【連載182】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?)

10月12日水曜日昼

【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】

*下記阿蘇山の情報はあらゆる箇所で重複しています。ご了承ください!

皆様こんにちは。阿蘇山噴火から5日目です。

熊本県の阿蘇山の爆発的な噴火で出た火山灰に地下深くからマグマが噴き出したことを示す物質が含まれていたことがわかり、気象庁は、今回の噴火は熱せられた地下水に加えて高温のマグマが噴出する「マグマ水蒸気噴火」だった可能性があるとしています。

今月8日、阿蘇山の中岳第一火口で発生した爆発的な噴火では、大量の火山灰が風に流されて広がり、九州や四国の各地でも灰が降ったことが確認されました。

気象庁や国立研究開発法人・産業技術総合研究所などが火口周辺でこの火山灰を採取し分析した結果、ガラスの粒が1割程度、含まれていたことがわかりました。これは、地下深くから新鮮なマグマが噴出したあと急速に冷え固まってできたとみられるということで、気象庁は、今回の噴火は、熱せられた地下水に加えて高温のマグマが噴出する「マグマ水蒸気噴火」だったと可能性があるとしています。

気象庁によりますと、阿蘇山では、去年9月にも「マグマ水蒸気噴火」が起きているほか、専門家によりますと、ことし2月の噴火も「マグマ水蒸気噴火」の可能性があるということです。一方、今月8日の爆発的な噴火のあとは新たな噴火は起きていませんが、その後も火山性微動や火山性地震が観測されるなど活発な火山活動が続いています。

気象庁は、今後も同じ程度の規模の噴火が起きるおそれがあるとして、引き続き阿蘇山に噴火警戒レベル3の火口周辺警報を発表し、中岳第一火口からおおむね2キロの範囲では大きな噴石や火砕流に警戒し、風下にあたる地域では火山灰や小さな噴石などにも注意するよう呼びかけています。

分析にあたった国立研究開発法人・産業技術総合研究所によりますと、阿蘇山の周辺で採取された火山灰は、そのほとんどが過去の噴火のあと火口の底にたまっていた古い噴出物が今回の爆発的噴火で吹き飛ばされたものとみられますが、そのうちの1割程度に褐色のガラスの粒が含まれていたということです。

このガラスの粒は、地下から新しいマグマが噴出したあと、急速に冷え固まってできたと見られることから、今回の噴火は、熱せられた地下水に加えて高温のマグマが噴出する「マグマ水蒸気噴火」と見られるとしています。

産業技術総合研究所活断層・火山研究部門の山元孝広総括研究主幹は「阿蘇山ではおととし11月から火山活動が活発化していて、去年9月とことし2月の噴火も『マグマ水蒸気噴火』だったと考えられ、今回の噴火もこの一連の火山活動の中で起きたと見られる。今後も同じ規模の噴火が起きる可能性があるので、引き続き警戒してほしい」と話しています。

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ことし4月の地震の発生からまもなく半年となる一連の熊本地震について、気象庁は地震のデータを詳しく解析した結果、10日までに発生した震度1以上の揺れを伴う地震の回数は、これまでの₂倍近くの4000回余りに上ると発表しました。

一連の熊本地震では当初、短い時間に多くの地震が発生していたため、気象庁は複数の地震を1つの地震と判断していた可能性があるとして、地震発生から10日までのデータについて詳しい解析を進めていました。その結果、10日までに発生した震度1以上の揺れを伴う地震の回数は、4月で1931回増えるなど、これまでより1944回多い4081回に上るということです。

最大震度別では

震度1の地震が1401回増えて2434回、

震度2の地震は418回増えて1109回、

でした。また

震度5弱の地震は3回、

震度5強の地震は1回、

それぞれ増えて、震度5弱以上の揺れを伴う地震の回数はこれまでの20回から24回に増えました。

気象庁は一連の熊本地震の地震活動は全体として減る傾向にあるものの、それ以前より地震の多い状態が続いているとして、引き続き注意を呼びかけています。

*ブログでも同じ熊本情報を掲載しています。ご参考までに

http://ameblo.jp/onmitsudoshintenpoji/entry-12208925911.html

1.被災地情報

①阿蘇山「マグマ水蒸気噴火」か?気象庁!

