すべてを手にするのは建設業者――ABBA VOYAGEのアリーナ、住宅地開発のために取り壊しへ
別の大物バンドが引き継ぐという計画も頓挫
ABBA VOYAGEは3年前の開幕以来、大成功を収めてきました。しかし今、スウェーデンのグループのデジタル・ABBAターたちは、ロンドン東部のアリーナから追い出される運命にあります。
*ABBA VOYAGEの会場は取り壊される予定です 写真提供:Alamy。
*スウェーデンのグループ(ABBA)のデジタル・ABBAターは、ロンドン東部のアリーナから追い出されることになります
画像クレジット:ABBA Voyage。
私が入手した情報によると、このコンサートのために特別に建設された会場が、今後数年のうちに取り壊され、1000戸規模の住宅地に生まれ変わる計画が進められているというのです。
このニュースはファンにとって大きなショックとなるでしょう。というのも、このコンサートは最先端の技術を駆使し、若き日のアグネタ・フォルツコグ、ベニー・アンダーソン、アンニ=フリード・リングスタッド、ビヨルン・ウルヴァースをステージに再現したものであり、彼ら4人が再び共演する可能性としては“最も近い”とされているからです。
また、この会場を引き継ごうとしていたスパイス・ガールズの計画もこれで頓挫します。『ザ・サン』が以前報じたところによれば、スパイス・ガールズはこのアリーナで自身のデジタル常設公演を構想していたとされています。
現在、この公演は2026年1月までのチケットを販売中ですが、それ以降も継続される見込みです。
ショーのCEO兼エグゼクティブ・プロデューサーであるマイケル・ボーリングブローク氏は以前、こう語っていました。
「ABBA VOYAGEは今後少なくとも2年は続くでしょうし、できればもっと長く続けたい。理想を言えば、永遠にこの地にとどまりたいと思っています」。
アリーナのすぐ近くでは、来年から大規模な住宅地開発の第1・第2フェーズの工事が始まる予定です。
本当の損失
開発地域には、コンサート後に観客が集まることで知られるホテル&バー「スヌーズボックス」の敷地も含まれています。同施設は2025年末までの営業許可しか得ていません。
住宅地の最初の完成は2028年を予定していますが、ABBAのビヨルンは今年初め、「アリーナは2029年までは存続可能」と発言していました。
彼は次のように説明しています。
「私たちの会場には2029年までとどまる許可が出ていますが、チケットの売れ行きが落ちる可能性もあるので、先のことはわかりません」。
このアリーナはもともと移動可能な構造で建設されましたが、ABBAのメンバーたちは、この公演ができる限り長くこの場所で続いてほしいと望んでいました。
ABBA VOYAGEはこれまでに200万人以上の来場者を集め、英国経済に14億ポンド(約2,800億円)の貢献をしてきました。
ABBA VOYAGEの広報担当者はこう述べています。
「私たちはロンドン・レガシー・ディベロップメント・コーポレーション(LLDC)およびニューアム区と、会場のリース契約について常に協議を続けています。可能な限りこの会場にとどまれるよう願っております。現時点で、取り壊しなどの変更が決定された事実はありません」。
一方、LLDCの広報担当者は『ザ・サン』にこう語っています。
「ABBA VOYAGEの会場は、もともと一時的な施設として計画されており、その間に住宅地開発の承認プロセスが進められてきました。
新たな住宅地『パディング・ミル・レーン』には、およそ1000戸の住宅が建設され、そのうち45%は『アフォーダブル住宅(所得に応じた住宅)』となる予定です。
家族向け住宅の比率も高く、保育施設、医療センター、遊び場なども整備されます。また、クイーン・エリザベス・オリンピック・パークのイノベーション地区を支援する雇用創出スペースも設けられます」。
このアリーナがなくなってしまうのは非常に残念なことですが、その成功は疑いようもありません。
https://www.thesun.co.uk/tvandshowbiz/35935278/abba-voyage-arena-demolish-housing-estate-plans/