9月15日木曜日昼
【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】
皆様こんにちは。『一連の熊本地震で最初に震度7を観測した地震から昨日14日で5カ月』になりました。熊本県内で『被害が確認された住宅は昨日14日の時点で17万棟』近くに上ったことが熊本県のまとめでわかりました。
熊本県の災害警戒本部によりますと『一連の地震で被害が確認された県内の住宅は昨日14日午後17時半時点で16万8533棟』に上っています。
このうち「全壊」は『29の市町村で合わせて8176棟』に上り自治体別では
益城町が最も多く2714棟
次いで熊本市が2440棟
御船町が1709棟
南阿蘇村で629棟
などとなっています。
また「半壊」は『合わせて2万942万9463棟』で、
最も多い熊本市が1万4525棟で
次いで益城町が2897棟
宇城市が1884棟
御船町が1709棟
などとなっています。
「一部破損」は合わせて『13万873棟』で
熊本市が8万5775棟
合志市が5490棟
宇土市が5257棟
宇城市で4875棟
益城町で4567棟
などとなっています。
『全壊・半壊』はあわせて3万8千棟あります。これらは残念ながら『解体」するしかありません。しかし業者の数が足らず、多くの被災者が『自分の家が壊されるの』を待っている状態です。壊されませんと『新築』が建てられません。雨が降ると瓦礫が流れます。大変危険です。県は「いつまでに全部終える」ことを発表していません。ある程度の目安が示されませんと『新しい街づくり』も遅れます。早急の『計画』発表と遂行を期待しております。
震災被災地の復興にあたるマンパワー不足の状況が改善していません。県のまとめでは9月1日時点で『被災自治体で復興事業に必要とする職員数に比べて70人不足』しています。土木や用地取得など専門的な知識や経験が必要な職種での不足が目立ち年度当初の4月から不足人数が拡大しています。
筆者が連日のように書いていますように熊本自治体の被災担当(公務員)がマンパワー不足で復旧復興を妨げています。いつまでこのまま放置しておくのでしょうか?職員が16万人居る東京都に依頼するなど、全国の自治体に頭を下げて来ていただくことは急務なのではないでしょうか?まず「り災証明書」の再発行が相次ぎ、二次調査がマンパワー不足で追いつかない状態です。このため、二次調査を依頼した被災者は前述した通り『待っていなければ』なりません。全壊なのか?半壊なのか?は『見舞金の額』も大きく変わり、自宅で勝手に取り壊すこともできません。小池東京都知事も豊洲問題ばかりで目立つことなく、世界の中心都市として、是非とも熊本自治体に職員を派遣してほしいと切に願います。あっと言う間に冬になってしまします!
熊本地震で大きな被害を受けた益城町で『町総合体育館に避難中の220人のうち69人の行き先が決まっていない』ことが分かりました。町災害対策本部などによりますと『そのうち38人は自宅が半壊以上、25人は一部損壊の住人』で、ほか6人は町外の人たちなど。町の聞き取りなどに対しいずれも避難所を出た後の行き先を決めていないとしています。町が開設中の避難所は同体育館のみ。町内には応急仮設住宅の整備が進んでおり町は入居完了まで避難所を維持する方針です。仮設住宅には空きがあり半壊以上の住民が希望すれば相談に応じます。町は「行き先を決めかねている人については、丁寧に面接を重ねていきたい」としています。一方、行き先が決まっている151人の内訳は仮設住宅122人、みなし仮設18人、応急修理を終えた自宅11人。
県は本日15日で原則『全避難所を閉鎖』します。これも筆者が連日申し上げていますが『避難所閉鎖で行く先が決まっていない被災者』がやはりいることが取材でわかりました。例えば今回の地震で被害が最も大きかったうちの一つの益城町では『69人の行き先が決まっていません』。この方たちは明日から『路上生活』しなければいけないのでしょうか?こうした自治体の『詰めの甘さ』『情報の非開示』には本当に残念でなりません!自治体がこうした態度をとるならばどうして『議員』は『自治体に情報公開』を請求し『こういう人たちを守るよう、首長に提案』しないのでしょうか?東京都もそうですが、本当に議員と言う連中は適当な人間です。何の為に選挙で選ばれて議員をやっているのでしょうか?熊本県内全議員がそういう人たちだとは思いませんが、特に『69人の行き先が決まっていない』益城町の議員には今日一日で真剣に自治体職員と『69人の救済』に動いてほしいと思います。
きれいな水が豊富に湧く「水の生まれる里」として知られてきた熊本県南阿蘇村で『地震発生から5カ月になろうとする今も約12%の550世帯以上が断水』しています。『水源から集落に引く簡易水道が土砂崩れなどで壊れ、復旧のめどが立たない』からです。「生活再建を妨げている」と村が県に支援を求めています。
