ポップ音楽史上、最も輝かしい実績を誇るグループの一つであるABBAが、その尽きることのない功績のリストに、また新たな記録を加えました。1980年の大ヒット曲「ザ・ウィナー」が、スポティファイでの再生回数10億回を突破し、同プラットフォームの栄誉ある「ビリオンズ・クラブ」入りを果たしました。ABBAの楽曲がスポティファイで10億回再生に到達するのは、「ダンシング・クイーン」「ギミー!ギミー!ギミー!」に続き、これで3曲目です。
「ザ・ウィナー」は、ABBAが1980年に発表したアルバム『スーパー・トゥルーパー』からの先行シングルでした。メンバーのビヨルン・ウルヴァースとベニー・アンダーソンは、1979年の夏、スウェーデンのヴィッグソー島にあるコテージで、この曲の制作を始めました。それまで使われずにいた複数のアイデアをつなぎ合わせ、ほろ苦い別れを歌う名曲へと仕上げたのです。
この曲は米国でトップ10入りを果たし、ベルギー、アイルランド、オランダ、南アフリカ、英国をはじめ、世界各国のポップチャートで首位を獲得しました。英国では、長年にわたって行なわれてきた複数の投票で、国民が最も好きなABBAの曲に選ばれています。
ビヨルンは、「ザ・ウィナー」が、この曲のリードボーカルを務めるABBAのメンバー、アグネタ・フォルツコグとの離婚を、直接的に描いたものだという見方を否定しています。
「一つ言えるのは、私たちの場合、勝者も敗者もいなかったということです」と、2008年に『ガーディアン』紙に語りました。
ただし、自身が置かれていた状況が、これほど感情のこもった曲を書く原動力になったことは認めています。そして、ベニーがフランスのシャンソンを思わせるピアノの旋律を加えたことで、この曲が持つ胸を締めつけるような力が引き出されました。
ABBAの伝記『ブライト・ライツ・ダーク・シャドウズ』の中で、ビヨルンは、初めて歌詞を読んだアグネタの反応について、次のように語っています。
「彼女の目に、一粒、二粒と涙が浮かびました。歌詞が、彼女の心を強く揺さぶったからです」。
アグネタ自身も、この曲に対する深い感情的な結びつきと、ABBAの最高傑作の一つであるという思いを語っています。
「歌詞はとても個人的なもので、音楽はこの上なく素晴らしいものです」と、彼女は述べています。
「歌うことは、まるで一つの役を演じるようでした。自分の感情にのみ込まれてはいけなかったのです。私たちが小さな傑作を生み出したのだと気づくまでには、その後、かなりの時間がかかりました」。
ABBA’s ‘The Winner Takes It All’ Joins The Spotify Billions Club


