『ベッキー、熊本に登場!熊本地震教訓、世界から視察団!心のケア必要児童未だ602人!』
12月20日火曜日昼
【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】
皆様こんにちは。韓国やネパールなどアジア24カ国で防災に関わる政府関係者約30人が昨日19日、益城町を視察しました。熊本地震で倒壊した家屋を見学し、町担当者から被災状況の説明を受けました。
内閣府と共催したアジア防災センター(神戸市)は、国際的な防災情報の共有を目指して30カ国が加盟。加盟国で大災害が起きた際は、復旧・復興の状況や課題を各国の政策に反映できるよう、現地を視察しています。これまで2001年のインド西部地震、04年のスマトラ島沖地震の被災地に赴きました。
益城町では防災担当の岩本武継係長が、倒壊家屋が残る町役場周辺を案内。「台風に備えた重厚な屋根の家が揺れに耐えられなかった」「耐震構造のある新しい家は倒れなかった」と説明しました。参加者は被災状況を写真に収めていました。
昨日19日は同町のテクノ仮設団地や、南阿蘇村の阿蘇大橋崩落現場も視察。本日20日は熊本の現状や各国の経験を踏まえて意見交換します。
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熊本市中央区の花畑広場や辛島公園などを会場に16日から開かれているイベント「きらきらファクトリー」に18日、タレントのベッキーさんや、ぺこさん、りゅうちぇるさんが登場。明るい笑顔とトークで来場者を盛り上げました。
RKK熊本放送が主催。同公園の特設ステージに現れたベッキーさんは、クリスマスや熊本の郷土料理などを題材に多彩なトークを披露。「熊本地震の後、心配で胸を痛めていた。今後もずっと応援します」と来場者に語り掛け、選ばれた20人にクリスマスプレゼントを贈りました。
ぺこさんとりゅうちぇるさんも、息の合った掛け合いで会場を笑いに包みこみました。ツイッターを通して被災者とやりとりしたというぺこさんは「みんなで一緒に前向きに頑張ろう」と涙ながらに語り、最後に2人で「また来ます」と約束しました。
イベントは25日まで。24,25日には同ステージでシンガー・ソングライターの佐藤竹善さん、舞花さんらによるライブイベントもあります。
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熊本市教委は14日、熊本地震後の5月から実施している市立の全小中学校を対象とした調査で、「カウンセリングが必要」とされた児童生徒が、11月時点で602人だったと発表しました。9月の前回調査から226人減りましたが、震災8カ月の今も、不登校や体の不調を訴えるケースがあるそうです。
調査は5回目。11月11日~12月1日に小学生4万791人、中学生2万248人の計6間1039人に実施しました。「夜眠れない」「イライラする」などこれまでと同じ17項目を尋ね、学校での様子も考慮し、各校でカウンセリングの必要性を判断しました。入院・通院が必要と判断された子どもはいませんでした。
心のケアが必要とされる子どもは5月は2千人を超えていましたが、時間の経過とともに減少。一方で、「今回初めてカウンセリングが必要」とされた子どもも233人いました。市教委は「潜在していた不調が、この時期になって顕在化している。不調を訴えた初期に臨床心理士が対応することが重要で、今後も息長く支援を続ける」と話しています。
市内では現在、市が委嘱するスクールカウンセラーと日本臨床心理士会からの派遣を加えた計39人が学校を巡回し、心のケアに当たっています。来年度は市の委嘱を増やし、相談体制を継続する方針。
1.被災地情報
①熊本空港ターミナル建て替えへ調査費!民営化へ一歩
4月の地震で被災した熊本空港(熊本県益城町)のターミナルビルの建て替えに向け、政府は2017年度予算に関連調査費を計上する方針を固めました。複数の政府関係者が明らかにしました。熊本県は空港運営の民間委託を前提に国内線と国際線のターミナルビルの一体化を目指しており、事実上、計画が動き出すことになります。
計上される調査費はターミナルビルの建て替えのほか、仮設ターミナルやアクセス道の設置などに関するもの。予算規模や財源は今年度内に固める方針。
同県の蒲島郁夫知事は空港ビルの建て替えを熊本地震からの「創造的復興」の象徴と位置づけています。13日には、空港運営権全般を民間に売却して一本化する「コンセッション方式」の導入を石井啓一国交相に要望していました。
熊本空港では現在、国が滑走路と管制塔を、ターミナルビルは県が筆頭株主の熊本空港ビルディングが管理。コンセッション方式導入により、管制塔を除く施設の管理は民間に一本化し、空港ターミナルビルの建設は、運営権を買い取った民間業者が設計段階から行うことを目指しています。
②熊本市民病院NICUとGCU、26日から再開へ!
