ABBA「ギミー!ギミー!ギミー!」、Spotifyの“ビリオンズ・クラブ”入り

ABBAの音楽は、今なおパーティーの幕開けを飾り続けています。

*カバー画像:ポーラー・ミュージック提供。

スウェーデンのポップグループABBAによる1979年のシングル「ギミー・ギミー・ギミー(Gimme! Gimme! Gimme!(A Man After Midnight))」が、Spotifyで10億回以上の再生回数を記録した楽曲を称える「ビリオンズ・クラブ」入りを果たしました。これはABBAにとって2曲目の快挙です。

「ギミー!ギミー!ギミー!」はもともと、1979年に行なわれたABBAの北米およびヨーロッパ・ツアーのために制作されたプロモーション用楽曲でした。

同年リリースされた『グレイテスト・ヒッツ Vol. 2』の唯一の新曲としてシングルカットされ、のちにスタジオアルバム『ヴーレ・ヴー(Voulez-Vous)』の再発盤にも収録されました。

このディスコの名曲は、ベルギー、デンマーク、フィンランド、アイルランドなどヨーロッパ各国のチャートで1位を獲得するなど、ABBAの数ある代表曲のひとつとなっています。
一方で、「ギミー!ギミー!ギミー!」はアメリカおよびカナダでは正式にシングルリリースされておらず、ディスコブーム末期のスタジオ54全盛期が終わりを迎えるなかでも、ダンスフロアでは根強い人気を誇っていました。

意外なことに、この曲はABBAの母国スウェーデンでもシングルとして発売されませんでしたが、輸入盤の売上だけで国内チャート16位にランクインしました。

この曲はその後も、数多くのポップスターや次世代アーティストによってリバイバルされ、確固たる“遺産”を築いてきました。

1999年にはABBAのトリビュートグループ「A-Teens」がティーンポップ調にアレンジしたバージョンを発表し、スウェーデンでトップ10入りするヒットに。

2005年にはマドンナがこの楽曲をサンプリングしたいという手紙をベニー・アンダーソンとビヨルン・ウルヴァースに直筆で送りました。

ABBAは通常、作品のサンプリングを認めないことで有名ですが、今回は例外的に許可され、マドンナのシングル「Hung Up」(アルバム『Confessions on a Dance Floor』収録)が誕生。彼女のキャリアでも最大級のヒットとなりました。

2018年にはシェールがABBAのカバーアルバム『Dancing Queen』にこの曲を収録。

その後も、新世代のポップシンガーであるエイバ・マックス(Ava Max)は2019年のシングル「Torn」で、リナ・サワヤマ(Rina Sawayama)は2022年の「This Hell」で、それぞれこの楽曲をサンプリングしています。

ABBAの楽曲でSpotifyのビリオンズ・クラブ入りした最初の曲は、1976年の「ダンシング・クイーン」。これはABBAが全米チャートで唯一1位を獲得した楽曲でもあります。
近年では「ダンシング・クイーン」の公式ミュージックビデオがYouTubeで10億回再生を突破し、大きな話題となりました。

さらにABBAは、1975年にリリースされたセルフタイトル・アルバム(『ABBA』)の発売50周年を記念して、再発盤パッケージを2024年6月13日にリリースしました。このアルバムには「マンマ・ミーア」「SOS」「アイ・ドゥ・アイ・ドゥ」などのヒット曲が収録されています。

ABBA’s ‘Gimme! Gimme! Gimme!’ Joins Spotify’s Billions Club

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