熊本地震の発生後、熊本県では最大40万戸近くが断水しましたが、他の市町村は御船町の一部などを除き、復旧を終えました。『南阿蘇村で断水が解消しないのは地震で何カ所も土砂崩れが起きたうえ6月の豪雨で被害が拡大した影響』が大きいようです。村は長野・袴野(はかまの)地区で7日、158世帯に供給する水源を求めて掘った場所から水をくみ上げ始めました。山奥の水源から引いていた配管が地震で壊れ一度は仮復旧しましたが6月の豪雨によって水源付近で土砂崩れが起き、流されました。水源に続く道路も崩れ、8月、その手前を掘り始めました。残った配管を使い、両地区に供給する計画です。住民から「まだか」と電話が来ますが担当者は「水量や水質を検査中。いつ使えるとは言えない」と話しています。
付近の住民の大半は水源が無事だった他の地区の仮設住宅などで暮らしています。一方で「住み慣れた家がいい」と自宅に残る人もいて公民館近くの給水場に毎日、くみに来たり、ペットボトルに頼ったりしています。次男らと3人で暮らす長野幸子さん(85)は避難所で体調を崩し、7月に自宅に戻りました。「今年は田んぼも作れず、育てていた花は水をやれないので枯れた」。長野地区の区長、長野誠一さん(81)は隣の地区の旅館で避難生活を続けながら、倉庫を居間に改良して半壊の自宅を片付けます。8月末にやっと屋根の修理業者が来て応急処置をしてくれました。全国から支援で大量に届いたペットボトルの水を公民館に保管し、定期的に各戸に配ります。「ありがたいけど、水が出ないと生活が何ともならん」。地区では通水すれば自宅に帰りたいという人が多いとのことです。
46世帯の沢津野・乙ケ瀬地区も長野地区同様、土砂崩れで水源から配管できません。地区にあるゴルフ場内の水源を一時的に使わせてもらい9月中には時間を区切って給水できるように試験通水をしているそうです。
347世帯が断水している立野地区は、川の対岸から引いていた送水管が阿蘇大橋とともに崩落。国が建設予定の立野ダムの工事用に水源の掘削が始まったため水量があれば住宅にも回してもらえるよう村が頼んでいますが岩盤が固く、水源に到達していません。
長野敏也村長は断水の解消について「まだ明確に見通せない。どうしてもだめなら、隣の大津町から引くことも考える」と話しています。村は、水が出ないため自宅で暮らせない住民を、被災者生活再建支援法に基づく「長期避難世帯」に指定して支援金の対象にできないか、県と相談しています。長期避難世帯は、り災証明がなくても長期間居住できない場合に県が指定でき、熊本地震では御船町や宇土市で、地滑りの危険や地割れなどの可能性がある地区に適用されました。指定されれば、全壊と同程度の最大300万円の支援金を受給できます。
恐らく今回の地震で最も被害が大きくかつ復旧復興が遅れている南阿蘇では震災5か月経った今でも『水に不自由』が出ており、生活に支障が出ています。水は人間が生きていく為には欠かせないモノであり、その水が自由に使えないもどかしさは南阿蘇被災者にとっては限界の境地でしょう。2リットルのペットボトルは人間が一日に飲む飲料の数量だとされています。このほかに洗面、お風呂、トイレ、洗濯などなど多くの水が必要です。その水が5カ月も自由に使えない生活が世界一の先進国日本国内で起こっているのかと思うと本当に残念でなりません。水大国の日本ですので、どんなにお金がかかっても南阿蘇の被災者に水を供給し、一日も早くライフラインの確保あるいは復旧を希望します。
1.被災地情報
①熊本地震から5カ月!住宅17万棟近くで被害確認!
一連の熊本地震で、最初に震度7を観測した地震から昨日14日で5カ月になりました。熊本県内で被害が確認された住宅は、昨日14日の時点で17万棟近くに上ったことが熊本県のまとめでわかりました。
熊本県の災害警戒本部によりますと一連の地震で被害が確認された県内の住宅は昨日14日午後17時半時点で16万8533に上っています。
このうち「全壊」は29の市町村で合わせて8176棟に上り、自治体別では、益城町が最も多く2714棟、次いで、熊本市が2440棟、御船町が1709棟、南阿蘇村で629棟などとなっています。
また「半壊」は合わせて2万942万9463棟で、最も多い熊本市が1万4525棟で、次いで、益城町が2897棟、宇城市が1884棟、御船町が1709棟、などとなっています。
「一部破損」は合わせて13万873棟で、熊本市が8万5775棟、合志市が5490棟、宇土市が5257棟、宇城市で4875棟、益城町で4567棟などとなっています。
②被災家屋の解体進む!熊本・益城 地震から5カ月!