熊本市民病院が、熊本地震で損傷し使えなくなっていた新生児集中治療室(NICU)と回復治療室(GCU)を26日に再開します。昨日19日、新しく整備した治療室を報道陣に公開しました。
新しい治療室は管理棟の3階。地震前は18床あったNICUは9床、24床あったGCUは5床となります。新生児内科、小児科などの医師8人と看護師30人を配置し、26日から患者の受け入れを始めます。地震前のように手術はできませんが、他の病院で緊急の医療を受けて回復期にある新生児などを受け入れていくそうです。
4月の地震発生当時、NICUとGCUには38人が入院していましたが、地震後、県内外の病院に転院させていました。熊本市民病院は現在、全34科中27科で外来診療のみ再開しています。市は2018年度中に東区東町4丁目の国家公務員住宅の敷地に病院を移転する予定で、入院患者の受け入れは移転後となります。
大西一史市長は「地震後、市民病院が担う地域医療の役割の大きさを改めて感じた。新しい設備ができたことで、地震後県外にいた患者さんも自宅の近くで医療を受けられるようになる」と話していました。
③ロッテ井口選手、宇土市に1千万円!新庁舎建設に
プロ野球ロッテの井口資仁(ただひと)選手(42)が昨日19日、熊本地震で市庁舎が激しく被災した宇土市を訪れ、新庁舎建設への支援金1千万円を元松茂樹市長に贈りました。
井口選手は、同市の旧市庁舎が地震で激しく傾いた姿を報道で見て驚いたといい、8月末にネット上で新庁舎建設への支援を呼びかけ、サイン入りのバットやユニホームなどの売上金を積み立てていました。ネットでは約630万円が集まり、井口選手がポケットマネーを追加したそうです。
井口選手は元松市長に「街のシンボルに活用してもらいたい」と伝え、元松市長は「不安の中で年越しをする市民にとって、勇気や励みになる」と感謝しました。井口選手はこの日、仮設庁舎の玄関前に、「みんなで前進しよう」と書いた絵馬を掛けました。
④大学閉鎖、牛の世話は続く!阿蘇「いつ学生が戻っても」
熊本地震で被災し、閉鎖中の東海大阿蘇キャンパス(熊本県南阿蘇村)で8カ月の間、技術員たちが実習用の動植物を守り続けています。未曽有の地震を工夫と努力で乗り切り、学生がいつでも実習できるよう準備していますが、キャンパス再開のめどは立っていません。
午前7時、気温はマイナス4度。くぼんだ道の水たまりに氷が張っています。それを横目に、出勤した農学部農学教育実習センターの技術員数人が畜舎や牧場、ビニールハウスへと散ります。掃除を始めたり、手際よく家畜にえさをやったり。1980年の学部開設当時からの技術員や同校の卒業生です。
他の大学の実習地は校舎から離れた場所にあることが多いようですが、小高い丘にある東海大阿蘇キャンパスは内部にあり、校舎に隣接。広さ約22ヘクタール。主に応用動物科学科と応用植物科学科の学生は授業前後に動植物を世話するなど毎日のように触れあい、併設の加工場でもハムやチーズ作りといった実習ができました。牛に「ユキ」「ミキ」といった学生の名をつけるほど親密でした。
それが地震で一変しました。キャンパス内は校舎が傾いたり亀裂が入ったりして閉鎖。学生は7月から熊本キャンパス(熊本市)で授業を受けています。実習する1,2年生ら計三百数十人が交代でしていた家畜の世話や田畑の草取りなどは、8人の技術員に加工場の3人を加えた11人でこなさねばならなくなりました。
