【連載191】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?

10月21日金曜日昼

【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】

*下記熊本情報はあらゆる箇所で重複しています。ご了承ください!

皆様こんにちは。明日で阿蘇山噴火から2週間になります。4月の熊本地震の時から噴火の兆しがあったのにもかかわらず爆発的な噴火が発生する前に噴火警戒レベルを引き上げることができなかったことについて、気象庁の橋田長官は「重く受け止めなければならない」と述べ、阿蘇山の噴火警戒レベルの判定基準を年内をめどに見直すほか、来週から火山性地震の回数などのデータを毎日発表する方針を示しました。

今月8日の未明に阿蘇山の中岳第一火口で発生した爆発的な噴火では、それまでの警戒範囲だった火口から1キロを超えて大きな噴石が飛散しましたが、気象庁が噴火警戒レベルをレベル3に引き上げて警戒範囲を2キロに広げたのは、噴火のあとでした。

これについて、気象庁の橋田俊彦長官は昨日20日の記者会見で、「レベルを引き上げる前に噴火が起こったというのは、事実として重く受け止めないといけない」と述べ、阿蘇山の噴火警戒レベルの判定基準を年内をめどに見直す考えを示しました。

また、阿蘇山では、今回の爆発的噴火の1週間ほど前から火山性地震が増加し、火山性微動の振幅が大きくなるなど複数の変化が観測されていましたが、おととしの御嶽山の噴火を受けて導入され、火山活動に変化があった際に出される「臨時」の火山解説情報は、今回の噴火の前には発表されませんでした。

これについて、橋田長官は「どういうタイミングで、情報を出すのかについても検討することになると思う。迅速性を重視して、内容をどうするかも考えていかないといけない」と述べ、火山の情報の発表の在り方について検討を進めるとともに、来週から毎日、阿蘇山の地震回数や噴煙の高さなどの情報を気象庁のホームページで発表する方針を示しました。

丸川珠代五輪相は本日21日午前の記者会見で、2020年東京五輪・パラリンピック大会組織委員会会長の森喜朗元首相が、聖火リレーのルートに東日本大震災だけでなく熊本地震の被災地も加える案を示したことに関し、「被災地の皆さまを勇気づけることはオリンピックの大きな力。IOC(国際オリンピック委員会)と森会長との議論の中で実現していくと素晴らしい」と、歓迎する意向を示しました。

熊本県南阿蘇村は、熊本地震で阿蘇大橋が崩落し、住民の生活圏が分断されました。村唯一の南阿蘇中学校で生徒会長を務める河津奏人さん(15)は、自宅の温泉旅館が被災し、復旧途中の7月には豪雨被害にも襲われました。今月8日に阿蘇山の爆発的噴火もありましたた。不安は尽きませんが、愛する地元に元気を取り戻そうと、模索を続けています。

9月17日、体育祭が開かれた南阿蘇中の校庭で、生徒全員が白と黒のパネルを持ち、鮮やかな文字を浮かび上がらせました。発案は河津さんでした。

地震の被害は大きく、村を出た住民も多くいます。地震から半年が経過しても、月に数人程度、くしの歯が欠けるように友人が転校していきます。

「頼むから転校しないでくれよ」。友人にこんなメールも送りました。一時的に残ってくれる友人もいました。

それでも教室はだんだんと寂しくなっていきました。「何とか皆の気持ちを一つにしたい。僕らの世代ががんばらなければ、元の村にできない」。こう考えて、体育祭の人文字を企画しました。

