アルコールが、ABBAのある大ヒット曲の誕生に関わっていた――。
ピープル誌によると、ABBAのメンバーであるビヨルン・ウルヴァース(79歳)が『The Times』紙の新たなインタビューで語ったところによれば、名曲「ザ・ウィナー」は、彼がウイスキーを飲んで酔った状態で書いたものだという。ビヨルンは2007年に飲酒をやめている。
「ウイスキーを飲みながら、あの曲は非常に短時間で書き上げました。飲酒時代のことです」と彼は語った。「酔っている時に曲を書くことはめったにありませんでした。というのも、翌日歌詞を見直すと、大抵はゴミみたいなものですから」。
*2023年9月、ケルンにてのビヨルン・ウルヴァース。撮影:ジョシュア・サマー/ゲッティイメージズ。
「でも、『ザ・ウィナー』のほとんどは実際に良い内容なんです」とビヨルンは続けた。「あれは個人的なストーリーではないけれど、本物の人間の痛みのディテールを探しながら書いたんです」。
この曲は、ABBAのアルバム『スーパー・トゥルーパー』からのリードシングルとしてリリースされ、アメリカのビルボードHot 100では8位、イギリスではチャート1位を獲得した。
歌詞にはこうある:
「The winner takes it all / The loser has to fall / It’s simple and it’s plain / Why should I complain?(勝者がすべてを手に入れ / 敗者は沈むだけ / 単純で明快 / でも、僕は文句を言うべきなのか?)」。
ビヨルン、ベニー、アグネタ、フリーダの4人は、2021年にABBAとして最新アルバム『Voyage』を発表した。
この伝説のバンドはその後、ロンドンに専用劇場「ABBAアリーナ」を構え、ホログラムによるコンサート常設公演「ABBA Voyage」で不朽の存在となっている。この公演は現在のところ、2029年までの継続が予定されている。
*1975年のABBA。写真:ヒルトン・アーカイブ/ゲッティイメージズ。
*1974年のABBA。写真:オッレ・リンデボリ/AFP/ゲッティイメージズ経由。
インタビューでは、「ABBA Voyage」の今後についても話が及んだ。メンバーの誰かが亡くなった後も、このショーを続けるのか――という話題である。
「それは今後次第ですね。現在の会場には2029年まで居られる契約になっていますが、チケットの売れ行きが落ちるかもしれません。未来のことは分かりません」とビヨルンは述べた。「でも、誰かが亡くなっても続けるのが“正しい”のか? それは大きな倫理的な問いですね」。
とはいえ、自分が亡くなった後にショーが続いてもビヨルン本人は気にしないという。「アガサ・クリスティは『ねずみとり』(ロンドンで1952年から続く舞台劇)の継続を問題にしましたか?」と彼は問いかけた。「亡くなったら、それで終わり。でも……うちの子どもたちは喜ぶかもしれませんね」。
https://people.com/bjorn-ulvaeus-reveals-abba-hit-written-while-intoxicated-on-whiskey-11718097