4月16日未明の本震後、最初に駆けつけたのは開設時からセンターで働く本田憲昭さん(57)。熊本県高森町の実家から、山道を迂回しながら4時間かけてたどりつきました。まずトラクターで割れたアスファルトをならしたり、段差のできた場所に砂利を入れたりして道を通れるようにしました。1キロほど離れた沢から水をくんで運び、動植物にやりました。その後、水は技術員が交代で約2カ月間、毎日2トン以上を運び続けました。
8頭の乳牛からは朝夕計百数十リットルの乳が出ました。1日搾乳しないだけで病気になりますが、地震直後は停電で搾乳機が使えなませんでした。大学で本田さんらの指導を受けて技術員になった神鷹孝至(こうたかたかし)さん(48)が、本震当日からトラクターのエンジンと掃除用の吸引機をつないで乳を搾りました。
現場を統括する服部法文さん(62)は開設翌年から働く。「みんな経験が長く設備は熟知しているので、機転の利いた応急処置ができた」と話しています。牛、羊、豚合わせて70匹近い家畜は一匹も死なせませんでした。
学校の目の前にあった阿蘇大橋が崩落するなど道路が寸断されました。ほとんどの技術員は熊本市近郊に自宅があり、車で2時間以上かけて通う人もいます。6月の豪雨で地区に避難指示が出た時期は、乳牛の乳を人工的に抑えましたが、それ以外は土日も交代で世話を続けてきました。地震前に学生が植えた野菜類も育て上げて村内の小中学校に配りました。
実習センター内にも地割れが走り、来年度以降の方針は決まっていません。それでも家畜や植物の世話に忙しく、「落ち込む暇はない」と本田さん。「研究や実習に存在価値が高いセンター。いつでも学生が戻ってこられるように、世話を続けたい」と話しています。
⑤サンタも復興城主!「元気づけて」の声に応え訪問
熊本地震で被害を受けた熊本城(熊本市中央区)の支援のため、サンタクロースが18日、「復興城主」の手続きをしました。世界中の子供たちにプレゼントを配るクリスマスイブの夜には、「トナカイと一緒にクマモト・キャッスルを休憩に使わせてもらう」と話しました。
「桜の馬場 城彩苑」を訪れたのは日本・フィンランドサンタクロース協会(静岡市)のサンタ。来場者に「ハッピー・クリスマス!」「グッド・モーニング!」などと笑顔を振りまいたあと、復興城主の申込窓口で書面に「Santa」と署名し、1万円を寄付しました。今後、観光施設の入場料が無料になるなどの特典を受けます。
例年、クリスマス前に、サンタへの手紙の数が最も多かった地域を訪れています。今年は熊本が一番多かったわけではありませんが、県外の人から「地震があった熊本に行って元気づけてあげて」といった趣旨の手紙が数多く届いたため、訪問したとのことです。
⑥若者ら益城町の未来演じる!自分たちの手で実現を
30歳までの若者が復興のためのアイデアを話し合う「益城町もうちょっトーーク」が18日、益城町惣領の保健福祉センターでありました。10月の「益城町未来トーーク」に続く企画で、若者の復興案をアイデアのままで終わらせない取り組みが続いています。
「私たちの意見も聞いてくださいよ~。みんなが楽しめるイベントがしたいんです」。この日の寸劇で東稜高校1年の三森菜月さん(16)が、役場職員役の男性に訴えました。若者がイベントを企画し、大人も一緒になって参加することで世代間交流が生まれる物語です。
町内の高校生や大学生、役場職員ら33人が6班に分かれ、町の課題と10年後の未来を話し合い、寸劇で披露。こんな場所があったらいいなマップの作製や、町民が町の良いところを動画に撮り、サイトに投稿するといった案が出ました。
若者の意見が町政に反映されていないという危機感から始まった前回の「未来トーーク」。「子育て、教育の充実を図る」「世代に合わせた道づくり」「熊本ゆかりの人に協力を得る」といったアイデアは、12月に策定された町の復興計画案に盛り込まれました。今回は、案のままで終わらせたくないとの思いで開きました。
