【連載214】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?

『熊本地震明日で7カ月!一部損壊にも条件次第で義援金!』

11月13日日曜日昼

【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】

*下記熊本情報はあらゆる箇所で重複しています。ご了承ください!

皆様こんにちは。熊本地震で、公的支援の対象にならない「一部損壊」住宅の世帯に対し、修理費が100万円以上かかる場合に義援金10万円を支給する案を熊本県が固めました。日本赤十字社など義援金の受付団体や県でつくる配分委員会に今月末、提案します。複数の県関係者への取材でわかりました。

住宅の被害程度は、り災証明書を交付するための調査で区分けされます。熊本県では8日現在、全壊が8302棟、大規模半壊・半壊が3万1219棟、一部損壊が13万4985棟。半壊以上には国などの支援金や修理費の補助制度が適用されます。

一部損壊の住宅がある被災37市町村に取材したところ、独自で支援をしているのは8市町村にとどまっています。一部損壊と判定された家屋を持つ被災者からも支援を求める声が寄せられており、熊本県と市町村が10月、義援金を一部損壊世帯にも支給する方向性を確認。一任を受けた県が額や条件の検討をしてきました。

県関係者によりますと、支給案では一部損壊と認定された住宅で100万円以上の修理をした場合、1世帯につき10万円を支給。所得制限は設けない方向で今後、細かい点を決めるそうです。

熊本県への義援金はこれまでに460億円超が集まり、うち331億円を市町村に配分し、全壊世帯に80万円、半壊世帯に40万円を渡しています。一部損壊世帯への支給には残りの義援金約130億円を充てます。

熊本地震では大分県が義援金約9万円を一部損壊の全世帯に支給。県内では全半壊が200棟余、一部損壊が約7800棟。寄せられた義援金は約9億円あり「一部損壊世帯にも配分できる状況だった」(担当者)とのことです。

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熊本県阿蘇地方。年間約1600万人が観光に訪れ、全国でも有数の6次産業化の先進地でしたが、今年4月に起こった熊本地震で事態は一変しました。直売所の移転や販路の開拓、行政や企業の支援を活用など知恵を凝らしながら、農家は生き残りに全力を挙げています。

作物の生産にとどまらず、風土や伝統を生かし、農産加工や直売、観光と結び付ける「農業の6次産業化」は、全国各地で取り組まれています。

◆野菜の直販で再建に成功したが・・・

「この先にある『萌の里』の周りは、例年通りコスモスの花がいっぱいだが、観光客は一人もいないよ」。

熊本県西原村の直売施設「萌の里」の大谷光明社長(78)は、この8月末にオープンしたプレハブ仮設店舗の前で語り出しました。阿蘇の外輪にある本施設から、わずか4キロメートル、熊本市側にあります。しかし、間を結ぶ県道28号線は、ズタズタに寸断されたままです。熊本市内や空港からたまに訪れる観光客は、手早く商品を買うと来た道を引き返してしまいます。阿蘇の壮大な草地に囲まれた本施設のように、家族連れがコスモスの中でゆったりと滞在を楽しむ姿は見られません。

萌の里は20年前、村の第3セクターとして発足。その後、経営に行き詰まった施設を、地元住民自らが1口5万円を出資して買い取り、時間をかけて再建しました。年間約100万人が訪れ、売上高は4億3000万円に達しています。

小規模農家が多いこの地域では、野菜を卸売市場に出荷しても、十分な収益を上げることは難しいようです。萌の里ができたことで、消費者に直接販売できるルートを確保し、さらに加工を手がけた農家は売上高を増やしていきました。施設の直売や加工施設では、安定した雇用の場も提供。絵に描いたような6次産業化の成功例だったのです。

しかし、状況は一変しました。4月の熊本地震で、施設そのものはほとんど被害がありませんでした。ただし、アクセスが絶たれたことは、観光地の直売所にとって致命的でした。野菜や漬け物、餅菓子、乳製品を出荷していた150の農家は、大切な売り先をほぼ一夜にして失うことになりました。