熊本地震発生から5カ月を迎えた昨日14日、被災地は朝から雨が降り続きました。大きな被害を受けた益城町では、被災家屋の解体作業が進んでいました。
③阿蘇、観光復活への一歩、地震5カ月、登山道一部開通へ!
熊本地震から5カ月となった昨日14日。ちょうど1年前に大規模な噴火が起きた阿蘇では、観光客の落ち込みが続いたままです。そんななか、明日16日には通行止めになった登山道の一部が再開します。完全に復旧していない施設もありますが、何とか観光客を受け入れようと模索しています。
阿蘇市観光協会によりますと、市内の宿泊客は毎年80万人超を数えました。4年前の豪雨災害、2014年の御嶽山噴火と前後した阿蘇の火山活動の活発化の影響で減少。昨年9月14日には1979年以来の比較的規模の大きな噴火が起き、気象庁が噴火警戒レベルを初めて2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げました。
11月にレベル2に引き下げられ、観光客の回復途上で熊本地震が襲いました。今年の夏は「ふっこう割」の効果はありましたが、宿泊客は昨年の5~6割にとどまっているとのことです。
阿蘇中岳火口を背景に火口跡の草地が広がる風景で知られる草千里ケ浜は、地震でアクセス道路や周辺の施設が被災。県阿蘇地域振興局によりますと、延長27キロの阿蘇吉田線は数十カ所にわたり崩れわたりました。
地震から5カ月がたち、全面通行止めになった県道阿蘇吉田線の国道57号側から阿蘇山上広場までの区間(東登山道)がようやく仮復旧し、明日16日から片側交互の通行が可能になります。
阿蘇市側の東登山道は応急工事を急ぎ、緊急車両が通れるようにした後、梅雨が終わり、余震が減るのを待ってガードレールなどを設置し、一般車両も通行できるようにしました。当面、通行は午前7時~午後19時に限り、途中は片側交互通行となります。
市観光協会事務局長の松永辰博さん(52)は「(登山道の再開が)復興に向けた転換点の一つになれば」と期待を寄せています。
県の所有する草千里と阿蘇山上の駐車場もひび割れなどを補修。水源が被災したトイレは、水量や配管を確認して観光客が使っても支障ないと判断しました。
しかし、多くの施設は完全に復旧しないまま、明日16日を迎えることになりそうです。
草千里レストハウスを経営する菊池秀一さん(46)によりますと、露天でソフトクリームや高菜入り小籠包を販売するなど仮営業しながら再開の準備を進めるとのことです。
昨年の噴火後の入山規制(火口から半径2キロ)にはかからず、噴火翌日には店を再開しました。ですが、毎年100校ほど店を訪れていた修学旅行の9割近くがキャンセルになるなど打撃を受けていました。そこへ地震が発生。「人が戻るか心配もある。今できる形でお客さんを迎え、復興の流れをつくりたい」と述べています。
60年以上前、近くの農家が現金収入を得るために始めたという「阿蘇草千里乗馬クラブ」も、受け入れを準備する施設の一つです。
「災害の度に観光客が激減し、風評被害に苦しんできた」と社長の末藤吉一さん(58)。今年2月には、人手不足で長く絶えていた草原の野焼きが約50年ぶりに復活し、「今年の草千里はまれに見る美しさ」と喜びました。春休みは観光客も戻り、「これからだ」と意気込んだ矢先の地震でした。
地震で東登山道が通行止めになり、維持費だけが膨らむと考えて、4月下旬に休業しました。明日16日の本震後に馬13頭を近くに移動させましたが、環境変化に敏感な動物のため5月上旬に草千里に戻しました。週3日、末藤さんや従業員が市内からエサやりや掃除のために通っていました。
今でも受付などに使う小屋はシャッターがたわみ、室内はロッカーや机が散乱したまま。9月は雨の日が多く、馬の調教や馬具の日干しなど再開準備が終わりませんでした。シルバーウィークは台風が近づく恐れもあり、「16日は間に合わないかも。天候が回復してから再開したい」と話しています
「再開をお客さんはどう感じるんだろう」といった不安に加え、「周りの施設が間に合うか分からず、ここだけ再開するのは申し訳ない」と思うことも。そんな気持ちを抱えつつも、こう思うようにしています。「阿蘇は熊本観光の中心。元気になっていく姿をアピールしたい」。
➃ドローン、災害の現場や研究で活躍、倒壊の危険度推定も!