前回も参加した三森さんは「若者も含めてみんなで復興しないと意味がないから」。復興計画を母と一緒に読んだといい、「自分たちの案が盛り込まれたのがうれしい。復興に貢献できている気がする」と話しています。
来年1月からは、出てきた案を実現するためのプロジェクトチームを立ち上げます。準備を進めてきた町復興課の戸上雄太郎さん(28)は「アイデアを形にするのは難しいが、町も本気だってことを示したい」。三森さんは「今日出た案を自分たちの手で実現できたらいいな」と話していました。
⑦一部損壊への義援金支給!熊本市、受け付け開始
熊本市は昨日19日、熊本地震で一部損壊の被害を受けた世帯を対象にした義援金の支給申請受け付けを始めました。屋根や外壁など、指定範囲の修理で100万円以上かかった世帯に、一律10万円を支給します。初日は、計157件の申請がありました。
法律に基づく公的支援がほとんどない一部損壊世帯への救済策として、県などが配分を決めました。熊本市の一部損壊(り災証明書発行分)は16日時点で6万5438件に上ります。
窓口がある各区役所(中央区のみ本庁舎14階)には、朝から市民が訪れました。屋根などが壊れたという同市中央区の桂輝雄さん(66)は「やっと支援を受けることができた。本当にありがたい」。同区の無職男性(75)は「一部損壊でも困っている人は多い。支給のハードルが少し高いのでは」と話していました。
対象となる修理範囲は、屋根や外壁など建物の構造部や、水道・電気・ガスの配線・配管など日常生活に不可欠な部分で、外構や内装、家電は対象外。分譲マンションの場合、共有部分にあたる廊下やエレベーターも対象となります。市のホームページや、専用ダイヤル=TEL096(328)2979=で確認できます。
申請には、罹災証明書と工事領収書、世帯主の振り込み口座の通帳コピー、印鑑のほか、明細書など工事内容が分かる書類が必要。受け付けは平日午前9時~午後16時。申請は2018年3月30日まで。
⑧役場建て替え位置、現在地第一に!益城町長
益城町の西村博則町長は昨日19日の町議会一般質問で、熊本地震で被災した役場庁舎の建て替え位置について「国の地盤調査で問題がなければ、現在地を第一に考えたい」と述べました。
国土交通省は、木山地区など市街地で地盤調査を実施しており、12月中に中間報告を出す方針。西村町長は「(現在地での建設は)最も被害を受けた木山地区の復興のシンボルになる。移転すれば現在の位置を前提にした復興計画にも影響を及ぼす」と説明しました。
町が設置した新庁舎建設検討委員会は1月末に次回会合を開きます。委員長を務める稲田忠則町議会議長は昨日19日、「早ければ次回で結論を出したい」と話しました。
⑨「音楽で元気づけたい」熊大生ギタリスト!23日公演
若手ギタリストとして活躍する熊本大理学部3年の山下紅弓[こゆみ]さんが23日日、熊本市中央区黒髪の熊大工学部百周年記念館で、クラシックギターコンサートを開きます。熊大医学部アンサンブル部の有志と山下さんが主催。
山下さんは長崎市出身で、日本を代表するクラシックギタリストの山下和仁(かずひと)さんと作曲家の藤家渓子さんの長女。2003年に和仁さんとのデュオでステージデビュー。国内外で経験を積み、今年9月には福岡県で初のソロリサイタルを開きました。
コンサートは4月15日に開催予定でしたが、熊本地震で中止に。山下さんら演奏する予定だった学生の間で「地域の学生として、できることをしたい」との思いが募り、再び企画したとそうです。
