8月1日月曜日午後
【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】
皆様こんにちは。本日8月1日午前10時44分、熊本地方気象台発表です。熊本、阿蘇、球磨地方では『昼過ぎ~今晩のはじめ頃まで低い土地の浸水や河川の増水に注意』が、熊本県では『今晩のはじめ頃まで落雷』に注意が必要です。九州北部地方は、高気圧に覆われて概ね晴れています。
本日1日の熊本県は高気圧に覆われて概ね晴れますが湿った空気や強い日射の影響で大気の状態が不安定となり『雷雨や激しい雨の降る』所があります。高温が予想され『熱中症の危険が特に高くなる』見込みです。暑さを避け『水分をこまめに補給』するなど十分な対策をとってください。
明日2日の熊本県は高気圧に覆われて概ね晴れますが上空の寒気と強い日射の影響で大気の状態が不安定となるため『雨や雷雨』となる所があります。
波の高さは外海では本日1日、2日ともに1メートル、内海では本日1日、明日2日ともに0.5メートルの予想です。
阿蘇山(中岳)上空およそ1500メートルの風は本日1日午前9時現在、北東の風5メートル、午後21時時の予想は北の風4メートル、霧島山(新燃岳)上空およそ1500メートルの風は本日1日午前9時現在、北の風2メートル、午後21時の予想は北の風3メートルの見込みです。
本日1日正午~明日2日正午までの1時間雨量は多い所では40ミリ、24時間雨量は多い所では80ミリの見込みです。
熊本地震で15人の死者が出た南阿蘇村で昨日31日、追悼式がありました。会場の斎場には遺族を含む約200人が参列し、黙禱を捧げ、祭壇に花を手向けました。長野敏也村長は犠牲者に哀悼の意を表したうえで「持てる力すべてを注ぎ、被災した人々に寄り添いながら一日も早い生活再建を成し遂げ、災害に強い村づくりを進める」と話していました。その後4月16日の本震で母親の一美(いちみ)さん(当時62)を亡くした高田尚子さん(31)が遺族代表として登壇。時折涙をぬぐいながら、6分ほどかけて犠牲者への別れの言葉を述べた。20年以上暮らしていた立野の自宅は全壊。今は菊陽町内で暮らしていますが「立野を1日たりとも忘れたことはない」と言います。尚子さんは「家族や友人と過ごした立野は私の大切な古里です」と続け、南阿蘇村の復興に向けて「できることから始めたい」。最後は祭壇に向かい「私たちのことをいつまでも見守っていて下さい」と語りかけました。本震当日は一美さんと1階の和室で寝ていました。2階が崩れましたが、尚子さんは柱が重なって出来た空間に守られました。なぜ自分だけ助かったのかと、しばらく悔やんでいましたが「母が自分を犠牲にして私を助けてくれたと思うようにしている。だから精いっぱい生きなきゃ」と語っています。
熊本地震で被災し、前震翌日の4月15日日から全線運休を続けていた高森町の第三セクター「南阿蘇鉄道」(社長・草村大成町長)が昨日31日、高森~立野間の全17.7キロのうち、被害の少なかった高森~中松間(7.11キロ)で108日ぶりに運行を再開しました。午前9時半、一日駅長を務める中松小6年の源楓翔(ふうと)さんと、両併小2年の田上愛桜(ありさ)さんが「出発進行!」と合図。始発の普通列車が汽笛を鳴らして高森駅を出発しました。観光トロッコ列車「ゆうすげ号」も復活し、沿線では多くの観光客や住民が手を振って再開を祝いました。同鉄道は8月31日まで毎日、午前9時半の高森駅始発から午後16時25分同駅終着の計4往復を運行。うち3往復はトロッコ列車を走らせます。運賃は高森~中松で片道290円(小学生以下150円)。ただし、トロッコ列車は別途乗車券の購入が必要となります。同鉄道は4月16日未明の本震で中松~立野間の被害が特に大きく、同間の再開見通しは立っていません。草村町長は「全線復旧に向けた大きな一歩。支援をいただいた関係者や鉄道ファンに喜んでもらえるように、再開を全国へ周知したい」と話していました。
「南阿蘇鉄道」の話題は熊本被災者にとっては久々の『明るいニュース』です。こうして一つ一つ復興・復旧していくことを切に願います。
1.被災地情報
①熊本地震から100日余、 南阿蘇村で慰霊祭!
