『1万トンの水流出事故、九電、釈明!本当に解決できるのか?』
11月21日月曜日昼
【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】
*下記熊本情報はあらゆる箇所で重複しています。ご了承ください!
皆様こんにちは。4月の熊本地震では、大動脈である高速道路や鉄道が寸断された影響で、被災地以外でも物流が滞りました。被災自治体が支援物資をさばききれず、避難者に届かない事態も相次ぎました。こうした混乱に備えて、災害時の物資輸送を物流会社に委ねる自治体が増えています。
九州でスーパー約150店舗を展開するイオングループのマックスバリュ九州では、水やパンなどの品薄が南九州まで及びました。福岡と鹿児島を結ぶ九州自動車道は地震半月後まで熊本県の一部区間が不通になり、佐賀県内の物流センターから通常4時間で行ける宮崎市や鹿児島市には8時間かかりました。
九州を縦断するJR鹿児島線も4月14日の前震で一部不通になり、復旧まで1週間かかりました。出荷の最盛期だった鹿児島県のジャガイモなど、鉄道輸送に頼っていた農作物の一部はコンテナに積んだまま留め置かれました。
避難所への支援物資の輸送も滞りました。
震度7の本震から2日後の4月18日、熊本市の大西一史市長はツイッターで、こうつぶやきました。
「支援物資は徐々に到着しておりますが、物資を受け取ったり仕分けしたり配送するマンパワーが不足」。
熊本市は、九州自動車道の熊本インターチェンジに近い県民総合運動公園を物資の受け入れ拠点にしていました。荷受け役の市職員約10人を派遣しましたが「荷さばきの経験がない職員たちの手におえる仕事ではなかった」(市幹部)。
運動公園前には、物資を積んだトラックが最大30台ほど並んだまま、何時間も動けなくなりました。一方で避難者は本震後に一気に増えました。4月17日にピークの18万人に達し、避難所の物資不足が深刻化しました。
◆熊本地震で成果
同じ頃、東京・霞が関。政府の対策本部の支援物資調達・輸送班には、物流大手の日本通運とヤマト運輸の社員が詰めていました。
東日本大震災後に国土交通省がリストアップした、災害時に使える物流拠点から、佐賀県鳥栖市にある日通の倉庫を使うことが決まりました。加えて、ヤマトが独自に福岡県久山町に倉庫を借り、協力を申し出ました。
食料は鳥栖、衣類や衛生用品などの日用品は久山にいったん集約し、そこから熊本県の避難所へ発送することになりました。全国から集まる何十万点もの物資を短時間で荷下ろしし、仕分けて送り出しました。鳥栖と久山の拠点が立ち上がった18日は前日の倍以上の35万食超、20日には61万食が避難所へ送られました。
こうした教訓から、物流業者と事前に協定を結ぶ自治体が増えています。さいたま市は7月、佐川急便の北関東支店と協定を結びました。大災害時に物資の受け入れ、保管、避難所への配送を一手に担ってもらいます。
佐川急便は、ほかにも静岡県焼津市や兵庫県尼崎市など計15自治体と災害時の物資輸送を含む協力協定を結んでいます。ヤマト運輸は大阪府など7府県、約90の市町村と災害時の物資輸送を含む協定を結んでいます。
南海トラフ巨大地震に備える徳島県はインターネット通販大手アマゾンジャパンの物流関連会社とヤマト運輸との間で協定を結んでいます。アマゾンのサービスを活用し、避難所などから欲しい品物をホームページに書き込んでもらい、支援者側に購入してもらいます。商品はヤマトが届けます。
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熊本地震で壊れた黒川第1発電所(南阿蘇村立野)の貯水槽から推定約1万トンの水が近くの集落に流出した問題で、九州電力は昨日20日、土砂崩れで被災した住民向けに初の説明会を開きました。水の流出が被害に影響を与えたことを謝罪し、住民と補償について協議する方針を明らかにしました。
説明会は、大津町の公民館で非公開であり、被災した9世帯の23人が出席しました。終了後、藤本淳一熊本支社長が取材に応じ、「水の流出で大変なご迷惑をおかけした」と謝罪したことを説明しました。