熊本県の阿蘇山の中岳第1火口で8日に起きた爆発的噴火について、気象庁は昨日11日、「マグマ水蒸気噴火」の可能性があることを明らかにしました。マグマ水蒸気噴火の火山灰は粒子が比較的小さいため、降灰が広範囲に及ぶことがあるとのことです。

気象庁などの現地調査では大分、愛媛、香川の各県で降灰が確認されました。

気象庁によりますと、マグマ水蒸気噴火は主に地下水がマグマに接触して爆発を起こすとのことです。採取した火山灰を産業技術総合研究所などで分析したところ、マグマから出たガラスの粒子が確認され、火口内に「湯だまり」が残っていたことから、マグマ水蒸気噴火の可能性が高いとみています。

②阿蘇山、36年ぶり爆発的噴火、熊本地震は関係ないのか?

2016年10月8日の午前1時46分に発生した熊本県・阿蘇山中岳第1火口での爆発的噴火は、噴煙が1万1000メートルの高さに達し、九州以外でも火山灰が観測されるなど、影響が広範囲に及んでいます。噴火警戒レベルは2から3まで引き上げられ、入山が規制されています。

36年ぶりの爆発的噴火とあって、ネット上では、2016年4月14日に発生した最大震度7の熊本地震が原因ではないのか心配する声も上がっていますが、気象庁は「関連はわからない」とし、専門家の間でも見解が分かれています。

③火口直下でマグマ膨張か?「熊本地震の影響」指摘も!

8日に熊本県・阿蘇山の中岳第1火口で発生した爆発的噴火は、マグマの熱が地下水に伝わって起こる「水蒸気噴火」か「マグマ水蒸気噴火」との見方が強いようです。熊本地震との関連を指摘する専門家もいます。

気象庁によりますと、火口下の浅い部分でマグマが膨張し、噴火につながったと考えられるそうです。爆発的噴火だったことから、マグマの熱が伝わり、地下水が沸騰して爆発する「水蒸気噴火」の可能性があるとのこと。58人が死亡した2014年の御嶽(おんたけ)山(長野、岐阜各県)はこれに当たります。昨年9月14日にあった中岳第1火口の噴火と同じく、マグマが直接地下水に接触し沸騰、新鮮なマグマの成分が噴出する「マグマ水蒸気噴火」の可能性もあります。

京大火山研究センターの大倉敬宏教授は「最近、ガスの噴出量が多く、圧力も急激に上昇していたのに加え、火口に比較的多い湯だまりがある状態であったのが爆発の原因になったのではないか」と分析。「火山灰などの噴出量は昨年9月の噴火より桁違いに大きい」としています。

気象庁は、4月に発生した熊本地震との関係は不明としていますが、鹿児島大の井村隆介准教授(火山地質学)は「地震の影響で、ガスの圧力が高まった可能性がある」。火山噴火予知連絡会会長の藤井敏嗣東大名誉教授(マグマ学)は「地震の影響は証明できないが、地震によってマグマだまりが絞られて浅い所まで上がってきたことなども考えられる」としています。

④熊本地震、震度1以上は4千回!気象庁が修正!