一連の熊本地震で大学生を含む15人が亡くなった熊本県南阿蘇村で、地震から100日が過ぎたのに合わせ、慰霊祭が行われました。
南阿蘇村では、一連の地震で最大で震度6強の揺れを観測し、地元の住民や村内にキャンパスがある東海大学農学部の学生など15人が亡くなり、1人の行方が分からなくなっています。
南阿蘇村が、地震から100日が過ぎたのに合わせて開いた慰霊祭には、遺族などおよそ200人が参列しました。南阿蘇村の長野敏也村長は「勉学に励んでいた学生や村の発展に尽くした地元の人たちの貴い命が一瞬で失われたことは痛恨の極みです。村には地震の爪痕が残り多くの困難が待ち受けていますが、1日も早い本格的な復興を目指したい」と述べました。
また、自宅が倒壊し、一緒にいた62歳の母親を亡くした高田尚子さんが遺族を代表して追悼の言葉を述べました。この中で高田さんは「地震の直後は、母をおいて私だけが助かってしまったと、自分を責め続けていました。しかし、全国からの温かい支援で復興に向けてわずかながら前を向けるようになりました。美しい大切なふるさとを取り戻すため、一歩ずつ進んでいきます」と述べました。
一連の熊本地震で熊本県内では、災害関連死と認定された10人10人を含む64人が亡くなっています。
②地震被害の南阿蘇鉄道、3か月半ぶりに一部で運転再開!
熊本地震の被害で運転ができなくなっていた熊本県の南阿蘇鉄道は、昨日31日およそ3か月半ぶりに一部の区間で運転を再開しました。
南阿蘇鉄道は、熊本県南阿蘇村と高森町の間のおよそ18キロを結ぶ第三セクターの鉄道で、昨日31日に地震の被害が比較的少なかった7キロ余りの区間で運転を再開しました。
高森町の高森駅では記念の式典が開かれ、地元の小学生の号令を合図に、一番列車が出発すると、大勢の地元の住民や鉄道ファンが手を振ったり写真を撮ったりして、およそ3か月半ぶりの運転再開を祝いました。
運転が再開されたのは、高森駅と南阿蘇村の中松駅の区間で、観光客に人気のトロッコ列車も復活しました。
一方、中松駅より先の区間では、地震による土砂崩れなどの影響で今も線路や橋などに被害が残り、全線復旧の見通しは立っていないということです。
列車に乗った地元の37歳の女性は「いつも利用していた列車なので、このまま復興が進んでいってほしいと思います」と話していました。
また、一番列車の運転士を務めた内川聖司さん(61)は「無事、安全に運行できてほっとしています。子どもたちのにぎやかな声が聞こえて本当にうれしいです」と話していました。
列車は来月末までは1日4往復で運行され、このうち3往復はトロッコ列車が運行されます。
南阿蘇鉄道の駅の構内には、一部区間での運転再開にあわせてカフェがオープンし、地元の人たちなどでにぎわいました。
カフェがオープンしたのは中松駅の構内で、南阿蘇村に住む高嶋千恵さん(44)が、一部運転再開にあわせて昨日31日から営業を始めました。店内には高嶋さんの夫が集めたおもちゃのコレクションが展示されているほか、子どもが遊べるスペースも設けられています。運転再開を心待ちにしていた地元の人たちや、早速列車に乗ったという観光客などが次々と訪れて、冷たい飲み物などを注文していました。
50歳の女性は「運転再開とオープンが同じというのはさい先がいいです。駅の近くには子どもたちの遊び場がないのでいい場所だと思います」と話していました。
高嶋さんは「展示のおもちゃを見たり子どもを遊ばせたりしに来てほしい。気軽にみんなが集まる場所にしていきたい」と話していました。
③新生児病棟倒壊恐れ、赤ちゃんを久留米へ!