「仮設店舗は始まったが、売上高は前年の5分の1まで落ちた。従業員も3分の2はやむを得ず解雇した」。そう語る大谷社長の表情からは、無念の気持ちがにじみ出ていました。

◆修正迫られた酪農ビジネス

阿蘇市でこだわりの牛乳「ASO MILK」を製造販売する、阿部牧場の阿部寛樹社長(39)は、地震によって目指してきた酪農ビジネスモデルの修正を迫られています。食品の味を審査する国際賞を受賞するなど牛乳やヨーグルトの品質が高いのが自慢ながら、経営の軸足は高いブランド価値を背景にした業務用需要に置いてきました。利益率の高いソフトクリームやジェラートの原料を、地元の観光土産店などに販売するのが柱です。阿蘇以外に製品を販売し過ぎることで、ブランドが拡散することを強く警戒します。阿蘇に行かないと味わえないイメージを大切にしているからです。

それが熊本地震による阿蘇の観光業打撃で前提が崩れました。

停電や断水など地震直後の混乱は大きかったですが、素早く対応しました。自力で1キロメートル以上先の湧き水からパイプで飲用水を引き込んだり、被災状況をテレビで訴えて地域の農家で作る「阿蘇復興支援セット」を全国に販売したりしました。牧場の搾乳や乳製品加工はおおむね軌道に乗りました。ゴールデンウイーク商戦は逃したものの、6月以降は前年並みかそれ以上の売上高に持ち直しています。関西などで企業の社会貢献(CSR)を訴え、社員向けの宅配を組織し、一時期にとどまらない安定した販路を確保しました。阿蘇の復旧のシンボルにも見えます。

とはいえ、売上高の多くを消費者向けの牛乳やヨーグルトが占めるため、業務用が主力である阿部牧場全体の収益性は低下しています。「ブランドを守るため、本当は阿蘇の中に製品をとどめておきたい。阿蘇の観光が復活しない限り、難しいことも分かっている」と阿部社長は説明しています。

一方、阿蘇市商工会の井上孝彦総務課長(56)は、熊本地震で心が折れそうになった事業主を訪ねては励ましてきました。

震災直後に2つの温泉源が枯れた旅館、山王閣のオーナーシェフである工藤善雅さん(32)も、井上課長の「いつまでも下を向いていても始まらない」という説得を受け、再起の道を選びました。複数の旅館が手を組み、グループとして復旧を計画すると、国と県が75%の補助金を支払う制度を利用。温泉設備などの修繕を進め、2017年春の本格営業開始を計画しています。

井上課長によると、市内の製造業者は約70社。その多くが漬け物などの食品関係です。原材料を地域の農家から仕入れるところも多いようです。農家が兼業で経営するところもあります。1社でも落ちこぼれれば、震災で体力が弱った地域経済に打撃となるのは確実です。各社を飛び回るようにして訪問しました。

東日本大震災の復興の経験を持つ、宮城県の商工会関係者らが阿蘇市に滞在し、きめ細かい所まで相談に乗ったことも効果がありました。「地震直後にはいくつかの業者から『これを契機に経営をやめる』という話があった。しかし、説得を通じて、最後は全社が復旧をめざすことになった」(井上課長)。

◆イチゴ農園を覆った多重苦

熊本地震全体を通じ、最大級の農業被害を受けたのは、南阿蘇村の立野地区でしょう。山が崩落し、長さ200メートルの阿蘇大橋が落ちました。すぐ脇で観光イチゴ園の木之内農園を営む木之内均会長(54)は、30年前に九州東海大学(現東海大学)農学部を卒業し、当時としては珍しかった新規参入農家として経営規模を拡大してきました。年間売上高は1億6000万円に達し、その9割近くを観光イチゴ園と、ジャムを中心とした加工品が稼ぐ、典型的な6次産業化の農業経営です。