気象庁は昨日11日日、熊本地震の震源を詳しく調べたところ、4月14日~10月10日に観測された震度1以上の地震が計4081回だったと発表しました。揺れのデータを見直し、同じ時間帯に起きた複数の地震を1つと数えていたケースなどを修正した結果、従来より約2倍に増えました。

修正前から増えた1944回の地震の大半は4月に起きていました。特に2回目の震度7が起きた4月16日は1223回と修正前の約6倍に増えました。震度別にみますと、増加分の94%は震度2以下の揺れでしたがが、震度5弱以上も4回ありました。

地震が連続して起きた場合、気象庁は防災のために大きな揺れの分析を優先し、後から全体を精査して震度や回数を確定させます。熊本地震は地震回数が多く、精査に時間がかかったとのこと。同庁の担当者は「震源が浅く、震度計が多い都市部で頻繁に起きたため、観測回数も多かった」と話していました。

熊本地震は14日で発生から半年が経過。同じ内陸部を震源とした2004年の新潟中越地震では発生から半年で約950回の地震を観測しました。海底のプレート境界付近で起きた11年の東日本大震災は半年で約6700回でした。

⑤小池都知事「被災地にエール」蒲島知事とくまモン、都庁へ!

蒲島郁夫知事は昨日11日、東京都庁に小池百合子都知事を訪ね、2020年の東京五輪・パラリンピックを生かした熊本地震からの復興支援を要望しました。小池知事は五輪旗とパラリンピック旗を各地で披露、1週間ほど展示する「フラッグツアー」で、熊本を訪れることを約束しました。

ツアーは8日、東京都小笠原村を皮切りにスタートしました。来年にかけて、都内と東北の被災地などを回ることにしていました。熊本県内での展示場所や時期などは今後調整します。

小池都知事は「被災地にエールを送る意味で伺いたい。フラッグを持っていく人は五輪のメダリストを考えている」と述べました。蒲島知事は「被災者の希望になる。大変うれしい」と感謝し、「機会があれば、参加国に対してキャンプ地として熊本を薦めてほしい」と売り込んでいました。

蒲島知事は、熊本地震で延べ1400人の職員を派遣するなど東京都の支援に対してもお礼を述べました。知事は同日、全国港湾知事協議会にも出席しました。

⑥文化庁が「熊本城支援室」設置!復旧へ連携体制強化!

文化庁は昨日11日、熊本地震で被災した熊本城の復旧に関し、熊本市への支援と、庁内の連携・連絡体制を強化するため、「熊本城復旧総合支援室」を庁内に立ち上げたことを明らかにしました。

設置は1日付。建造物の文化財を担当する参事官と、特別史跡を扱う記念物課の計2部署の職員14人が兼務します。事務局は同課に置きまます。同市や県など関係機関からの相談を一元的に受け付け、寄せられた情報を庁内で共有し、関係機関への連絡もスムーズにします。同市が同庁に体制整備を求めていました。

昨日11日には、国土交通省と同庁、県、同市の実務担当者による熊本城公園復旧推進調整会議の第5回会合も同市でありました。会議は非公開。同市が年内に策定を目指す天守閣の復旧基本方針や、応急工事で倒壊を防いでいる飯田丸五階櫓(やぐら)の復旧手順などについて意見を交わしました。第6回会合は11月に開く予定。

⑦全避難所閉鎖へ「10月末」御船町方針!

熊本地震で大きな被害を受けた熊本県御船(みふね)町が、唯一残る避難所を10月末で閉鎖する方針を固めたことが分かりました。昨日11日の御船町議会全員協議会で、同町が方針を説明しました。熊本地震の県内の避難者は本震の翌日4月17日がピークで18万3882人に上りましたが、同町の閉鎖によって、県内の全避難所が閉鎖される見通しとなりました。

⑧熊本地震で被災のピアノ 復活で記念コンサート!

熊本地震で壊れた熊本市の保育園のピアノが、東日本大震災のあと楽器の修復などに取り組んでいるピアニストの支援を受けて復活し、昨日11日、保育園で記念のコンサートが開かれました。

熊本市東区の「あおぞらこども園」にあったピアノは、ことし4月の熊本地震で水道管から漏れた水につかって弦がさびたり、鍵盤が壊れたりして音が出にくい状態になっていました。

ピアノの修復は、東日本大震災のあと楽器の修復などに取り組んでいる仙台市のピアニスト庄司美知子さんの支援を受けて先月行われ、無事に復活しました。

昨日11日、保育園で記念のコンサートが開かれ、庄司さんが童謡「犬のおまわりさん」や、ふだん子どもたちが歌っている曲を演奏しました。子どもたちがピアノの音色に合わせて元気よく歌うと、会場に集まった保護者や先生から大きな拍手が送られました。

庄司さんは「教育現場ではピアノや音楽は欠かせないもので、教育現場の復興のためにもこのピアノを役立てほしいです」と話していました。

⑨本丸御殿を地震後初公開=床落ち込み、土壁にひび―熊本城!