熊本市南区の友田晴美(ともだはるみ)さん(39)は、長女の萌々香(ももか)さん(7)から1日に何度も尋ねられます。「世界一かわいい赤ちゃんだね」。
生後6か月の次女さくらちゃんは、色鮮やかな絵本や音の出るおもちゃに反応して笑ったり、「あー」と声を上げたり、手足をバタバタさせたり。そんな様子をうれしく見守りながら、晴美さんは3か月前のできごとを思い出します。
4月16日午前1時25分。熊本地方を最大震度7の揺れが襲いました。熊本地震の本震だった。「ドンッ」と突き上げるような衝動の後、長い横揺れで晴美さんはとび起きました。14日夜に起きた前震の後、すぐに外に出られるように、1階の居間で萌々香さんと夫の純一さん(40)と普段着のまま、枕元に靴を置いて寝ていました。
居間の掃き出し窓から外へ出ようとしましたが、揺れのせいか焦っていたのか、足が靴に入りません。寝ていた萌々香さんを抱きかかえ、車の中になんとか逃げ込みました。
暗闇のなか、周囲にはガス漏れの警報音、救急車のサイレンが響く。頭上ではバタバタとヘリコプターの音が交錯しました。
「空爆って、こんな感じ?」
そんなことを考えていると、無料通信アプリのLINEで姉から連絡がありました。「市民病院が倒壊って。さくらちゃん大丈夫かな」。
当時、生後80日余りのさくらちゃんは熊本市民病院の新生児病棟に入院していました。ダウン症と診断され、心臓の壁に穴があり、血液の逆流を防ぐ働きをする弁がうまく形づくれない「完全型房室中隔欠損症」をともなっていました。肺に負担をかけないように肺動脈を狭める手術を3月に受けたばかりで、傷口の治りに時間がかかり、入院が長引いていました。
「さくらを助けに行く」。
純一さんはとっさに原付きバイクで病院へ向かおうとしました。
「さくらは看護が必要だけん、連れ出したところで何もできない。病院に任せるしかないよ」。晴美さんはそう言って止めました。「これも運命なのかな」。
昨年7月、妊娠中に受けた超音波検査で染色体異常の可能性があると告げられました。「私のおなかの中で、もうこの子は生きとらすけん」と、羊水検査はしませんでした。今年の1月23日に3424グラムで出産、肺動脈の手術も成功したところを、地震が襲いました。
この子は大変なことばかり経験する運命なのだろうか?車の座席を倒して横になりながら、最悪の事態が頭をかすめました。
そのころ、晴美さんの自宅から4キロほど離れた熊本市民病院では、入院中の38人の赤ちゃんのケアと受け入れ先探しに医師や看護師らが奔走していました。
本震が起きたとき、築30年超の北館3階にある新生児病棟は、準夜勤と夜勤の交代時間にかかり、看護師が20人いました。勤務外の医師や看護師らも続々と集まりました。
病院は震度6強の揺れに襲われました。入院患者がいる建物は一部で耐震性が弱く、外壁が崩れ、建物内のあちこちにひびが入りました。新生児病棟は一部で保育器や人工呼吸器が30センチほど動きましたが、赤ちゃんは皆無事でした。非常電源はすぐ作動しましたが、今後何が起こるかわかりません。病院は患者の避難を決めました。
医師や看護師らは38人の赤ちゃんを抱いて非常階段を下り、1階のリハビリ室へ移動、毛布などを敷いた床に寝かせました。自発呼吸が難しい7人に手動の人工呼吸器の酸素バッグで空気を送り続けました。
