【連載211】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?

『熊本地震仮設住宅14日にすべて完成!被災者の未来は如何に!?』

11月10日木曜日昼

【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】

*下記熊本情報はあらゆる箇所で重複しています。ご了承ください!

皆様こんにちは。福岡管区気象台は昨日9日、10月8日の阿蘇中岳の爆発的噴火で放出された噴石や灰の総量が、50~60万トンと推計されると発表しました。昨年9月の噴火は推計4万トンで、十数倍の量となります。

同気象台によりますと、熊本大や京都大、気象庁などが火口周辺や降灰のあった場所で1平方メートル当たりの噴出物の重量を測定。降灰範囲を推測して総量を計算しました。

今回の噴火は、マグマと地下水が接触して水蒸気になって爆発する「マグマ水蒸気噴火」。同気象台は「昨年の噴火で火口底にたまっていた噴出物も一緒に吹き飛ばされ、総量が増えた可能性がある」としています。

一方、降灰範囲は北東方向に広がっており、降灰量が1平方メートル当たり100グラム以上は約60キロ、10グラムは約85キロにわたっていると推測。10月12日の第1火口周辺の調査で、火口の南約400メートルで火山灰が最大46センチ積もっていたことも明らかにしました。

——————————————————————————————-

蒲島郁夫知事は昨日9日の定例記者会見で、熊本地震で県が整備を進めてきた応急仮設住宅110団地4303戸の建設が14日に完了すると明らかにしました。被災市町村から追加の建設要請はなく、応急仮設の建設は地震発生から7カ月で終了します。

14日に完成するのは、御船町木倉の落合仮設団地42戸と益城町福富の福富仮設団地6戸。いずれも木造で、福富仮設は車いすで利用できるバリアフリー仕様となっています。

町内の全21団地425戸の整備が終わる御船町の吉本敏治総務課長は「今後は仮設団地でのコミュニティーづくりに力を入れたい」と話していました。

応急仮設は4月29日に甲佐町と西原村で工事に着手。16市町村で整備してきました。うち683戸を木造にし、集会施設計84棟も建設しています。一方、民間の賃貸住宅を行政が借り上げて被災者に提供する「みなし仮設住宅」の入居申請は8日現在、計1万1382件。1日当たり20件超の申請が続いています。

県住宅課は「建設適地の不足による遅れもあったが、被災者が生活再建を落ち着いて考えられる環境づくりに努めた」と説明。新たに仮設入居を希望する被災者には、みなし仮設や公営住宅への入居を促す方針。

—————————————————————————————–

原子力規制委員会は昨日9日、九州電力玄海原発3,4号機(佐賀県)について、安全対策の基本方針が新規制基準に適合すると認める審査書案を了承しました。今後は設備の詳しい設計と、重大事故時の対応などを記す保安規定の認可手続きに審査の焦点が移ります。地元自治体の同意が得られれば、来年度以降に再稼働する可能性があります。

九電の原発で適合が認められるのは、昨年再稼働した川内原発(鹿児島県)に続き2カ所目。全体では四国電力伊方原発(愛媛県)と関西電力高浜、美浜の両原発(いずれも福井県)に続き5カ所目となります。

公表された審査書案は約410ページ。本日10日から30日間、一般から意見を募集します。大きな修正がなければ正式決定され、安全対策の基本方針が許可されます。

九電は、耐震対策工事などは年内に終わるとみており、当初は今年度内の再稼働を目指していました。しかし、残る二つの認可手続きや再稼働前に必要な検査には少なくとも半年ほど必要とみられ、来年度以降に再稼働する可能性があります。

玄海原発をめぐっては、東日本大震災後の2011年、九電が住民説明会で、関連会社員らに運転再開への賛成意見の投稿を呼びかけた「やらせメール」問題がありました。

1.被災地情報

①くまモン全国へGO!震災支援お礼“行脚”

*過去記事と一部重複

県は昨日9日、熊本地震への全国からの支援に対し、感謝の気持ちを伝え、「熊本は元気です」とアピールするため、県のPRキャラクター・くまモンが、3年かけて46都道府県を回る“全国行脚”に出発すると発表しました。

