【レビュー】パレス・シアターの『マンマ・ミーア!』は「ABBAのキャンプな喜びに満ちた世界」

ABBAの楽曲をもとにした大ヒットミュージカル『マンマ・ミーア!』は、2026年を明るくしてくれる作品としてまさにぴったりだ。

ミュージカル『マンマ・ミーア!』は、UKツアーの一環として象徴的なパレス・シアター(※)の舞台に登場し、「ヴーレ・ヴー!」の勢いそのままにマンチェスターの観客をABBAのキャンプで華やかな喜びの世界へと連れていった。
そして一夜だけでも、日常の悩みを忘れさせてくれる時間を提供した。

多くの人は『マンマ・ミーア!』を、愛、喜び、幸福、そしてワクワクに満ちたカラフルな旅へと観客を導く定番のハッピー映画として知っているだろう。

そしてこの舞台でも、まさにそのような体験が待っている。

『マンマ・ミーア!』パレス・シアター公演
写真:ブリンクホフ・モーゲンブルク

パレス・シアターでの『マンマ・ミーア!』

キャサリン・ジョンソンの脚本によるミュージカル『マンマ・ミーア!』は、
ビヨルン・ウルヴァースとベニー・アンダーソンが作曲したABBAの象徴的な楽曲を物語に取り入れ、
結婚式の日に自分をエスコートしてくれる本当の父親を探す若い女性、ソフィ・シェリダン(リディア・ハント)の物語を描いている。

もしあなたが、安心できる予測可能な物語を楽しみたいなら、
そしてABBAの世界に浸りながらお気に入りの映画へのノスタルジーを感じたいなら、
この『マンマ・ミーア!』の物語はまさにあなたのためのショーだ。

『マンマ・ミーア!』

フリル、スパンコール、ジャンプスーツ

フリル、スパンコール、メタリックな衣装、そして鮮やかなフレアのジャンプスーツ(ルーシー・ゲイガーによる衣装)が舞台の華やかさをさらに引き立て、『マンマ・ミーア!』は観客の期待を裏切らない。

物語は、20歳という若さで結婚式を迎えながらも、これまで一度も会ったことのない父親を見つけたいと強く願うソフィ・シェリダンの探求を描いている。

その探し物語は、親友のアリ(ビビ・ジェイ)リサ(イヴ・パーソンズ)とともに歌う有名なナンバー「ハニー、ハニー」から力強く始まる。

ファンに人気の楽曲

このプロダクションには、

  • 「ダンシング・クイーン」
  • 「ヴーレ・ヴー」
  • 「ギミー!ギミー!ギミー!」
  • 「アワ・ラスト・サマー」

など、ファンに愛されている楽曲がすべて詰め込まれていた。

これらの曲は観客を圧倒し、歓喜と興奮の渦へと巻き込んだ。

しかしもちろん、ABBAの楽曲が舞台上で輝くためには、舞台裏での音楽構成の存在が欠かせない。

音楽監督カールトン・エドワーズは、この滑らかな進行のプロダクションを見事に率いていたと言えるだろう。
彼の素晴らしいオーケストラは公演の完成度をさらに高め、ABBAの名曲にふさわしい演奏を提供した。

素晴らしいドナ・シェリダン

特筆すべきは、ドナ・シェリダン役のジェン・グリフィンである。

彼女は舞台を完全に支配し、その圧倒的な歌声で観客を魅了するパワフルな女性だった。

ジェンはドナというキャラクターを見事に体現し、
「マネー、マネー、マネー」や
「ザ・ウィナー」
といったヒット曲を歌い上げた。

彼女のパフォーマンスは、まさに手紙に書いて誰かに伝えたくなるほど印象的なものだった。

ドナ・シェリダン(『マンマ・ミーア!』UKツアー 2025/2026)

ソフィの三人の“父親候補”

ソフィの結婚式に匿名で招待される三人の父親候補がいなければ、この物語は成立しない。

  • ハリー・ブライト(リチャード・ミーク)
  • ビル・オースティン(マーク・ゴールドソープ)
  • サム・カーマイケル(ルーク・ジャスタル)

彼らはコミカルな魅力と、裏切りや失恋といった真剣なテーマの両方を巧みに演じ分けていた。

『マンマ・ミーア!』

舞台装置と照明デザイン

クリエイティブチームは本当に素晴らしい仕事をした。
舞台は、白いギリシャの建物が並ぶ理想的な景観から、ディスコボールが輝くダンスフロアへと変化する。

マーク・トンプソンによるダイナミックな舞台装置、
そしてハワード・ハリソンの巧みな照明が、この舞台をさらに高いレベルへと引き上げている。

『マンマ・ミーア!』の舞台セット

フィナーレ

ショーが終わる頃には、和解、許し、そして家族の絆というテーマが輝きを放つ。

このミュージカルは、
愛は本当にすべてを乗り越えることができる
ということを示している作品なのかもしれない。

観客も同じように感じたようで、劇場は大きな拍手と歓声に包まれ、さらにABBAを求める声が響いた。

キャストは最後にクラシックなABBAショーへと劇的に変身し、観客も一緒に手拍子をしながら踊り、喜びに満ちたフィナーレとなった。

チケットを手に入れよう

想像できる通り、このショーは非常に人気が高く、マンチェスター公演のチケットは残りわずかとなっている。

公演は3月21日(土)まで

急いでチケットを手に入れ、ABBAに満ちたこのショーをぜひ体験してほしい。

※マンチェスターのパレス・シアター(Palace Theatre Manchester)とは、イギリスの都市
Manchester にある代表的な大劇場の一つで、ミュージカルや演劇の大規模ツアー公演が行なわれる劇場です。

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概要

  • 劇場名:Palace Theatre Manchester
  • 所在地:イギリス・Manchester(オックスフォード・ストリート)
  • 開館:1891年
  • 座席数:約1,955席
  • 種類:歴史的劇場(大規模ツアー公演の会場)

特徴

  • 英国でも有名な大型ツアー劇場(touring theatre)
  • ロンドンのウエストエンド公演が地方都市ツアーとして来る主要会場
  • ミュージカル・バレエ・コンサートなど幅広い公演を開催

上演される主な作品

この劇場では、ブロードウェイやウエストエンドの有名作品のツアーがよく上演されます。例えば

  • Mamma Mia!
  • Les Misérables
  • The Phantom of the Opera
  • The Lion King

などの大作ミュージカルが上演されてきました。

マンチェスターの演劇文化

マンチェスターはロンドンに次ぐイギリスの舞台芸術都市の一つで、

  • Manchester Opera House
  • Royal Exchange Theatre

などと並び、英国北部の舞台芸術の中心となっています。

Review: MAMMA MIA! at Palace Theatre is ‘a world full of camp ABBA joy’

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