熊本から阿蘇への動脈となる国道57号線で、阿蘇の入り口となる観光イチゴ園は、年間約5万人の客を集めていました。「九州で一番早く観光イチゴ園を始め、阿蘇のイチゴ園でネットワークを作った。混雑時にはお互いに客を誘導するなど、地域全体で発展してきた」(木之内会長)。

しかし、地震は多重苦となって、木之内農園の経営を大きく揺さぶりました。

主力のイチゴ栽培は水源が枯れて全滅。今年の栽培はめどが立っていません。阿蘇の観光客がいつ戻ってくるか不透明な中、原料を仕入れて加工品を製造したとしても、売上高が回復する可能性は小さいのです。

「国内観光客だけはなく、海外からも激減した。口コミで東アジアから観光客が来ていて、多い週は50組がレンタカーやバスで乗り付け、両手一杯のイチゴやジャムを買ってくれたのが、ほぼゼロになった」(同)。

借地中心の水田は、多くが復旧によって栽培可能でした。ところが、国土交通省が橋建設のための用地として、急遽借り上げることになり、作付けできる水田は7割も減る見通しとなります。地域の復旧の大切さや地主との関係を考えれば、行政に対する文句は飲み込むほかありません。

加工品の在庫がある2017年2月までは、12人の従業員を減らさずに復旧を急ぎますが、その後の経営は見通しが立っていません。うち数人を知り合いの農業法人に出向させることも考えています。収益性の高いイチゴ加工品の製造販売と観光イチゴ園の再開が当分期待できない以上、経営の一部を移転して再出発を図るのも選択肢の一つだと考えています。

◆道路と鉄道網のアクセス改善を

農業の6次産業化とは、1次産業である農業を、加工などの2次産業、サービスや販売という3次産業まで含め、一体化することで、売上高や利益を拡大しようというもの。農林水産省によると、農業関係の6次産業化の市場規模は、加工・直売で約1.8兆円、従事者で約38万人に達しています(2014年度)。熊本県は年間の観光客数が約5800万人、阿蘇地方だけで3割を占めています。「増える観光客向けの需要に対応し、阿蘇では6次産業化に取り組む農家が増えていた」(農林中央金庫熊本支店)だけに、震災でブレーキが掛かることを懸念しています。

熊本県としては「修学旅行や海外旅行客の回復をめざし、韓国などからの旅行業界、メディア視察ツアーの実施や各地の旅行展示会で、阿蘇の観光の安全さや魅力を訴えている」(観光課)。また、国とも連携し、旅行客数の底上げにつながる復興割引制度の活用なども広げてきたそうです。

阿蘇の農業の6次産業化で関係者すべてが一致して強調したのは、九州の真ん中を東西に横断する道路と鉄道網の回復です。復旧工事のスピードを上げるのにも、観光客が戻るのにも、アクセス改善がかぎを握ります。地震の混乱は平地を中心に表面上は回復に向かいつつありますが、見えにくいところで農家の体力は低下したままです。農業の6次産業化が再び輝きを取り戻すため、一刻も早い支援が求められています。

1.被災地情報

①くまもと農業フェア始まる、合志市の県農業公園

県内の豊富な農畜産物をPRする「くまもと農業フェア」が昨日12日、合志市栄の県農業公園カントリーパークで始まり、家族連れらでにぎわいました。JAや県などでつくる実行委員会主催。本日13日まで。

トマト、クリ、ナシ、ミカン……。県内各地の野菜や果物が各ブースで即売され、豚肉や牛肉を焼くにおいが来場者の食欲をそそりました。サツマイモ(シルクスイート)の収穫体験も人気で、3歳の長女ら家族4人で参加した熊本市南区の会社員上村麻衣子さん(32)は「サツマイモがまとまってとれ、収穫の秋を体験できました」。

農畜産物のPRや生産者と消費者の交流を目的に毎年開いており、熊本地震からの復興応援メッセージを書き込むボードもぎっしり。JAの女性部による県内産野菜をふんだんに使った「地産地消鍋」も正午すぎに完売していました。

