ABBAファン激怒――トリビュートコンサートで「踊るな」命令を受ける

ABBAのトリビュートコンサートで、観客が座席で踊ることを禁じられ、ファンたちは怒り心頭となりました。

*ABBAファン、トリビュート公演での“興ざめ命令”に激怒
© AFP(ゲッティイメージズ経由)

サラ・サイモンズさんとその友人4人、そして他の観客たちは、コンサート会場で係員から「踊らないように」と注意されました。

彼女たちが訪れたのは、ドーセット州ボーンマスのパビリオンで開催された、1人30ポンドの「Waterloo: A Tribute To ABBA」公演。当日、会場には「踊らないでください」という看板が掲げられていたといいます。

サラさんによると、観客が音楽に合わせて踊り始めると、係員が「突進してきて」、踊るのをやめるよう強く指示してきたとのこと。
係員の目を盗んで観客が踊り始めると、ようやく少し楽しめるという状況だったそうです。

ウェアハム出身の44歳、サラさんはこう憤ります。

*ファンは「ダンス禁止」の看板で出迎えられた
© Waterloo: A Tribute To ABBA

「ABBAのトリビュートコンサートで、ですって? 冗談でしょ?」。
「この人たち、私たちが何しに来ていると思ってるの? じっと静かに座って鼻歌でも歌いながら、“陽気で楽しい70年代のポップの名曲”を演奏するバンドをただ見てるだけだとでも?」。
「ABBAの代表曲のひとつは《ダンシング・クイーン》よ!」。
「それなのに、自分が楽しむためにお金を払って確保した座席で踊ることさえ、マネジメントの命令で禁止されていたの」。
「“楽しさ取り締まり隊”の振る舞いは、演奏の流れを邪魔し、観客の楽しみを損なっていた」。
「2〜3分おきに係員がどこかの座席にやって来て、“歳を取ったダンサー気取り”たちの不服従を正しに来るのよ」。
「年配の反骨精神旺盛な人たちは、係員の目が離れた隙に踊り始めて、他の観客たちも拍手喝采」。
「その粘り強さにクスクス笑いが広がる場面もあったわ」。
「もう茶番よ。公演は本当に素晴らしくて、演者も才能にあふれていたのに、大人たちが“悪い子供”みたいに扱われたことには、本当に侮辱されたような気分になったわ」。

ちなみにこのツアー公演の公式ウェブサイトでは、「《恋のウォータールー》《マンマ・ミーア》《ヴーレ・ヴ―》《ダンシング・クイーン》など、懐かしの名曲で夜通し踊る準備を」と宣伝されています。

*このツアー公演の公式サイトでは、観客に「夜通し踊る準備を」と呼びかけている
© Waterloo: A Tribute To ABBA

一方、ボーンマス・パビリオンの方針としては、「座席の前で踊ることは後ろの人の視界を遮るため、控えていただいている」とのこと。

*ボーンマス・パビリオンの広報担当者はこう述べました:
「お客様がそのように感じられたことは遺憾です」
© AFP(ゲッティイメージズ経由)

サラさんの怒りについて、ボーンマス・パビリオンの広報担当者は次のようにコメントしています:

「お客様にそのようなお気持ちにさせてしまったことは残念です。
会場内に掲示された案内では、パフォーマンス中に踊りたい方を歓迎していますが、他のお客様の視界を妨げないよう、会場後方や側面のスペースでのご利用をお願いしています。
また、立って観覧される場合も、後方または側面のスペースをご利用くださいますようお願いしております」。

この件は、観客体験と安全・視界確保のバランスをどう取るか、というコンサート運営上の難しさを改めて浮き彫りにしています。とはいえ、“ダンシング・クイーン”で踊ることが禁止されるなんて、確かにファンにとっては皮肉に感じられるかもしれません。

https://www.msn.com/en-gb/entertainment/music/abba-fans-left-fuming-after-they-re-given-killjoy-order-at-tribute-act-gig/ar-AA1JiTNr

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