弦楽やギターのソロ曲に加え、カルリのギター協奏曲など6曲を演奏。友人らが、それぞれの得意分野を生かした復興支援の取り組みも紹介します。山下さんは「音楽だけでなく、『いいな』と思ったものを発信する場にしたい。多くの人に楽しんでもらえれば」と意気込んでいます。
午後19時開演。申し込み不要で、誰でも参加できます。入場無料。
⑩「大仏グラブ」奈良の企業が作り替え!益城の野球少年らへ
奈良県大和郡山市の野球グラブ製造販売会社「BBA」が18日、熊本地震で被災した熊本県益城町の小中学生に特製グラブをプレゼントしました。東日本大震災の被災地で作った巨大な「大仏グラブ」を、通常サイズに作り直して届けました。
大仏グラブは、東大寺(奈良市)の大仏の右手とほぼ同じ大きさで、高さ約3.6メートル。BBAの梅原伸宏代表(52)が発案して2015年、岩手、宮城、福島各県の野球少年ら約3千人がひと針ずつ縫って作り上げました。
思いが詰まった大仏グラブを熊本や東北で使ってもらおうと、職人が分解して、高さ約20センチのグラブ52個に作り替えました。益城町には6個を持参。小中学校の野球部、女子ソフトボール部の計6チームに1個ずつ贈りました。
益城中であった贈呈式には約70人が出席。子どもたちは交代でグラブをはめ、キャッチボールで感触を確かめました。益城中野球部主将で2年の東透摩(ひがしとうま)さんは「しっかり手入れをして、部で大切に受け継いでいきたい」と喜んでいました。
⑪演奏「感謝の力で」佐渡裕さんが益城中と済々黌高で指導!
国内外で活躍する指揮者の佐渡裕さん(55)=兵庫県=が18日、熊本地震で大きな被害を受けた熊本県益城町の益城中を訪問。首席指揮者を務める吹奏楽団「シエナ・ウインド・オーケストラ」(東京)のメンバーともに、吹奏楽部の生徒たちを指導しました。
被災者の心の復興を支援する、県立劇場(熊本市中央区)の事業「アートキャラバンくまもと」での取り組み。佐渡さんは7月、南阿蘇村などで被災者らに音楽を届けました。21日の県劇での熊本公演を前に再び訪れました。
益城中ではシエナの団員8人とともに、部員35人を指導しました。佐渡さんは「姿勢よく演奏しよう」「各パートの出だしを明確に」などと熱心に助言。「重要なのは感謝する力。うまくいかない時も忘れないで。奇跡を起こすことがある」と語り掛けました。3年の日隈涼華[ひのくまりょうか]部長は「アドバイスが的確ですごい。感謝して演奏する気持ちの大切さを改めて感じた」と感激していました。
この日は済々黌高(熊本市中央区)の吹奏楽部も指導。佐渡さんは来春も県内を訪れる予定で、音楽を通じて熊本支援を続けるそうです。21日の熊本公演はチケット完売。
⑫被災地つなぐ“笑顔の傘”!熊本と神戸で同時イベント
東日本大震災などで被災した子どもたちの笑い顔を印刷した“笑顔の傘”が18日、熊本市の熊本城二の丸広場や益城町の馬水仮設団地など3カ所に広げられました。
東京のNPO法人「メリープロジェクト」が、熊本地震の被災者を元気づけようと企画。前日には福島県いわき市と東京でも開催。この日は神戸市でも同様の催しをしました。
二の丸広場には、熊本市などの子どもら約50人が集合。熊本城を背景に「メリー」の掛け声で約100本の笑顔の傘を開き、復興を祈りました。新たに傘を作るための撮影会もあり、同市中央区の内田和花さん(7)は「全国に笑顔が届けばいいな」と喜んでいました。
プロジェクトはこれまで東日本や阪神大震災の被災者4万人以上を撮影し、傘やポスターを作る活動を続けているとのことです。
⑬被災体験描いた漫画「ひさいめし」熊本市の漫画家出版!