補償の具体的な方法や金額については「説明会で『こういったことを軸に』という考え方は示したが、内容は答えられない」と明言しませんでした。
九電は、発電所施設の復旧作業に必要な用地として、被災した家屋のある宅地を買い取る意向を、11月上旬までに複数の住民に伝えています。補償の意味を含め、買い取りを検討しているとみられています。
説明会に出席した住民からは「来年3月までに補償問題を決着させたい」と要望が出され、藤本支社長は「希望に添えるよう努力する」と答えたそうです。
地震発生から説明会まで7カ月余りかかったことについては、「なぜ流出が起きたのか説明する責務があり、時間がかかった」と釈明しました。
説明会で、九電は「地震で貯水槽の基礎地盤の斜面が崩壊した後、設備が壊れて水が流れ出し、土砂を巻き込みながら集落に流入した」とする外部の専門家を交えた検討会の推定を示しました。
貯水槽の約200メートル下の新所(しんしょ)区では、4月16日の本震後に発生した土砂崩れで家屋が被災したほか、60代の夫婦が死亡しました。被災世帯は、大津町内の仮設住宅などで暮らしています。
1.被災地情報
①熊本地震からの復興を後押し!南阿蘇村でイベント
熊本地震で大きな被害を受けた熊本県南阿蘇村で、復興を後押ししようと、大学生が中心となって企画したイベントが開かれました。
この「南阿蘇大復興祭」は、一連の熊本地震で校舎などが被害を受け、現在は閉鎖されている東海大学阿蘇キャンパスの学生が中心となって開きました。
会場には地元の食材を使ったそばや牛の串焼きなどを販売する出店が並び、特設のステージでは書道などのパフォーマンスが披露されました。
地元の人だけでなく観光客なども訪れ、村の復興を後押しするイベントを楽しんでいました。
隣の町から来た60代の男性は「地震の後に初めて南阿蘇に来ました。また遊びに来たいです」と話していました。
実行委員の1人で、東海大学2年生の国貞尚伸さんは「朝から多くの方に来てもらってうれしいです。南阿蘇村のことを忘れてほしくないので、もっと村に足を運んでもらえる機会を作っていきたいです」と話していました。
②益城、地盤変化で木造被害集中!事前把握難しく
今年4月の熊本地震で、熊本県益城町中心部で多くの木造家屋が倒壊するなど被害が集中したのは、地震によって木造家屋を破壊しやすい揺れを出すような軟らかい地盤に変化したことが原因だったとする研究結果を産業技術総合研究所(茨城県つくば市)と京都大防災研究所などのチームがまとめました。通常の調査ではこうした地盤の性質の変化を事前に把握するのは難しく、減災に向け家屋の耐震化の徹底が一層求められそうです。
同町中心部では、県道28号を挟むごく狭い場所で被害が集中しましたが、少し離れた所では被害が小さかったのです。被害が集中した地域では、木造家屋に被害を与えやすい周期1秒の揺れが、1995年の阪神大震災で最大だったJR鷹取駅の観測値を上回る強さで観測されていました。
産総研などのチームは、木造家屋に被害をもたらす周期1秒の揺れが限られた範囲で強く出た原因を探るため、現地で観測された複数の揺れの記録や、被害集中域で行ったボーリング調査の結果から地下構造を分析。その結果、被害集中域の浅い地下にある地層が強い揺れで崩れてより軟らかくなり、周期1秒付近の地震の揺れを強くさせる性質に変わった可能性が高いことが判明しました。
研究結果をまとめた産総研の吉見雅行主任研究員は「被害の集中は、古い家が多かったことなどもあるが、最大の要因は地震による地盤の性質の変化にある。自治体が地盤の軟弱さを調べて情報提供するとともに、家屋の耐震化を推進することが必要だ」と指摘しています。
③益城の味、玉名で再出発!鶏丸焼き専門店全壊に負けず
「益城で長年親しまれてきた味を、玉名でも!」。熊本県益城町で若鶏の丸焼き専門店を経営してきた松下瑞樹さん(42)と亜希子さん(45)夫妻は、熊本地震で店舗と自宅が全壊したため、玉名市岱明町の新店舗で21日、再出発します。