どの赤ちゃんをどこの病院へ運べばよいか?何人受けいれてもらえるか?新生児内科部長の川瀬昭彦医師(47)は担当医から意見を聞きながら、重症度に応じて搬送先を考え、赤ちゃん用の集中治療室(NICU)がある病院に連絡しました。PHSと携帯電話に加え、フェイスブック(FB)のメッセンジャーも駆使しました。
国内に100施設ほどしかない総合周産期母子医療センターの機能喪失は東日本大震災でも経験がありません。市民病院のこの緊急事態に、佐賀や鹿児島、福岡の各県から医師を乗せた車が午前4時台には熊本を目指して出発しました。
さくらちゃんの状態は比較的安定していましたが、心臓手術に対応できる病院への搬送が必要で、約80キロ離れた聖マリア病院(福岡県久留米市)への搬送が決まりました。
「さくらちゃんは久留米の聖マリア病院に移します。安全は確保できています」。
主治医の小児循環器内科の本田啓医師(36)が晴美さんと連絡が取れたのは午前6時前。声はガラガラにかれていました。
熊本地震が起きたとき、熊本市民病院の新生児病棟には生後2日から10カ月までの38人の赤ちゃんがいました。このうち人工呼吸器が必要だったのは7人。ほかに酸素投与などをしていたのが8人。医師や看護師らが、手動で赤ちゃんの肺に空気を送り込みながら、迎えの車やヘリを待ちました。
37人の赤ちゃんが熊本、福岡、佐賀、鹿児島、宮崎県の計9病院に運ばれ、1人は自宅に直接戻りました。さらに転院もあり、最終的な搬送先は11病院でした。
➃観光業も「創造的復興」!来月に県観光復興会議で提言書!
熊本県の熊本観光復興会議の初会合が昨日31日、熊本市中央区の熊本ホテルキャッスルであり、熊本地震で打撃を受けた県内観光産業の今後の在り方について意見を交わしました。
同会議は小野泰輔副知事を座長に、放送作家の小山薫堂さん、県の国際観光大使で香港の旅行会社EGLツアーズの袁文英(えんぶんえい)社長ら7人で構成。9月上旬に提言書をまとめ、蒲島郁夫知事に提出します。県は観光施策と「復旧・復興プラン」に反映させます。
この日は5人が出席し、甚大な被害を受けた阿蘇と熊本城以外の観光資源を育てていくアイデアや、被災地として旅行者のニーズとどう向き合っていくかについて議論しました。
会合後、小野副知事は「県が目指す『創造的復興』に向け、観光分野でも震災をバネにさらなる高みを目指したい」と話していました。
⑤明治の商家、みんなで復興!9~11日体験型イベント!
住民有志らでつくる「くまもと新町古町復興プロジェクト」は9~11日、明治期に建てられ熊本地震で被災した商家、清永本店(熊本市中央区西唐人町)で体験型イベント「みんなで復興ワークショップ」を開きます。
清永本店は、地震で壁土が崩れるなど大きく被災。ただ、柱や梁]は損傷しておらず復旧を目指しています。現状を知ってもらおうと企画しました。
ワークショップは
(1)実測調査をして建物の活用法を探る
(2)土壁の作り方を学ぶ
の2コースがあり、いずれかを選択します。3日間とも午前9時開始。作業できる服装で集合し、軍手持参です。
3日までにメールか電話などで申し込むことが必要です。
info@restarkumamoto.com mataha 又は
同プロジェクト事務局長・吉野さんTEL090(2517)3483。
⑥熊本の魅力100の絵に!毎日ネットで発信!
