12月9日月曜日
皆様おはようございます。体調はGOODですか?食欲はありますか?換気していますか?
今日は「漱石忌」「マウスの誕生日」「国際腐敗防止デー」です。
まず「漱石忌」から。
なぜ12月9日が「漱石忌」なのかというと、1916(大正5)年12月9日に夏目漱石が亡くなったことが由来となっています。
49歳という若さで亡くなってしまい、その晩年は胃潰瘍に悩まされ続けたそうです。
夏目漱石は教科書にも出てきますし、旧千円札にも採用されるなど日本人で知らない人はいないといっても過言ではないぐらい有名な小説家ですよね。
実際に読んだ事はなくても「吾輩は猫である」や「坊っちゃん」などの作品名だけは知っていたり、夏目漱石を題材にしたドラマなどは見た事はあるのではないでしょうか。
そしてあまり知られていないですが、夏目漱石という名前は実はペンネームであって、本名は夏目金之助(なつめきんのすけ)といいます。
業績を残した作家の命日を偲ぶ日として「文学忌」と呼ばれるものがありますが、「漱石忌」も「文学忌」の一つとなります。
「漱石忌」で夏目漱石について興味を持った人は、これをきっかけにして是非とも夏目漱石の作品を読んでみてはいかがでしょうか?
夏目漱石の残した作品の中でもかなり有名なものといえば「吾輩は猫である」ですよね。
この作品に登場する猫は実際に夏目漱石の家に住み着いた猫がモデルとなっているのですが、特に名前が付けられていなかったそうです。
「吾輩は猫である」の冒頭文に「吾輩は猫である。名前はまだない。」とありますが、これは本当のことだったんですね。
その代わりにその猫のことをそのまま「ねこ」と呼んでいたそうで、実質その猫の名前は「ねこ」だったそうです。
猫が死んでしまった後もそのまま名前が付けられる事はなく、猫のお墓を建てた時も「猫の墓」と墓標に記しました。
しかし、その猫に愛着が無かったというわけではなく、猫が死んでしまった後には友人たちに「死亡通知」を送った記録があります。
そもそも100年以上前の人が猫のためにお墓を建てていたなんて、しっかりと猫に愛情を注いでいたことがわかりますよね。
猫に愛情を注いでいたことから非常に温厚そうな夏目漱石に見えますが、実は意外な素顔があります。
事実だったかどうかは定かではありませんが、夏目漱石はヒステリックな行動を取ることがあり、しばしばおかしな行動を見せることもあったとされています。
夏目漱石の妻である鏡子が残した「漱石の想いで」という本の内容には夏目漱石の色々な面が書かれていました。
息子のことを杖でボコボコに殴ったり、夜中にネズミがうるさいことを理由に暴れたり、家族の話声を聞いただけでうるさいと怒ったりと、ヒステリックな一面があったとされています。
また、小説の執筆中に行き詰った時には鼻毛をひたすら抜いて原稿用紙に並べたり、実は東大にはカンニングで合格したなど、頭が良さそうな漱石のイメージとはかけ離れた一面があります。
偉大な人には変わった人が多いということがありますので、夏目漱石もそんな偉大で変わった人 の一人だったのかもしれませんね。
*皆様は夏目漱石の本、お好きですか?かつて流行った中村雅俊や村野武範主演の青春ドラマは漱石の「坊ちゃん」がモデルになっています(前述絵のピンクには「胃が痛」が入ります)。
次に「マウスの誕生日」について。
なぜ12月9日が「マウスの記念日」なのかというと、1968年12月9日にダグラス・エンゲルバート氏により「The Demo」が行なわれたことが由来となっています。
ダグラス・エンゲルバート氏はアメリカ合衆国の発明家であり、初期のコンピュータやインターネットの開発に関与し「ITの父」と呼ばれています。
「The Demo」はマウスやウインドウ、ハイパーテキスト、パソコン、現在のインターネットの原点となったデモンストレーションのことですね。
従来はコンピュータといえば専門家しか操作することの出来ないとても難しいものでした。
しかし、マウスはコンピュータを誰もが直感的に操作できるようになる画期的なものであり、その後のIT文化の基盤となっていきました。
「マウスの誕生日」という記念日については、「IT25・50」シンポジウム実行委員会によって制定された記念日となります。
2018年12月9日には「The Demo 50周年」を迎えるため、今一度「ITの過去・現在・未来」について考えることが目的で「マウスの誕生日」が制定されました。
マウスが動く距離にも単位があることはご存じでしたか?
