第2章 熊本地震取材日誌
これからご紹介する記事は2016年4月熊本地震発生直後から「オンライン」でSNS上に掲載した「ナマの記事」です。
しかしなぜかアメーバからは「全部消され」、FACEBOOKからも一部消されました。
ようやく見つけた記事を先日UPしましたが、その後「奇跡的」に僕が書いた記事が発見されましたので「再掲載」いたします。
4月15日金曜日、
皆様おはようございます。昨夜は突然のことで甚大な被害が出ています。急きょこれから九州へ飛びます。ご被害に遭われた方々、ご心労いかばかりかとご推察申し上げます。この場をお借りして心よりお見舞い申し上げます。今回の出来事は他人事と思わず「明日は我が身」です。ご被害に遭われた方々をお見舞いしつつより災害に備えることが急務となりました。日本は東北、九州に限らずどこでも同じことが起きることを肝に銘じなければなりません。
【熊本地震現地速報】
熊本は超暑く、大パニックです。
夜は寒くなるそうで僕も取材と同時に消防と自衛隊と一緒にボランティアもしています。今日は昼抜きです。
とにかく夜になる前に早く救出活動を終わらせないと。
きついのはさることながら問題は「臭い」です。
建物が朽ちた臭い、魚が腐ったような臭い……が混ざって吐き気を我慢しながらレスキュー隊と共に頑張っています。
4月15日金曜日夜
【熊本地震現地報告】
こんばんは。行方不明者の生命は72時間と言われています。
今晩は徹夜で作業です。一人でも多くの人の命を救いたいです。
「記者のお前がする必要はあるのか?」同僚に言われました。
しかし現場は地獄です。身分など関係ありません。
しかも明日は雨。現場は最悪の濁流にのまれてしまいます。
現場はライフラインが破壊され避難所もお風呂がありません。
昼は25度ありましたが今は12度位です。寒いです。
一気に冷えてきました。今晩がヤマ場です。
安倍総理は明日は来るようです。
一緒に瓦礫の中を探してほしいですが無理な注文ですね。
明日は我が身。くれぐれもお気をつけください。
4月16日土曜日
皆様おはようございます。自衛隊・消防・町の勇気ある方々のご活躍には驚かされます。僕も懸命にレスキューしております。あっという間に朝になってしまいました。と同時に被害情報も次々に深刻な状況になっています。なにやらダムが決壊したとのこと。また家屋外壁損壊、断水や停電などで被災者の方々がご不自由なさっています。何もかも救えないことに心を痛めています。被災者の皆様のご心労いかばかりかとご推察申し上げます。まさにパニックです!
4月16日土曜日昼
【熊本地震現地報告】
朝になり夜には見えなかったものを目にすると「人間の無力さ」を痛感しました。あれだけ夜通しかけて頑張って来たのに被害はますます酷くなる一方。東北震災から5年。スーパーマンのような災害ロボットはないのでしょうか?クレーン、チェーンソーだけでは限界です。情報も錯綜しています。何もかも目茶目茶です。なぜ最初から自衛隊15000人をなぜ動員してくれなかったのでしょうか?自衛隊2000人と自警団だけでのレスキューは限界です。僕はココに来てもうすぐ30時間になりますがとにかく目の前にあることに集中してレスキューに全うしたいと思います。「記者のお前はそこまでやる必要はあるのか?」と同業者には止められましたが何もしないでただ取材することだけなんて出来るわけはないです。とにかくもうすぐ雨が降るので自衛隊自警団と協力し全精力注ぎたいと思います。
4月16日土曜日夕方
【熊本地震現地報告】
皆様こんばんは。南阿蘇からのレポートです。昨晩胸騒ぎがしましたので今朝早く自衛隊と阿蘇に行きましたがいきなり噴火しました。大爆発にならないことを祈るばかりです。物資は水、灯油、カンパン、お菓子……など足りません。送っていただけると幸いですが到着までに早くて3日、概ね1週間はかかります。物流も大混乱です。先程レスキューに成功したと思ったらお亡くなりになっていました。悲しみに浸っているわけにはいかず他の不明者を即探しに戻りました。レスキューをしていて一番辛い瞬間です。先程から雨が降ってきました。避難命令が出ましたがギリギリまでレスキューしたいと思います。熊本に来てずうぅと船酔いした感じです。
(続く)