熊本市在住の漫画家ウオズミアミさんが、熊本地震の被災体験を題材にした「ひさいめし~熊本より~」を出版しました。4月14日の前震発生から約10日間の自身の行動や思い、目にした光景を丁寧に描写。「大変な生活だったが、温かいご飯と周囲の心遣いが元気をくれた」そうです。
「ちょっとしかなかばってん」。「ひさいめし」は、ウオズミさんが見ず知らずの高齢女性からインスタントのみそ汁を差し出される場面から始まります。熊本市内で前震・本震に遭い、友人らと身を寄せた公民館での出来事です。
「おいしくて体にも心にも染みた。こんな時に周りに優しくできる人がいることに驚き、涙が出た」と振り返ります。
ウオズミさんは、宇城市出身の30代女性。2013年に漫画家デビュー。「おいしいかおり」などの作品があります。現在は熊本市中央区で同世代の女性とネコ1匹と暮らしています。本震直後に「この体験を多くの人に知ってほしい」と執筆を決意。細かく記録を残し、作品に生かしました。
8月からインターネットの漫画サイトで連載を開始。11月までの全8話を単行本にまとめました。
陳列棚から商品が消えたコンビニや倒壊したブロック塀、余震への恐怖などをリアルに描きます。緊迫した状況の中で、友人や初対面の人とレトルト食品を分け合い、限られた食料で料理をした体験をなぞり、温かい食事の大切さを伝えます。
「自分一人だったら何もできなかった。友人のためにご飯を作って少しでも心を落ち着かせたい、安心したいという気持ちだった」とウオズミさん。
ネコについても随所に言及。ケージに慣れさせていたため一緒に避難でき、水分を多く含むエサが役に立ったそうです。
連載を読んだ県内外の読者から「災害への危機感が持てた」「熊本地震を経験した者として共感できた」などの声が寄せられました。
被災体験を描き残したい思いと同時に、「ひさいめし」は熊本への賛美だそうです。「私が言うのもおこがましいが、あの大変な災害直後の生活をみんな乗り切った。それをたたえたい気持ちを作品に込めました」。
※「ひさいめし~熊本より~」はマッグガーデン刊、A5判。889円。収益の一部は県への義援金となります。
⑭被災者支援へ170人が「第9」!下通でサプライズ演奏
街頭などで突然、不特定多数の人が演奏などのパフォーマンスを繰り広げる「フラッシュモブ」が18日、熊本市中央区の下通アーケードであり、ベートーベンの「交響曲第9番」が響き渡りました。
熊本地震の被災者支援につなげようと、ボランティア団体「くまもと音楽復興支援100人委員会」(栗谷利夫代表、253人)などが企画しました。
この日、楽器担当の熊本交響楽団の団員ら60人と合唱担当の110人が下通アーケード付近に待機。午後17時ごろ、日本航空の客室乗務員らがハンドベルを奏で始めると、チェロやバイオリン、トランペット、フルートの演奏者らが徐々に現れ、約10分間にわたって迫力ある旋律や歌声を響かせました。
演奏会の様子は動画サイト「ユーチューブ」にアップする予定で、被災者支援の募金を募るそうです。
⑮1月6日から一般図書閲覧、貸し出し再開、県立図書館
熊本地震による被害で部分開館が続いている県立図書館(熊本市中央区出水)は、12月中に書庫の復旧工事が完了。これに伴い、2・3階にある図書・資料の閲覧と貸し出しを、来年1月6日から再開します。全面開館は同4月を見込んでいますが、流動的。
