夏の終わりにインスピレーションを得た、クラシックなラブソング5選
ロックバンド、ソロ・アーティスト、ポップ・グループ……ほとんどすべてのアーティストが、夏からインスピレーションを得たことがあると言ってもいいでしょう。
春や秋は一般的に最もロマンチックな季節とされがちですが、私たちの心にいつまでも残るのは、むしろ夏の恋なのかもしれません。だからこそ、あっという間に過ぎ去る情熱的な夏の3か月を舞台にしたり、そこから着想を得たりしたラブソングが数多く存在するのも当然でしょう。
こうした特別な恋愛を振り返る曲の多くには、ほろ苦さがあります。というのも、その恋の多くは夏が終わるまでに終わってしまうからです。
テイラー・スウィフトが歌ったように、
「8月は、時の中の一瞬へと過ぎ去っていった。だって、それは決して私のものではなかったから」。
しかし、たとえ短い恋だったとしても、その恋が持つ意味まで小さくなるわけではありません。
この記事の曲を選ぶにあたり、私たちは、そうした感覚を表現している曲を選びたいと考えました。
すべての夏の恋が単なる一時的な恋で終わる、と言っているわけではありません。しかし、「この恋はこれからどうなるのだろう」という不確かさもまた、夏の恋を刺激的なものにする一部なのです。
そもそも「サマー・フリング(ひと夏の恋)」と呼ばれるのには理由があります。
夏の終わりになると、私たちは息をのみながら、その恋がこの先も続いていくのか、それとも忘れられないひと夏の思い出になるのかを見守ります。
ここで紹介する曲は、そんな胸の高鳴りと不安を見事に表現しています。
幸せな結末を迎える曲もあれば、そうではない曲もあります。しかし、どの曲も私たちを「あの瞬間」へと連れ戻してくれるのです。
「アワ・ラスト・サマー」― ABBA
まずは、スウェーデンが誇るポップ界のキング&クイーン、ABBAから力強くスタートしましょう。
「アワ・ラスト・サマー」は、究極の「物悲しくも幸せなラブソング」です。
この曲には、ほろ苦く、それでいて偽りのない感情が込められています。その理由の一つは、実話をもとにしているからです。
ビヨルン・ウルヴァースは、10代の頃、故郷の少女との間に経験した、短いながらも大切な恋愛をもとにこの曲を書きました。
ただし、二人が実際に恋人同士になったのは、二人ともスウェーデンを離れ、フランスで再会してからのことでした。
そう、二人がいたのは「愛の都」パリだったのです。
だからこそ、この曲はまさに究極のサマー・ロマンス・ソングなのです。
歌詞では、かつての夏を懐かしみながら、セーヌ川沿いを歩いたことや、雨の中で笑い合ったこと、そして今も残る二人の夏の思い出が歌われています。
曲全体を通して、二人が「光の都」パリで過ごした日々が回想されます。
そして、二人で訪れた重要な名所として、ノートルダム大聖堂やエッフェル塔なども登場します。
しかし、この曲の中では、二人はもう恋人同士ではありません。
歌詞では、かつての恋人が今では銀行で働き、家庭を持ち、サッカーを愛する平凡な男性「ハリー」になったこと、それでも彼女の夢の中では今なおヒーローであり続けていることが歌われています。
これは、夏の恋によくある結末なのかもしれません。
ひと夏の特別な恋は、日常生活に戻ると、うまく溶け込むことができない。
しかし、だからといって、その恋が持っていた意味まで失われるわけではありません。
ビヨルン・ウルヴァースは、この曲についてABBAの「In Focus」の記事で、次のように語っています。
「正直に言うと、パリについてはそれほど多くを覚えていないんだ。僕が一番よく覚えているのは、彼女のことなんだよ!」
――ビヨルン・ウルヴァース
*ABBAのみ掲載
https://www.grunge.com/2230669/classic-love-songs-inspired-by-end-of-summer/

