シャロン・オズボーン、ABBA方式のブラック・サバス“アバター・ショー”に前向き

シャロン・オズボーンは、イギリスの音楽誌『メタル・ハマー(Metal Hammer)』のインタビューで、ブラック・サバスのアバター・スタイル公演の可能性について前向きであることを明らかにしました。

ロンドンで上演中のABBAの『ヴォヤージ(Voyage)』ショーに用いられているテクノロジーを、ブラック・サバスのバーチャル公演に応用することについてどう思うかと尋ねられると、オジー・オズボーンの妻でマネージャーでもある彼女は「もちろん考えるわ」と答えました。

彼女はこう続けています。
「テクノロジーは日々進化してるのよ。今できることも、5年後にはもっと凄いことが可能になってるでしょうしね。だから、どんなチャンスが待ってるかなんて分からない」。

KISSもアバター化を進行中

すでにアバター・ショーの開発に取り組んでいる伝説的ロックバンドとして挙げられるのがKISSです。KISSのアバターは、Industrial Light & Magic(ILM)(映画『スター・ウォーズ』のVFX制作で有名)が制作し、ABBAの『Voyage』の背後にいるスウェーデンのPophouse Entertainmentが出資・プロデュースを行なっています。

このプロジェクトでは、ABBAのビヨルン・ウルヴァースが創設したPophouse Entertainment Groupが、最先端技術を用いてKISSのデジタル版を創出。2023年12月、ニューヨークで行われたKISSのラストコンサートにて、この新プロジェクトのプレビューが披露されました。

KISSメンバーによるコメント

KISSのベーシスト/ボーカルであるジーン・シモンズは、2023年12月に出演したポッドキャスト『The Zak Kuhn Show』で次のように語っています。

「ABBAの『Voyage』で開発された技術なんて、もう過去のものだよ。KISSのアバター・ショーは、すでにABBAのものを超えてる。技術の進化は本当にすごくて、AIは自らを修正して学習する。ABBAのショーもライブのように見えたけど、正面を見ていれば、という条件付きだった。左右を見れば現実(周りの観客)が見える。でも、3Dグラスやバーチャルグラスがあれば、“現実とは何か”という感覚が変わってくるんだ」。

同じくKISSのフロントマンポール・スタンレーも、2023年10月に出演したポッドキャスト『Steve-O’s Wild Ride!』でABBAのショーを絶賛しています。

「あのショーはロンドンでやってて、4年間、毎晩満席なんだよ。週に8回も公演してるのにね。僕は2回見たけど、観客はみんな感動してたよ。“これは本物じゃない”なんて感じてる人はいなかった。キャラクターたちは服が透けて見えるほどリアルで、左右に動いて、会話して…信じられない完成度だった。初めて見た時なんて、最後にカーテンが開いて、今のABBAの4人が出てきたんだ。“うわっ、本物が来た!”と思ったけど、実際はアバターだった。それほどリアルだったよ」。

KISSの技術志向とAIへの姿勢

ジーン・シモンズは『Rockast』という別のインタビューでも、KISSの未来志向について次のように語っています。

「すべては進化する。かつて人間は四足歩行だったけど、今は二足歩行になった。技術も同じ。進化しなければ、時代遅れになるか、消えるしかない。AIも、バーチャルリアリティも、すでに現実なんだ。僕たちは“昨日のニュース”になりたくない。だから、何かの“終わり”は、何かの“始まり”にもなり得るんだよ。僕たちはすごくワクワクしてるし、誇りに思ってる」。

さらに『TMZ』のインタビューでは、「観客がAI主導のホログラムだけのコンサートを受け入れると思うか?」という質問に対し、ジーンはこう答えています:

「ただのホログラムだと思ったら大間違い。そんなのは時代遅れだよ。技術はものすごく進化してるから、信じられないはずだ」。

「僕たちはジョージ・ルーカスの施設でモーションキャプチャを極秘に行なってきた。メディアにも一切知らせず、誰も見たことがないようなものを創ろうとしてるんだ。ABBAのショーが素晴らしかったのは確か。でも、これはそれを超える」。

「未来はすでに始まっている。Pophouseのビジョンと共に、誰も成し遂げたことのないことをやっていくつもりだよ。KISSのイベントは“多次元”になる。目を疑うような体験がそこにはある。もう一部は完成してるけど、本当にあごが外れるほどすごいよ」。

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