熊本地震の被災地を応援しようと、福岡市のイラストレーター原曜子さん(41)が、くまモンと熊本の特産品などを毎日描き、インターネットで発信しています。昨日31日、目標だった100枚目を熊本市の県民交流館パレアで公開制作しました。
原さんは主婦の傍ら「クロニャック」のペンネームで活動。4月26日から「ひゃっくま大作戦」と題し、くまモンを描き始めました。
原さん考案のキャラクター「くまきち」なども並べ、色鉛筆やアクリル絵の具で作画。スイカやトマトなどの特産品のほか、熊本城や南阿蘇鉄道なども一緒に描き、自身のホームページやフェイスブック、ツイッターに毎日投稿してきました。
100枚目は、事前に熊本や福岡県などの子どもたちに描いてもらった小さな自画像約100枚を縦約110センチ、横約80センチの模造紙に貼り、くまモンのシルエットを表現。にぎやかな作品に仕上げました。原さんは「多くの人に熊本の魅力を伝えたかった。今後も描き続けたい」と話していまする。
⑦仮設完成「やっと安息」!市内5カ所目28世帯入居へ!
熊本市が南区富合町の「県立こころの医療センター」の敷地内に建設していた南田尻仮設住宅28戸が完成し、昨日31日、入居が始まりました。市内の仮設住宅では5か所目。地震から3か月半がたち、入居者は「ようやく落ち着いて休める」と、ほっとした表情を見せていました。
仮設住宅は1DK、2DK、3Kの3タイプで、28世帯64人が入居予定。南区役所で鍵を受け取った入居者は、順次部屋に入り、間取りなどを確認していました。ガスの開栓作業を済ませ、早速、家財道具を運び込む人もいました。
地震直後から雁回館に避難していた新美幸子さん(75)は「仮設住宅に入らせてもらえるだけでありがたい」。家族5人で半壊の自宅から移り住む近くの農家の女性(52)も「自宅では台風などの不安が多かった。受験生の子どももいるので、少し落ち着くかな」と話していました。
南区では同日、アクアドームくまもとなど3か所の避難所を閉鎖し、約30人が拠点避難所の一つ、雁回館に移りました。市内全域で計6か所を閉鎖するなど、避難所の集約が進んでいます。
⑧新市街にアンテナ店、熊本市物産振興協!
熊本市物産振興協会(杉武男会長、106社)が運営するアンテナ店「ひごまるのふるさとショップ」が30日、熊本市中央区の新市街アーケードにオープンしました。
同店は商業ビルの1,2階を賃借。売り場面積計100平方メートルで、経済産業省の補助制度を活用しました。6月初旬の開設を目指していましたが、熊本地震の影響で2か月遅れのスタートになりました。
会員企業の加工食品や工芸品など約300品目を販売しており、震災復興支援として、益城町など被害が大きかった地域の特産品コーナーも設けました。初日は、高校生が県産食材を用いて考えた3種類の特製コロッケが人気を集めていました。
開店式典で杉会長は「これを機に、会員企業の販路開拓と事業拡大にますます力を入れたい」とあいさつ。市のPRキャラクター「ひごまる」も激励に駆けつけました。年中無休。
⑨県内書店、閉店相次ぐ!地震と販売不振“二重苦”!
熊本地震は販売不振に苦しむ県内の書店に大きな打撃を与えました。県書店商業組合(長崎晴作理事長)などによりますと、地震後に閉店・廃業したか、その予定の書店は少なくとも4店に上ります。組合員やチェーン店以外にも、廃業や休業をしている書店があるとみられ、全体像は計り知れません。
県内で書籍を扱う小売業者(コンビニを除く)は約150店とみられます。うち同組合には53店が加盟。長崎理事長(56)は「ほぼ全ての会員が何らかの被害を受けた」と話しています。
金龍堂東バイパス店(熊本市東区)は建物の被害が甚大で5月8日に閉店。Book&Cafe一心堂(同中央区)はいったん営業を再開したものの、損傷した建物への不安が大きく、6月いっぱいで店を閉じました。
店主の高齢化などで以前から廃業を検討していた書店で、地震が決定打になった店も。金書堂(同東区)は7月上旬に廃業、店舗が大規模半壊したコス・ナカガワ(宇城市)も7月末で廃業しました。同店の小川正子さん(70)は「83年間、いい時代もあったが、今は本屋では食べていけず、後継者もいない」と話しています。