「くまもとから感謝をプロジェクト!」と銘打ち、2016年度は10~12日の茨城を皮切りに北海道や宮城、愛知、沖縄など16道県を訪問。17,18年度で残り30都府県を回ります。

都道府県庁のほか、支援してくれた企業やボランティア団体、学校などを訪ね、再会に感謝し、交流を深めます。

旅費を中心とした事業費は年500万円程度を見込んでいます。

②復興へ歩もう感謝祭!農事組合「南阿蘇くぎの」1周年

南阿蘇村久木野地区の農家でつくる農事組合法人「南阿蘇くぎの」が6日、設立1周年の感謝祭を開きました。熊本地震の被害で米などの収量は減りましたが、地区の農業の発展を願って野菜の販売や音楽ライブでにぎわいました。

農地の管理や収穫、出荷を共同で行い、高齢化が進む農家の支援や雇用の確保を目指して昨年12月、村内唯一の農事組合法人として発足。農家36人が水田など23ヘクタールの農地を集約しています。

久木野地区では、地震による水田の地割れや、温水の湧出に伴う稲の枯れなどの被害がありました。

避難生活で田植えの時期が遅れたことも重なり、全体的に収穫が減少したそうです。

感謝祭は同村河陰の法人事務所で開催。新米や特産のヤーコン、トマトなどが並び、大勢の家族連れが新鮮な野菜を買い求めました。地震で牛舎が倒壊し、牛7頭を避難させている法人代表理事の今村武博さん(61)は「農地の復旧や法人運営の活性を進めて来年はさらなる豊作を目指したい」と話していました。

③阿蘇の空ダイビング「レッドブル」最高峰の技、披露

世界中で活躍するスカイダイビングチーム「レッドブルエアフォース」が昨日9日、阿蘇市の上空を飛び、内牧の阿蘇中グラウンドに降下しました。世界最高峰のパフォーマンスで、生徒らの目を空にくぎ付けにしました。

熊本地震で被災した阿蘇に笑顔を届けようと、内牧温泉街繁栄会と飲料メーカーのレッドブル・ジャパンが企画しました。同チームが県内で飛ぶのは初めて。

青色のウイングスーツを身に着けた海外のメンバー4人は、阿蘇の上空3千メートルでヘリコプターからダイブ。生徒らは時速80キロで降下する4人を見つけると、歓声を上げながら手を振り「THANKS(ありがとう)」の人文字で応えました。

3年の寺西孝晃さんは「迫力があって着地の瞬間までドキドキしました」と大興奮。メンバー4人は「火山など阿蘇の美しい風景に感動しました。子どもたちの元気な姿にエネルギーをもらった」と話していました。

④復興城主、ネットでも受け付けへ!申し込み殺到で熊本市

熊本市の大西一史市長は昨日9日、熊本地震で被災した熊本城修復のための寄付「復興城主」の受け付けを、「インターネットでできる環境を整える」と述べた。具体的な方法や開始時期は今後検討するそうです。

復興城主は、熊本城修復のため一口1万円以上の寄付を募る取り組み。先着1万人に人気漫画「ONE PIECE(ワンピース)」のグッズが贈られる特典があります。受け付け初日の1日には、窓口の一つ「桜の馬場城彩苑」に寄付者が殺到。申し込みまでに2時間以上かかったそうです。熊本城総合事務所でも受け付け、郵便で振り込み用紙を送ってもらうこともできます。

市はこのほか来週中に、熊本市内の主な郵便局にも振り込み用紙を備えてもらうとしています。問い合わせは096-359-6475まで。

⑤「復興と将来、総合的に」南阿蘇村まちづくり策定委

南阿蘇村は8日、熊本地震に伴う「復興まちづくり計画」の策定委員会の初会合を開きました。学識者や住民代表ら計15人の委員が「村外に避難した人々が戻って来るための施策が必要」「復興に取り残される地区や住民がないように」などと意見を交わしました。