②杉さん、コロッケさん「支援継続」!熊本刑務所「矯正展」を見学

俳優の杉良太郎さん(72)と熊本市出身のタレント、コロッケさん(56)が昨日12日、熊本市中央区の熊本刑務所で始まった「熊本矯正展」を訪れました。

杉さんは長年、各地の刑務所で受刑者の慰問を続け、法務省の特別矯正監を務めます。コロッケさんとともに制服で会場入りし、握手や写真撮影に応じながら、受刑者が製作した家具など展示品を見て回りました。

熊本刑務所は熊本地震の避難所として開放し、最大で250人が避難。杉さんは4月下旬にも、被災者を励ましに訪れました。「まだ不自由な生活を送っている人がたくさんいる。地震1年の節目には仲間を連れてコンサートを開きたい」と継続的な支援を約束。コロッケさんも「杉さんの背中を追い掛け、仮設住宅の訪問などを続けたい」と語りました。

式典では、避難所に新聞を無償で届けた熊日販売店に感謝状が贈られました。矯正展は13日午後15時まで。

③益城の景色 見渡せたよ!広安西小で児童らが熱気球体験

熊本地震で被災した益城町の児童を元気づけようと、ボランティア団体などによる「復幸(ふっこう)秋フェス」が昨日12日、広安西小であり、秋晴れの下で熱気球の体験飛行などを楽しみました。

バルーンフェスタで知られる佐賀県のグループが協力しました。児童や保護者約150人が高さ20メートル、幅15メートルの気球3機に数人ずつ乗り込み、上空20メートルまで上昇。父篤史さん(43)と参加した同小2年の田平紗也さんは「地上のみんなが小さく見えた。遠くまで景色が見えて楽しかった」と話していました。

宮城県女川町から届いたサンマの塩焼きのプレゼント、立命館アジア太平洋大の留学生らによる民族舞踊の披露などもあり、児童を喜ばせました。

➃児童100人が手書きボードで「復興ラン」応援!熊本城マラソン

第6回「熊本城マラソン」開催まで100日となった11日、熊本市南区の力合西小の児童100人が、大会実行委にランナー応援のメッセージ100枚を託しました。来年2月19日の大会まで毎日1枚ずつ、熊本城マラソンフェイスブックで公開されます。

力合西小はフルマラソンコースの沿線にあり、実行委がメッセージづくりを頼みました。希望した児童100人が10月から、それぞれ1枚ずつボード(A3判)を作製。イラストとともに「完走めざせ」「笑顔でゴール!」「元気です!くまもと」などと書き込みました。

体育館で贈呈式があり、代表で6年の福島梨乃さんが熊本市の大西一史市長(実行委会長)に自分のボードを贈呈。「熊本地震の被災地支援に感謝の気持ちを持って、精いっぱい応援したい」とあいさつしました。

大西市長は「県内外の多くの人にメッセージを見てもらいたい。あと100日、地域で大会を盛り上げていただきたい」と話しました。

100枚は大会当日にも、市民会館シアーズホーム夢ホール前(3キロコースゴール)に並べられます。

⑤イオンタウン西熊本、増床部分がオープン!熊本市南区

熊本市南区のショッピングセンター(SC)「イオンタウン西熊本」が11日、増床オープンしました。延べ床面積は約8700平方メートルから1万6900平方メートルにほぼ倍増し、住民らが新たに加わった専門店で早速買い物を楽しみました。

同SCは、島町と上ノ郷にまたがる県農業試験場跡地にイオンタウン(千葉市)が整備。最も広いA区画約2万3600平方メートルに、鉄骨平屋11棟を新設しました。スポーツ用品やDVDレンタル、生活雑貨、スイミングスクールなどテナント19店が入りました。

同SCの近隣にJR西熊本駅が3月に開業。人の流れが活発になったものの、熊本地震で東側の近見地区が液状化被害に見舞われました。近くの主婦宮崎ハルエさん(87)は「買い物が便利になった。地域がにぎわうと思う」と喜んでいました。

