『マンマ・ミーア!』舞台裏の9つの驚きの事実(実際に交際していた2人の共演者も!)
『マンマ・ミーア!』は1999年にウェストエンドで初演されたジュークボックス・ミュージカルで、2001年にはブロードウェイへと進出しました。映画版は2008年7月に公開され、豪華キャストが主演を務めました。
映画では、メリル・ストリープがギリシャにあるホテル「ヴィラ・ドナ」の経営者であり、アマンダ・セイフライド演じるソフィの母ドンナ・シェリダンを演じています。ソフィはフィアンセのスカイとの結婚式を控え、母ドンナの友人ターニャ(クリスティーン・バランスキー)とロージー(ジュリー・ウォルターズ)の協力を得て式を準備しますが、裏では自分の本当の父親を探すため、母の元恋人3人をこっそり招待します。その3人とは、サム・カーマイケル(ピアース・ブロスナン)、ビル・アンダーソン(ステラン・スカルスガルド)、そしてハリー・ブライト(コリン・ファース)です。
『マンマ・ミーア!』はBox Office Mojoによると、全世界で6億1,000万ドルの興行収入を記録し大ヒットしました。2018年には続編『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』も公開され、若きドンナ(リリー・ジェームズ)、ターニャ(ジェシカ・キーナン・ウィン)、ロージー(アレクサ・デイヴィーズ)がオックスフォード大学を卒業した後の物語が描かれます。一方現在では、ソフィが妊娠し、亡き母のホテルを再開しようと準備しています。
現場でのハプニングからキャストたちの絆まで――あなたが知らなかった『マンマ・ミーア!』の舞台裏をご紹介します。
*『マンマ・ミーア!』(2008年)より、メリル・ストリープとアマンダ・セイフライド。
クレジット:©Universal/エベレット・コレクション提供
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ピアース・ブロスナン、コリン・ファース、ステラン・スカルスガルドは「歌のパートにビビっていた」
ドラマでの経験豊富なブロスナンですが、歌うことは自然とは言えなかったようです。2025年5月のVanity Fairのインタビューで、彼は『マンマ・ミーア!』での歌唱について「恐怖を感じていた」と明かしました。
「『SOS』のレコーディングを思い出すと、あれは本当に手ごわい曲だった。簡単に歌えるような曲じゃない。Air Studiosに行って歌を録音したのを覚えてるよ」と語りました。
続けて彼はこう述べています。「唯一少し安心できたのは、コリン・ファースとステラン・スカルスガルドが同じくらいビビっていたこと。僕らはベニー(アンダーソン)とビヨルン(ウルヴァース)の前に座って、いきなり録音を始めたんだ」。
スカルスガルドも同様の安心感を覚えたようで、2024年2月のVanity Fairのインタビューで「自分がミュージカルに出るなんて馬鹿げてると思ったよ。歌えないし、踊れないし。でも、ピアースとコリンも同じだから少し安心した」と話しています。
*ステラン・スカルスガルド、ピアース・ブロスナン、コリン・ファース
『マンマ・ミーア!』(2008年)より
©Universal/エベレット・コレクション提供。
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『マンマ・ミーア!』のキャストは毎晩一緒に出かけていた
映画が視聴者に多くの楽しさを提供しているのと同じくらい、撮影中のキャストも毎日を楽しんでいました。
バランスキーは2025年3月のPEOPLE誌のインタビューで、撮影の思い出について「舞台裏も完成した映画と同じくらい素晴らしかった」と語っています。
撮影中の一番の思い出は?という問いに対し、彼女は「全部よ、全部。毎晩、撮影が終わるとみんなで出かけていたの」と答えました。
「最高の仲間たちで、本当に楽しかった。またみんなでやりたいくらい、まるで恋愛のような現場だったわ」。
*ジュリー・ウォルターズ、メリル・ストリープ、クリスティーン・バランスキー
『マンマ・ミーア!』(2008年)より
©Universal/エベレット・コレクション提供。
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アマンダ・セイフライドはラップパーティで祖母と一緒に酔っ払った