委員は県内の大学教授ら3人と、被害が大きい行政区の区長や村議、農業や観光業者の代表で組織。委員長に北園芳人・熊本大名誉教授(工学博士・防災士)を互選しました。

会合は村久木野庁舎であり、村復興推進室が被害と復旧の状況、住民説明会の様子などを報告。北園委員長が「復興と、将来のまちづくりまでを見据えた総合的な計画にしたい」とあいさつしました。

地元の委員からは「既定のスケジュールにこだわらず、しっかり被災者の意見を反映させるべきだ」「移住者が多いので、豊かな自然や子育て環境などの特色を出した計画でないと人口減が進む」などの指摘もありました。

委員会は来年1月までに計3回開きます。今回の意見を踏まえて、次回の12月上旬には計画の素案を示す予定。

⑥「村内に自宅再建めざす」6割、南阿蘇村で全世帯アンケート

南阿蘇村は8日、熊本地震の復興計画に関する全世帯アンケートの速報値を公表しました。被災して自宅外に避難している334世帯からの回答の62%が村内での自宅再建を目指し、村外転居の希望は6%でした。また、被災前の現地で自宅再建を望む人の26%が「自主的な再建が極めて困難」と答えました。

アンケートは、10月に村内の全4517世帯に郵送し、31日現在で1530世帯が回答しました。回収率は34%。

このうち、自宅外に避難している世帯(回答334件)に自宅の再建場所を質問したところ、53%が「被災前の現地」と回答。「同じ行政区内」7%、「村内の別の行政区」2%と合わせて62%が村内を希望しました。このほか、「現時点では明確な考えはない」が22%、「無回答、その他」が10%でした。

全世帯を対象にした現在の生活で困っていることや不安についての質問(複数回答)では、「移動が不便」が最多の62%。「二次災害の恐れ」41%、「医療・福祉サービスの低下」30%と続きました。村の復興に必要な施策に関しても68%が「災害に強い交通網」を訴え、阿蘇大橋の崩落や俵山バイパスの不通による影響の深刻さが色濃く表れました。

アンケート結果は、各地区で26日日まで開く意見交換会で詳しく発表。11月末まで回収を呼び掛け、村の復興計画に意見を反映します。

⑦米塚山頂に穴、雨で浸食か?阿蘇市で地震被害の状況報告

阿蘇中岳の西北に位置し、熊本地震で山体に多数の亀裂が生じた米塚(高さ80メートル)の旧火口内中央付近に、深さ約10メートルの穴が開いていることが8日、阿蘇市で開かれた会合で報告されました。

米塚は約3千年前に形成された円すい形の単成火山。草千里とともに2013年、「国名勝及び天然記念物」に指定されました。保存活用計画を策定する検討委員会が昨年発足し、同日は熊本地震の被害を受けて委員らが今後の方針を議論しました。

会合では、地震による米塚の被害状況の報告がありました。7月中旬に旧火口の中央付近に穴を確認し、8月19日に阿蘇市などが現地調査した結果、幅5.3×7.5メートル、深さ9~10メートルと確認しました。

米塚には火山活動による洞窟が数カ所ありますが、調査に同行した熊本大教育学部の宮縁育夫(みやぶちやすお)准教授(火山地質学)は、会合で「表面の火山灰土層に地震で亀裂ができ、その後の大雨で浸食して地表に現れたのではないか」と説明しました。

一方、山頂付近を囲むようにして多数見られる亀裂は深さ1~2メートルで、宮縁准教授は「崩落するような状況ではなさそうだ」との見解も示しました。

会合では、草千里も合わせ復旧工事の必要性も議論。最終的に「経過観察を十分に実施した上で、現状で見守る」との方針を確認しました。

⑧イスラエルから熊本へ観光客誘致!大使が県庁訪問

駐日イスラエル大使のルツ・カハノフ氏(62)は8日、熊本地震のお見舞いで県庁に蒲島郁夫知事を訪ね、「イスラエルから熊本への観光客誘致を進めたい」と述べました。

カハノフ氏は近年、日本とイスラエルの間で文化や技術革新、農業での協力関係が急速に進んでいると強調。「中でも、私たちは西日本や九州に注目している。熊本が地震からの復興を遂げるよう祈っている」と話しました。