2人が経営する「コッコローチキン」は1981年、益城町木山で開店。3年前に亜希子さんの父親から代替わりし、瑞樹さんが調理、亜希子さんが経理を担当して切り盛りしてきました。県内には同名店舗が益城を含め4店舗ありますが、それぞれ独立して経営しています。
売り物は、若鶏の丸焼き一品のみ。南九州産の鶏の中に香辛料などを詰め込み、特製ソースで味付けして丸焼きにします。ニンニクの強い味わいが特徴で、これに引きつけられ常連になった人がいるとのことです。
しかし、地震で同じ敷地内にある店舗と自宅は全壊。倒壊は免れましたが、上下水道やガスなどライフラインが使えなくなり、1カ月近く車中泊や避難所生活を余儀なくされました。
6月上旬に「益城で再開するのは厳しい」と判断し、瑞樹さんの出身地・玉名市で移転先を探し始め、親類のつてで国道沿いの空き家を購入。被災を免れた焼き上げ機や看板を運び込みました。
瑞樹さんは「長年世話になった益城町に恩返しをしたい」。亜希子さんは「お客さんから、もう一度食べたいという声を多くいただいた。本当にありがたい」と感謝しています。将来は、丸焼きを益城町に運んでの販売を目標にしています。
営業時間は午前10時~午後18時ですが、商品が無くなり次第終了。同店TEL0968(82)8711。
➃森の中にチョコ専門店!県産品使い「被災の阿蘇に活気を」
熊本県阿蘇市乙姫の複合施設コスギリゾート阿蘇ハイランドに19日、同市初となるチョコレート専門店「ショコラトリー・アソフォレ」がオープンしました。
店名は「阿蘇」と森を意味する「フォレスト」を組み合わせた造語。東京の専門店「テオブロマ」を経営する世界的パティシエ、土屋公二さん(56)が商品を監修しています。
チョコレートやケーキ、マカロンなど約60種類を販売。「生チョコトリュフ」は阿蘇の酒「れいざん」を使用しました。今後もイチゴやデコポンの皮など県産品を使用した商品を開発予定しているそうです。
この日はオープン記念式典もあり、阿蘇ハイランドの小杉康之社長が「熊本地震で被災した阿蘇に活気を取り戻したい」とあいさつ。土屋さんは「チョコレートのおいしさを伝えたい」と語っていました。
⑤被災者の政治への意識変わるか?地震被害による影響調査
北海学園大(札幌市)の中條美和講師(地方政治論)と首都大学東京の荒井紀一郎准教授(政治心理学)らの共同研究チームは、熊本地震の被災地で、地震被害が行政や政治に対する住民意識にどんな影響を与えたのかを探る調査に乗り出しまし。12月中旬から1カ月間、約4700世帯を対象に調査用紙を郵送する予定です。
調査対象は、熊本市東部や上益城郡内から無作為に抽出。住民が受けた建物などの被害程度と自治体や政府の対応、官民による補償や支援の有無などを質問し、市町村や県、政府の評価にどう影響しているかを調べます。時間の経過に伴い変化する意識を追跡するため、長期にわたって定期的に調査を続けることも検討しています。
年明けの衆院解散も取り沙汰される中、国政や首長選挙での過去と今後の投票行動についても尋ね、どう影響したのかも分析します。
来年3月にも1回目の結果をまとめます。中條講師らは「調査・分析によって、復旧・復興に有効な制度や政策の提言に結び付けたい」としています。
中條講師らは今年5月、2015年9月の関東・東北豪雨で鬼怒川の堤防が決壊した茨城県常総市で、有権者1千人を対象に同様の調査を実施しました。その結果、被害が大きいほど「行政の対応に不満がある」「市への帰属意識が低下する」などの意識変化が浮かび上がったとしています。
⑥日本青年会議所が支援継続を確認、熊本市で理事会
日本青年会議所の理事会・ブロック会長会議が19日、熊本市中央区の白川中体育館で開かれ、全国から集まった同会議所の代表ら約300人が、熊本地震の支援活動を継続していくことを確認しました。
同会議所は理事会・ブロック会長会議を年に11回、主に東京で開いています。今回は熊本地震を受け、全国規模の会議を催すことで被災地に活気をもたらそうと19年ぶりに熊本で開きました。
