【レビュー】スウォンジー・ビルディング・ソサエティ・アリーナでの『マンマ・ミーア!』

「ちょっとおどけた開演前アナウンスで、ABBAファンは“これから何が始まるのか”をしっかり理解させられる」

世界で延べ7,000万人もの観客に観られてきた大ヒット舞台作品『マンマ・ミーア!』が、1月24日までスウォンジーで上演中だ。

👉ソフィ役のリディア・ハントと『マンマ・ミーア!』のキャスト一同
(画像:写真=ブリンクホフ=モーゲンブルク)

それはまさに、世界的な演劇現象と言っていい作品である。過去27年間で世界450都市を巡り、延べ7,000万人もの人々に観られてきた『マンマ・ミーア!』は、疑いようもなくミュージカル界の“トップテーブル”にその名を連ねる存在となっている。

そして現在、12日間にわたって、この大ヒット舞台が上演されているのがスウォンジー・ビルディング・ソサエティ・アリーナだ。スウェーデンの4人組、ABBAの不朽の名曲をもとに作られた作品である。

「この作品にはプラットフォームブーツと白いライクラが登場します」という場内アナウンスのあと、観客は“常に太陽が輝く”ギリシャの島の楽園へと誘われる。そこでまず登場するのが、これまで一度も会ったことのない父親を探す少女ソフィ(リディア・ハント)だ。

👉リサ役のイヴ・パーソンズ、ソフィ役のリディア・ハント、アリ役のビビ・ジェイ
(画像:写真=ブリンクホフ=モーゲンブルク)

「運命の残酷ないたずら」によって、彼女の母ドナ・シェリダン(この夜はジェン・グリフィンのアンダースタディであるアシュリー・ジョーンズが演じた)は、かつての恋人だった3人の男性と再会することになる。性格は三者三様だ。

ソフィーは、ハリー・ブライト(リチャード・ミーク)、ビル・オースティン(マーク・ゴールドソープ)、サム・カーマイケル(ルーク・ヤシュタル)と次々に顔を合わせる。舞台は“誰にとっても忘れられない結婚式”の前夜。ソフィはこの3人のうち、誰が本当の父親なのかを突き止めようとする。

👉 ビル役のマーク・ゴールドソープ、サム役のルーク・ヤシュタル、ハリー役のリチャード・ミーク
(画像:写真=ブリンクホフ=モーゲンブルク)

物語には笑いがたっぷりと詰まっており、3人の“父親候補”とソフィ、そしてドナとの間に生まれる化学反応は実に魅力的で、作品全体を通して真の温かみをもって描かれている。

ターニャ(サラ・アーンショウ)とロージー(ロージー・グロソップ)も、ドナとともに彼女の悩みを語り合う場面で多くの笑いを提供する。3人がきらびやかな衣装で披露する「スーパー・トゥルーパー」は前半のハイライトのひとつだ。

舞台背景はシンプルながら効果的な青い波のうねりで、典型的なギリシャ風の白い石造りの建物の中でシーンが展開される。観客は自然と、元歌手のドナがホテルを営む島、スコペロス島――物語の中では“カロカイリ島”と呼ばれる場所――へと運ばれていく。

彼らの音楽のファンであろうとなかろうと、音楽史において否定できない存在のバンドというものがある。そしてABBAは、まさにそのひとつだ。この作品の真のスターは言うまでもなく彼らの楽曲であり、この舞台を観た夜に強く実感させられるのは、「ABBAにはいったいどれほど多くの大ヒット曲があるのか」ということだ。

👉 ターニャ役のサラ・アーンショウ、ドナ役のジェン・グリフィン、ロージー役のロージー・グロソップが『スーパー・トゥルーパー』を披露
(画像:写真=ブリンクホフ=モーゲンブルク)