同館は震災で、2・3階の閲覧室と書庫が使用不能に。被害の少なかった1階の子ども図書室で6月から、児童書・新刊書の閲覧や貸し出しなど、一部のサービスのみを提供しています。
再開するのは、2階(一般図書)、3階(郷土関係資料など)の閲覧室と書庫にある、図書・資料の閲覧や貸し出し、複写、職員によるレファレンスサービス(調べものの手伝い)など。
復旧改修工事で2・3階が引き続き立ち入り禁止のため、1階で利用者の要望を受けて、職員が取りに行く形で対応します。書庫は全ての図書・資料が対象。閲覧室はブロックに分けて順次工事が続くため、取り出し可能なもののみとなります。
⑯熊本城を武将隊が案内!首都圏向けプロモーション
熊本城おもてなし武将隊が、熊本地震で被災した城一帯を案内する東京発着ツアーの一行が17日、熊本入りした。復興へ向かう熊本の魅力をツイッターやフェイスブックなどの会員制交流サイト(SNS)で発信してもらい、誘客につなげようと県と熊本市が企画しました。
大地震を耐え抜いた熊本城の“すごさ”をPRする首都圏向けの観光振興プロモーション「ブラボー!くまもと!」の一環。56人の応募があり、抽選で選ばれた24人が参加しました。18日まで熊本に滞在します。
武将隊の加藤清正と細川忠興の2人が、市役所14階展望ロビーや二の丸広場、加藤神社などを案内。参加者たちは「一本足」で有名となった飯田丸五階櫓(やぐら)や、同神社で見つかった観音菩薩が彫られた石垣などを写真に収め、早速、ツイッターなどで紹介していました。
東京都武蔵野市の会社員、渡辺律子さん(45)は「福島出身なので、震災被害を見ると涙が出そう。想像以上の被害で驚いたけれど、『今見る価値がある』ものとして、熊本の魅力をしっかり発信します」と話していました。
⑰阿蘇大橋周辺に「復興ミュージアム」検討!南阿蘇村
南阿蘇村は17日、南阿蘇中体育館で住民説明会を開き、熊本地震で崩落した阿蘇大橋周辺に「復興ミュージアム」の建設を検討する復興計画素案を示しました。来春開庁予定の新庁舎(同村河陽)一帯の集中的な開発なども盛り込み、今後も住民らの意見を募ります。
復興ミュージアムは、阿蘇大橋両岸の立野地区や黒川地区が候補地。具体的な施設や規模などは未定ですが、震災遺構の保存のほか、記録写真や映像の展示などが考えられるそうです。地震の記録保存や防災学習の施設は県や益城町も検討しており、今後は県との事業連携を目指します。
新庁舎周辺の開発については、公共施設周辺は農業振興地域から除外しやすくなるため、商業施設の誘致なども図る方針です。
復旧復興事業では、被害の大きい村西部を4地域に分けた上で、集団移転や災害公営住宅の整備などの要望などを順次、聞き取ります。また、必要に応じて地区ごとの「まちづくり協議会」の設置や、国が進める「集落支援員」を派遣するなどの対応策を明記しました。
説明会には住民約130人が参加。「砂防工事などの完了時期を示してほしい」「計画策定後も国や県に支援を求め続けてほしい」などの意見が出ました。
18日午前10時から大津町室大津地区公民館分館でも説明会を開催。復興計画素案(約70ページ)は村ホームページに掲示し、意見を募ります。
⑱地震で営業停止中の阿蘇ユースホステル廃業!