山本樹育(しげなり)会頭(39)が「熊本に来て感じたものを地元に持ち帰り、今後の支援に役立てよう」とあいさつ。
開催地を代表し、熊本青年会議所の津留貴裕理事長(39)が「最大18万人を超えた避難者がゼロになった。これは終わりではなく、新たな支援活動の始まりだ」と呼び掛けました。
理事会では、国政選挙の投票率向上事業の報告案など審議事項30件を承認しました。
⑦地震ボランティア、活動内容振り返る、熊本市で集会
熊本地震でのボランティア活動を報告する集会が19日、熊本市中央区のびぷれす熊日会館であり、約40人が参加しました。同市社会福祉協議会などでつくる「くまもと市民ボランティア週間」実行委(潮谷愛一委員長)が企画しました。
同市災害ボランティアセンター中川奈穂子センター長は「センター運営に大学生が活躍しました。自治会が被災者とセンターの懸け橋になってくれた」と報告。
熊本大生らでつくるボランティア団体「熊助組」の太田光代表は、益城町の仮設住宅で取り組んでいる足湯ボランティアに触れ「被災者の本音を聞くことができる。ニーズを知るために有効な活動だった」と話しました。
一新校区自主防災クラブの宮本茂弘会長は避難所運営を振り返り「災害発生時は、いち早く住民による対策本部を立ち上げるべきだ」と強調しました。
同週間は例年、ボランティアへの関心を高める講演会やイベントを開催していますが、今年は報告集会としました。
⑧高校生300人で巻き寿司2844メートル ギネスに認定
玉名市の高校生約300人が昨日20日、「巻き寿司[ずし]の長さ」のギネス記録に挑戦し、2844.61メートルで世界記録に認定されました。
20回を迎えた玉名大俵まつりの記念事業。北稜と玉名女子、専大玉名、玉名工業の生徒が会場の市勤労者体育センターに集合しました。
20班に分かれ、机の上に敷いたのりに酢飯とごま、たくあんをのせ、掛け声を合わせながら巻いていきました。記録認定に必要な太さ5センチで、最大長さ10.8メートルの巻き寿司を約600本作り、全てつなぎ合わせるまで4時間半かかりました。
東京から招いたギネス公式認定員が計測し、記録達成を告げると大きな歓声が上がりました。これまでの世界記録は2011年にロシアの寿司屋が作った2521,74メートル。
生徒実行委員長の千蔵瑛葉(ちくらあきは)さん(北稜高2年)は「みんなの力のおかげです。一生の思い出になります」と涙を拭っていました。
大俵まつりの関連行事で、安全を願う「魂来名(たまきな)の儀」も玉名大神宮であり、祭りのヒロイン役「玉世姫」に選ばれた柴尾瑞生さん(北稜高2年)が神事に臨みました。まつりは23日午前7時半から市民広場一帯であります。
⑨熊日学生音楽コンクール 独唱部門11人本選へ
第49回熊日学生音楽コンクールの独唱部門予選が昨日20日、熊本市中央区のルーテル学院中・高校礼拝堂であり、11人が本選出場を決めまし。
予選には中高生39人(1人欠場)が出場、課題曲を競いあいました。桑原理恵、佐久間伸一、高見久美子、中原雅彦、平和孝嗣の5氏が審査しました。本選は12月10日、同区の市男女共同参画センターはあもにいで開かれます。
本選出場者は次の通り(敬称略、数字は演奏順)。
2水田智大、4淵脇朋佳、8安藤雅、11宮野恭佳、20山本楽音、22岩橋由茉、23黒木陽菜子、27田崎凪紗、29田上美緒、36菩提行、38田中莉音
⑩希望の光、川面に3万個 熊本市で「復光祭」
熊本市街地の白川に昨日20日夜、約3万個の青い光の球が浮かべられました。川面を「天の川」に見立て、熊本地震からの復興を祈念してもらうイベントで、一帯は幻想的な雰囲気に包まれました。
県内のライオンズやロータリークラブ、青年会議所が「くまもと復光祭~Light of Hope」と名付けて開催。ホテル熊本ニュースカイ前の泰平橋から、JR熊本駅前の白川橋まで、約600メートルにLEDのプラスチック球を流しました。
西区から訪れた園田美空さん(9)は「熊本が早く復興しますように」と、家族4人で川面を見つめていました。
河川敷には特設ステージを設け、高校生らがダンスなどを披露。500発の花火も打ち上げました。