小型無人飛行機「ドローン」の災害対策や学術分野での活用を模索する動きが加速しています。4月にあった熊本地震では被災地の動画撮影にとどまらず、赤外線カメラを使った建物倒壊の危険度を推定するシステムの試みもされました。人工知能を取り入れた自動制御の研究も進む一方、安全な飛行に関する更なるルール作りを望む声も出ています。
4月下旬、熊本地震で家屋5千棟以上が全半壊した益城町の町民グラウンド付近から、1機のドローンが飛び立ちました。地上のモニターで様子を見守るのは、防災計画を研究する金沢大の藤生慎(まこと)助教ら。機体に取り付けた赤外線カメラによる映像が映し出されました。
屋根のうち、瓦とそれ以外では熱の伝わり具合が異なります。熱を感知できる赤外線カメラの映像で見てみますと、瓦は赤白っぽくなりますが、瓦が落ちていると紫色になります。藤生さんはこの映像から、余震によって壊れやすい建物を、できるだけ自動で判別するシステムができないかと考えています。
調査では、道路沿い300メートルほどの家屋被害を撮影。それとは別に、町内を歩き、立ち入りが「危険」や「要注意」などの建物を見分ける「応急危険度判定」の結果も持ち帰りました。両者の情報をつなげることで、色から危険度を自動判定できるモデルを作ろうとしています。藤生さんは「赤外線カメラから詳細なデータを取れたので、実現性はあるのではないか」と話しています。
火山観測でもドローンが登場しています。東京大学の森俊哉准教授は、20149月に噴火した御嶽山の噴煙に、同年11月と15年6月の2回、ガスセンサーを搭載したドローンを突入させました。
マグマの影響を測る指標となる、硫化水素や二酸化硫黄を測定。二酸化硫黄の放出量が減少していることなどが分かりました。噴火活動が低下しているという判断につながったそうです。
従来、ガスの放出量測定データは、火口内や付近に人が近づいたり航空機で上空を飛行したりして採取していました。森准教授は「従来より安全で容易にデータ採取ができる。(一定の場所にとどまる)ホバリングもでき、より詳細な調査も今後できるようになるのではないか」と期待しています。
今後、ドローンの用途で注目されているのが、人工知能(AI)との連携です。国立情報学研究所(NII)では、ディープラーニング(深層学習)という人工知能技術を活用。上空を飛ぶドローンが地上を撮影し、火災や交通事故といった異変を自動的に人に知らせるシステムを検討しているとのことです。
今年度から東京都奥多摩町で実証実験もスタートさせました。複数機のドローンが、食料品などを山間部に自動的に届けるネットワークを作り、飛行中に異変を察知する仕組みも目指します。研究チームの一員の多田直輝さんは「ドローンの処理能力や通信機能が今後向上し、AIとうまく組み合わせれば、さらに幅広い活用が期待される」と話しています。
ドローンが本格的に使われ始めて数年。安全に利用するための模索が続いています。
国内では昨年、人混みに落ちてけが人が出たり、首相官邸の屋上でドローンが発見されたりしました。これを受け、航空法が改正されました。人口密集地域や上空150メートル以上の空域などでドローンを飛行させるためには、国土交通省への事前の申請が必要となります。
一方、米国では連邦航空局がドローンの商用飛行を8月に解禁。筆記試験に合格するなどした利用者は個別申請なしで使用できます。
ドローンの操縦技能の証明証発行などに取り組む、日本UAS産業振興協議会の鈴木真二理事長は「操縦技術や法知識などの教育を促進することが重要。有人機と無人機とが安全に運航できる仕組みの検討も必要だ」と話しています。
⑤キリンの赤ちゃん公開!休園中の熊本市動植物園で誕生!
熊本地震で被災し、休園したままの熊本市動植物園(同市東区)は昨日14日、今月8日に生まれたばかりのマサイキリンのオスの赤ちゃんを報道陣に公開しました。
キリンの妊娠期間は1年超で、4月の地震の時は母親のおなかの中。飼育員の心配をよそに母子ともに順調で、出産は予定より1日早いだけでした。
生まれて1時間ほどで立ち上がり、母乳を飲む姿にホッとした担当飼育員。首を長くして園の再開を待つ人々に、「早く元気な姿を見てもらいたい」。
⑥応援職員の不足続く!
震災被災地の復興にあたるマンパワー不足の状況が改善していません。県のまとめでは、9月1日時点で、被災自治体で復興事業に必要とする職員数に比べて70人不足しています。土木や用地取得など専門的な知識や経験が必要な職種での不足が目立ち、年度当初の4月から不足人数が拡大しています。
職種別にみてみますと、土木職が計212人必要なのに対して22人不足し、充足率は90%です。被災者の住宅再建のために宅地を供給する土地区画整理事業などまちづくり事業は遅れが目立っており、宅地供給区画の完成は計画の約3割にとどまっています。一般事務でも不足が目立ち、特に用地取得関係が充足率90%、税務関係が89%にとどまっています。
熊本地震など全国的に災害が発生するなか、応援職員の派遣が難しくなっています。必要な人数に対して確保できた割合(3月1日時点)は2014年度が95%、15年度92%と年々下がっています。
⑦NHK熊本放送局、メール誤送信98回、県など広報資料!
