ABBAとベニー・アンダーソンの音楽が今後のコンサートで主役に

ABBAとベニー・アンダーソンの音楽が、今後開催される2つのコンサートで中心的な役割を果たす。

ソールズベリー・チェンバー・コーラス(Salisbury Chamber Chorus)(※)は、11月8日(土)にソールズベリーのセント・トーマス教会(St Thomas’s Church in Salisbury)(※)、そして11月15日(土)にウィルトンのセント・メアリー&セント・ニコラス教会(St Mary & St Nicholas Church in Wilton)(※)で公演を行なう予定だ。

*ヴァイオリニストのルドルフ・バラージュ(Rudolf Balázs)が、このコンサートでソールズベリー・チェンバー・コーラスと共演する。(画像提供)

これらのコンサートでは、ABBAのポップ・ヒットからスウェーデン民謡、合唱音楽、ミュージカルまで、ベニーの幅広い作品世界を祝福する内容となる。

ヴァイオリニストのルドルフ・バラージュ(Rudolf Balázs)が、ソールズベリー・チェンバー・コーラスと共演する(写真提供)。

音楽監督のサイモン・マッケナリー(Simon McEnery)は次のように語った。
「私たちは、ベニーの作曲家としてのあらゆる面を称えたいのです。『チェス(Chess)』のようなミュージカル作品から、スウェーデン民謡、そしてスウェーデン王室の結婚式のために作られたアンセムまで、幅広い音楽性を紹介します」。

プログラムには、「スーパー・トゥルーパー(Super Trouper)」「マネー、マネー、マネー(Money Money Money)」「ダンシング・クイーン(Dancing Queen)」など、ABBAの人気曲の合唱アレンジに加え、「ザ・デイ・ビフォア・ユー・ケイム(The Day Before You Came)」「ザ・ヴィジターズ(The Visitors)」「ムーヴ・オン(Move On)」といった、あまり知られていない楽曲も含まれている。

合唱団には、2人のプロのヴァイオリニストが加わる。古楽のスペシャリストであるルドルフ・バラージュ、そしてロンドンのミュージカルシーンで活躍するジェイド・カスバート(Jade Cuthbert)だ。

バラージュ氏はこう語っている。
「これは典型的なポップのトリビュート・コンサートではありません。
観客は、工夫を凝らしたアレンジやいくつかのサプライズを楽しむことができるでしょう。
特に、私のバロック・ヴァイオリンと『レイ・オール・ユア・ラヴ・オン・ミー(Lay All Your Love On Me)』が出会う瞬間は、今まで誰も聴いたことのないような特別な場面になります」。

「18世紀のヴァイオリンの音色をABBAの音楽と融合させるのはとても興味深いことです。
なぜなら、それがABBAに合わないからではなく、むしろぴったり合うからこそ。
異なるスタイルを交わらせるには、自分の枠を取り払う勇気が必要なんです。
心を開いて演奏することが大切です」。

彼はさらにこう続けた。
「今回の公演で演奏するパートはどれも素晴らしいものです。
ジャンルを超えた音の融合が生まれ、ABBAの音楽の時代を超えた魅力を表現していると思います。
このショーは、美しく、そしてとても楽しいものになるでしょう」。

チケットは18ポンド、18歳未満は無料で入場できる。
チケットはTicketsourceのウェブサイト、または当日会場でも購入可能。

※ソールズベリー・チェンバー・コーラス(Salisbury Chamber Chorus)とは、イギリス南西部・ウィルトシャー州の都市ソールズベリー(Salisbury)を拠点とする合唱団です。地元の教会やホールで定期的に演奏活動を行なっており、クラシックや宗教音楽にとどまらず、オペラ、ミュージカル、映画音楽、現代作品など幅広いジャンルを取り上げることで知られています。

🌿 概要

  • 設立:2000年代初頭(非営利の地域合唱団として発足)
  • 音楽監督:サイモン・マッケナリー(Simon McEnery)
    → 指揮者・作曲家であり、オペラや合唱音楽の指導に長年携わる人物。
  • メンバー構成:主に地元の音楽愛好家や声楽経験者による混声合唱団。
  • 拠点:ソールズベリー市内および周辺の教会(特に St Thomas’s Church など)

🎶 活動内容

  • 定期公演:年に数回、テーマ性の高いコンサートを企画。
    過去には、バッハやモーツァルトなどの宗教音楽作品に加え、
    ベニー・アンダーソンの音楽ABBAの楽曲を合唱用にアレンジしたユニークなプログラムも実施。
  • 社会貢献活動:チャリティー・コンサートや地域文化イベントにも積極的に参加。
  • レパートリー
    • クラシック合唱曲(ヘンデル、フォーレ、ブラームスなど)
    • 現代合唱曲・映画音楽・ABBAなどポップスのアレンジ作品
    • スウェーデン民謡やベニー・アンダーソン作品など北欧音楽

✨ 特徴

Salisbury Chamber Chorus の特徴は、「芸術性と親しみやすさの両立」。
合唱としての高い技術を保ちながら、聴衆が楽しめるテーマ性のある企画(例:「ABBAと北欧の響き」「映画音楽の夜」など)を積極的に行い、地域に根ざした温かい雰囲気の合唱団として親しまれています。

