LONDON – ABBAのレジェンドがガラガラの会場で講演、1,000ポンド超のパス所有者たちは外で足止め
今週の『The Capitalist(ザ・キャピタリスト)』では、SXSWロンドンの混乱、ロンドンのレストランでの小競り合い、シャードでのビットコイン朝食会など、最新のゴシップをお届けします。
*ABBAのビヨルン・ウルヴァースは、SXSWで空席の客席に向かって講演を始めざるを得なかった。
SXSWロンドン:1,000ポンド払ってもABBAに会えず?
世界でも屈指の“アイデアの祭典”として知られるSXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)が、ついにロンドンに上陸。ショーディッチの街をプラチナパスを首から下げた参加者たちが、起業家やABBAのビヨルン、俳優のイドリス・エルバらによるトークを目指して奔走しています。
最高額のプラチナパス(約1,300ポンド/約26万円)は、「すべてのイベントに優先入場できる」と公式サイトに記載されており、目玉トークへの入場は簡単だと信じられていました。ところが、トルーマン・ブリュワリーをぐるりと取り囲むほどの長蛇の列が発生し、怒りを露わにしたパス所有者が多数出現。
特に激怒していたのは、ABBAのビヨルンのトークを楽しみにして並んでいたファンたち。なんと、本人が登壇した時には1,000席以上の空席が目立つガラガラ状態だったのです。
列に1時間以上並んでいた参加者すら会場に通されなかったのは、運営側の入場管理の不備が原因。
ちなみに私たち『The Capitalist』チームは、報道関係者用のプライオリティパスで悠々と入場させていただきました。
高級魚「ターボット」、コスト高で続々メニューから消える
高級料理を好むシティのエリートにとっては悲報です。多くのレストランで“魚の王様”ことターボット(イシビラメ)が姿を消しつつあります。パンデミック前には1キロ18ポンドだったものが、現在は最大65ポンドにも高騰。
労働力、エネルギー、輸送コストの急増が背景です。しかし、ミシュラン星付きのAnglerレストランのシェフ、クレイグ・ジョンストン氏はこう語ります:
「お客様には最高のものを味わってほしいので、利益を削ってでも提供を続けます」。
──この姿勢、私たち『キャピタリスト』は全面的に支持します。
リフォーム党、シャードで仮想通貨朝食会
「労働者のための政党」を自称するReform UK(リフォーム党)は先週、ロンドンのシャード34階で報道関係者向けの朝食会を開催。まるで五つ星ホテル・シャングリラが自然な選択であるかのように、仮想通貨とデジタル金融法案を発表。
党首ナイジェル・ファラージはラスベガスでの「Bitcoin 2025」に出席中で不在でしたが、党幹部ジア・ユスフ氏が登壇し、「英国を暗号資産のリーダーに、だが詐欺まがいのアルトコイン天国にはしない」と宣言。
また、歴史的な動きとして、党への寄付をビットコインやイーサリアムなどの仮想通貨でも受け付けることも発表されました
(※なお、シャングリラでの請求書がどの通貨で支払われたかは不明です)。
“ハチミツのたとえ”で語るトーリー党のメッセージ
保守党の党幹部で元シティの金融マン、ドミニク(ロード)・ジョンソン氏は、LinkedInにて養蜂作業の動画を投稿。熱した刃でハチミツを取り出す様子を披露しつつ、こんなたとえを添えています:
「ハチミツを取りすぎると冬を越せず、ミツバチは死にます。これは国家にも言えること。国家が私たちの“ハチミツ”を取りすぎれば、共同体が滅びるのです」。
──意味深な一言です。
偉大な父の影を継ぐスカイ・ニュースの司会者
Sky Newsの司会者ウィルフレッド・フロスト氏は、先日亡き父サー・デヴィッド・フロスト(ニクソンやアラファトとの歴史的インタビューで有名)について「何十年も革新を続けた」と称賛。
その息子も今、新しいポッドキャスト番組『Master Investor』を開始し、自らの道を切り開いています。著名投資家ジム・メロンと提携し、今後は金融界の大物たちを続々と招く予定とのこと。私たちも注目しています。