NHK熊本放送局は昨日14日、警察や消防などから発表された広報資料を、6月から9月にかけて98回、誤ったメールアドレスに送信していたと発表しました。
誤送信したのは、熊本県警、熊本市消防局、県選挙管理委員会などが報道機関向けに発表した広報資料。同放送局の担当者が同僚の記者のメールアドレスを誤って登録していたため、誤送信を続けていました。送信先は調査中とのこと。
9月上旬に内部からの指摘で発覚しました。NHK熊本放送局は「あってはならないことで、関係者のみなさまにおわび申し上げます。今後、こうしたことがないよう再発防止を徹底します」とコメントを出しました。
⑧水の生まれる里、南阿蘇の断水続く!地震に豪雨追い打ち!
きれいな水が豊富に湧く「水の生まれる里」として知られてきた熊本県南阿蘇村で、地震発生から5カ月になろうとする今も、約12%の550世帯以上が断水しています。水源から集落に引く簡易水道が土砂崩れなどで壊れ、復旧のめどが立たないからです。「生活再建を妨げている」と、村が県に支援を求めています。
熊本地震の発生後、熊本県では最大40万戸近くが断水しましたが、他の市町村は御船町の一部などを除き、復旧を終えました。南阿蘇村で断水が解消しないのは、地震で何カ所も土砂崩れが起きたうえ、6月の豪雨で被害が拡大した影響が大きいようです。
村は長野・袴野(はかまの)地区で7日、158世帯に供給する水源を求めて掘った場所から、水をくみ上げ始めました。山奥の水源から引いていた配管が地震で壊れ、一度は仮復旧しましたが、6月の豪雨によって水源付近で土砂崩れが起き、流されました。
水源に続く道路も崩れ、8月、その手前を掘り始めました。残った配管を使い、両地区に供給する計画です。住民から「まだか」と電話が来ますが、担当者は「水量や水質を検査中。いつ使えるとは言えない」と話しています。
付近の住民の大半は水源が無事だった他の地区の仮設住宅などで暮らしています。一方で「住み慣れた家がいい」と自宅に残る人もいて、公民館近くの給水場に毎日、くみに来たり、ペットボトルに頼ったりしています。
次男らと3人で暮らす長野幸子さん(85)は避難所で体調を崩し、7月に自宅に戻りました。「今年は田んぼも作れず、育てていた花は水をやれないので枯れた」。
長野地区の区長、長野誠一さん(81)は隣の地区の旅館で避難生活を続けながら、倉庫を居間に改良して半壊の自宅を片付けます。8月末にやっと屋根の修理業者が来て応急処置をしてくれました。全国から支援で大量に届いたペットボトルの水を公民館に保管し、定期的に各戸に配ります。「ありがたいけど、水が出ないと生活が何ともならん」。地区では通水すれば自宅に帰りたいという人が多いとのことです。
46世帯の沢津野・乙ケ瀬地区も長野地区同様、土砂崩れで水源から配管できません。地区にあるゴルフ場内の水源を一時的に使わせてもらい、9月中には時間を区切って給水できるように試験通水をしているそうです。
347世帯が断水している立野地区は、川の対岸から引いていた送水管が阿蘇大橋とともに崩落。国が建設予定の立野ダムの工事用に水源の掘削が始まったため、水量があれば住宅にも回してもらえるよう村が頼んでいますが、岩盤が固く、水源に到達していません。
長野敏也村長は、断水の解消について「まだ明確に見通せない。どうしてもだめなら、隣の大津町から引くことも考える」と話しています。村は、水が出ないため自宅で暮らせない住民を、被災者生活再建支援法に基づく「長期避難世帯」に指定して支援金の対象にできないか、県と相談しています。
長期避難世帯は、り災証明がなくても長期間居住できない場合に県が指定でき、熊本地震では御船町や宇土市で、地滑りの危険や地割れなどの可能性がある地区に適用されました。指定されれば、全壊と同程度の最大300万円の支援金を受給できます。
⑨桜町再開発、総事業費56億円増!防災強化などで!