この半年は、苦難の連続でした。

河津さんの自宅は、阿蘇山火口付近で温泉旅館を営んでいました。地震で旅館が傾き、ふもとへの道が断たれました。一家は村内の通信制高校に身を寄せました。

復旧作業が進められていた7月、豪雨に襲われました。

掃除を終えた部屋に土砂が流れ込んできました。飾っていた旅館周辺の風景写真などは、全て泥に漬かりました。

「今までやってきたのは何だったんだろう」。無力感に襲われました。

追い打ちをかけるように阿蘇山が噴火した。旅館の営業再開の見通しは立っていません。

熊本市内には祖母宅があり、避難する選択肢もありました。それでも南阿蘇にとどまりたかったそうです。河津さんは「僕たちが村を立て直す」と意気込んでいます。

人文字を披露した9月の体育祭。父の進さん(51)が腕を振るい、旅館で出していた料理に負けないような豪華な弁当を作ってくれました。

おこわやヤマメずし…。地元の食材を使った奏人さんの好物ばかりです。味わいながら、父の思いに胸が締め付けられました。

来年、中学を卒業します。経営や料理の勉強をし、旅館を継ぐ決意を固めています。「あんな状況でも無理して弁当を作ってくれた。父の背中を追い、阿蘇を復興させたい」。

河津さんは思いをさらに強くしています。

頑張れ!!!

*ブログでも同じ熊本情報を掲載しています。ご参考までに

http://ameblo.jp/onmitsudoshintenpoji/entry-12211799039.html

1.被災地情報

①給湯器タンク、熊本地震でも多数転倒!再度固定呼びかけ

今年4月の熊本地震で、給湯器のタンクが倒れるトラブルが多発しました。東日本大震災で被害が相次いだことを受け、国土交通省が給湯設備の転倒防止策を義務づけましたが、依然として、しっかり固定されていない例が目立つとして、国民生活センターが注意を呼びかけていまあす。

電気やガスの給湯器には沸かした湯をためておくタンクを備えるものがあり、住宅の外壁周辺などに設置されています。満水時には重さが数百キロになるものもあり、倒れると高温の湯が流れ出る危険性もあります。

国民生活センターによりますと、熊本地震で貯湯タンクが転倒したり、傾いたりしたという相談が82件寄せられました。給湯器メーカーの説明書通りに設置していないなど、設置工事の不備が原因とみられるケースが約8割を占めました。人的被害の報告はありませんでした。

給湯設備をめぐっては、2011年の東日本大震災で転倒事例が相次いだため、国交省は建築基準法に基づく告示を改正(13年4月月施行)。満水時の重さが15キロを超える設備の設置に関し、固定するために使うボルトの種類などを定めました。

②くまモン、失敗もしたモン!「初代」はやせ形、人気なく有名キャラ研究

その人気が国境を越えるまでに成長した熊本県の人気ゆるキャラ、くまモン。熊本地震後は被災者の心を癒やし、復興を後押ししてきました。アベノミクスならぬ「くまモミクス」の成功の裏には、失敗を教訓にした、綿密な戦略があります。

「くまモンは昔やせていたけど、熊本のおいしいものをいっぱい食べて、メタボになったんですよ」

川崎市の商業施設「アトレ川崎」で9月24日にあった熊本フェア。300近いファンの前でアシスタントの女性が話すと、大きな笑いが起きました。

実は、やせていたのは、本当の話だ。2010年3月に登場した「初代」のくまモンは、背が高くやせていて、現在とは似ても似つきませんでした。子どもに近づけば泣かれ、動きも素人くさく哀愁が漂っていました。

アイデアが関係者に披露されたのはこの約1カ月前。翌年に控えた九州新幹線全線開通に向けた戦略会議で、キャンペーンロゴを手がけたデザイナーの水野学さんが、「おまけ」として考えついたものでした。初代は年度末に余った予算で、急ごしらえしたものだったのです。

この失敗が、今のくまモンの土台になっています。放送作家の小山薫堂さんや県職員らは、ミッキーマウスやハローキティなどの成功例を研究。その年の夏までに、今のくまモンのコンセプトが固まりました。

