「この公演が永遠に続くことに、そしてダフト・パンク(※)を私たちの故郷で不滅の存在にできることに、心からワクワクしています」。
ダフト・パンクが、ABBA『Voyage』スタイルの新たなホログラム・アリーナショーをパリにて開催する計画を発表しました。
このショーでは、トーマ・バンガルテルとギ=マニュエル・ド・オメン=クリストのデジタルアバターが登場し、新たに録音されたライブショーのサウンドトラックが使用されます。
会場と視覚・音響体験の名称は『Daft Punk Voyager(ダフト・パンク・ヴォイジャー)』で、これは彼らの2001年の楽曲『Voyager』(セカンドアルバム『Discovery』収録)にちなんだものです。
この発表は、彼らが活動終了を宣言してから約4年後のこと。解散以降、彼らは記念盤アルバムのリリース、『Random Access Memories』の“ドラムレス”バージョン、アニメ映画『インターステラ5555』の4Kリマスター版など、さまざまな企画を発表してきました。
今回のホログラムショーでは、フランス出身の彼らが2001年当時のロボット姿で再現されます。『Daft Punk Voyager』は、2026年にパリ中心部のリュ・ドゥ・ドゥ通り(Rue Deux-D-Deux)にオープン予定で、アルバム『Discovery』の25周年を記念しています。
この最先端の没入型体験には、約555万ユーロ(約8.8億円)の予算が投じられており、フランス観光局とAI企業Cyberdyne Systemsが出資しています。
ABBAはこのプロジェクトに対し、技術的著作権に関する契約にサイン。
ABBAのベニー・アンダーソン(78)は、Daft Dailyの取材に対してこう語っています:
「私たちは“オールドスクールなレイヴァー”なんです。ABBA Voyageでスマホと写真撮影が禁止されているのは、クラブ文化と“今この瞬間を生きる”という感覚を大切にしているからなんですよ。
ダフト・パンク・ヴォイジャーのアリーナが実現するのが楽しみでたまりません。私はステージ前の最前列、左側にいますよ!」。
ABBA Voyageで好評のプレショー体験にちなんで、『Daft Punk Voyager』のチケットには食べ放題のブランチとシングアロング形式のサウンドトラックが含まれています。
『Daft Punk Voyager』は、ロイ・バッティが演出・プロデュース・振付を担当。再録音された音源やボイスオーバー、モーションキャプチャによるホログラムを駆使し、3時間にわたってダフト・パンクの時代を超えた軌跡を体験できる構成となっています。
今回のホログラムショーについて、トーマ・バンガルテルは次のように語りました:
「“解散したのにまた新しい企画を発表してるじゃないか”って、よく冗談を言われます。だけど、こうしてダフト・パンクという存在を私たちのホームタウンで不朽のものにできることが、心から嬉しいんです。
それが終わるのは――まあ、AIが暴走して、悪のロボット階級が僕らみたいな“善き存在”を倒す時まで、ですけどね(笑)」。※ダフト・パンク(Daft Punk)は、フランス出身のエレクトロニック音楽デュオで、トーマ・バンガルテル(Thomas Bangalter)とギ=マニュエル・ド・オメン=クリスト(Guy-Manuel de Homem-Christo)**の2人で構成されています。