九州産交グループが進める熊本市中央区桜町の再開発事業の総事業費が約755億円に増える見通しであることが昨日14日、分かりました。熊本地震を受けた防災機能の強化や商業施設の拡張で、建設を計画する複合ビルの工事費が膨らんだため。現行計画の約699億円より、約56億円の増額となります。
複合ビルの延べ床面積は、現行の約14万6千平方メートルから約16万平方メートルに拡大。商業施設のほか、宴会場と複合映画館(シネコン)も追加します。防災機能の強化では、くいをより深く打ち込み、柱を太くするなどして耐震性能を2割アップさせたほか、備蓄倉庫も増設します。
現行計画では、総事業費のうち、調査設計費などを除く約550億円を工事費が占めています。増額分は主に工事費とみられますが、九産交は「市に施行認可された事業の一部変更手続きに向け、総事業費を精査している。内訳は、確定してから明らかにしたい」と説明しています。
市がビル内に整備する大型集客施設(MICE施設)の取得費は、ビル全体の延べ床面積の増加で取得分の割合が減るため、308億円から283億円に減額されます。再開発事業への補助金は126億円を維持します。
複合ビルの完成は2019年夏の見通し。現行計画では18年秋の予定でしたが、防災機能の強化などで着工が遅れ、工期も延びました。
⑩迫力満点、道の駅坂本でSL写真展!
八代市坂本町の「道の駅坂本」が、蒸気機関車(SL)の写真展を開催しています。同市宮地町の久木田康弘さん(71)が撮影した42点が並び、来店者に人気です。11月末まで。
旧坂本村段出身の久木田さんは、父の康夫さん(92)が旧国鉄の機関士だった影響もあり、金融機関に就職した1964年から故郷を走る肥薩線のほか、湯前線などでSLを撮ってきました。
客車や数十両の貨車をけん引し、黒煙と白い蒸気を吐きながら球磨川沿いや田園、山あいを縫うように走る勇姿をモノクロで切り取りました。車輪の大写しや運転席のほか、観光列車のSL人吉になった58654(8620型)の“現役”当時を写した1枚もあります。
久木田さんは「すすまみれの車体の力強さを見てほしい」、道の駅の西和明さん(51)は「SL人吉を撮影に来た人も迫力に驚いています」とPRしています。
⑪熊本発「新刊」続けたい!全国の文学ファン注目!
出版不況、活字離れ…本が売れない時代の傍らで、熊本から新刊を出し続ける人たちがいます。「文学をあきらめたくない」「消えゆく名作を残したい」。熊本地震の経験もつづられています。こうした思いはじわじわと、全国のファンを獲得しつつあります。
出版科学研究所(東京)の出版統計によりますと、書籍・月刊誌・週刊誌はいずれも苦戦。書籍は1996年をピークに低迷が続いています。2013年の書籍売り上げはピーク時の約7割。「売れる本と売れない本の二極化が一段と進んでいる」と分析しています。
8月末、県内外の書店に並んだ同人誌「アルテリ」2号(1080円)。「苦海浄土」で知られる石牟礼道子さんや評論家の渡辺京二さん、エッセイストの吉本由美さんら豪華な執筆陣が小説やエッセーを寄せています。
創刊号は2千冊を完売。「こんなに地味な本が売れるって不思議」と編集責任者で、橙(だいだい)書店(熊本市中央区)の店主田尻久子さん(47)は笑みをうかべています。全国の“感度が高い”書店が扱い始め、2号は初版2千冊のうちすでに半分が売れました。
2号のテーマは熊本地震。田尻さんは「地震から少し落ち着いた時、言葉や文学を欲している人たちがいた。災害はまだどこかで起こる。これは残さないといけないと思った」。また「読む」という行為は「思考的な力をつけること」と指摘。「思考力があれば、自分の考えがきちんと言える人間になる」。
熊本市在住の加地葉(かじよう)さん(39)=仮名=が運営する出版NPO「伽鹿(かじか)舎」は、昨年から短編小説を集めた「片隅」(九州のみで販売、千円)を2巻、仏小説「幸福はどこにある」「アフリカの印象」など精力的に刊行中です。
本の「外見」にこだわる加地さん。「本に訴求力がなくなっている。飾るためでもいい。本好きじゃない人が手にとって、うっかり読んでしまう物を作りたい」。資金面は「楽ではない」が、「伽鹿舎の本を楽しみにしている人のため、ギリギリまで頑張る」と力強い決意です。
熊本に関連する書籍を多く取り扱う長崎書店(同市中央区)。店員の児玉真也さん(34)は「本を出し続けるのは大変だけれど、本で熊本を盛り上げてほしい」とエールを送っています。
⑫地震乗り越え黄金色!阿蘇市で新米コシヒカリ出荷始まる!