この“ジュークボックス・ミュージカル”は、実に22曲ものABBAナンバーを披露する。そのすべてが瞬時に分かる名曲ばかりで、周囲の観客が最初から最後まで口ずさんでいる様子からも、どれほど愛されている楽曲かがよく分かる。

ここですべてを列挙することはしないが、まだこの作品を観たことのない熱心なABBAファンも、決してがっかりすることはないだろう。「ダンシング・クイーン」「サンキュー・フォー・ザ・ミュージック」「レイ・オール・ユア・ラヴ・オン・ミー」「SOS」など、この夜とりわけ大きな反応を集めた楽曲は数多い。クライマックスでは高揚感あふれるフィナーレが用意され、観客を満足した気持ちで家路につかせてくれる。

『マンマ・ミーア!』は、ハート、ノスタルジー、友情、そして名曲の数々に満ちた作品であり、2時間半を費やす価値のある舞台だ。スウォンジー・ビルディング・ソサエティ・アリーナ(※)での公演は1月24日(土)まで。チケットは19.50ポンドから。

※スウォンジー(Swansea)とは?

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スウォンジーは、イギリスのウェールズ南西部にある海沿いの都市(港町)です。
ウェールズではカーディフに次ぐ第2の都市
で、美しい海岸線や自然、多彩な観光スポットが魅力です。

🗺️ 基本情報

  • 所在地:ウェールズ南西部、スウォンジー湾沿い
  • 規模:ウェールズで2番目に大きい都市。イギリス全体でも大きな都市の一つです。
  • 特徴:海沿いの都市で、ビーチやマリーナ(港)、ショッピング、歴史的建物などがある観光都市。
  • 言語:英語とウェールズ語(Welsh)が話されています。

🌊 観光と見どころ

スウォンジーは海に面した街なので、美しい湾やビーチでの散策・ウォータースポーツが楽しめます。また、市街地やマリーナ沿いにはカフェやショップ、博物館なども点在しています。

📍 スウォンジー湾(Swansea Bay)
長い砂浜が続く海岸線は散策やランニングにも人気。海を見ながらゆったり過ごせる場所です。

📍 マリーナ(Swansea Marina)
港の景色が美しく、昼夜問わず風景を楽しめます。

📍 市街中心部
ショッピングや飲食、文化施設などが充実しており、街歩きにも最適です。

🧭 交通アクセス

ロンドンから電車で約3〜4時間ほどでアクセスでき、周辺にはウェールズの自然や観光地が広がっています。

※Swansea Building Society Arena とは

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Swansea Building Society Arena は、イギリス・ウェールズのスウォンジー中心部にある多目的インドア・アリーナ(屋内会場)です。ライブ音楽、ミュージカル、コメディ、演劇、イベント、カンファレンスなど幅広い催しを開催しています。

📍 基本情報

  • 所在地:Oystermouth Road, Maritime Quarter, Bae Copr Bay, Swansea SA1 3BX, United Kingdom
  • 収容人数:最大約3,500人(セットや用途により可変)
  • タイプ:ライブ音楽・演劇・イベント会場/コンサートホール・カンファレンス施設
  • 特徴:劇場形式だけでなく展示会、eスポーツ大会、企業イベントなど多目的に対応可能

🏛️ 会場の特徴

  • 2022年3月にオープンした比較的新しい施設で、コープル・ベイ(Copr Bay)再開発プロジェクトの中心的施設のひとつです。
  • 3,500人規模のアリーナ・スペースは、座席設定や立見スペースなど柔軟にレイアウト変更が可能。
  • ミュージカル(例:『マンマ・ミーア!』)、人気アーティストのライブ、公演、展示会、会議など多様な催しが行われています。

🌟 どんなイベントがある?

このアリーナでは、以下のような催しが開催されています:

  • ミュージカル公演(例:『マンマ・ミーア!』
  • コンサート(バンドやソロアーティスト)
  • コメディショー、劇場公演など
  • eスポーツ大会や展示会・企業イベント

 

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