1976年にリリースされ、6週間にわたってチャートの首位を独占し、映画『マンマ・ミーア!』ではメリル・ストリープによって歌われ、これまでに約20億回もストリーミング再生されてきた名曲がある。
そして今、ABBAのヒット曲「ダンシング・クイーン」が、心臓の健康改善に役立つ可能性があることが明らかになった。
研究者たちは、この曲(テンポは約100拍/分)に合わせて踊ると、マイケル・ジャクソンの「ビート・イット」やコールドプレイの「ヴィヴァ・ラ・ヴィダ」(いずれも約140拍/分)といった、よりテンポの速い楽曲に比べて、より健康的な心拍状態になることを発見した。
また「ダンシング・クイーン」は、ニール・ダイアモンドの「スウィート・キャロライン」(約60拍/分)のような、テンポの遅いクラシック曲よりも良い結果を示した。
科学者たちは、テンポの異なる楽曲に合わせて踊ることで心拍数がどのように変化するかを調べた。心拍数の変動(心拍変動)は、心拍と心拍の間隔がどれほど変化するかを示す指標である。
研究によれば、心拍変動が低い状態は、心停止による死亡リスクの上昇と関連していることが分かっている。
中国の延安大学(Yan’an University)の研究チームは、160人の学生に電極を装着し、心拍数を測定した。
学生たちは3つのグループに分けられた。
・140拍/分の楽曲に合わせて踊るグループ
・100拍/分のヒット曲に合わせて踊るグループ
・60拍/分の楽曲に合わせて踊るグループ
*研究者らは、スウェーデンのポップグループ ABBA の1976年のヒット曲「ダンシング・クイーン」 に合わせて踊ることで、より健康的な心拍数が得られる可能性があることを発見した。
5分間のダンスセッションを複数回行なった後、ダンス前後の心拍変動の変化が分析された。
その結果、140拍/分や60拍/分の楽曲に合わせて踊った場合と比べ、100拍/分の楽曲に合わせて踊った後の方が、心拍変動が有意に大きくなっていた。これは心臓の健康状態が良いことを示すサインである。
この研究を『Journal of Manipulative and Physiological Therapeutics(手技・生理療法ジャーナル)』に発表した研究者たちは、次のように述べている。
「過度に速いリズムは、運動後の心臓イベントのリスクを高める可能性がある。
心筋梗塞や突然死のリスクを最小限に抑えるためには、ダンスのリズムは100拍/分を超えないようにすべきである」。
https://www.dailymail.co.uk/health/article-15416861/ABBAs-Dancing-Queen-help-boost-heart-health.html