同SCは、増床部分とJRの高架を隔てたB区画で食品スーパーやドラッグストアなどが2009年に開業。南側のC区画は、11年に住宅展示場や飲食店が営業を始めました。

⑥米姉妹都市から絵手紙!大津南小児童、訪問団に返信託す

熊本県大津町の姉妹都市・米ヘイスティングズ市の市民訪問団が8日、熊本地震で被災した同町の大津南小を訪れ、子どもたちと交流しました。同市のロングフェロー小から激励の絵手紙を贈られた子どもたちは、感謝の気持ちをつづった絵手紙や折り紙を訪問団に託しました。

同市の国際交流協会員6人は5日に来熊。本日13日まで同町に滞在し、阿蘇や益城など被災地のほか、ホンダ熊本製作所や熊本城などを視察します。

昨年7月に姉妹都市提携20周年を記念し、大津町の公式訪問団が訪米。一員だった大津南小教諭(当時)のホームステイ先が、ロングフェロー小校長の実家だった縁で、震災後、同小から励ましの絵手紙が届きました。

8日は大津南小の子どもたちが、6人に「好きな食べ物」などを英語で質問したり、ボールを使って「あんたがたどこさ」を教えたりして楽しみました。

タミエ・シイク会長(62)は「心配していたが、子どもたちが元気でひと安心。すてきな時間を過ごせた」と満足げ。清水陽太(ひなた)君(11)は「たくさんの絵手紙に元気をもらったので、お礼の気持ちと、将来アメリカに行きたいという思いを手紙に書き込んだ」と笑顔で話しました。

⑦被災後の支えに、頑張る姿で恩返し!13日「阿蘇中感謝祭」

熊本県阿蘇市の阿蘇中(星山晃校長、415人)が本日13日、恒例の学習成果発表会を衣替えした「感謝祭」を催します。熊本地震で被災してボランティアらの支援を受けた生徒も多く、「すべての人に感謝」をテーマに多彩な催しを企画。11日は生徒総出で準備に励みました。

同校によりますと、1割以上の生徒の自宅が、地震で半壊以上の被害を受けました。校舎にも多くの生徒が避難し、県外の教師による学習支援や、ボランティアから給食用の食材の提供を受けるなどしました。

そうした多くの人たちの支えに感謝し、頑張っている姿を発信しようと生徒たち自身が計画。生徒会を中心にSNSで準備状況を伝えるなどしてきました。

当日は午前10時開会。例年の弁論や創作劇のステージ部門に加え、学年別に観光や福祉についての学習成果を発表。マッサージや場を盛り上げる輪投げといった、避難生活で学んだことも披露します。呼び掛けに応じた地元の飲食店や文具店のブースもあります。支えてくれた地域の人や団体に感謝状も贈ります。

生徒会副会長の3年、高橋知成さんは「多くの人の支えのおかげで地震の傷を癒やすことができた。元気に頑張る姿で恩返ししたい」と張り切っています。

⑧くまもと農業フェアが開幕!県農業公園

県内の農畜産物をPRする「くまもと農業フェア」が昨日12日、合志市の県農業公園カントリーパークで始まりました。生産者や農業高校生らが野菜や加工品などを販売しています。本日13日まで。

県やJAグループでつくる実行委員会が毎年開催。約80団体・企業が参加しました。

県内12の農業関係高校はメロンやシクラメンの花、ジャムなどを出品。JA女性部は野菜を持ち寄り、地産地消鍋として豚汁を初日限定で販売しました。各テントにはミカンやトマト、山江村のくりまんじゅう、県産豚のスペアリブなどが並んでいました。

県内14店の菓子が並ぶ「スイーツマルシェ」もにぎわいました。自家農園の巨峰を使ったロールケーキを作った同市野々島の高司秀一さん(58)は「小麦粉も自家栽培。イチゴや桃など季節の素材で作っている。安心でおいしい食を味わってほしい」と話していました。