式には関係者約100人が出席。原山組合長は「地震によって作付けできるか心配されたが、黄金色の稲穂を見て安心した。震災を乗り越えて実った阿蘇のおいしいコシヒカリを消費者に届けたい」とあいさつしました。
この日は農家8戸から812袋(約24トン)が持ち込まれ、同JAの担当者が全て一等米だったと報告。出席者は笑顔を見せ、新米を積んで県内各地へ向かうトラックを拍手しながら見送りました。
同JAによりますと、今年は管内の水田4400ヘクタールのうち4千ヘクタールで作付けされ、好天に恵まれたことから昨年の収量8340トンを上回る9660トンを見込んでいます。残る400ヘクタールは地震の影響が残り、一部の農家は大豆やソバへの転作を図っています。
⑬ヴォルターズ選手が復旧支援!益城町総合体育館!
男子プロバスケットボール統一リーグ「Bリーグ」2部に参戦する熊本ヴォルターズの選手たちは昨日14日、熊本地震の避難所となっている益城町総合体育館でトレーニングルーム復旧のボランティア活動に取り組みました。
同ルームは、乳幼児がいる避難者向けの部屋として器具を撤去して使われてきましたが、8日までに同ルームを利用していた避難者が仮設住宅などに移りました。加えて住民から「器具を利用したい」という声も寄せられていたため、元の状態に戻すことになりました。
選手全員の12人が参加。重さ200キロ以上もある十数種類の器具を4~5人がかりで以前設置されていた場所に運びました。今季加入のジョエル・ジェームス選手(22)は「喜んでもらえる活動をするのは自分たちも楽しい。益城町もどんどん良くなってほしい」と話しています。
同体育館の指定管理者・熊本YMCAの丸目陽子さん(39)は「力持ちが手伝ってくれて助かった。早く健康づくりに活用できるように、器具の点検をしたい」と喜んでいました。
⑭熊本城復興支援へ県民の会発足!23日、熊本市でシンポ!
熊本地震で被災した熊本城(熊本市中央区)の復旧復興を願う県民の会、一般社団法人「熊本城復興を支援するみんなの会」(会長・三角保之元熊本市長)が発足。1960(昭和35)年に復元天守が落成した9月22日日を「熊本城の日」と提唱し、23日は市国際交流会館(同区)で第1回シンポジウムを開きます。
発起人は、熊本城の平成の復元事業に携わった文化関係者を中心に約20人。地震発生直後から組織の立ち上げを検討し、9日に法人格を取得しました。
23日は、三角会長が「熊本城への想い」と題して講演。「熊本城主は私たち~市民が憩う歴史公園にしよう!」をテーマにした討論会には、三角会長のほか熊本城復元専門員の今村克彦さん、くまもと城下の町づくり連絡協議会代表世話人の毛利秀士さん、NPO法人ディスカバリーくまもとボランティアの会会長の野田恭子さんが登壇。みんなの会常任理事の矢加部和幸さんがコーディネーターを務める。午後18時から。入場無料。
三角会長は「『熊本城大好き人間』が集まった会。熊本城を子孫に引き継ぐのは私たちの天命であり、多くの皆さんの協力が欲しい」と呼び掛けています。今後は写真展や演劇などのイベント、学習会、グッズの製作など活動の輪を広げていきます。
⑮京都で“約束”の写真展!地元写真家(益城町)が支援!
熊本地震の被災者を支援する「写真展&ライブ」が、京都市左京区北白川伊織町のギャラリーロンドクレアントで始まりました。益城町など震災から1か月後の被災地を中心に、約90点の写真が並んでいます。入場やライブで支援金を募り、同町で再建を目指す神社に寄付します。
還暦を機に写真家として活動する小山祐司さん(68)=京都市上京区=が企画した。2度の震度7で甚大な被害が出た益城町の木山地区を歩き、250年以上の歴史がある木山神宮の被害を知りました。本殿が崩れ落ち、再建を目指す宮司の親子と出会い、「人は助け合える。縁を大切に、できることをしたい」と支援を約束しました。
崩壊した住宅や道路、石仏などの被害だけでなく、森で芽吹く木の写真もあり、希望を込めました。49枚の写真を組み合わせた大型作品では、木山神宮の親子が真っすぐに前を見つめています。
19日まで。同日午後15時から支援ライブがあり、フラメンコやチェロ、サックスの演奏があります。入場料(善意の額)やライブ参加料(2千円)は木山神宮に寄付します。ロンドクレアントTEL075(286)7696。
⑯益城町の避難者69人行き先「未定」!38人半壊以上!
