スウェーデンのエンターテインメント企業、BMGからティナ・ターナーの権利を取得

デジタルアバターの制作で知られるスウェーデンのエンターテインメント企業が、BMGからティナ・ターナーの名前・肖像・音楽カタログの大部分の権利を取得した。
ABBAのビヨルン・ウルヴァースが共同創業したポップハウス・エンターテインメントは、今後6か月以内にこの伝説的ロック歌手に関する新プロジェクトを発表する予定である。

デジタルアバター技術を専門とするスウェーデン企業が、ティナ・ターナーの名前、肖像、そして音楽カタログの大部分の権利をBMGから取得したと、同社が木曜日に発表した。

ポップハウス・エンターテインメントは、ABBAのメンバーであるビヨルン・ウルヴァースが共同設立した企業で、没入型のデジタル体験やアバター・パフォーマンスの制作で高い評価を得ている。

ポップハウスのCEOジェシカ・コラヴォスは、購入額や具体的な将来計画については明らかにしなかったが、この伝説的アーティストへの関心についてAP通信に次のように語った。
「私たちがティナに強い関心を持った理由の一つは、彼女が非常に印象的なビジュアルと圧倒的なステージエネルギーを持っているからです。私たちはそれを表現し、ある程度再現できるようなプロジェクトを検討しています」。

さらに彼女はこう続けた。
「私たちが目指しているのは、彼女のレガシー(遺産)をしっかりと確立・統合することです。ティナ・ターナーは、エルヴィスやマリリン・モンローと並ぶ存在、あるいはそれ以上の存在になると考えています」。

コラヴォスは、ティナのデジタルアバターが開発中かどうかについては明言を避けたが、6か月以内に今後の計画を公表すると約束した。

「ロックンロールの女王」と称されたティナ・ターナーは、2023年に83歳で逝去し、並外れた音楽的遺産を残した。
「What’s Love Got to Do With It」「The Best」「Proud Mary」などの代表曲で世界的な成功を収め、長年のキャリアの中でグラミー賞を12回受賞(うち生涯功労賞を含む)、2005年にはケネディ・センター名誉賞を受賞し、ロックの殿堂には1991年と2021年の2度殿堂入りを果たした。
そのレコード総売上は全世界で1億5千万枚を超えている。

コラヴォスによると、この買収に関する話し合いはターナーの死後に始まったという。
BMGはカタログの一部を引き続き保有しており、遺産管理団体(エステート)は直接交渉には関与していなかったものの、「当然ながら情報共有を受け、議論には参加していた」と述べた。

BMGの英国・欧州大陸・アジア太平洋地域担当社長であるアリスター・ノーベリーは声明の中で、ターナーの芸術的ビジョンを守る責任について強調した。
「ティナ・ターナーの声と精神は、現代音楽と大衆文化を形作りました。私たちの責任は、ポップハウスおよび遺産管理団体とともに、彼女の作品が今後も世界中の観客に響き続けるようにしながら、彼女のキャリアを特徴づけた強さ、独立性、独創性に忠実であり続けることです」。

この買収は、ポップハウスがスウェーデン国外へ事業を拡大している流れの一環である。
2024年初頭には、同社は3億ドル以上でハードロックバンドKISSのカタログ、ブランド名、知的財産を取得する契約を締結した。
KISSは以前、ポップハウスと協力して自分たちのデジタルアバターを制作し、それは2023年の最終フェアウェル公演で披露された。

この高度なアバター技術は、ジョージ・ルーカスのインダストリアル・ライト&マジック(ILM)とポップハウスの提携によって開発された。
同じ技術は、ロンドンで上演されている「ABBA Voyage」でも使用されており、観客は全盛期のABBAのデジタル・パフォーマンスを体験することができる。

またポップハウスは2024年にシンディ・ローパーとも契約を結び、音楽権利の大部分を取得する包括的パートナーシップを締結した。

ストックホルムのポップハウス本社から語ったローパーは、同社のクリエイティブな姿勢を高く評価した。
「普通のビジネスマンはアイデアを話すと目が死んでしまうのよ。ただヒット曲だけが欲しいだけ。でも彼らはマルチメディア企業で、カタログを買うだけじゃなくて、新しいものを作ろうとしているの」。

コラヴォスは、この独自のアプローチがアーティストや遺産管理団体の関心を引いていると説明する。
「多くの人がアーティストに対して“何を創りたいのか”を真剣に聞いているわけではありません。だからこそ、それがアーティストやエステートにとって魅力的なのです。自分の中にある創造的なプロジェクトを実現したいと考えている人たちにとって、それはとても興味深いことなのです。そして、私たちはそういう人たちと仕事をしたいと考えています」。

さらに彼女は、同社の戦略についてこう語った。
「私たちは大手レコード会社のようになりたいわけではありません。数を追うビジネスではないのです。本当にユニークで、それぞれに独自のプロジェクトが付随するような資産を10〜12件ほど取得したいと考えています」。

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