くまモンは「1人」で、「着ぐるみではない」一つのキャラクターというのは揺るぎない基本方針。

一方で、ゆるくしているのが、キャラクター設定。好きなスポーツや、家族構成など細かい設定は作っていません。幅広い企業や団体が使いやすいように、あえて作りませんでした。利用申請件数は増え続けており、蒲島郁夫熊本県知事は「関連商品の売り上げは、15年の1007億円を今年はすでに超えそうだ。いずれは1兆円を目指したい」と息巻いています。

③奈良県の高校生、熊本県に義援金

修学旅行で県内を訪れた奈良県橿原(かしはら)市にある県立橿原高2年の生徒代表が昨日20日、熊本県庁を訪れ、熊本地震の義援金16万円を贈りました。生徒会が5月、校内や街頭で募金を呼び掛けて集めました。

生徒たちは17~20日の3泊4日で九州を巡り、帰路に生徒会長の竹内彩夏(さやか)さんと同書記の堀内海咲(みさき)さんが県庁を訪問。観光経済交流局の中川誠局長に「一日も早い復興をお祈りします」と目録を手渡しました。

19日に天草市内に泊まってイルカウオッチングを楽しんだという2人は「奈良は海のない県なので、海を見ただけでテンションが上がった。熊本城が復旧したら、ぜひ行ってみたい」と話していました。

④国交省が立野地区で地下水源確認!南阿蘇村が配水要望へ 熊本地震による断水が続く熊本県南阿蘇村立野地区で、地下水調査を続けていた国土交通省立野ダム工事事務所は水源を確保し、昨日20日、水量の確認を始めました。地下水はダム工事用ですが、工事の必要量以上があれば、同村は水質調査などを行い、同地区への配水を要望します。

同事務所は8月に掘削を始め、地下約150メートルで水源に到達。安定した水量が確保できるかは、少なくとも数日間かけて判断します。地下水はコンクリート製造などに使うとしています。

立野地区は地震前、約340世帯が白川対岸の河陽地区の水源で取水していました。しかし、同地区へ繋がっていた阿蘇大橋と同橋に付設された送水管が地震で崩落。ほとんどの世帯は、みなし仮設住宅や隣接する大津町に建設された応急仮設住宅などに入居しています。

地震では送水管から民家などへ延びる配水管も損傷したとみられます。このため、地下水源からの配水が実現しても、断水が早期に解消するかは見通せないそうです。

⑤歌と劇で子どもに笑顔!神戸市の俳優らが南阿蘇村訪問

阪神淡路大震災や東日本大震災で被災した子どもたちを、童謡で癒やす活動を続ける神戸市のソプラノ歌手、深川和美さんとパントマイムの俳優らが18日、熊本地震の被害が大きい熊本県南阿蘇村河陽の南阿蘇西小を訪れ、児童らに歌声と劇を届けました。

1995年の阪神淡路大震災を受けて発足した兵庫県震災復興研究センターが企画。同センターが宮城県石巻市の小学校などで取り組む「童謡サロン」を、兵庫県主催の「熊本地震復興サポート事業」の第1弾として、同日までに同村の小中学4校で実施しました。

南阿蘇西小では全校児童152人が参加し、パントマイムに挑戦しました。童謡ミュージカルは、俳優2人がある夫婦の一生を身ぶり手ぶりとダンスで熱演。深川さんが「夕焼小焼」「この道」などを時に軽やかに時に切なく響かせ、児童らはじっくり見入っていました。

6年生の大庭京汰朗君は「パントマイムの面白い動きにたくさん笑って、劇のストーリーと歌に感動しました」と話していました。

⑥世界一のピアノ楽しむ!益城中央小児童「わくわく」

世界で活躍するロシアの女性ピアニスト、ユリアンナ・アヴデーエワさん(31)が19日、熊本地震で被災した子どもたちを励まそうと益城町の益城中央小を訪れ、ベートーベンやショパンの曲を披露しました。

ユリアンナさんは2010年、ポーランドで開かれた「ショパン国際ピアノ・コンクール」で優勝した経験を持ちます。全校児童は抑揚を付けた表現豊かな旋律に聞き入りました。