在日イスラエル大使館のゆるキャラで、オウムをモチーフにした「シャロウムちゃん」も同席した。カハノフ氏は昨日9日まで熊本に滞在し、阿蘇などを訪れました。

⑨幸野溝・百太郎溝水路群 世界かんがい遺産に 2016年11月10日

農林水産省は8日、国際かんがい排水委員会(ICID)が歴史的価値のある農業用水利施設を登録する「世界かんがい施設遺産」に、日本国内から熊本の幸野溝・百太郎溝水路群(湯前町、多良木町、あさぎり町、錦町)や、照井堰用水(岩手県一関市、平泉町)など14施設を選んだと発表しました。

優れた施設の保存を目指して2014年に始まり、今年で3回目の選定。日本の登録は計27施設となりました。県内からの選定は14年の通潤用水(山都町)以来2件目。

幸野溝は延長約15キロで、かんがい面積は湯前町、多良木町、あさぎり町の約1400ヘクタール。相良藩士の高橋政重らが藩主の命で、大洪水の苦難を乗り越えながら1705(宝永2)年に完成させました。

百太郎溝は延長約19キロ。多良木町とあさぎり町、錦町を流れる。かんがい面積約1400ヘクタール。1710(宝永7)年に完成しました。

幸野溝土地改良区の宮原辰紀理事長(76)は「選定は喜ばしい。今後も先人と同様に、維持管理の責任を果たしたい」。百太郎溝土地改良区の岡村文明理事長(63)は「地元に不可欠な施設なので大切に引き継ぐ。選定が地域の農業が注目されるきっかけになればうれしい」と期待を寄せました。

世界かんがい施設遺産は、かんがい農業の発展に貢献し、技術的にも優れた水路やせき、ため池などを保存するのが目的で、建設から100年以上の施設が対象。日本からは応募があった10施設のうちICID日本国内委員会が7施設を選んで本部に申請し、昨年からの継続審査と合わせて14施設が選考にかかっていました。

今年選ばれたのは、ほかに内川(宮城県大崎市)、安積疏水(福島県郡山市、猪苗代町)、長野堰用水(群馬県高崎市)、村山六ケ村堰疏水(山梨県北杜市)、滝之湯堰・大河原堰(長野県茅野市)、拾ケ堰(長野県安曇野市、松本市)、源兵衛川(静岡県三島市)、足羽川用水(福井市)、明治用水(愛知県安城市、岡崎市、豊田市、知立市、刈谷市、高浜市、碧南市、西尾市)、南家城川口井水(津市)、常盤湖(山口県宇部市)、満濃池(香川県まんのう町)。

⑩熊本城「見せる復興」を!県観光会議が提言 [熊本県]

熊本地震からの観光再興に向け、有識者でつくる県観光復興会議(座長・小野泰輔副知事)は昨日9日、メンバーの意見を集約して公表しました。熊本城の「見せる復興」の効果的な発信方法や観光農園の活用、県産食材を使った新メニュー開発など「強み」を生かした訪日外国人客(インバウンド)の誘致策などを提示。情報技術(IT)活用や規制緩和の重要性も強調しました。県は年度内にも素案を示す観光立県推進計画に生かす方針です。

集約したメンバーの意見は

(1)基幹産業としての観光基盤整備

(2)地元の消費拡大につながるインバウンド対応

(3)食をテーマにした地域資源の再構築

(4)熊本城、阿蘇観光再生に向けたストーリーづくり-

という目指すべき四つの方向性を示しました。

阿蘇くじゅう国立公園が環境省の「国立公園満喫プロジェクト」に選ばれたことを受け、世界水準の観光地を目指すべきだとも強調。農閑期の兼業農家を担い手とするIT活用型の観光配車サービス事業や、富裕層が好む宿泊施設を整備するために現在の開発規制を緩和する案なども示しました。

