スタッフ・ミーツ… TVテクノロジー・グル、スージー・ペリーが語る『ザ・ガジェット・ショー』の次なる進化とABBAのコンサート体験
テクノロジー好きなTVプレゼンターがAppleのVision Pro、MotoGP、音楽について語る
TVプレゼンターのスージー・ペリーは、モータースポーツのカバーで最もよく知られています。フォーミュラ1やMotoGPのレポートを務めてきましたが、ジェイソン・ブラッドベリーと共演した『ザ・ガジェット・ショー』の8年間を忘れることはできません。このインタビューでは、『ザ・ガジェット・ショー』の20周年を祝うためにチームが再集結した話や、彼女のライブ音楽への愛、地元ウルヴァーハンプトンへの誇りなど、多岐にわたる話題をスージーに聞きました。
私は年間20戦のMotoGPをカバーしています。
基本的に、私は1年の半分を家から離れて仕事や旅をしています。それが私の仕事で最も大変な部分です。特にコロナ以降は、すべてが以前より時間がかかるようになりました。もし瞬間移動ができて、すぐにサーキットに行けるなら、それが理想的です! でも、仕事は今でも28年前と同じくらい大好きです。ただ、本当に本当に移動だけは嫌いですね。
ジェイソン・ブラッドベリーと再びテクノロジーについて話せることに、本当にワクワクしました。
私は2011年の終わりに『ザ・ガジェット・ショー』を卒業しました。あれからずいぶん長い時間が経ちました。あの頃は運が良かったと思っています。ショーが最も人気だった時期に、私たちは最高の時間を過ごしていました。NECで開催された『ザ・ガジェット・ショー・ライブ』では1日に2万人を動員していました。その後はモータースポーツに集中し、BBCでF1を担当した後、MotoGPに戻りました。今年の初めに番組の元プロデューサーであるユアン・キールから「『ザ・ガジェット・ショー』が始まってから20年だって知ってた?」と電話がありました。それを聞いて「年を取ったな…」と感じましたね(笑)。彼は「ポッドキャストのアイデアがあるんだけど、どう思う?」と言ってくれました。
ジェイソンと再会して5分で涙が出るほど笑いました。
最近、私はちょっと辛い時期を過ごしていて、こんなふうに泣くほど笑うことは何年もありませんでした。実際に幸せすぎて涙が出るなんて久しぶりでしたね。ポッドキャストはそんな感じで始まりましたし、ずっと楽しい雰囲気のままでした。懐かしいメンバーと再び仕事ができるのは最高でした。
昔は、ジェイソンと私が競い合うことで病院に運ばれることもありました(笑)。
画面上では素晴らしいケミストリーがありましたが、私たちは兄妹のような関係で、よく口論もしました。ショーは常に私たちを競わせるもので、『トップ・ギア』のガジェット版のような感じでした。でもポッドキャストはまったく違います。私たちは年を重ね、リラックスしていて、役割も少し変わりました。今では私はジェイソンの知識に頼ることが多いですが、昔はそんなこと絶対に許さなかったでしょう(笑)。私はどちらかというとジャーナリストとして質問をする役割ですね。
AppleのVision Proのクオリティには本当に圧倒されました。
Meta Questのヘッドセットも素晴らしいですが、Appleの製品は別次元でした。まさに「アップルらしい」、市場でトップレベルの価格帯ですが、2〜3年で手頃になるでしょう。それまでに見たどのデバイスとも異なり、大きく進化しています。AIの進化により、人々は部屋にいながらヘッドセットを通じてビジネスを行なうようになっています。
AIに対する私の見解は二面性があります。
日常生活でメモを取ったり、スケジュールを管理したりといった面では、AIは時間を節約できて素晴らしいと思います。でも、大規模なレベルでの話、セキュリティやプライバシー、国際的な問題については、どのように管理すればよいのか分からず、恐怖を感じます。
私はずっと音楽に夢中でした。
父はウルヴァーハンプトンでティーンエイジャーの頃にバンドでサックスを演奏していました。その後、プロモーターとなり、アメリカでロックバンド「トラピーズ」のマネージャーをしていました。父はダヴィッド・ボウイやティナ・ターナー、ABBA、ジェネシスなど、様々なアーティストをプロモートしていました。セックス・ピストルズが父のクラブに来たこともあります。父は未発売のレコードを家に持ち帰ってくれて、私と兄は誰よりも早く新しい音楽を聴くことができました。
私が9歳のとき、ABBAのコンサートに行きました。
私たちは子供の頃から多くのライブコンサートに行くことができ、とても幸運でした。ロンドンのABBA Voyageのコンサートは、私が子供の頃に行ったツアーが基になっています。本当に素晴らしい体験でした。
15歳のとき、劇場で働いていました。
私は15歳から5、6年間、断続的に劇場でアルバイトをしていました。フォロースポット(舞台上の俳優を追うスポットライト)を操作したり、音響を担当したり、舞台裏の仕事をしていたんです。勉強しながらこれらをこなしていたので、常に音楽のそばで過ごしていました。それが本当に楽しかったですね。今でも、友達と一緒にライブを観に行くのが大好きです。ライブの雰囲気には何にも代えがたいものがあります。
音楽プロモーターになるつもりでした。
私はポリテクニック(現在のウルヴァーハンプトン大学)でマーケティングを専攻していました。ビジネスとファイナンスの学位を取得しましたが、その後進む道が変わり、別の扉が開かれました。結局、音楽プロモーターにはならなかったんですが、「もし今の仕事をしていなかったら?」と聞かれると、いつも「音楽のプロモーターになっていただろう」と答えます。今の音楽業界は当時とは大きく異なりますが、その雰囲気が今でも大好きなんです。
ウルヴァーハンプトン大学から名誉工学博士号を授与されました。
私は大学の名誉フェローで、大学の殿堂入りも果たしています。大学の表彰式や学生向けの講演など、いくつかの活動に参加しています。特に職業訓練プログラムにはとても誇りを持っています。私は一般的にこういったプログラムが過小評価されがちだと感じていますが、ウルヴァーハンプトン大学はとても力を入れているんです。
スージー・ペリーの詳細は、彼女の公式サイト suziperry.comをご覧ください。
※スージー・ペリー(Suzi Perry):イギリスのテレビプレゼンター兼ジャーナリストで、主にモータースポーツのカバーで知られています。フォーミュラ1(F1)やMotoGPなどのレース解説やレポートを担当し、モータースポーツファンにはおなじみの存在です。
また、ガジェットやテクノロジー関連の番組『The Gadget Show』の司会者としても長年活躍しました。彼女は2004年から2011年まで8年間レギュラーを務め、テクノロジー製品やガジェットを紹介する役割を担っていました。