します。超過工事分は被災者が支払います。応急修理が終わった世帯は、応急仮設住宅に入居できません。

県健康福祉政策課によりますと、熊本市や宇城市、益城町など23市町村が実施。8月31日時点の受け付け件数は計1万4795件に上ります。うち工事発注済みが5403件、完了したのは11.4%の1692件となっています。

応急修理事業を巡っては、被災者から「施工事業者が見つからない」「完了を急いで雑な工事にならないか不安」などの声があり、市町村も県に対して延長を求めていました。

一方、今回新たに応急修理の申請受け付け期限を設定。地震発生から1年後の来年4月13日としました。

同課は「修理を希望する人が確実に工事を受けられるよう柔軟に対応したい」としています。

⑬義援金4次配分63億円!被災27市町村へ!

熊本県は昨日27日、県と日本赤十字社、共同募金会の3者に寄せられた熊本地震の義援金のうち、第4次分として熊本市や益城町、御船町など27市町村に計62億9960万円を配分すると発表しました。新たに被害が確定した人向けで、これまで義援金を受け取った人への追加分はありません。

県から市町村への基準額の変更はなく、いずれも据え置きの死亡者1人100万円、重傷者同10万円、住宅全壊1世帯80万円、半壊(大規模半壊含む)同40万円。

この結果、市町村別の配分額は熊本市53億260万円、益城町2億60万円、御船町1億8160万円、宇城市1億5950万円などとなりました。

県によりますと、県など3者には21日現在で累計432億2008万円の義援金が寄せられており、第4次まででこのうち331億1607万円の配分を決定しました。第5次以降の配分も予定しています。

⑭長陽大橋、来夏にも復旧!阿蘇大橋の迂回ルート!

石井啓一国土交通相は昨日27日の閣議後の記者会見で、熊本地震で損傷した南阿蘇村の阿蘇長陽大橋(276メートル)と戸下大橋(381メートル)を含め、通行止めになっている村道栃の木立野線について、来年夏をめどに応急的な復旧工事を終え、開通させると発表しました。

同村で不通が続く国道57号や国道325号阿蘇大橋の迂回(うかい)路として、熊本市方面と阿蘇市方面、村内の中心部と立野地区を結ぶルートの一つが復活することになります。

応急復旧する区間は、同村河陽の国道325号と立野の国道57号をつなぐ約3キロ。橋両端の土台が沈下した阿蘇長陽大橋は、橋脚など主要な構造物に大きな損傷はなく、補修による復旧が可能と判断しました。土砂崩れで一部が落橋した戸下大橋は、仮設の橋を通します。

同区間は、国交省が大規模災害復興法に基づき復旧工事を代行。本格復旧の方法も、応急的な復旧工事と並行して検討を進めます。

石井国交相は「阿蘇大橋が完成するまで、阿蘇観光の玄関口になる」と強調。阿蘇大橋の開通時期については「取り付け道路の用地買収などがあり、明確なことは言えない。民間企業に技術提案を求めるなどして工期を短縮し、早期開通を目指す」と述べました。

2.ここ一週間の地震

2016/09/28 10:34 28日 10:31頃 鳥取県中部 3

2016/09/28 10:28 28日 10:25頃 鳥取県中部 2

2016/09/28 10:24 28日 10:20頃 鳥取県中部 2

2016/09/28 05:47 28日 05:44頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/28 03:00 28日 02:56頃 長野県南部 3

2016/09/27 18:04 27日 17:58頃 熊本県天草・芦北地方 1

2016/09/27 14:55 27日 14:52頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/27 14:46 27日 14:42頃 岩手県沖 1

2016/09/27 11:32 27日 11:29頃 兵庫県南東部 1

2016/09/27 04:05 27日 04:02頃 岩手県沖 1

2016/09/26 21:38 26日 21:35頃 鳥取県中部 2

2016/09/26 21:18 26日 21:14頃 鳥取県中部 2

2016/09/26 14:25 26日 14:20頃 沖縄本島近海 5弱

2016/09/26 14:18 26日 14:13頃 浦河沖 4

2016/09/26 11:29 26日 11:24頃 浦河沖 3

2016/09/26 06:20 26日 06:16頃 茨城県北部 1

2016/09/26 05:44 26日 05:40頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/26 04:12 26日 04:09頃 佐渡付近 1

2016/09/26 04:05 26日 04:01頃 佐渡付近 2

2016/09/25 22:59 25日 22:56頃 兵庫県北部 2

2016/09/25 21:14 25日 21:10頃 兵庫県北部 2

2016/09/25 20:51 25日 20:48頃 兵庫県北部 3

2016/09/25 13:15 25日 13:11頃 千葉県東方沖 1

2016/09/25 13:06 25日 13:03頃 津軽海峡 2

2016/09/25 03:03 25日 03:00頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/24 21:07 24日 21:03頃 宮城県北部 1

2016/09/24 17:03 24日 16:59頃 秋田県内陸北部 1

2016/09/24 15:14 24日 15:10頃 茨城県北部 2

2016/09/24 04:31 24日 04:28頃 静岡県中部 1

2016/09/23 23:11 23日 23:08頃 千葉県南部 1

2016/09/23 20:45 23日 20:41頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/23 12:13 23日 12:08頃 トカラ列島近海 1

2016/09/23 12:05 23日 12:02頃 トカラ列島近海 2

2016/09/23 09:21 23日 09:14頃 関東東方沖 1

2016/09/23 08:32 23日 08:28頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/23 03:59 23日 03:55頃 内浦湾 1

2016/09/22 21:11 22日 21:07頃 茨城県北部 1

2016/09/22 21:00 22日 20:57頃 千葉県北東部 1

2016/09/22 17:20 22日 17:17頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/22 14:05 22日 14:03頃 山梨県東部・富士五湖 1

2016/09/22 14:02 22日 13:59頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/22 12:12 22日 12:09頃 山梨県東部・富士五湖 1

2016/09/21 23:14 21日 23:11頃 熊本県阿蘇地方 1

2016/09/21 21:40 21日 21:37頃 熊本県熊本地方 1

2016/09/21 20:06 21日 20:02頃 熊本県阿蘇地方 2

2016/09/21 20:00 21日 19:57頃 岩手県沖 1

2016/09/21 11:32 21日 11:29頃 十勝地方中部 2

2016/09/21 06:54 21日 06:50頃 熊本県熊本地方 2

2016/09/21 01:28 21日 01:22頃 鳥島近海 1

(続く)

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