今日から数回にわたり、「ヘレン・ショーホルム」という素晴らしいアーティストをご紹介したいと思います。日本ではまだほとんど知られていませんが、その実力はビヨルン・ウルヴァースとベニー・アンダーソンのお墨付きです。彼女の魅力や才能を、ぜひ一緒に深掘りしていきましょう。
【第1回】バックグラウンド
経歴
ヘレンは1970年7月10日、スウェーデンのスンドスバルで生まれました。幼少期から合唱やソロで歌うことに熱心に取り組み、Kulturama(クルトゥラマ)のジャズ・ポップボーカルコースで学びました。また、高名な声楽教師トーステン・フェリンガー(Torsten Föllinger)のレッスンも受けています。
*写真 & © アンナ=レナ・オールストロム。
ヘレンのプロとしての舞台デビューは1980年代後半で、Just For Funという歌とエンターテイメントのグループに参加したことがきっかけです。1988年には、Stallbrödernas(スタルブレーデルナス)奨学金を授与されました。
地元スンドスバルでは、『オズの魔法使い』(1990年)など複数のミュージカル作品に出演し、『CHESS』のコンサート版にも参加しました。1991年には、ストックホルムのエンスケデ劇場でチャールズ・ディケンズの『リトル・ドリット』の主役を務めました。その後1992年初めにスンドスバルに戻り、『ウエスト・サイド物語』に出演しました。
同年後半には、マルメ・ミュージックシアターで『エルヴィラ・マディガン』のヘドヴィグ役を演じ、翌年にはマルメのインティマン劇場で『ヴォルポーネ』に出演しました。
ヘレンの大きなブレイクスルーとなったのは、『クリスティーナ』役での出演です。1995年10月7日にマルメ・ミュージックシアターで初演された『(ドゥーヴェモーラの)クリスティーナ』(Kristina från Duvemåla)で、この役を務めました。
1997年には、『屋根の上のヴァイオリン弾き』でホーデル役を演じました。同年、スンドスバル新聞社とSCAフォレストプロダクツの記念奨学金を受賞。さらに、Thaliastatyetten(ターリア像)とウッラ・ビルクヴィスト奨学金も受賞しています。
翌1998年には、カリン・グレンマルク、アンデシュ・グレンマルク、トミー・シェルベリ、オルサ・スペルマン、ヨーテボリ交響楽団とともに、B&B(ビヨルン&ベニー)コンサートに出演しました。このコンサートでは、ベニーとビヨルンの楽曲が演奏されました。B&Bコンサートはスウェーデン国内外で開催され、1998年に発売されたCD『フロム・ウォータールー・トゥ・ドゥーヴェモーラ』は大ヒットしました。
1999年には、ミュッラ・マルムベリとともにグローナルンド劇場で自身のショーを披露しました。また、90年代には幼なじみのアンナ・スタドリングとともにMeiram(メイラム)というグループでも活動していました。
ヘレンの映画デビューは1999年で、リチャード・ホベルト監督の『虹のかなたで』(Där regnbågen slutar)に出演しました。それ以前には、以下のアニメーション映画で声優として活動していました:
- 『シンデレラ』(1994年)
- 『レオ・ザ・ライオン – ジャングルの王』(1994年)
- 『不思議の国のアリス』(1995年)
- 『黒馬物語(ブラック・ビューティー)』(1995年)
- 『ハイジ』(1995年)
- 『赤ずきんとオオカミの冒険』(1995年)
- 『眠れる森の美女の冒険』(1995年)
- 『ジャングルの勇者ヒューゴ – 大映画スター』(1996年)– ゼンズエラ役
- 『アナスタシア』(1997年)– アーニャ/アナスタシア役
ヘレン・ショーホルムは、多才なアーティストであり、舞台、映画、音楽、声優と幅広い分野でその才能を発揮しています。