⑪戦い抜いたロアッソ、地震で過密日程、今季16位
ロアッソ熊本は昨日20日、アウェーの大阪でセレッソ大阪との今季最終戦に臨みました。前節でJ2残留を決めていましたが、今季は熊本地震でできなかった5試合分が平日に組み込まれるなど過密日程を強いられ、厳しいシーズンとなりました。この日の試合には敗れ、16位で幕を閉じましたが、最後まで足を止めない選手たちに温かい拍手が送られました。
ロアッソは前半、勢いを見せましたが、後半で失速。セレッソはシュート17本と、5本のロアッソ熊本を大きく上回りました。
ロアッソは前半22分、ゴール前に攻め込んだ清武功暉選手が倒されフリーキックを獲得。清武選手が放ったシュートが惜しくもゴールポストに阻まれるとサポーターからはため息も。「入ると思った。ああいうところを決め切れていれば今季はもっとうまくいけた」と清武選手は振り返っていました。
途中出場の巻誠一郎選手は「相手のプレッシャーに慌てて自分たちのリズムに持って来られなかった」。後半35分、得点を許し、その後は点差を詰めることはできませんでした。それでも駆けつけたサポーターの声援はやみませんでした。
「苦しい中でも、地震で生活できない人を思うと頑張れた」と巻選手。大きな声援に背中を押され、最後まで駆けました。
◆選手の姿見て奮起
序盤に首位と好発進した今季のロアッソ熊本。しかし、4月14日の熊本地震で第8節から5試合が中止に。最終戦に駆けつけたロアッソ熊本のサポーター代表田中宏征さん(41)は自身も被災。当初は「熊本だけなんでこんなことに……」と落ち込んだそうです。
しかし、避難所のテレビで熊本を思い、涙する巻誠一郎選手を見て「このままじゃいけない。サポーターも頑張ろう」と背中を押されたそうです。13節の復帰戦には「熊本の笑顔の為に闘うばい」という横断幕を作り、千葉県まで持って行ったそうです。
県外で過密な連戦を続けたため選手の体力は持ちませんでした。7月の21節でホーム復帰も、3試合で13失点。「目に見えて疲れが出ていたが、熊本のためにという選手の気持ちを感じた」と田中さん。「サポーターと選手が一つの目標に向かって走っていると感じた」と振り返りました。
「サポーターに支えられた」とチームの運営会社「アスリートクラブ熊本」の池谷友良社長は感謝を口にしました。熊本地震後は、ろくに練習試合を組むことができず、連戦が続いていました。「県外でも駆けつけてくれたサポーターの力が大きい。選手たちも感動していた」と語ります。
池谷社長は「Jリーグの一致団結を感じた」とも話しました。ホームスタジアムが使えず県外を移動する中、各地で声援や支援を受けたそうです。「これだけ支援をもらい、降格したらかっこ悪い。なんとしてもJ2にとどまり、全国に感謝を伝えたかった」。
最後に、池谷社長は「来年は熊本の復興のため、元気を与えるシーズンになる。今季は苦しい中でも選手は耐え忍んでくれたので、それが力になると思う」と力強く語り、チームの飛躍を誓いました。
⑫ルーテル学院が県大会4度目のV!高校サッカー
第95回全国高校サッカー選手権大会県大会(県サッカー協会など主催)の決勝が昨日20日、熊本市東区の熊本県民総合運動公園陸上競技場であり、ルーテル学院が熊本国府を延長の末、2-1で破り、5年ぶり4度目の優勝を決めました。12月30日から東京都などである全国大会に出場します。
試合は後半3分、ルーテル学院のFW永田が競り合いから右足で先制。熊本国府は後半17分、MF杉田が同点のヘディングシュートを決め1-1で延長戦へ。延長前半6分、ルーテル学院はセットプレーから「練習していた」という形でつなぎ、主将のDF島津が蹴り込んで逃げ切りました。熊本国府は前半から圧力をかけ、シュート数が14本とルーテル学院の9本を上回りましたが、ルーテル学院GK黒田の好セーブに阻まれました。
ルーテル学院の小野秀二郎監督は「練習をどこよりもやってきたという自信が、最大の勝因」。決勝点を決めた島津玲斗主将(3年)は「最後にキャプテンとして点を入れられたのは本当にうれしい。(全国では)ベスト8の壁は超えたい」と話していました。
