ニューヨーク ― 『CHESS』のマーケティングチームには本当に感謝したい。
昨年秋にこのブロードウェイ復活公演のヒット作が開幕して以来、毎週のようにこの作品の3人の主演スターは、あらゆるバイラル・ミームに軽快に参加している。
SNSでは、ピンクやネリーから『ウィキッド』まで、さまざまな曲に合わせてリップシンク動画を投稿しているのだ。
「もし5年前に、僕が『CHESS・ザ・ミュージカル』に出演しながらTikTokの流行に参加しているかと聞かれたら、絶対に“そんなのありえない”って答えていたよ」
と、アーロン・トヴェイト(42)は笑う。
彼はニコラス・クリストファー(35)とリア・ミシェル(39)とともに行なわれた合同インタビューでそう語った。
3人のお気に入りの動画についてはこうだ。
「ナターシャ・ベディングフィールドのやつね。昔のレイチェル・ベリー(『glee』のキャラクター)がヘアブラシを持って歌うシーンを思い出すの」
とミシェルは笑顔で語る。
「しかも本人がコメントしてくれたんだ!」
とクリストファーが付け加える。
「ああいう動画は、舞台裏の雰囲気をよく表しているよ。舞台の上はとても重厚だけど、舞台裏では本当にリラックスしているんだ」。
ABBAのベニー・アンダーソンとビヨルン・ウルヴァースによる驚くほどキャッチーな音楽を特徴とする『CHESS』は、冷戦時代を背景にした恋愛物語である。
登場人物は
- ソ連のCHESS世界王者(クリストファー)
- 彼のアメリカ人ライバル(トヴェイト)
- そして二人の間で揺れる女性(ミシェル)
という三角関係を描く。
このミュージカルは1988年にブロードウェイで初演された際には悪名高い失敗作だった。
しかしその後カルト的な人気を獲得し、現在では大ヒット作品となっている。
USA TODAYはこの俳優たちに、舞台裏の工夫や子育てなど、さまざまな話題について聞いた。
リア、あなたは開演前の儀式が数えきれないほどあると話していましたね。どんなものですか?
リア・ミシェル:
まずメイクをします。でも私はメイクが本当に下手なんです。
ニック(クリストファー)が時々それを見に来るんですが、彼も私が下手だと証言できます。
アーロンも楽屋に寄ってくれますし、開演前には母に電話もします。
それから子どもたちの様子をチェックします。家にあるカメラを全部見て、みんな元気かどうか確認するんです。
私の楽屋には1996年の自分の写真があって、開演前には必ずそれを見る時間を作ります。
私は30年前にブロードウェイ・デビューをしたのと同じ劇場に今いるんです。
だから、いろいろ小さな習慣があります。
真面目なものもあれば、ちょっとクレイジーなものもあるし、絶対に言えないものもあります。
*上記画像をクリックするとインスタグラムに移行します。
お子さんたちは『CHESS』の好きな曲はありますか?
ニコラス・クリストファー:
うちの娘たちは、家で僕が歌うのを嫌がるんです。
歌うと耳をふさいで「パパやめて!」って言うんです(笑)。
でも「私の目指す場所(ホエア・アイ・ウォント・トゥ・ビー)」は好きですね。
ミシェル:
うちの息子も「私の目指す場所(ホエア・アイ・ウォント・トゥ・ビー)」が大好きです。
私に歌わせるし、ニックにも歌ってほしいと言います。
クリストファー:
しかも彼は僕にダメ出しまでしてくるんだ。
ミシェル:
そうなんです。うちの息子はニックにアドバイスをするんです(笑)。
アーロン・トヴェイト:
うちの娘はまだ生後15か月近くなんですが、『CHESS』の曲を歌っても特に反応しません。
でも『美女と野獣』の「ベル」を歌うと、すごく集中して聞くんですよ。
ミシェル:
それ最高!
これでみんな、アーロン・トヴェイトの「ベル」を聴きたくなるわね。
『CHESS』のような作品は、ミュージカルが華やかな娯楽でありながら、より深いメッセージを内包できると気づかせてくれます。皆さんにとってそう感じた作品は?
ミシェル:
『ラグタイム』に出演したとき、私たちはとても重要な物語を語っていると感じました。
それから『春のめざめ(Spring Awakening)』もそうです。
こうした作品に参加することは、本当に“今”に響くものです。
私は何かを伝える作品でなければ出演したくありません。
クリストファー:
『ラグタイム』は本当に大きな存在です。
僕は『ラグタイム:スクール・エディション』に出演して、アンサンブルのハーレムの男性をすべて演じました。
当時は髪を横に流すために何時間もかけて整えていました。
ミシェル:
それはずいぶん昔の話ね!(笑)
トヴェイト:
うわあ!
クリストファー:
だろ?(笑)
でもその時に初めて思ったんです。
「これは楽しくてエンターテインメントでもあるけれど、
同時に私たちが語る物語には重みもあるんだ」と。