器楽部の6年生、下村樹(いつき)君は「音楽の強弱に合わせてわくわくしたり、寂しくなったりした」と一流の音色を堪能した様子。ユリアンナさんは「音楽は悲しみや希望などさまざまな感情を伝えられる。たくさん聞いて、想像力を豊かにしてほしい」と話していました。

コンサートは、南阿蘇地域で絵本に親しむ活動を続ける「南阿蘇えほんのくに」が主催しました。

⑦お帰り「あそぼーい!」 地震から半年ぶり阿蘇に!

*過去記事と一部重複

JR九州は19日、熊本地震の影響で運転を見合わせている観光特急「あそぼーい!」を、大阪市の旅行会社が企画するツアーの貸し切り便として約半年ぶりに阿蘇で走らせました。大分(大分市)を出発し、宮地(阿蘇市)に到着しました。

「あそぼーい!」は豊肥線の熊本(熊本市)~宮地で運行していましたが、4月の地震で同線が寸断。現在は博多(福岡市)~ハウステンボス(佐世保市)で臨時運行しています。

大分方面から20人の乗客を乗せた列車が宮地駅に入ると、ホームで待ち構えていた地元保育園の園児らが「お帰りなさい」と旗を振って出迎えました。

乗客らは阿蘇神社などを散策した後、大型バスで肥後大津(大津町)に向かいました。兵庫県加古川市から訪れた貴傳名慶行(きでなよしゆき)さん(80)と妻の和美さん(79)は「復興応援のつもりで来ました。また線路が復旧したら列車で訪れたい」と話していました。

⑧被災を乗り越え天文台で観察会、22日、産山村でフェスタ

熊本県産山村大利の村立「うぶやま天文台」で明日22日夜、星空観察会「阿蘇スターフェスタ」が開かれます。天文台は落成の3週間後に熊本地震で被災しましたが、約3カ月後に復旧。4年前から開くフェスタには初登場となるため、関係者は張り切っています。

天文愛好団体から寄贈を受けた口径25センチの反射望遠鏡を備える天文台は、3月26日にファームビレッジ産山内に完成。しかし、熊本地震で村は最大震度6強に見舞われ、望遠鏡と土台を固定する部分が数ミリずれて観測ができなくなりました。望遠鏡や、望遠鏡を覆う直径3メートルのドームに損傷はなく、ずれを修復して7月20日に再開。夏休みは、地元の子どもたちも交えた観察会を開きました。

スターフェスタでは、別の望遠鏡10台も使いアンドロメダ星雲や火星などを観測します。天文台開設に携わった村教委の平塚勝一さん(68)は「村の子どもたちの発案で実現した天文台だけに、地震の被害は心配した。多くの人に観測を楽しんでほしい」と来場を呼び掛けています。雨天、曇天の場合は29日に順延。高校生以上300円。村教委TEL0967(25)2214。

⑨大蛇踊り、復興の象徴に!熊本市城南町の祭りで披露

熊本地震で被害が大きかった熊本市南区城南町で23日、住民手づくりの「城南町ふるさと祭り」が開かれます。同町に江戸末期から伝わる「沈目(しずめ)大蛇踊り」も披露される予定で、住民は「力を合わせて故郷を元気にしたい」と準備に奔走しています。

祭りは、地元の文化協会や商工会などでつくる実行委(松岡鶴男委員長)が主催。昨年まで開かれていた夏祭りと「塚原古墳まつり」を一本化し、震災で傷ついた町の活性化を目的に企画しました。同町の火の君文化センター一帯を会場に、バザーやプロジェクションマッピングなどを予定しています。