熊本県阿蘇市は、熊本地震で被災し、営業を停止していた阿蘇市黒川の市立阿蘇ユースホステルの廃業を決めました。同市議会が14日、同ユースホステルの設置を定める条例廃止を可決しました。半世紀にわたり宿泊者を受け入れてきましたが、施設は老朽化し、運営赤字が出ていました。
ユースホステルは1966年に旧阿蘇町が開設。JR阿蘇駅に近いことから、杵島岳や草千里へのハイキングの拠点として長年人気を集めました。また、1人1泊2千円の低料金もあって、毎年春先から夏には大学のサークルなどが利用し、定員44人の部屋がいっぱいになったそうです。
4月の本震では、鉄筋2階建ての建物の壁に亀裂が入り、市は指定管理者のNPO法人に営業停止を要請。老朽化に加え、周辺に宿泊施設が増えたこともあり、市は廃業を決定しました。
NPO法人の潮谷真代表(58)は「50年の節目だったので、残せるなら残したい」と残念がっていました。市は土地約1800平方メートルと建物の売却を進めます。
2.ここ一週間の地震
2016/12/20 01:45 20日 01:41頃 福島県沖 3
2016/12/19 16:25 19日 16:21頃 茨城県沖 2
2016/12/19 15:53 19日 15:48頃 父島近海 1
2016/12/19 05:15 19日 05:12頃 福島県沖 2
2016/12/19 00:05 19日 00:02頃 福島県沖 1
2016/12/18 21:54 18日 21:51頃 岐阜県飛騨地方 1
2016/12/18 17:56 18日 17:53頃 福島県沖 1
2016/12/18 17:00 18日 16:57頃 鳥取県中部 2
2016/12/18 16:59 18日 16:55頃 鳥取県中部 3
2016/12/18 13:17 18日 13:14頃 熊本県熊本地方 1
2016/12/18 12:02 18日 11:59頃 熊本県熊本地方 1
2016/12/18 07:55 18日 07:52頃 鳥取県中部 1
2016/12/18 07:48 18日 07:45頃 鳥取県中部 1
2016/12/18 07:04 18日 07:01頃 鳥取県中部 1
2016/12/18 06:47 18日 06:41頃 鳥取県中部 1
2016/12/17 22:07 17日 22:04頃 青森県東方沖 1
2016/12/17 12:23 17日 12:20頃 宮崎県南部山沿い 1
2016/12/17 09:31 17日 09:28頃 熊本県熊本地方 1
2016/12/16 19:41 16日 19:37頃 宮城県沖 1
2016/12/16 15:55 16日 15:52頃 福島県沖 1
2016/12/16 05:26 16日 05:23頃 和歌山県北部 1
2016/12/16 02:52 16日 02:49頃 福島県沖 1
2016/12/15 23:02 15日 22:59頃 茨城県沖 1
2016/12/15 19:21 15日 19:18頃 福島県沖 1
2016/12/15 14:31 15日 14:27頃 千葉県東方沖 2
2016/12/15 13:33 15日 13:30頃 熊本県熊本地方 1
2016/12/15 10:44 15日 10:41頃 岐阜県飛騨地方 1
2016/12/15 10:34 15日 10:31頃 鳥取県中部 1
2016/12/15 10:11 15日 10:07頃 福島県会津 1
2016/12/15 05:01 15日 04:58頃 福島県沖 1
2016/12/14 22:55 14日 22:51頃 福島県沖 1
2016/12/14 17:47 14日 17:42頃 留萌地方中北部 1
2016/12/14 16:59 14日 16:56頃 茨城県沖 1
2016/12/14 03:12 14日 03:09頃 鳥取県中部 1
2016/12/13 22:25 13日 22:22頃 神奈川県西部 1
2016/12/13 22:02 13日 21:59頃 豊後水道 1
2016/12/13 18:16 13日 18:13頃 岐阜県飛騨地方 1
2016/12/13 08:07 13日 08:04頃 茨城県北部 1
2016/12/13 06:05 13日 06:02頃 千葉県東方沖 1
2016/12/13 05:29 13日 05:26頃 福島県沖 1
2016/12/13 04:59 13日 04:55頃 熊本県熊本地方 2
(続く)