⑬巨人長野、阿蘇山に誓った「人生初」予告ホームラン
被災地へ届け、人生初の予告本塁打だ!巨人長野久義外野手(31)が18日、4月に起こった熊本地震の被災地を激励に訪れました。熊本・南阿蘇村を訪問し、仮設住宅で暮らす被災者を激励。サプライズで登場した南阿蘇中学では、全校生徒の前で、来季4月18日に熊本で開催されるヤクルト戦で、本塁打を放つことを約束しました。言葉よりも行動で示す九州男児が「今まで1度もない」という初の有言実行弾を誓いました。
約束の予行演習は、左翼方向への3発でした。試合と同じ7番のユニホームを着た長野が、握ったのは木製バットではなく金属バット、打った球は硬球ではなく軟球でした。南阿蘇中学野球部の練習に飛び入り参加。中学生の投げた球を振り抜いた打球は、校庭を越え土手まで飛びました。3度の本塁打は来年4月18日の巨人-ヤクルト戦での1発を予感させました。練習の直前、261人の全校生徒の前で宣言していました。
「来年熊本で巨人の試合があります。みんな来て下さい。頑張ってホームランを打ちますから」。
社会人野球・ホンダ時代の先輩である坂本保さん(42)に協力してもらい被災地を訪問しました。12年に訪れた4年前とは、明らかに違った光景が飛び込んできました。亀裂した道路、ブルーシートを屋根に覆う家々、崖崩れで山肌がはがれた山々……。まだくっきりと残る地震の爪痕を目の当たりにして「思っている以上に大変で、僕にできることがあれば少しでも力になりたい」と言ったのは本音です。
佐賀生まれで、高校まで福岡で育った九州男児。同じ九州の火の国で起こった残酷な光景の中で光も見ました。仮設住宅での暮らしが続く被災者のもとを訪れたとき、笑顔で出迎え、喜ぶ被災者の姿がありました。記念撮影のときに言われました。「今日は今までで一番いい日だぁ」。4月14日の地震から219日目。心から出たその言葉を聞き、長野は「ユニホームを着てきてよかったです」。ジャージー姿ではなく試合と同じ姿に大きな意味がありました。
今季、九州で驚異的な打率を誇っています。6月のヤフオクドームでのソフトバンク3連戦。長野は12打数6安打の打率は5割。しっかりと本塁打も放っています。「僕も元気をいっぱいもらった」。約束の1発は、必ず打ちます。
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予告本塁打
1932年のワールドシリーズ第3戦、ベーブ・ルースが中堅方向を指し、本塁打を放ったとされています。05年5月3日、新庄(日本ハム)は7回2死、バックネット裏の三宅スコアラー(阪神)に「ホームラン打つから」と声を掛けました。三井(西武)の初球を左中間スタンドへ運び「阪神の三宅スコアラーが困っちゃってる打法!!」と命名しました。13年10月4日の阪神戦前、バレンティン(ヤクルト)は右から左に吹く風を見て「トゥデイ、チャンス。サヨナラね。ミヤモト、プレゼンツ」。引退試合の宮本に贈る60号を予告していました。
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巨人の今季の熊本、鹿児島開催中止の経緯 4月19日に熊本(藤崎台県営野球場)、昨日20日に鹿児島(県立鴨池野球場)で中日2連戦を組んでいましたが、14日に熊本で地震が発生。直後から球団職員を派遣し、開催実施に向け調査を行っていましたが、16日未明に震度6強の激しい地震が連続して発生し、安全確保や移動手段の手配も厳しくなり、中止を決定しました。同カードは9月27日、28日に東京ドームで代替開催となりました。
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2.ここ一週間の地震
2016/11/21 11:50 21日 11:47頃 宮城県沖 2
2016/11/21 10:59 21日 10:56頃 鳥取県中部 2
2016/11/21 08:38 21日 08:35頃 三重県中部 2
