リア・ミッシェル、ニコラス・クリストファー、アーロン・トヴェイトが帝国劇場で新リバイバル版を率いる
*リア・ミッシェルと『CHESS』の出演者たち 撮影:マシュー・マーフィー
ミュージカル『CHESS』初のブロードウェイ・リバイバル公演が、11月16日、帝国劇場(Imperial Theatre)で開幕する。プレビュー公演は10月15日に始まり、延長された現在の上演予定は2026年5月3日までとなっている。
主演のニコラス・クリストファーは、アナトリー・セルギエフスキー役でミュージカルのブロードウェイ復活を牽引する。他に、トニー賞受賞者アーロン・トヴェイトがフレディ・トランパー役、リア・ミッシェルがフローレンス・ヴァッセイ役で出演。ハンナ・クルーズ(『Suffs』)がスヴェトラーナ、ブラッドリー・ディーン(『オペラ座の怪人』)がモロコフ、ショーン・アラン・クリル(『Jagged Little Pill』)がウォルター、ブライス・ピンカム(『Holiday Inn』)がアービターを務める。
カンパニーには、カイラ・ルイーズ・バルソロミューズ、ダニエル・ビーマン、シェイビー・ブラウン、エマ・デガーステット、ケイシー・ガーヴィン、アダム・ハルピン、サラ・ミッシェル・リンジー、マイケル・ミルカニン、アレクサンドル・イヴァン・ペヴェク、アライア・ジェームズ、シドニー・ジョーンズ、ショーン・マクラフリン、サラ・ミール、ラモーン・ネルソン、フレドリック・ロドリゲス・オドガード、マイケル・オラリビグベ、カテリーナ・パパコスタス、サマンサ・ポリーノ、レジーヌ・ソフィア、ケイティ・ウェバーらが名を連ねる。キャスティングはジム・カーナハンとジェイソン・シンガーによる。
音楽はABBAのベニー・アンダーソンとビヨルン・ウルヴァース、作詞はティム・ライス。今回のリバイバル版は、『ハンガー・ゲーム』シリーズ(モッキンジェイ PART1・2)でエミー賞を受賞した脚本家ダニー・ストロングの新しい脚本で再構築されている。クリエイティブ・チームには、演出のマイケル・メイヤー(『Spring Awakening』)、振付のロリン・ラタロ(『Waitress』)が参加。ブライアン・ユシファーが音楽監督を務める。
美術デザインはデヴィッド・ロックウェル、衣装デザインはトム・ブロッカー、照明デザインはケビン・アダムズ、音響デザインはジョン・シヴァーズ、映像デザインはピーター・ニグリーニ。アソシエイト・ディレクターにジョアンナ・マキーン、アソシエイト・コレオグラファーにトラヴィス・ヴァルドシュミット。
作品の背景
ティム・ライスが構想し(元々の脚本はリチャード・ネルソンによる)、『CHESS』は冷戦時代の最中、アメリカとソ連のチェス王者同士の対決と、彼らが同じ女性を巡って争う姿を描いた物語である。
このミュージカルは、ティム・ライスが長年構想していたキューバ危機を題材にしたミュージカル企画が実現しなかった後、1984年にコンセプト・アルバムとしてまず発表された。ライスは1980年代初頭、ABBAの活動以外の創作に意欲を見せていたベニー・アンダーソンとビヨルン・ウルヴァースにアプローチした。
アルバムは世界中でチャートを席巻し、全米ビルボードHot 100で3位を獲得、世界的な絶賛を浴びた。エレイン・ペイジとバーバラ・ディクソンが歌う「I Know Him So Well(アイ・ノウ・ヒム・ソウ・ウェル)」はイギリスのシングルチャートで1か月にわたり1位に輝き、「One Night in Bangkok(ワン・ナイト・イン・バンコク)」も国際的な大ヒットとなった。
アルバムの成功から舞台化が期待されたが、1986年のウェストエンド初演は賛否両論だった。コンセプト・アルバムに参加したエレイン・ペイジ、トミー・ケルベリ、マレー・ヘッドが舞台でも同役を演じ、バーバラ・ディクソンの役はシオヴァン・マッカーシーが務めた。
当初の演出家は『コーラスライン』のマイケル・ベネットだったが、健康悪化により辞退し、『キャッツ』のトレヴァー・ナンが引き継いだ。ベネットは劇場をテレビモニターで埋め尽くし、盤面が傾いた巨大CHESSボードを舞台にする“マルチメディア体験”を構想していたという。
舞台版はコンセプト・アルバムの物語を大幅に膨らませ、上演時間は3時間15分に達した。批評家はスコアと舞台美術には感嘆したが、脚本については問題が多いと指摘した。
続くブロードウェイ版(デヴィッド・キャロル、ジュディ・クーン、フィリップ・カスノフ、マーシャ・ミッツマンが出演)は、さらに厳しい批評を受け、音楽と役者のパフォーマンスは称賛されたものの、17回のプレビューと68回の本公演で閉幕した。
しかしその後、コンセプト・アルバムやさまざまな舞台版キャスト録音を通じて熱心なファンを獲得。ツアー公演やウェストエンド再演に加え、2008年にはジョシュ・グローバン、イディナ・メンゼル、アダム・パスカル、ケリー・エリス出演のロンドンコンサート版がアルバム・映像として発売された。
制作体制
『CHESS』はトム・ハルス、ロバート・エアレンス、シューバート・オーガニゼーション、そしてCreative Partners Productionsによって製作されている。作品はThree KnightsおよびRobert Fox Ltdとの契約により上演される。
公式サイト:ChessBroadway.com
https://playbill.com/article/chess-opens-on-broadway-november-16