17日夜は、沈目地区の約80人が大蛇踊りの練習をしました。重さ約20キロの頭部に、布製の胴体で全長56メートル。胴体に入り、生きているかのように操ります。同地区の住民は4分の1が仮設住宅暮らしですが、入居者も駆けつけ、動きの確認などに汗を流しました。自宅が大規模半壊した踊り保存会の岡本輝男さん(70)は「大変な時だけど、今みんなで集まることに意味がある。城南の復興の象徴になればいい」。

祭りは午後12時半開場。大蛇踊りは午後16時20分から。同センターTEL0964(28)1800。

⑩阿蘇の火山灰活用、干物作り!大学教授、特産化目指す

噴火した阿蘇・中岳(熊本県)の火山灰が人々の生活や農業に影響を及ぼすなか、その灰を集め、活用しようとしている人がいます。大妻女子大学人間関係学部(東京都多摩市)の干川剛史(ほしかわつよし)教授(55)=社会学専攻=です。「灰干し」と呼ばれる肉などの干物を作り、半年が経った熊本地震の復興に向けた特産物にしようと、準備を進めています。

灰干しとは、魚や肉などに塩をかけ、水分を通すラップで巻いて火山灰で覆って水分を吸い取らせ、1~3日間、寝かせて干物にする方法。うまみ成分が濃縮されるだけでなく、火山灰の脱臭効果で臭みが取れ、陰干し状態になるため脂成分が残り、軟らかな食感になるそうです。東京・築地で高級干物として売られ、鹿児島では桜島の灰で干した魚を使った弁当が人気です。

干川教授は1995年1月の阪神大震災以来、様々な災害の支援に関わってきましたが、2000年夏に噴火した東京・三宅島の避難指示解除後、懇意にしている地域再生の専門家に「火山灰を使った支援はできないか」と声を掛けられました。未知の分野でしたが興味が湧き、地元の漁師と灰干しの試作を始めました。11年、輸送費が割に合わず浜に捨てられていたサメなどを使った灰干しを商品化しました。

宮崎県の霧島連山・新燃(しんもえ)岳の噴火後はその火山灰で地元産の鶏肉や豚肉を、東日本大震災で被災した宮城県気仙沼市では火山灰を使って水揚げされた魚を、それぞれ灰干しにしました。これまで全国7カ所で住民を後押しして商品化につなげていきました。

熊本地震では、本震当日の4月16日に知人宅へブルーシートや水などを車に積んで駆けつけるなど、私的に支援活動を続けていました。

8月、熊本県南阿蘇村で復興支援を続ける住民が灰干しに興味をもっているのを人づてに聞き、桜島の取り組み例などを紹介して一緒に商品化をめざすことにしました。

赤い羽根共同募金の助成事業や国の科学研究費補助金に申請して計画を練っていたところ、今月8日、阿蘇・中岳で36年ぶりに爆発的噴火が発生しました。

干川教授は直後の15,16日に南阿蘇村を訪れ、果樹園農家に降った火山灰を収集しました。滞在中は手持ちの灰を使い、熊本地震で被災して休業中の地獄温泉社長、河津誠さん(54)ら復興支援団体のメンバーと村で捕ったイノシシや村特産の赤牛の肉で灰干しを試作しました。

試食した河津さんは「塩加減や保存方法など調理のプロがやったほうがいい。旅館が再開したらぜひ採り入れたい」と、商品化に前向きでした。干川教授は「阿蘇にはブランド力がある。地域全体の特産品に育ててほしい」と期待しています。

⑪信仰貫く天草の姿追う、アマ写真家が出版

熊本県天草市本渡町のアマチュア写真家、小林健浩(たけひろ)さん(73)が今月、写真集「天草キリシタン紀行」(弦書房)を出版しました。禁教期にも信仰を守り続けた島の人々を撮影し、祈りのための隠れ部屋や教会でのミサの光景など貴重な写真も多数収録したそうです。「天草の崎津集落」は2018年の世界文化遺産登録をめざす「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成資産の一つ。小林さんは数年前から、天草市世界遺産推進室長の平田豊弘さんから写真集の出版を依頼されていたとのことです。