いまだに休業が続く書店も5店あります。金龍堂まるぶん店(熊本市中央区)は建物の損傷が大きく、閉じられたシャッターには、各地から訪れたファンが激励のメッセージを張ってあります。荒川俊介店長(48)は「10月か11月にリニューアルオープンする。15万冊を仕入れ直し、新規開店同様の作業になる」と気を引き締めます。
大手チェーン店(組合未加盟含む)では、入居するショッピングモールの被災による長期休業が目立ちます。くまざわ書店くまなん店(同中央区、サンリブくまなん内)は9月上旬に再開予定。明林堂書店サンピアン店(同東区)は11月、紀伊国屋書店熊本はません店(同南区、ゆめタウンはません内)は12月末の再開を目指します。ニューコ・ワン(同東区)はイオンモール熊本(嘉島町)の蔦屋書店嘉島が20日に再開し、休業中はTSUTAYA・AVクラブ田崎店(熊本市西区)のみとなりました。
常連客の協力で本震6日後に再開した橙(だいだい)書店(同中央区)は10月までに新市街から練兵町へ移転します。店主の田尻久子さん(46)は「現貸店舗の修復費を自己負担するのは経営的に厳しかった。地震を機に人知れず姿を消す小さな本屋もあるのでは」と心を痛めています。
長崎理事長は「大手書籍取り次ぎ2社が被災書店への支払い猶予の支援策を実施している。一息つけるが、県内の書店をめぐる環境は依然厳しい」と話しています。
2.生活情報
【医療】
・県医師会などの「夜間小児救急電話相談」。♯8000またはTEL096(364)9999。午後19時~翌朝午前8時。
・県助産師会の「妊娠・産後電話相談」。TEL096(325)9432。平日午前10時~午後16時。
・労働者健康安全機構の「心と健康に関する電話相談」。心の相談フリーダイヤル(0120)783728。平日午前10時~午後17時。健康相談同(0120)021506。月・水・金曜午後13時~午後17時。問い合わせは熊本産業保健総合支援センターTEL096(353)5480。
・がん患者や家族の相談を、熊本大病院など県内19カ所所の「がん相談支援センター」で受け付けています。県健康づくり推進課TEL096(333)2208。
【災害ごみ】
『玉名市』
市民を対象に被災家屋や小屋の瓦を同市の仮置き場で受け入れます。本日1日~9月30日の平日(午前9時~午後17時)に市環境整備課で申請を受け付け、搬入許可証を発行します。
申請には
(1)市発行の、り災証明書か罹災届出証明書(コピー可)
(2)本人確認書類(免許証など)
(3)印鑑
が必要。市環境整備課TEL0968(75)1118。
『阿蘇市』
阿蘇畜産農業協同組合跡で午前9時~午後16時半(正午~午後13時は中断)に受け入れ。日曜は休止。公費解体の搬入許可証は申請を受け付けています。
『産山村』
平日午前9時~午後16時、村住民課に連絡。指定時間帯に産山地区公民館グラウンドで受け付け。
『小国町』
平日に町住民課が対応します。TEL0967(46)2115。
『南小国町』
平日に町町民課が対応します。TEL0967(42)1113。
『南阿蘇村』
火、金曜は受け入れ休止。それ以外は午前9時~午後16時半(午前11時半~午後13時は一時中断)、立野ダムストックヤード、長陽パークゴルフ駐車場。持ち込む際はごみの分別と、被災証明書か、り災証明書が必要。
『大津町』
午前9時~午後16時まで、旧杉水処分場で、解体木やコンクリートブロック、瓦などに限って受け入れます。
『西原村』
平日と土曜の午前8時~正午と午後13時~午後17時、布田の村民グラウンドで受け入れます。天候次第で中止や時間変更もあります。
『熊本市』
燃やすごみは東部と西部の各環境工場で、埋立ごみは扇田環境センターで、それぞれ受け入れます。り災証明書のコピー、もしくは、り災状況が分かる写真と印鑑を持参すると、手数料を免除します(業者が運搬する場合は委任状が必要)。受け入れは午前8時半~午後16時半。市廃棄物計画課TEL096(328)2359。
『益城町』
火・水・木・土・日曜の午前9時~正午と午後13時~午後16時、旧益城中央小。地震で壊れた食器や家具、電化製品などの災害片付けごみは8月末で受け入れを終了します。
『嘉島町』
浮島周辺水辺公園北側で、午前8時半~午後16時半。水・日曜は休止。8月から、時間を午前9時~午後17時に変更。13~15日の盆期間は休止します。
『御船町』
月・火曜休止。
『宇城市』