本日13日はイモ掘り体験や寄せ植え教室、妖怪ウォッチのステージ(午前11時と午後14時半)などがあります。

⑨江津湖、外来水草から守れ 家族連れら除去作業

熊本市東区の水前寺江津湖公園広木地区で昨日12日、家族連れら約100人が、湖に繁茂するウオーターレタスなどの外来水草を除去する作業に取り組みました。

トヨタ自動車が4年前から全国展開する環境保護活動「アクア・ソーシャル・フェス」の一環で、熊日主催。県内では年2回、海岸や河川敷などの清掃作業を実施しています。

参加者は同公園管理事務所職員から、江津湖に生息する希少生物や、外来水草が在来種に及ぼす悪影響について学んだ後、作業を開始。湖面を覆うウオーターレタスやブラジルチドメグサなどを熊手でかき集めて、約1時間で3トンを除去しました。

泉ケ丘小3年の渡辺咲都さんは「江津湖はお母さんとよく散歩をする場所。きれいにしたい」と、懸命に熊手を動かしていました。

⓾早川さん夫妻に天皇杯!氷川町でイグサと畳表生産、農林水産祭

技術や経営が特に優れている全国の農林漁業者を表彰する「農林水産祭」(農林水産省など主催)の蚕糸・地域特産部門で、イグサと畳表を生産している氷川町の早川猛さん(52)、克美さん(50)夫妻が最高賞の天皇杯を受賞することが決まりました。高品質の畳表の生産を続け、技術の普及にも熱心に取り組んでいることなどが評価されまし。23日に東京で表彰式があります。

間もなく始まるイグサ植え付けの準備に追われる猛さんは「イ草業の生産者全員の頑張りに対する表彰だと思う。産地が少しでも盛り上がるように頑張っていきたい」と力を込めていました。

猛さんは高校卒業後すぐに就農。30代で父親から経営を継ぎましたが、安価な中国産畳表の急増で国産品が暴落し、畳需要も大幅に減少する厳しい現状に直面したそうです。

「生き残るには技術の向上しかない」と決意し、枯れやすく管理が難しい新品種の栽培と、それを原料にした最高級畳表の生産に挑戦。失敗を重ねながら技術を磨き、県品評会で最高賞を3回も受賞しました。

その技術を地域の生産者に積極的に伝え、畳店経営者を受け入れてイグサの刈り取りや畳表の製織体験もさせています。「一番苦しい時に結婚してくれた」(猛さん)という克美さんは、これらの取り組みや畳表の生産を二人三脚で支えました。

⑪雲海に沈む阿蘇南郷谷!地震で傷ついた山肌覆う

冷え込んだ朝を迎えた昨日12日、熊本県の阿蘇山南側の南郷谷(南阿蘇村、高森町)は深い雲海に覆われました。

午前7時前、南阿蘇村の外輪山山腹にある「鳥の小塚公園」から望む集落は、乳白色の雲に沈んでいました。阿蘇五岳の最も東にある根子岳の辺りから、朝日が昇りました。熊本地震で傷ついた山肌は厳かな姿を雲の上に浮かべていました。

雲海は空気中の水分が冷やされ、霧や雲になって地表付近にとどまる現象。この日の南阿蘇村の最低気温は3.3度。阿蘇地域はこれから、本格的な冬に向かいます。

⑫五家荘の美、紅葉客包む、八代

八代市泉町の五家荘で、紅葉が見頃を迎えています。多くの観光客が、渓谷のつり橋や滝、落人伝説にちなんだ施設などを巡りながら、赤や黄に染まった山肌の色彩美を楽しんでいます。

国道445号沿いの梅の木轟(とどろ)公園では昨日12日、多くの見物客が長さ116メートル、高さ55メートルのつり橋の上から、美しい景観に見入っていました。福岡県から友人グループ6人で訪れた尾畑洋子さん(68)は「紅葉に全身が包まれているような気分でした」と話していました。見頃は来週半ばまでの見通し。五家荘観光案内所=0965(36)5800。

