アーロン・トヴェイト、リア・ミシェル、ニコラス・クリストファーのブロードウェイ『CHESS』

アーロン・トヴェイト、リア・ミシェル、ニコラス・クリストファーがブロードウェイに『CHESS』を復活!

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ABBAのベニー・アンダーソンとビヨルン・ウルヴァースによる音楽、ティム・ライスの歌詞で贈るカルト的人気ミュージカル『CHESS』が、この秋ブロードウェイに帰ってきます。脚本はエミー賞受賞者ダニー・ストロングの新作版。演出はマイケル・メイヤー。

心を揺さぶる名作『CHESS』が、ついにブロードウェイの舞台に戻ってきます。カルト的な人気を誇るこのミュージカルが正式にブロードウェイの舞台に立つのは、1988年にわずか2か月で終演した初演以来。これまでにも一夜限りのコンサート形式では何度か上演されてきましたが、今回が初の本格的なリバイバルとなります。

公演は今秋開始予定で、会場はシューベルト・オーナーの劇場(詳細は後日発表)。チケットの情報は ChessBroadway.com にて通知登録が可能です。

豪華キャストと共に開幕

トニー賞受賞者のアーロン・トヴェイトがフレディ・トランパー役、リア・ミシェルがフローレンス・ヴァッシー役、ニコラス・クリストファーがアナトリー・セルギエフスキー役を務めます。ミシェルがブロードウェイで新たな役に挑むのは、2006年の『スプリング・アウェイクニング』以来のことです。

制作陣も実力派が集結

  • 音楽:ベニー・アンダーソン(ABBA)、ビヨルン・ウルヴァース(ABBA)
  • 作詞:ティム・ライス(『ライオン・キング』『ジーザス・クライスト=スーパースター』)
  • 新脚本:ダニー・ストロング(『ハンガー・ゲーム FINAL』)
  • 演出:マイケル・メイヤー(『スプリング・アウェイクニング』)
  • 振付:ロリン・ラタロー(『ウェイトレス』)
  • 音楽監督:ブライアン・ウジファー

ストーリー概要

『CHESS』は、冷戦時代を背景にアメリカ人とソ連人のCHESSチャンピオンが対決する様子を描いた作品。二人は盤上の戦いだけでなく、同じ女性を愛するという三角関係にも巻き込まれていきます。

歴史的背景と評価

この作品は、ティム・ライスが1970年代後半から構想していた「キューバ危機を題材にしたミュージカル」のアイデアが元になっています。当初はアンドリュー・ロイド=ウェバーとの共作が考えられていましたが、実現には至らず、1980年代初頭にABBAを離れ新たな創作活動を求めていたベニーとビヨルンに声をかけたことで始動しました。

1984年にリリースされたコンセプト・アルバム『CHESS』は、世界中でチャート上位を記録。アメリカのビルボードHot100では第3位に入り、評論家からも絶賛されました。エレイン・ペイジとバーバラ・ディクソンによるデュエット「アイ・ノウ・ヒム・ソウ・ウェル」は、UKシングルチャートで1か月間1位を記録。「ワン・ナイト・イン・バンコク」も国際的に大ヒットしました。

舞台化の試みと苦戦

1986年にロンドンで開幕した初演は、エレイン・ペイジ、トミー・コルベリ、マレー・ヘッドといったコンセプトアルバムのメンバーを起用し上演されました。バーバラ・ディクソンの代役はシオバン・マッカーシーが務めました。

当初、演出を手がける予定だったのは『コーラスライン』のマイケル・ベネットでしたが、健康上の理由で降板し、『キャッツ』のトレヴァー・ナンが代役に。ベネットの構想は「劇場をテレビモニターで埋め尽くし、チェス盤を模した舞台を使うマルチメディア的演出」でした。

ロンドン版の舞台は、コンセプト・アルバムよりもプロットを大幅に拡張し、上演時間は3時間15分に及びました。スコアと舞台美術は絶賛されましたが、脚本には批判が集中。完成度の高い音楽を台無しにするとの声が相次ぎました。

ブロードウェイ初演の失敗とカルト化

1988年にブロードウェイで幕を開けた『CHESS』は、デヴィッド・キャロル、ジュディ・クーン、フィリップ・カスノフ、マーシャ・ミッツマンらが出演しましたが、批評家からは酷評され、17回のプレビューと68回の本公演で打ち切られました。ただし、音楽と個々の演技には一定の評価がありました。

しかし、その後もコンセプト・アルバムや各国のキャストアルバムが愛され続け、ミュージカル『CHESS』はカルト的な人気を維持し続けました。各地でのツアーや再演のほか、2008年にはロンドンでジョシュ・グローバン、イディナ・メンゼル、アダム・パスカル、ケリー・エリス出演によるコンサート版も行われ、アルバムと映像作品としてもリリースされました。

近年の復活の兆し

ティム・ライスは何年も前から再演を示唆しており、2018年にはワシントンD.C.のケネディ・センター公演をブロードウェイに持っていく構想もありました(演出はメイヤー、脚本はストロング)。この時は実現しなかったものの、2022年にはエンターテインメント・コミュニティ基金のためのベネフィット・コンサートがニューヨークで上演され、ダレン・クリス、レナ・ホール、ラミン・カリムルー、ソレア・ファイファーらが出演しました。

ファンの熱望とSNSの声

この作品の熱烈なファンは今も世界中に存在します。今回の発表以前から、SNSでは「Chess Revival」の検索結果が何千件もあり、「発表されたらすぐにニューヨークに飛ぶ」というファンや、「公演期間中は劇場に住みたい」と冗談交じりに語るファンも。

共同制作

本作は、Three Knights、シューベルト・オーガニゼーション、ロバート・フォックス・リミテッドの共同で制作されます。

https://playbill.com/article/aaron-tveit-lea-michele-nicholas-christopher-will-bring-chess-revival-to-broadway-this-fall

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