家屋の公費解体や自主解体を市に申請した人を対象に、家具や家財を仮置き場に搬入できる許可証を発行しています。搬入期限は発行から2週間以内(日曜休止)。申請は平日のみで、り災証明書と身分証明書、印鑑を持参して衛生環境課へ。
『宇土市』
水害ごみ搬入を宇土清掃センターで8月5日から再開します。11日まで。午前9時~正午、午後13時~午後16時。り災証明書か、被災状況が分かる写真を持参し、市へ申請が必要。畳、木製家具、毛布などが対象。
【避難所】
『南阿蘇村』
本田技研体育館(大津町)。
『大津町』
大津地区公民館分館、老人福祉センター。
『西原村』
構造改善センター。
『阿蘇市』
阿蘇第2体育館のみ。同避難所は31日午後14時をもって閉鎖します。
『熊本市』
拠点避難所12カ所を含む16カ所で受け入れています。昨日31日、中央区のサンライフ熊本、南区のアクアドームくまもと、南部総合スポーツセンター、幸田総合出張所を閉鎖。北区は龍田体育館と武蔵塚武道場を最後に、すべての避難所を閉鎖しました。
『益城町』
町総合体育館、町保健福祉センターなど12か所。阿蘇熊本空港ホテルエミナースは昨日31日で閉鎖しました。
『嘉島町』
町民体育館。
『御船町』
町スポーツセンター。
『宇城市』
松橋老人福祉センター、希望の里サン・アビリティーズ、市武道館、ラポート、豊野公民館、河江コミュニティーセンター。
『美里町』
町福祉保健センター湯の香苑、中央庁舎、砥用庁舎。
『宇土市』
轟地区体育館、走潟地区体育館。
【給水】
『南阿蘇村』
沢津野詰所前、長野公民館前、袴野集会所前、袴野集会所前、旧立野小グラウンドは午前9時~午後18時。東急第一別荘前、黒川交差点まどか前、長陽中央公民館前は終日。
『西原村』
西原中、山西小、河原小は終日。
『熊本市』
市上下水道局(中央区)で飲料水を提供します。
『嘉島町』
町役場南側駐車場の水道を開放。
『美里町』
中央庁舎。
【銭湯】
『全県』
県公衆浴場業生活衛生同業組合の加盟施設が、自宅で入浴できない被災者を対象に無料開放しています。利用者は、り災証明書もしくは身分証明書の提示が必要。 熊本市内の菊の湯(中央区新町)、大福湯(同区坪井)、あしはらの湯(北区植木町)、龍の湯(同区琴平本町)、大福湯(同区坪井)、たかの湯(東区栄町)、松の湯(同)。同市以外はサンパレス松坂(山鹿市)、玉名ファミリー温泉(玉名市)、潮湯センター海老屋(長洲町)。
『山鹿市』
さくら湯は被災者の入浴料を無料に。「り災証明書」か身分証が必要。午前6時~翌日午前0時。
『熊本市』
ピースフル優祐悠は、避難所の利用者や自宅のふろが使えない人を無料に。午前5時~午前0時。住所、氏名、年齢の記入が必要。
『益城町』
阿蘇熊本空港ホテルエミナース「七福の湯」は、避難所の利用者や自宅のふろが使えない人を無料に。午前10時~午後22時。り災証明書もしくは運転免許証などの提示と、住所、氏名、年齢の記入が必要。
【仮設住宅】
『西原村』
小森仮設団地(計302戸)のうち、入居を辞退したプレハブ計41戸について本日から、役場ロビーで追加(3次)募集を始めます。5日まで。全壊、大規模半壊のほか、半壊であっても住家を解体撤去する世帯などが対象。応募多数の場合は抽選だが、被害状況を考慮して優先的に選定する場合もあります。村役場TEL096(279)3111。
3.ここ一週間の地震
2016/08/01 14:23 01日 14:20頃 宮崎県北部山沿い 1
2016/08/01 07:34 01日 07:31頃 十勝地方中部 1
2016/08/01 07:03 01日 06:58頃 和歌山県北部 1
2016/08/01 06:21 01日 06:17頃 熊本県熊本地方 1
2016/08/01 02:22 01日 02:18頃 奄美大島北東沖 1
2016/08/01 01:38 01日 01:35頃 宮城県沖 1
2016/07/31 22:46 31日 22:43頃 山梨県中・西部 1
2016/07/31 16:29 31日 16:24頃 熊本県天草・芦北地方 1
2016/07/31 08:30 31日 08:27頃 熊本県阿蘇地方 1
2016/07/31 05:01 31日 04:58頃 新潟県上越地方 2
2016/07/31 03:05 31日 03:02頃 日高地方東部 1
2016/07/31 02:45 31日 02:42頃 熊本県阿蘇地方 1