小野座長は「長期的な視点でご意見をいただいた。地元での議論の材料になればいい」と話しました。観光復興会議は、放送作家の小山薫堂さんや旅館再生を手掛ける星野リゾートの星野佳路社長など7人で構成。7月から2回会合を開き、個別に意見も聞き取りました。

◆観光復興会議意見の骨子

・ブランド力を高めるため、世界中の観光客が憧れる旗艦宿泊施設の誘致

・観光農園の体験型観光を魅力の一つに

・世界の三つ星シェフを熊本に呼び、熊本食材を使ったメニュー開発

・食材だけではなく、調理する刃物や器、地酒などを併せて食の魅力を高める

・熊本城の地震前と現状、回復後の姿を、VR(仮想現実)など最新技術を使って見せ、観光ツールとする

・阿蘇に世界から投資を集め、ITや規制緩和

⑪阿蘇に修学旅行生戻る!くまモンも歓迎

熊本地震で傷ついた阿蘇に修学旅行生が戻ってきた!。昨日9日、沖縄県南風原(はえばる)町立南風原中の3年生245人が阿蘇市に到着しました。市内に修学旅行生が宿泊するのは熊本地震後は初めて。宿泊先の阿蘇の司ビラパークホテルでは観光関係者やくまモンがサプライズで歓迎しました。

ホテルや観光施設などでつくる県教育旅行受入促進協議会(事務局・県観光連盟)によりますと、熊本県は毎年のべ11万人近くの修学旅行生が宿泊し、うち半分が阿蘇地域。その大部分は大型宿泊施設のある阿蘇市での宿泊だそうです。だが4月の熊本地震後はキャンセルが続きました。ビラパークホテルでも今年度の94校1万800人の予約がすべてキャンセルになったそうです。

南風原中は例年使っていた阿蘇市の別のホテルが被災で泊まれなくなりましたが、ホテルを変更して予定どおり阿蘇を訪れました。赤嶺永(ひさし)教頭(51)によりますと、噴火も含め現地の状況を調べて保護者にも説明。理解を得られ、行き先は変えなくていいと判断しました。学年主任の小川浩教諭(44)は「沖縄の子たちに阿蘇のカルデラと、ひんやりした空気を体感させたかった」と話しています。

九州北部を3泊4日で巡る旅程で、昨日9日は熊本城を見学しました。本日10日は朝から大観峰を訪れます。生徒の名嘉琉星さん(14)は「カルデラと火山から出る煙を見るのが楽しみです」。

同ホテルの川内宗徳総支配人は「久しぶりに修学旅行生を迎えられ、学校や保護者の方々の熊本への思いに感謝しています」と話していました。

⑫豚饅食べて熊本支援!神戸で11日から

東日本大震災を受け、「日本の元気を神戸から」を合言葉に始まった「KOBE豚饅(まん)サミット」に、今年は熊本市からの2店を含め、15店が参加します。11~13日に神戸・南京町などで開催。収益の一部を来年1月17日に熊本地震の被災地で行う豚まんの炊き出し費用にあてます。

東日本大震災があった2011年に始まったサミットは今回で6回目。「震災から復興した神戸が被災地に元気を届けよう」と、イベントの収益で毎年1月17日日に宮城県に出かけ、ほかほかの豚まんを被災者に振る舞ってきました。

「豚まんは老若男女に親しまれ、人々になじんでいる食べ物」と、発起人の一人で南京町の豚まん専門店「老祥記(ろうしょうき)」の店主、曹英生さん(59)は語ります。

22年前の阪神・淡路大震災では南京町で炊き出しをしました。「避難所では冷たい食事ばかり。あったかい食べ物に元気づけられた、と感謝され、私たちも勇気づけられた」と振り返ります。当時、全国の人々が神戸を支援してくれました。「熊本も寒い時期。ささやかな感謝の気持ちを込めて炊き出しをします。元気を出してがんばってほしい」。