『マンマ・ミーア!』のラップパーティはまさにお祭り騒ぎでした。
2025年3月、公開から約20年後のインタビューで、セイフライドはその時のエピソードをPEOPLEに語りました。
「もう18年前なんて、計算すらできないわ。でもあのラップパーティでは、私、酔っ払ってた。みんな酔ってたの。祖母も少し酔ってたのよ」
「祖母と母が来てたの。2人ともどこにでも私と一緒に来てくれてね。祖母は99歳まで生きたのよ」。
*2007年、『マンマ・ミーア!』映画のラップパーティにてアマンダ・セイフライド
出典:アマンダ・セイフライド/Instagram。
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アマンダ・セイフライドとドミニク・クーパーは実際に交際していた
ソフィとスカイを演じた2人は、映画の撮影中に出会い、数年間交際していました(2011年に破局)。
その後セイフライドは2015年、オフ・ブロードウェイ作品『The Way We Get By』で現在の夫トーマス・サドスキーと出会い、2017年に結婚。2人の子ども、ニーナとトーマスをもうけています。
2018年の続編で再共演した際、サドスキーは多少の嫉妬を感じたようです。セイフライドはThe Mirrorにこう話しています。
「彼にも同じような気持ちがあったと思う。昔の恋人と一緒にいるってことだからね。私が今の夫を愛してるように、ドミニクも私を愛してると思っちゃったのね。実際は違うのに」。
また、シェールもセイフライドとクーパーの過去の関係について一言。
クーパーは2018年7月のVanity Fairで「彼女(シェール)は僕を一目見て信用しなかった。そして『あなた(アマンダ)は運が良かった。彼からは逃げて正解だった』って言ったんだ」と笑って語っています。
*ドミニク・クーパーとアマンダ・セイフライド
『マンマ・ミーア!』(2008年)より
©Universal/エベレット・コレクション提供。
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ステラン・スカルスガルドは「ダンスが大嫌い」だった
ソフィの父親候補たちにとって、歌うのも大変でしたが、踊るのもまた苦手だったようです。
2025年5月の『レイト・ショー・ウィズ・スティーヴン・コルベア』で、バランスキーは「ステランはあるシーンのダンスが大嫌いだった」と語りました。
「坂を下りて『ダンシング・クイーン』のシーンで桟橋に到着したんだけど、その後はカメラがうまくステランを避けてたの。でも最後に監督が『ステラン、君のクローズアップだ。ちゃんと振り付けをやってくれ』って」。
スカルスガルドは悪態をつきながらも、最終的には振り付けをこなしました。
同様に、ファースやブロスナンもダンスが苦手だったそうです。バランスキーは2022年2月のVulture誌で「歌ってビールを持って足を一歩前に出すだけでも、彼らにはロケット科学並みに難しかった」と冗談交じりに話しました。
*アマンダ・セイフライドとステラン・スカルスガルド
『マンマ・ミーア!』(2008年)より
©Universal/エベレット・コレクション提供。
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ピアース・ブロスナンが『マンマ・ミーア!』に出演を決めたのは、メリル・ストリープと共演できるからだった
この仕事を引き受けるにあたり、ブロスナンにとって必要だったのはたった一つの名前でした――メリル・ストリープです。
2025年4月、Vanity Fairのインタビューでブロスナンは、出演のきっかけについてこう語っています。
「エージェントから電話があって『メリル・ストリープと一緒に仕事があるよ』って言われたんです。私は『えっ、すごいじゃないか!これは素晴らしい!メリル・ストリープ?僕のことを本気で起用するんだな』と思いました」。
「そしてエージェントが言ったんです。『ああ、マンマ・ミーア!だよ』って。私が『えっ?ミュージカルのマンマ・ミーア!なのか?』と聞いたら、彼は『そうだよ』と。私が『いいね、どこで?ギャラは?』と尋ねると『ギリシャだ』と言われました」。