仏教徒で「キリシタン」は立ち入れない領域だった小林さんを変えたのが崎津集落にある崎津教会の神父、渡辺隆義さん(68)。渡辺さんは昨年11月23日、市内の鈴木神社の例大祭に参列しました。鈴木神社は、天草・島原の乱を鎮圧した江戸幕府が天領となった天草の初代代官に任じた鈴木重成らをまつっています。歴史的に敵対した相手に歩み寄る渡辺さんの姿に感動し、小林さんはキリシタンと向き合う決意をしました。

以来、小林さんは崎津などキリシタンゆかりの地に30回以上通いました。渡辺さんの協力で崎津教会でのミサなども見ることができ、6月5日の、仏教と神道、キリスト教による「対話と平和の祈り」の集いでは約2千コマを撮影したそうです。

信者の協力で、写真集には集落に残る隠れ部屋や家庭祭壇の独特な風情など約200点を収録。平田さんによる解説や関連施設の案内も掲載、英訳付きでガイドブックとしても使えます。

これまで3冊の写真集を出した小林さん。「今回が人生の代表作。天草の誇れるところを満載した本にしたかった。外国でも喜んでもらえたら」と話しています。

B5判、104ページで2100円(税別)。問い合わせは弦書房(092・726・9885)へ。

⑫「熊本の漱石」歩みたどる!くまもと文学・歴史館で企画展

夏目漱石が熊本を訪れて今年で120年を迎えたのを記念した企画展「来熊一二〇年 漱石と熊本-秋はふみ吾に天下の志-」が、熊本市中央区出水2丁目の「くまもと文学・歴史館」で開かれています。11月14日(月)まで。

漱石は1896(明治29)年、29歳の時に旧制第五高教師として熊本に赴任し、英国に留学するまでの4年3カ月を過ごしました。企画展では漱石の熊本時代の俳句や手紙などを展示。友人の正岡子規に俳句の添削を求めた句稿や生徒に出題した英語の試験問題、五高でボート部の顧問だったことを示す資料などもあります。

同館の片桐まい学芸員は「教師をしながら俳句に力を入れていた、作家になる前の熊本時代の漱石を知ってほしい」と話しています。

開催時間は午前9時半~午後17時15分。入場無料。毎週火曜と10月28日(金)は休館。

⑬秋告げる焼きアユ 八代市、11月初旬まで

八代地方に秋の訪れを告げる焼きアユ作りが始まっています。八代市萩原町のアユ問屋「頼藤商店」では昨日20日、炭火で焼かれたアユが香ばしいにおいを漂わせていました。11月月初旬まで。

川辺川で取れた25センチ前後のアユを、内臓を除いて竹串に刺し、約2時間半焼いた後、2昼夜乾燥させて作ります。正月の雑煮や鍋物などのだしに使われるほか、保存食として甘露煮にする家庭もあるそうです。期間中、1500匹余りを作り、関東・関西などに出荷します。店長の諸林雅美さん(42)は「今年は捕獲量が少なく、やや小ぶりだが、品質は上々」と話していました。

⑭九鬼、松尾選手の指名に沸く!秀岳館高

プロ野球のドラフト会議が行われた昨日20日、八代市の秀岳館高は、2選手が上位指名される快挙に沸きました。福岡ソフトバンクホークスが九鬼隆平捕手(18)、横浜DeNAベイスターズは松尾大河内野手(18)。ともに3位指名された2人は、野球部の後輩たちから何度も胴上げされて笑顔を見せました。惜しくも指名から漏れた天本昂佑外野手(17)も「チャンスが巡ってくるまでしっかり頑張りたい」と前を向いました。

3選手は野球部の本部室で家族と一緒にドラフト会議を見守りました。指名が決まった九鬼選手は「ありがとう」と、母昭子さんの手を握り、松尾選手は鍛治舎巧監督と目を合わせて喜びの涙を流しました。グラウンドでは野球部員たちが「オオー」と大歓声を上げました。