熊本地震で大きな被害を受けた益城町で、町総合体育館に避難中の220人のうち、69人の行き先が決まっていないことが分かりました。町議会の災害復興特別委員会で昨日14日、報告されました。
町災害対策本部などによりますと、そのうち38人は自宅が半壊以上、25人は一部損壊の住人で、ほか6人は町外の人たちなど。町の聞き取りなどに対し、いずれも避難所を出た後の行き先を決めていないとしています。
町が開設中の避難所は同体育館のみ。町内には応急仮設住宅の整備が進んでおり、町は入居完了まで避難所を維持する方針です。仮設住宅には空きがあり、半壊以上の住民が希望すれば相談に応じます。町は「行き先を決めかねている人については、丁寧に面接を重ねていきたい」としています。
一方、行き先が決まっている151人の内訳は、仮設住宅122人、みなし仮設18人、応急修理を終えた自宅11人。
町議会は同日、9月定例会を10月に延期することを確認。町執行部が復興対応に追われていることなどが理由とのことです。
⑰ヒガンバナ仮設を照らす、益城町小池島田団地!
熊本地震の前震から5カ月たった昨日14日、益城町小池の応急仮設住宅団地「小池島田団地」(48戸)では、真っ赤なヒガンバナが咲き始め、プレハブの“わが家”に暮らす被災者たちを和ませています。
隣接する畑の土手に約200本が点在。4~5日前から咲き始めたそうで、住民の豊永トシヱさん(87)は「お彼岸が来たなと毎日眺めています。お墓は倒れたままですが、せめて花は供えたい」と話していました。
同町では寺中の木山川右岸堤防一帯に咲く約50万本のヒガンバナが知られるますが、見ごろは23~25日にある「ふるさと彼岸花祭り」ごろになるそうです。
2.ここ一週間の地震
2016/09/15 07:14 15日 07:08頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/15 01:45 15日 01:42頃 青森県三八上北地方 1
2016/09/14 16:26 14日 16:23頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/14 12:33 14日 12:30頃 熊本県熊本地方 2
2016/09/13 23:59 13日 23:56頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/13 23:23 13日 23:20頃 熊本県熊本地方 3
2016/09/13 19:28 13日 19:25頃 熊本県熊本地方 2
2016/09/13 19:23 13日 19:19頃 埼玉県南部 1
2016/09/13 19:17 13日 19:12頃 埼玉県南部 3
2016/09/13 18:01 13日 17:58頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/13 17:40 13日 17:37頃 岩手県沖 1
2016/09/13 17:33 13日 17:29頃 熊本県阿蘇地方 3
2016/09/13 14:35 13日 14:32頃 熊本県熊本地方 3
2016/09/13 08:35 13日 08:30頃 千葉県北西部 2
2016/09/13 05:24 13日 05:20頃 栃木県北部 2
2016/09/12 20:54 12日 20:49頃 茨城県沖 2
2016/09/12 20:37 12日 20:32頃 朝鮮半島南部 3
2016/09/12 19:49 12日 19:44頃 朝鮮半島南部 2
2016/09/12 18:03 12日 17:59頃 紀伊水道 1
2016/09/12 17:05 12日 17:01頃 宮城県沖 2
2016/09/12 13:37 12日 13:33頃 千葉県北東部 2
2016/09/12 10:13 12日 10:06頃 茨城県北部 1
2016/09/12 07:00 12日 06:57頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/12 06:47 12日 06:44頃 宮城県沖 1
2016/09/12 04:34 12日 04:31頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/12 04:30 12日 04:27頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/12 03:21 12日 03:18頃 岩手県沿岸北部 1
2016/09/11 17:46 11日 17:41頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/11 13:21 11日 13:17頃 熊本県阿蘇地方 2
2016/09/11 12:27 11日 12:22頃 福島県沖 3
2016/09/11 08:45 11日 08:42頃 新潟県中越地方 2
2016/09/10 13:55 10日 13:52頃 熊本県熊本地方 2
2016/09/10 12:58 10日 12:54頃 奄美大島近海 3
2016/09/10 00:48 10日 00:45頃 網走沖 1
2016/09/09 23:21 09日 23:18頃 茨城県北部 3
2016/09/09 22:22 09日 22:19頃 和歌山県北部 1
2016/09/09 20:56 09日 20:53頃 茨城県沖 3
2016/09/09 15:10 09日 15:06頃 宮古島近海 1
2016/09/09 13:50 09日 13:47頃 岩手県沖 2
2016/09/09 05:22 09日 05:18頃 千葉県北西部 1
2016/09/08 21:39 08日 21:35頃 熊本県熊本地方 2
2016/09/08 20:04 08日 20:00頃 奄美大島近海 2
2016/09/08 16:46 08日 16:43頃 熊本県熊本地方 1
2016/09/08 16:10 08日 16:07頃 有明海 1
2016/09/08 15:19 08日 15:15頃 熊本県熊本地方 3
2016/09/08 15:12 08日 15:08頃 茨城県沖 2
2016/09/08 05:53 08日 05:50頃 岩手県沖 1
2016/09/08 00:00 07日 23:57頃 熊本県阿蘇地方 2
(続く)