熊本市は熊本地震発生から半年を前にした本日12日、被災した熊本城の本丸御殿の内部を報道陣に公開しました。

地震後、熊本城の建物の内部が公開されるのは初めて。

木造3階建ての本丸御殿は1610年ごろの完成とされますが、1877年の西南戦争で焼失。2008年に再建されました。

土壁表面のしっくいには地震による無数のひび割れが発生。豪華絢爛(けんらん)な障壁画で知られる「昭君之間(しょうくんのま)」の床は、下部の石垣の沈下により約4センチほど落ち込んでいました。建物本体や障壁画に大きな被害はありませんでした。

熊本市熊本城調査研究センターの網田龍生副所長は「石垣との兼ね合いで修復方法の検討に時間がかかる。修復や公開の時期は見通せない」と説明しました。

2.ここ一週間の地震

2016/10/12 08:09 12日 08:05頃 房総半島南方沖 2

2016/10/12 06:20 12日 06:17頃 熊本県熊本地方 2

2016/10/12 04:06 12日 04:02頃 十勝地方南部 3

2016/10/12 01:19 12日 01:16頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/11 12:40 11日 12:37頃 茨城県南部 1

2016/10/11 06:50 11日 06:45頃 熊本県熊本地方 3

2016/10/11 01:04 11日 01:00頃 福島県沖 2

2016/10/10 21:58 10日 21:55頃 内浦湾 1

2016/10/10 20:53 10日 20:49頃 栃木県北部 1

2016/10/10 15:32 10日 15:28頃 埼玉県南部 1

2016/10/10 08:19 10日 08:15頃 秋田県内陸北部 2

2016/10/10 07:24 10日 07:21頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/10 07:19 10日 07:15頃 茨城県沖 2

2016/10/10 06:48 10日 06:45頃 日向灘 1

2016/10/10 06:06 10日 06:03頃 鳥取県東部 2

2016/10/10 03:57 10日 03:54頃 熊本県熊本地方 3

2016/10/09 16:17 09日 16:13頃 茨城県北部 2

2016/10/09 08:29 09日 08:24頃 父島近海 1

2016/10/09 03:43 09日 03:39頃 熊本県熊本地方 1

2016/10/09 03:39 09日 03:36頃 釧路地方中南部 2

2016/10/09 03:32 09日 03:28頃 沖縄本島近海 3

2016/10/08 08:25 08日 08:21頃 秋田県内陸北部 1

2016/10/08 07:40 08日 07:36頃 秋田県内陸北部 2

2016/10/08 01:51 08日 01:46頃 熊本県阿蘇地方 2

2016/10/07 16:40 07日 16:37頃 茨城県北部 1

2016/10/07 09:17 07日 09:14頃 浦河沖 2

2016/10/07 08:37 07日 08:33頃 内浦湾 3

2016/10/07 00:57 07日 00:52頃 台湾付近 1

2016/10/06 23:35 06日 23:32頃 和歌山県北部 2

2016/10/06 15:01 06日 14:57頃 熊本県阿蘇地方 1

2016/10/06 11:28 06日 11:23頃 千葉県北東部 2

2016/10/06 10:53 06日 10:48頃 和歌山県北部 1

2016/10/05 17:47 05日 17:44頃 熊本県熊本地方 2

2016/10/05 16:33 05日 16:30頃 熊本県熊本地方 2

(続く)

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