※ソールズベリーのセント・トーマス教会(St Thomas’s Church in Salisbury)は、イギリス・ウィルトシャー州ソールズベリー市の中心部に位置する歴史的な英国国教会(Anglican Church)です。
正式名称は St Thomas’s Church, Salisbury(セント・トーマス教会)で、荘厳なゴシック様式の建築と、美しい中世の壁画で知られています。

🕍 基本情報

  • 所在地:St Thomas’s Square, Salisbury, Wiltshire, England
  • 創建:13世紀半ば(およそ1220年代〜1250年代)
  • 宗派:英国国教会(Church of England)
  • 守護聖人:聖トマス・ベケット(St Thomas Becket)

🌿 歴史

セント・トーマス教会は、ソールズベリー大聖堂(Salisbury Cathedral)の建設に携わった職人や労働者のための教会として13世紀に創建されました。
当初は「大聖堂の付属教会(chapel of ease)」として機能し、その後、地域の独立した教区教会となります。

15世紀には大規模な拡張が行なわれ、現在の壮麗なゴシック様式の姿が整えられました。

🎨 芸術的価値

この教会の最大の見どころは、「最後の審判(The Doom Painting)」と呼ばれる中世の壁画です。

  • 描かれたのは約1475年頃。
  • 天国と地獄を対比的に描いた巨大なフレスコ画で、イングランドでも最も保存状態の良い「ドゥーム画(Doom painting)」の一つとされています。
  • 19世紀に修復され、現在も訪問者が自由に鑑賞できます。

また、ステンドグラス、彫刻、オルガンなども歴史的価値が高く、芸術と信仰の融合した空間として国内外の観光客に人気です。

🎶 音楽と文化活動

セント・トーマス教会は、地域の合唱活動やクラシック音楽の演奏会の拠点としても知られています。

  • Salisbury Chamber Chorus(ソールズベリー・チェンバー・コーラス)など、地元の音楽団体が定期的に演奏会を開催。
  • 教会特有の豊かな響きを活かした合唱・オルガン・弦楽アンサンブルの演奏が行なわれます。
  • ソールズベリー音楽祭(Salisbury Festival)など地域イベントの会場にもなっています。

✨ 現在の教会の姿

今日のセント・トーマス教会は、

  • 礼拝と地域文化の両立を図るオープンな教会
  • 観光名所であり、音楽と芸術の拠点
    として多くの人々に親しまれています。

観光客も自由に訪問でき、静寂な祈りの空間としても人気があります。

※ウィルトンのセント・メアリー&セント・ニコラス教会(St Mary & St Nicholas Church in Wilton)は、イングランド南西部ウィルトシャー州ウィルトン(Wilton)にある英国国教会(Church of England)の教会です。ソールズベリーの西方に位置し、独特の建築様式と異国的な雰囲気で知られる、イギリスでも屈指の美しい教会のひとつです。

🕍 基本情報

  • 所在地:West Street, Wilton, Wiltshire, England
  • 宗派:英国国教会(Church of England)
  • 献堂年:1845年
  • 設計者:Thomas Henry Wyatt および David Brandon
  • 建築様式:ロマネスク様式(特にイタリア・ルネサンスやビザンティン建築の影響)

🌿 歴史

19世紀初頭、ウィルトン侯爵夫人であったペンブルック伯爵夫人(Countess of Pembroke)の発案により、老朽化した旧教会に代わる新しい教会の建設が決定されました。
彼女はイタリア旅行で見た教会建築に深く感銘を受け、それを故郷ウィルトンに再現しようとしました。

その結果生まれたのが、この「イタリア風教会(Italianate Church)」とも称される独特の建築です。
ローマやラヴェンナの教会を思わせる明るい石造りとアーチ構造、内部のモザイク装飾が特徴です。

🎨 建築と内部装飾

  • 教会はナポリ産のモザイクやカララ産の大理石を用いて装飾されており、英国の教会には珍しい南欧的な雰囲気を持っています。
  • 高い鐘楼(キャンパニーレ)と円形アーチを多用したファサードが印象的。
  • 内部には美しいビザンティン様式のモザイク天井画ステンドグラス、および石彫レリーフが並び、芸術的にも非常に高い評価を受けています。
  • 王族や貴族の礼拝にも用いられたことがあり、現在もグレードI指定建造物(特に重要な歴史的建築物)として保護されています。

🎶 音楽活動と文化的役割

セント・メアリー&セント・ニコラス教会は、音響が非常に良いことで知られ、
クラシック音楽や合唱コンサートの会場としても多く利用されています。

特に:

  • ソールズベリー・チェンバー・コーラス(Salisbury Chamber Chorus)
  • ウィルトン音楽祭(Wilton Music Festival)

などがここで定期的に演奏会を開催し、地域文化の中心的存在となっています。

✨ 現在の姿

今日では、礼拝とともに、コンサートや地域イベントの会場として一般にも開放されており、
旅行者にも人気の観光スポットとなっています。
その「南ヨーロッパの教会を思わせる異国的な美しさ」から、建築史・音楽史の双方で高く評価されています。

https://uk.news.yahoo.com/music-abba-benny-andersson-centre-170000235.html?guccounter=1

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です