神戸でのサミットに、熊本市から参加するのはラーメン店「山水亭」と中華料理店「紅蘭(こうらん)亭」。それぞれがオリジナルの豚まんを販売します。

JR元町駅前に本店がある「三宮一貫楼」の常務安藤孝志さん(43)が、曹さんとともに熊本へ足を運び、サミットへの出店を頼みました。「素晴らしい取り組み。ぜひやらせてほしい」と、両店とも快諾してくれたそうです。

安藤さんは「被災地でのボランティアはハードルが高いかもしれないが、サミットでは手軽に豚まんを食べることが支援になる」と来場を呼びかけています。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

第6回KOBE豚饅サミット

豚の鼻が「11」に見えるとして制定された「豚饅の日」(11月11日)に開幕。会場は11日が神戸・南京町の曹家包子(パオツー)館。12,13日が同館のほか、南京町広場と大丸神戸店。熊本産の食材を使った豚まん3個の詰め合わせセット(税込み500円)の収益の一部が炊き出し費用にあてられます。各日午前11時~午後17時で、売り切れ次第終了。

□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■□■

⑬大俵こも巻き、準備進む!23日に「大俵まつり」

玉名市の「玉名大俵まつり」を23日に控え、祭りの一番の呼び物「俵ころがしレース」で使う俵に、稲わらを編んだ「こも」を巻く作業が市永徳寺倉庫で本格化しています。

大俵は鉄枠でこしらえた幅4メートル、直径2.5メートルの円筒形で、重さは約1トン。昨日9日は、市職員や市シルバー人材センターの会員約10人が、幅4メートル、長さ8.5メートルのこもを鉄枠に巻き付け縄で縛っていきました。

玉名は江戸時代、菊池川流域の米の集積地として栄え、船で大阪に運びました。米俵を転がして船に積んでいたのがレースの由来です。まつり実行委員会によりますと、23日は女性や子どもたちが参加する小俵(重さ約200ロ)も含め計92チームが俵を転がす速さを競います。

⑭レトルトリンゴの試作品完成!農家と佐賀女子短大

佐賀市三瀬村のリンゴ農家と佐賀女子短大が共同で、災害時の非常食としても使えるレトルトリンゴの開発に取り組んでいます。試作品が完成し、昨日9日に試食会が開かれました。ほどよい甘さでリンゴらしい食感も残ります。来年の商品化を目指します。

「マルヤスりんご園」の小副川幸成さん(38)が規格外リンゴの活用策について同短大に相談し、今年4月から企画を考えました。常温で保存でき、一年を通じて販売できることなどからレトルトリンゴにしました。

殺菌のため加熱時間を長くすると、形が崩れたり赤く変色したりした。使うリンゴをジョナゴールドからふじに変え、加熱時間を短縮する工夫をして6回目の試作で納得できるものができました。糖分を加えないものと、シロップに漬けたものの2種類があります。

試作の過程では袋詰めが不完全で細菌が混入したこともありました。開発に加わった同短大キャリアデザイン学科2年の宮崎美奈子さんは「改めて食の安全安心の大切さを感じた」と振り返っています。

開発に際しては県農業大学校の6次産業化支援研修を利用し、同校職員のアドバイスを受け、レトルト殺菌機などの機材を使いました。

企画を考えているときに熊本地震が発生。「野菜や果物を食べたい」という被災者の要望を知り、6月に試作中の品を熊本県南阿蘇村に届けました。11月には同村内の保育所や介護施設に完成した試作品を提供。アンケートに協力してもらい、7~8割の人から「おいしい」という評価を得たほか、「お年寄りにはもっと軟らかい方がいい」「幼児向けには小さく」という意見も寄せられました。

「自分では考えつかないようなアイデアをもらい助かった」と小副川さん。商品化に向けては、購入者層を絞り込み、リンゴの硬さや大きさを考慮する必要があります。「その人にあったスタイルで手軽に味わってもらえるようにしたい」。