一般的にパソコンで使われる単位といえば「ドット」や「ピクセル」ですが、マウスについては「ミッキー」という単位が使われます。
ミッキーという単位については、実際にマウスを動かした時に、画面上でマウスカーソルがどれぐらい移動したかを表す単位です。
マウスを動かすためにはマウスドライバーと呼ばれるプログラムが必要ですが、マイクロソフト社でマウスドライバーを開発していた人物が「ミッキー」という単位をつけたとされています。
ミッキーといえば、誰もが知っているディズニーキャラクターのミッキーマウスを想像してしまいますよね。
「ミッキー」という単位を考案した人物は、まさにジョークのつもりで「マウス」であることから単位を「ミッキー」としたそうです。
タイピング操作に慣れてくると何とも思いませんが、最初にキーボードの文字の配列を見た時に困惑した人も多いのではないでしょうか。
実はこのキーボードの配列にも名前があり、キーボードの左上のキーの並びが由来で「Qwerty(クワーティ)配列」と呼ばれています。
この配列が効率良くタイピングが出来ることから、キーボードにはクワーティ配列が採用されたと思われがちですが、実は違います。
元々この配列はタイプライターが使われていた頃から採用されており、そのままキーボードに採用されただけなんですね。
タイプライターの配列をクワーティ配列にしたのは、印字棒が絡まることを防止するために敢えて難しい文字の配列にしたという説が存在します。
他にも、タイプライターのセールスマンが「TYPE WRITER」という単語を打ちやすくするためだったという説も存在しているそうです。
*皆様は今でもPCでマウスを使っていますか?僕は物書きなのに「マウス」なしでは生きていけません。変ですかね?
最後に「国際腐敗防止デー」について。
なぜ12月9日が「国際腐敗防止デー」なのかというと、2003(平成15)年12月9日にメキシコのメリダ会議で「国連腐敗防止条約」が調印されたことが由来となっています。
「国連腐敗防止条約」については「腐敗や資金洗浄など経済犯罪の防止、公務員の贈収賄、横領など汚職・腐敗行為の防止、民間セクターでの腐敗対策」という事を目的とした条約となっています。
この日にはこうした汚職や腐敗などを撲滅する呼びかけが行なわれているそうです。
日本でも政治的な腐敗などがたびたび問題となっていますよね。
公私を混同することによって公権力を私的利益のために利用したりする政治家が一定数いて、これが表面化するとメディアでは連日それが取り上げられるようになります。
記憶に新しいものでいうと舛添要一氏が政治資金を家族旅行などのために私的に流用したり、公用車を政務以外にも利用していたという疑惑などがありますよね。
また、号泣会見で話題となった野々村竜太郎氏についても1年に200回ほど日帰り出張を繰り返し、その費用を政務調査費から支出されていたことが問題視されていました。
どんな世界にも汚職というものはありますが、税金が私的に流用されたりすることは絶対に納得が出来ないですよね。
実は世界には「汚職の少ない国ランキング」というランキングが存在しているって知っていましたか?
「Transparency International」というNGOによって1995年から始まって、それからは毎年調査が行なわれているのです。
それでは、世界で汚職が少ない国とされている国がどこなのかというと、2020年の1位は「ニュージーランド(とデンマーク)」でした。
ニュージーランドは汚職の少ない国として何度もランキング1位を取っている国なんですね。
なぜニュージーランドにここまで汚職が無いのかというとまだまだ「歴史が浅い国」であることが理由となっているそうです。
また、ニュージーランドに移住してきた人で政治や社会の仕組みを作った人がクリスチャンであったため、育ちが良く良識を持った人が政治の土台を作ったことから汚職が少ないとされています。
ちなみに、日本のランキングは20位となっていて、最もランキングが低いのは174位でアフガニスタンや北朝鮮、ソマリアなどのようです。
日本でも古来より汚職は存在していて、なんと日本書記の記述にも賄賂について登場しているのです。
その当時に賄賂を受け取って取引をしたものは、なんと国の一部だったそうです。
賄賂を贈ったのは朝鮮半島にあって日本と外交のあった百済(くだら)の国の人間でした。
その頃の朝鮮半島には日本が部分統治をしている任那(みまな)という地域があったのですが、高句麗(こうくり)と戦争状態であった百済(くだら)は、劣性を挽回するために任那(みまな)の一部を譲ってほしいと日本に頼み込んだのでした。
そして、日本の大伴金村(おおとものかねむら)や現地司令官である穂積臣押山(ほづみのおみおしやま)に賄賂が贈られた結果、任那のうち4県を百済に譲ることになったのでした。
いつの時代にも汚職はあるものなんですね。
*汚職は日常茶飯事行なわれていますね。しかし「摘発」されるのは氷山の一角。今もどこかで「汚職」が起こっていますよ。
今週もよろしくお願いいたします。
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