セックス・ピストルズの楽曲「プリティ・ヴェイカント」は、あるバンドから影響を受けていた

セックス・ピストルズの楽曲「プリティ・ヴェイカント」は、グレン・マトロックが「好きだと言ってかなりからかわれた」あるバンドから影響を受けていた

Sex Pistolsのアルバム『Never Mind the Bollocks』に収録されている楽曲「Pretty Vacant」は、制作当時、その影響源が嘲笑の対象になっていたことが明らかになっている。

グレン・マトロックは、この楽曲の意外なインスピレーション源がABBAだったと認めている。「プリティ・ヴェイカント」は、バンド唯一のスタジオ・アルバムのB面曲として収録されたが、ABBAのユーロポップ的なビート、そして当時マトロックが感じ取った「失意と絶望の空気感」が、この曲の制作につながったという。セックス・ピストルズのディスコグラフィの中でも象徴的な楽曲であるこの曲は、そのサウンドをABBAの楽曲「SOS」、特に「プリティ・ヴェイカント」に使われたリフに負っている。

マトロックはこの曲について『Rolling Stone Magazine』に語り、タイトルの由来にはアメリカが関係していると示唆した。彼は次のように述べている。

「マルコム・マクラーレンは、ラグ・トレード(衣料品業界)に関わったり、テディ・ボーイ向けの店をやっていた関係で、50年代の古着を買い付けるためにアメリカを行き来していた。彼はそこでSylvain Sylvainと出会い、楽屋に入ったりしていたんだ」。

「マルコムはショーのフライヤーやセットリストを持ち帰ってきたけれど、その時点ではどのバンドもまだレコードを出していなかった。その中に“Blank Generation”と書かれたものがあって、それを見て、ロンドンでは何も起きていないという感覚を強く意識するようになった。本当に失意と絶望の空気があった。そこから“Pretty Vacant”というアイデアが出てきたんだ」。

しかし、タイトル以上に、楽曲のサウンドそのものはABBAの影響を受けている。マトロックはこう説明している。

「コード進行と歌詞はできていたけれど、リフが足りなかった。メロディックな何かが必要だと分かっていて、ある時ABBAというバンドのレコードを聴いた。そこで必要としていたリフのヒントを得て、『みんな、分かったよ』と言ったんだ」。

マトロックは以前からABBA好きとして知られており、そのことでかなりからかわれていたという。彼は『The Mouth』に対し、次のように語っている。

「ABBAが好きだと言うと、いつも結構バカにされたよ。でも、ポップ・ソングライターとしては本当に素晴らしいと思う。たとえば『恋のウォータールー』のドラムを聴いてみると、ポール[クック]が叩いていると言われてもおかしくないくらいだ。たぶん、彼も無意識のうちに何かを受け取っていたんじゃないかな」。

この発言は、マトロック本人にとっても良い結果をもたらした。ABBAのベース・プレイを称賛した後、彼はABBAのベーシストであるRutger Gunnarssonから、10年近くにわたってクリスマスカードを受け取り続けたという。

「インタビューで一度ABBAの影響について触れたら、ABBAのベース奏者が somehow、 僕の住所を知って、約10年間、毎年クリスマスカードを送ってくるようになったんだ」。

なお、マトロックとABBAのように明確な影響関係ばかりではなかった。セックス・ピストルズの別のメンバーであるJohn Lydonは、かつてPink Floydとスタジオで共作するよう招かれたことがあったが、最終的にはその申し出を断っている。

Sex Pistols’ track Pretty Vacant was influenced by a band Glen Matlock ‘got a bit of stick’ for liking

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