⑬33年ぶり選挙公報!湯前町、18,19歳の判断材料に

20日開票の湯前町議選で、町は33年ぶりに選挙公報を発行します。18歳以上に選挙権が引き下げられて初めての町議選となり、「未成年の有権者には候補者の主張や政策が分からず、選びにくい。地縁血縁の選挙を脱却できない」といった町民の声を踏まえました。

公選法では、選挙公報の発行は、国政選挙や知事選に義務付けられていますが、地方選は各自治体の任意。県選管によりますと、昨年末現在、45市町村中24市町が選挙公報の発行に関する条例を定めています。

⑭熊本・阿蘇と岩手・岩泉を支援、常総で13日催し

今年、地震や阿蘇山の噴火に見舞われた熊本県阿蘇市と、台風10号で深刻な被害に遭った岩手県岩泉町の支援を目的としたイベントが本日13日、常総市豊岡町の農産物直売所「元気村」で開かれます。

普段、元気村に野菜を出荷している農家らが出店してけんちん汁やお好み焼きなどを販売するほか、阿蘇市の農家から買い取ったリンゴ200キロも店頭に並びます。イベントの収益は、会場で募る募金とあわせて、被災者への支援物資の購入やボランティアの活動資金にあてます。

企画したのは、元気村店長の西山克彦さん(61)。昨秋、浸水被害を受けた常総市で活動したボランティアたちから阿蘇市や岩泉町の復興が進んでいない現状を耳にしました。阿蘇市では住宅地や畑にまだ火山灰が残り、岩泉町では住民が1階に土砂が流れ込んだ住宅の2階で生活しています。いずれもボランティアの人手が足りないそうです。

西山さんは「阿蘇や岩泉の災害を過去のことと思わず、多くの人たちに心を寄せてもらいたい」と話しています。イベントは午前11時~午後14時。

⑮「南阿蘇で学び続けたい」熊本地震明日で7ヵ月!東海大生ら村復興へ力

熊本地震で被災した熊本県南阿蘇村の東海大農学部の学生が昨日12日、村の復興計画策定に向けたワークショップに参加し、大学の現地存続を強く要望しました。学生たちの「阿蘇でしか学べないことがある」との思いは強く、20日には、住民と学生の結び付きを強める「南阿蘇大復興祭」を開きます。

東海大農学部の学生は7月から熊本キャンパス(熊本市)で受講。大学側は地盤調査の結果などを踏まえ、阿蘇での農学部存続の可否を年内にも判断する方針。学生約10人は「自分たちの思いを村にも伝えなくては」と村主催のワークショップに参加しました。

地元住民らも交え、約30人で地区の現状と将来像について意見を出し合う中で、2年の男子学生(20)は「早く阿蘇に戻りたい。無理だと考えていない」。農学部がある黒川地区280戸の75%が全半壊し、ほとんどの住民が地区外で暮らします。再建資金、地盤の安全性など厳しい現実もありますが、男子学生は農業施設が間近にあった学習環境や「学生村」と呼ばれた地域との連携を強調し「これまでのつながりを残したい」と阿蘇での農学部再開を訴えました。

20日には村内で無料ライブや地元の新そばなどを楽しむ「南阿蘇大復興祭」を学生たちが催します。4年男子(22)は「南阿蘇に東海大が必要だということを再認識してもらえるよう、学生で地域を盛り上げたい」と話しています。

⑯最終日の結果、全国レディーステニス大会

ソニー生命カップ第38回全国レディーステニス決勝大会最終日は昨日12日、東京都昭島市にある昭和の森テニスコートで行われ、決勝では神奈川が埼玉を3-0破り、7年ぶり9度目の優勝を果たしました。

