シャロンとジョアナ──偶然のカラオケで出会い、きらめく音楽のパートナーシップを築き上げた、エネルギーあふれるトリビュート・デュオをご紹介します。
控えめだった引退女性シャロンの驚きの変貌と、クラシック音楽の訓練を受けたジョアナの歌唱力と演技力。この二人は、アルガルヴェ各地のステージを、ABBAの名曲、オリジナル衣装、そして明るく楽しいパフォーマンスで盛り上げています。
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デュオの誕生
シャロンとジョアナ──彼女たちの物語は、地元のバーでのにぎやかなカラオケナイトで、偶然の出会いから始まりました。ABBAの音楽への共通の愛が、瞬く間に強い絆を生み出したのです。
きっかけは、シャロンの夫スチュアートの60歳の誕生日に、冗談半分で披露した30分間のデュエット。まさか、それが音楽ユニット結成の第一歩になるとは、当の本人たちも想像していませんでした。
この偶然の出会いから誕生したのが「ABBAハニーズ」。エネルギーとハーモニー、オリジナル衣装、そして魅惑的なステージで知られるトリビュートグループです。
シャロンの変化
一見すると、シャロンは内気で控えめ。しかし、初めてステージに立ったとき、その家族や友人たちはもちろん、誰よりも本人自身が驚いたといいます。
「こんなこと、自分がやるなんて100万年経っても思わなかったわ」と笑いながら語ります。
ウェールズ出身のシャロン一家は、長年スペインでの引退を考えていましたが、実際に訪れてみると、期待したほど居心地が良くなく、無言のよそよそしさを感じたといいます。代わりにポルトガルを訪れたところ、人々の温かさに触れ、すぐに心を奪われました。
美しいビーチで静かな1日を過ごすことも、にぎやかな音楽と笑い、地元の人々や旅行者との交流に満ちた夜を楽しむこともできる、そんな多様性に惹かれたのだそうです。
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ボーカルトレーニング
それまで人前で歌ったことのなかったシャロンは、ボイストレーニングに打ち込みます。
「最初の数回のステージでは、心臓が止まりそうだった。震えるし、胸が苦しくて、呼吸もできなかった。でもある瞬間に何かが変わった。自信が湧いてきたの。これはただのステージじゃない、私がずっと心の奥で夢見ていたことなんだって、気づいたのよ」。
家族の支えと、パートナーであるジョアナの励ましが、彼女を変える大きな力になったのです。そして最初の数回のパフォーマンスが、次のブッキングにつながりました。
ジョアナの背景
ジョアナはポルトガル、ポルティマン出身。現在も同地に在住しています。
「旅行したいとは全く思わないの。自分のベッドで、3匹の猫に囲まれて寝るのが一番幸せ」と語ります。
第一印象では、シャロンよりもさらに控えめに見えるジョアナですが、一度話し始めればその印象は一変。誠実で親しみやすく、ユーモアにもあふれた温かな人柄です。
彼女はポルティマンのアダージョ合唱団でソプラノのクラシック訓練を受け、最初のソロは、満員の教会で開かれたパイプオルガン・フェスティバルでのドイツ語の曲でした。この体験を通じて、音楽が人生の大切な一部になることを実感したそうです。
舞台での活躍
ジョアナは英語も堪能で、その理由は「アメリカのアニメを見て育ったから」。ブリティッシュアクセントとアメリカンアクセントを自在に使い分けることもできます。
その才能が活きたのが、地元劇団による『天使にラブ・ソングを（Sister Act）』の主役を演じたとき。多くの観客が「プロ劇団と遜色ない」と絶賛しました。
アルガルヴェ演劇団で数々の作品に出演し、歌唱力と演技力の両方で観客を魅了しています。
驚くべき歌声と音域を持つジョアナですが、「プロの歌手になるつもりはないの。獣医看護師の仕事が好きだから」と語ります。
ただし、「グリース、レ・ミゼラブル、マイ・フェア・レディ、ウィキッド……そのどれかの役を演じるチャンスがあれば、それは夢が叶う瞬間」と目を輝かせました。
スチュアートの回想
シャロンの夫スチュアートは、結婚式やプライベートイベント向けのDJも務め、自前のポータブル・ダンスフロアまで持っています。
ジョアナと初めて会ったときの印象について、「ためらうことなく『サウンド・オブ・ミュージック』の『私のお気に入り』を完璧な英語で歌い始めて、すぐに魅了された」と語っています。
今後の予定
将来的には「ガール・パワー」にちなんだロック・トリビュート企画も検討中とのこと。
ライブ情報
- 毎週土曜日：アンコラ・バー（Ancora Bar）
- 毎週水曜日：フランキーズ（Frankies）
お問い合わせ：
- Facebook: “Abba Honeys”
- Instagram: @Abba_Honeys
