「キャンドルライト・コンサート」は、クラシック音楽と現代ポップの革新的な融合によって、世界中の観客を魅了してきました。
このコンサート・シリーズは2019年に始まり、現在ではFeverというエンターテインメント・プラットフォームの一環として世界各地に展開されています。そしてその舞台はついにギリシャ・アテネにも到達。数千本の揺れる電気キャンドルのもと、幻想的な雰囲気の中で公演が行なわれています。
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このコンサートで演奏を担うのは、アテネ国立管弦楽団のメンバーで構成された「Aenon(アエノン)弦楽四重奏団」。彼らはクイーン、ABBA、そしてその他の音楽界のアイコンたちの名曲を、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロで再構築・再演奏します。
最近では、アテネの歴史あるパルナッソス文学協会を会場に「Queen vs ABBA」と題された特別コンサートが開催され、クイーンやABBAのファンのみならず、クラシック音楽愛好家たちも多く訪れました。「ダンシング・クイーン」や「アイ・ウォント・トゥ・ブレイク・フリー」といった名曲が、弦楽器によってどのように生まれ変わるのか――誰もがその瞬間を心待ちにしていました。
■ 夜の魅力は、その空間演出にあり
会場はネオクラシック様式のホール。キャンドルに照らされた空間は、まるで神聖な儀式のような親密な雰囲気を醸し出し、訪れた人々に非日常の体験を提供します。
演奏が始まると、観客の一部は口ずさみ、また一部はそっと体を揺らしながら、音楽と一体になります。単なる鑑賞者ではなく、共演者のように音楽を感じるひとときがそこに生まれるのです。
このシリーズは、ポップクラシックの枠にとどまらず、ヴィヴァルディ、モーツァルト、チャイコフスキーといったクラシックの巨匠たちの作品も取り上げ、古典と現代の融合によって新たな音楽の魅力を引き出しています。
キャンドルライト・コンサートは、過去と未来、クラシックとポップ、静けさと熱狂をつなぐ、音楽の祝祭です。