2016/11/21 07:03 21日 06:59頃 茨城県沖 3
2016/11/21 03:18 21日 03:15頃 茨城県沖 1
2016/11/21 01:34 21日 01:31頃 与那国島近海 1
2016/11/20 18:27 20日 18:24頃 与那国島近海 1
2016/11/20 15:24 20日 15:20頃 茨城県北部 1
2016/11/20 09:14 20日 09:10頃 与那国島近海 1
2016/11/20 08:12 20日 08:09頃 茨城県沖 1
2016/11/19 22:32 19日 22:29頃 福島県沖 1
2016/11/19 18:45 19日 18:41頃 五島列島近海 2
2016/11/19 17:55 19日 17:51頃 和歌山県南部 1
2016/11/19 17:53 19日 17:50頃 京都府南部 2
2016/11/19 15:33 19日 15:29頃 鳥取県中部 1
2016/11/19 15:05 19日 15:01頃 根室半島南東沖 3
2016/11/19 11:52 19日 11:48頃 和歌山県南部 4
2016/11/19 09:36 19日 09:31頃 秋田県内陸北部 1
2016/11/18 12:43 18日 12:40頃 茨城県北部 2
2016/11/18 12:13 18日 12:07頃 鹿児島県大隅地方 1
2016/11/18 11:50 18日 11:45頃 鳥取県中部 1
2016/11/18 10:23 18日 10:19頃 福岡県北西沖 3
2016/11/18 09:18 18日 09:15頃 熊本県阿蘇地方 2
2016/11/17 21:46 17日 21:42頃 鳥取県中部 2
2016/11/17 16:32 17日 16:29頃 熊本県熊本地方 1
2016/11/17 15:53 17日 15:50頃 岩手県沖 1
2016/11/17 15:07 17日 15:04頃 熊本県熊本地方 2
2016/11/17 12:03 17日 12:00頃 奄美大島近海 1
2016/11/17 11:04 17日 11:00頃 熊本県熊本地方 1
2016/11/17 07:42 17日 07:38頃 山梨県東部・富士五湖 1
2016/11/17 01:52 17日 01:49頃 徳島県南部 1
2016/11/17 01:06 17日 01:02頃 千葉県北西部 2
2016/11/16 23:25 16日 23:22頃 鳥取県中部 1
2016/11/16 18:58 16日 18:55頃 宮城県沖 2
2016/11/16 17:20 16日 17:17頃 鳥取県中部 2
2016/11/16 15:23 16日 15:19頃 鳥取県中部 1
2016/11/16 11:28 16日 11:24頃 鳥取県中部 2
2016/11/15 23:30 15日 23:27頃 山梨県東部・富士五湖 1
2016/11/15 22:50 15日 22:47頃 釧路地方中南部 2
2016/11/15 22:44 15日 22:41頃 熊本県熊本地方 1
2016/11/15 19:43 15日 19:36頃 釧路地方中南部 1
2016/11/15 17:48 15日 17:44頃 熊本県熊本地方 2
2016/11/15 17:33 15日 17:30頃 熊本県熊本地方 2
2016/11/15 10:57 15日 10:54頃 熊本県熊本地方 1
2016/11/15 08:18 15日 08:15頃 鳥取県中部 1
2016/11/15 01:49 15日 01:46頃 石川県能登地方 2
2016/11/15 01:19 15日 01:15頃 茨城県沖 3
2016/11/15 00:21 15日 00:16頃 和歌山県北部 1
2016/11/14 23:55 14日 23:52頃 宮城県北部 1
2016/11/14 02:51 14日 02:48頃 熊本県熊本地方 1
(続く)