▽準決勝

神奈川2-1東京、埼玉3-0熊本

▽3位決定戦

東京3-0熊本

▽決勝

神奈川3-0埼玉

【優勝】神奈川=ヘルナンデス薫監督、寺田康子さん、清水真里衣さん、河村恵美子さん、星茉耶さん、とぎ野香織さん、鷲見ゆきさん

【準優勝】埼玉=炭谷綾子監督、宮井恵美さん、尾形愛美さん、溝渕佳子さん、田村知子さん、大西昌美さん、川崎民江さん

【3位】東京=田村豊美監督、鈴木由依さん、本荘舞さん、鈴木理沙さん、高見沢昌代さん、村上えい子さん、細井麻代子さん

【4位】熊本=永本香奈監督、坂本中さん、小山香さん、加来美恵さん、栃原まどかさん、関美香さん、楠恵美子さん

2.ここ一週間の地震

2016/11/13 06:35 13日 06:32頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/13 04:56 13日 04:49頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/13 01:36 13日 01:33頃 熊本県阿蘇地方 1

2016/11/13 00:49 13日 00:46頃 宮城県沖 1

2016/11/12 23:40 12日 23:37頃 長野県北部 1

2016/11/12 21:23 12日 21:19頃 神奈川県西部 2

2016/11/12 16:04 12日 16:01頃 宮城県沖 1

2016/11/12 09:34 12日 09:30頃 トカラ列島近海 1

2016/11/12 07:30 12日 07:25頃 与那国島近海 2

2016/11/12 06:53 12日 06:43頃 宮城県沖 4

2016/11/12 06:48 12日 06:43頃 宮城県沖 4

2016/11/12 02:58 12日 02:55頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/12 02:45 12日 02:41頃 栃木県南部 2

2016/11/11 22:10 11日 22:07頃 宮城県沖 1

2016/11/11 13:59 11日 13:54頃 伊勢湾 1

2016/11/11 10:16 11日 10:12頃 熊本県熊本地方 4

2016/11/11 01:02 11日 00:59頃 鳥取県中部 1

2016/11/11 00:50 11日 00:44頃 薩摩半島西方沖 1

2016/11/11 00:15 11日 00:09頃 トカラ列島近海 1

2016/11/10 17:52 10日 17:49頃 大隅半島東方沖 1

2016/11/10 11:34 10日 11:31頃 長野県中部 1

2016/11/10 07:32 10日 07:28頃 宮城県沖 1

2016/11/10 07:26 10日 07:20頃 宮城県沖 2

2016/11/10 03:59 10日 03:55頃 埼玉県南部 1

2016/11/10 00:11 10日 00:08頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/09 22:13 09日 22:09頃 福岡県北九州地方 1

2016/11/09 20:12 09日 20:08頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/09 15:40 09日 15:37頃 紀伊水道 1

2016/11/09 15:17 09日 15:14頃 豊後水道 1

2016/11/09 07:12 09日 07:09頃 千葉県北東部 1

2016/11/09 05:53 09日 05:50頃 福岡県北九州地方 1

2016/11/09 00:05 09日 00:02頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/08 21:47 08日 21:43頃 茨城県沖 2

2016/11/08 18:26 08日 18:20頃 鹿児島県薩摩地方 1

2016/11/08 18:13 08日 18:08頃 鹿児島県薩摩地方 1

2016/11/08 17:26 08日 17:20頃 熊本県阿蘇地方 1

2016/11/08 17:20 08日 17:17頃 鳥取県中部 3

2016/11/08 10:30 08日 10:27頃 熊本県球磨地方 2

2016/11/08 08:28 08日 08:24頃 父島近海 1

2016/11/07 23:54 07日 23:50頃 鳥取県中部 1

2016/11/07 23:32 07日 23:28頃 福岡県北九州地方 2

2016/11/07 19:35 07日 19:32頃 新島・神津島近海 1

2016/11/07 13:35 07日 13:31頃 鳥取県中部 1

2016/11/07 10:18 07日 10:15頃 宗谷地方北部 2

2016/11/07 06:41 07日 06:36頃 岩手県沖 1

2016/11/07 05:30 07日 05:26頃 沖縄本島近海 1

2016/11/07 01:57 07日 01:54頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/06 20:22 06日 20:17頃 福岡県北九州地方 3

2016/11/06 17:12 06日 17:08頃 大阪府北部 2

2016/11/06 11:36 06日 11:34頃 熊本県熊本地方 2

(続く)

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