⑮仮設住宅で避難訓練 熊本市城南町、火災に備え

熊本地震の仮設住宅団地の一つ、熊本市南区城南町の藤山仮設団地(195戸)で昨日9日、火災の避難訓練がありました。入居者約50人が参加。秋の火災予防週間(9~15日)に合わせ、熊本市南消防署が実施しました。

午前10時、67棟が並ぶ団地南側の住宅から出火したと想定。住人は、団地中心部にある集会所前広場に避難しました。広場では同署員が、消火器やAEDの使い方を指導。薬剤の代わりに水が出る訓練用消火器を使い、火の消し方を実習しました。「火事が起きたときは訓練通り動きたい」と参加した増田富士枝さん(72)。

同署警防課消防司令の宮本有希雄さん(48)は「東日本大震災の被災地でも、ことし10月に仮設住宅で火災が発生した。これからは空気が乾燥し、火災が起こりやすい時期。日頃から住人同士で声を掛け合い、火災予防に努めてほしい」と呼び掛けていました。

同町の舞原仮設団地でも13日、避難訓練があります。

2.ここ一週間の地震

2016/11/10 11:34 10日 11:31頃 長野県中部 1

2016/11/10 07:32 10日 07:28頃 宮城県沖 1

2016/11/10 07:26 10日 07:20頃 宮城県沖 2

2016/11/10 03:59 10日 03:55頃 埼玉県南部 1

2016/11/10 00:11 10日 00:08頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/09 22:13 09日 22:09頃 福岡県北九州地方 1

2016/11/09 20:12 09日 20:08頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/09 15:40 09日 15:37頃 紀伊水道 1

2016/11/09 15:17 09日 15:14頃 豊後水道 1

2016/11/09 07:12 09日 07:09頃 千葉県北東部 1

2016/11/09 05:53 09日 05:50頃 福岡県北九州地方 1

2016/11/09 00:05 09日 00:02頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/08 21:47 08日 21:43頃 茨城県沖 2

2016/11/08 18:26 08日 18:20頃 鹿児島県薩摩地方 1

2016/11/08 18:13 08日 18:08頃 鹿児島県薩摩地方 1

2016/11/08 17:26 08日 17:20頃 熊本県阿蘇地方 1

2016/11/08 17:20 08日 17:17頃 鳥取県中部 3

2016/11/08 10:30 08日 10:27頃 熊本県球磨地方 2

2016/11/08 08:28 08日 08:24頃 父島近海 1

2016/11/07 23:54 07日 23:50頃 鳥取県中部 1

2016/11/07 23:32 07日 23:28頃 福岡県北九州地方 2

2016/11/07 19:35 07日 19:32頃 新島・神津島近海 1

2016/11/07 13:35 07日 13:31頃 鳥取県中部 1

2016/11/07 10:18 07日 10:15頃 宗谷地方北部 2

2016/11/07 06:41 07日 06:36頃 岩手県沖 1

2016/11/07 05:30 07日 05:26頃 沖縄本島近海 1

2016/11/07 01:57 07日 01:54頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/06 20:22 06日 20:17頃 福岡県北九州地方 3

2016/11/06 17:12 06日 17:08頃 大阪府北部 2

2016/11/06 11:36 06日 11:34頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/05 17:01 05日 16:57頃 日向灘 2

2016/11/05 13:48 05日 13:45頃 伊予灘 1

2016/11/05 13:39 05日 13:35頃 秋田県沖 1

2016/11/05 07:01 05日 06:58頃 宮城県沖 1

2016/11/05 02:28 05日 02:23頃 鳥取県中部 1

2016/11/04 22:18 04日 22:15頃 鳥取県中部 1

2016/11/04 12:09 04日 12:06頃 鳥取県中部 1

2016/11/04 09:19 04日 09:16頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/04 07:45 04日 07:42頃 鳥取県中部 1

2016/11/03 20:53 03日 20:50頃 愛媛県南予 1

2016/11/03 13:05 03日 13:01頃 徳島県南部 2

2016/11/03 08:42 03日 08:40頃 鳥取県中部 1

2016/11/03 02:58 03日 02:54頃 鳥取県中部 1

(続く)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です