2016/07/30 23:26 30日 23:23頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/30 20:01 30日 19:58頃 熊本県熊本地方 2
2016/07/30 16:44 30日 16:40頃 千葉県東方沖 3
2016/07/30 14:33 30日 14:30頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/30 13:28 30日 13:25頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/30 10:55 30日 10:50頃 奄美大島近海 1
2016/07/30 07:23 30日 07:20頃 日向灘 1
2016/07/30 06:31 30日 06:20頃 マリアナ諸島 2
2016/07/29 17:10 29日 17:07頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/29 15:27 29日 15:23頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/29 15:03 29日 15:00頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/29 14:37 29日 14:34頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/29 14:29 29日 14:26頃 有明海 1
2016/07/29 12:45 29日 12:42頃 宮城県沖 2
2016/07/29 07:00 29日 06:56頃 択捉島南東沖 1
2016/07/29 05:41 29日 05:38頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/29 01:13 29日 01:10頃 青森県東方沖 1
2016/07/28 16:47 28日 16:43頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/28 08:29 28日 08:26頃 宮城県沖 1
2016/07/28 05:23 28日 05:19頃 福島県沖 2
2016/07/28 04:20 28日 04:16頃 千葉県東方沖 1
2016/07/27 23:52 27日 23:47頃 茨城県北部 5弱
2016/07/27 20:58 27日 20:54頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/27 20:38 27日 20:35頃 山梨県東部・富士五湖 1
2016/07/27 20:30 27日 20:26頃 有明海 1
2016/07/27 13:20 27日 13:17頃 熊本県熊本地方 2
2016/07/27 12:23 27日 12:20頃 宮城県沖 1
2016/07/27 05:38 27日 05:35頃 橘湾 2
2016/07/27 03:59 27日 03:56頃 上川地方北部 2
2016/07/26 22:31 26日 22:28頃 日向灘 1
2016/07/26 19:18 26日 19:15頃 根室半島南東沖 2
2016/07/26 17:30 26日 17:27頃 島根県東部 3
2016/07/26 00:16 26日 00:12頃 沖縄本島近海 2
2016/07/25 19:07 25日 19:04頃 有明海 1
2016/07/25 14:25 25日 14:20頃 伊豆半島東方沖 1
2016/07/25 08:36 25日 08:33頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/25 07:15 25日 07:11頃 熊本県熊本地方 1
2016/07/25 06:45 25日 06:42頃 熊本県熊本地方 2
2016/07/25 04:32 25日 04:29頃 伊豆大島近海 2
2016/07/25 03:10 25日 03:04頃 千島列島 1
(続く)