ブロスナンは、2023年9月のVogueのインタビューでも、「ミュージカルなんて、自分のキャリアの選択肢としては全く想定していなかった」と告白。
「でも、メリルと共演できると知って、本当にうれしかった。でもその後、ああ、自分も歌わないといけないんだって気づいたんです」と振り返りました。
*ピアース・ブロスナンとメリル・ストリープ
『マンマ・ミーア!』(2008年)より
©Universal/エベレット・コレクション提供。
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撮影現場ではウーゾは飲んでいなかった
SNSでは何年も、『マンマ・ミーア!』のキャストはギリシャの酒ウーゾで酔っぱらって撮影していたという噂が流れていましたが、それは事実ではありません。
2020年12月のColliderのインタビューで、クリスティーン・バランスキーはその誤解を正しました。
「いいえ、現場でウーゾなんて飲んでませんでした」。
「ピアース・ブロスナンが、撮影終盤にキャストみんなをディナーに連れて行ってくれたんです。そしてその後、ジャズを聴きに行って、そこで飲み始めたのが……ウーゾじゃなくて、“シプロ”とかいう名前のやつ。でもそれ、抗生物質の名前みたいよね(笑)」。
実際にキャストが飲んでいたのは、ウーゾではなくギリシャの蒸留酒「ツィプロ(Tsipouro)」であることが判明。
バランスキーはこう続けます。「誰も知らなかったけど、あれって本当に強烈なの。私たちは良質のテキーラみたいに感じて飲んでたの。でも、翌日ちょっとでも水を飲むと、また酔いがぶり返してくるのよ」。
「私は翌日撮影がなかったんだけど、本を読もうとしても全然頭に入ってこなくて、同じ段落を何度も何度も読み返してた……何を飲んだか分からないけど、とにかくすごいお酒だったわ」。
*クリスティーン・バランスキーとジュリー・ウォルターズ
『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー・アゲイン』(2018年)より
提供:エベレット・コレクション。
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アマンダ・セイフライドとメリル・ストリープには特別な絆があった
セイフライドとストリープは、劇中の母娘役を演じるうえで、深い絆を築いていました。
2008年11月、Daily Mailに語ったフィリダ・ロイド監督は、『マンマ・ミーア!』の「スリッピング・スルー(Slipping Through My Fingers)」のシーンについて、「私たち全員にとって、とても特別な曲だった」と述べています。
「メリルとアマンダの間には大きな優しさがあって、2人ともこのシーンに深く共感していた」と監督は回想。「母と娘が結婚式の準備をする中で起きそうなことを話し合ったあと、私は2人に自由に即興で演じてもらったの。メリルがアマンダの足の爪にネイルを塗る場面なんだけどね」。
さらに監督はこう加えました。「椅子にアマンダを一緒に座らせたらどうか、と提案したのはメリルだったのよ。2人の姿を見ていて本当に感動したわ」。
*メリル・ストリープとアマンダ・セイフライド
『マンマ・ミーア!』(2008年)より
©Universal/エベレット・コレクション提供。
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ABBAのメンバーが映画にカメオ出演している
ABBAのビヨルン・ウルヴァースとベニー・アンダーソンは、ミュージカル『マンマ・ミーア!』の楽曲を手がけただけでなく、2本の映画にもカメオ出演しています。
2008年の映画『マンマ・ミーア!』では、ベニーが「ダンシング・クイーン(Dancing Queen)」のシーンで、ボートの上のピアニストとして登場。ビヨルンは、エンドクレジットの「恋のウォータールー(Waterloo)」のパフォーマンス中に、ギリシャ神話の神のような衣装で登場しました。
*ビヨルン・ウルヴァースとベニー・アンダーソン
『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』ロンドンプレミアにて
出典:Photoshot/エベレット・コレクション。
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