2人は約50人の部員が2列に並んだ花道を通ってグラウンドに。吹奏楽部による応援歌の演奏の中、胴上げされて宙に舞いました。大阪出身の九鬼選手は「熊本は第二の故郷。九州の球団に選ばれてうれしい」と満面の笑み。同じく大阪出身の松尾選手も「野球だけでなく、人間的にも熊本の人たちのおかげで成長できた」と感謝の言葉を口にしました。

2.ここ一週間の地震

2016/10/21 12:16 21日 12:12頃 鳥取県中部 4

2016/10/21 05:32 21日 05:28頃 奄美大島近海 1

2016/10/21 05:03 21日 05:00頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/20 20:16 20日 20:12頃 群馬県北部 3

2016/10/20 15:33 20日 15:27頃 硫黄島近海 1

2016/10/20 11:53 20日 11:50頃 千葉県北東部 4

2016/10/20 10:48 20日 10:45頃 日向灘 2

2016/10/20 08:20 20日 08:17頃 佐渡付近 1

2016/10/19 23:45 19日 23:40頃 茨城県南部 2

2016/10/19 12:28 19日 12:23頃 父島近海 1

2016/10/19 06:00 19日 05:57頃 福島県中通り 1

2016/10/19 03:48 19日 03:44頃 宮城県北部 1

2016/10/18 21:12 18日 21:08頃 和歌山県北部 2

2016/10/18 16:26 18日 16:22頃 沖縄本島近海 2

2016/10/18 12:52 18日 12:49頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/18 08:27 18日 08:24頃 鳥取県中部 2

2016/10/18 06:00 18日 05:56頃 岩手県沖 1

2016/10/18 01:05 18日 01:02頃 熊本県天草・芦北地方 2

2016/10/17 15:03 17日 15:00頃 茨城県沖 1

2016/10/17 12:38 17日 12:35頃 岐阜県飛騨地方 1

2016/10/17 12:21 17日 12:18頃 有明海 1

2016/10/17 11:49 17日 11:46頃 宮城県沖 1

2016/10/17 02:26 17日 02:23頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/16 21:47 16日 21:43頃 十勝地方南部 2

2016/10/16 20:20 16日 20:17頃 有明海 1

2016/10/16 20:02 16日 19:59頃 静岡県西部 1

2016/10/16 19:32 16日 19:29頃 根室地方中部 1

2016/10/16 18:35 16日 18:31頃 福島県中通り 2

2016/10/16 17:03 16日 16:58頃 宮城県沖 3

2016/10/16 16:41 16日 16:37頃 宮城県沖 4

2016/10/16 15:19 16日 15:14頃 宮城県南部 1

2016/10/16 14:41 16日 14:38頃 宮城県沖 2

2016/10/16 13:54 16日 13:51頃 石川県能登地方 1

2016/10/16 08:07 16日 08:03頃 熊本県阿蘇地方 1

2016/10/16 05:39 16日 05:36頃 長野県中部 1

2016/10/15 21:58 15日 21:55頃 熊本県熊本地方 2

2016/10/15 16:29 15日 16:26頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/15 11:28 15日 11:25頃 熊本県熊本地方 2

2016/10/15 10:38 15日 10:34頃 熊本県熊本地方 2

2016/10/15 09:47 15日 09:44頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/15 09:45 15日 09:41頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/15 09:43 15日 09:38頃 熊本県熊本地方 3

2016/10/15 07:16 15日 07:12頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/15 07:14 15日 07:10頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/15 03:37 15日 03:34頃 青森県東方沖 1

2016/10/15 03:22 15日 03:19頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/15 00:34 15日 00:31頃 岐阜県美濃中西部 1

2016/10/14 19:25 14日 19:21頃 福島県沖 2

2016/10/14 04:00 14日 03:57頃 島根県東部 2

(続く)

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