ABBAのビヨルン・ウルヴァース、カナダ政府と音楽業界とともにアルバータ州バンフでAIサミットに参加
*ビヨルン・ウルヴァース
CISAC(シザック)
国際文化団体CISACの会長であるビヨルン・ウルヴァースは、「人工知能と文化に関するナショナル・サミット」にオンラインで登壇し、音楽業界を含むクリエイティブ産業の約300名の参加者とともに、AIに関する政策議論の形成に寄与した。
音楽および文化産業において、AIの話題は今や尽きることがない。
今週、アルバータ州バンフでは、その議論が3日間にわたり中心的なテーマとなった。3月15日から17日にかけて開催されたこのサミットには、文化およびテクノロジー分野のリーダー300名が集結し、バンフ芸術センターとカナダ政府の共催によって行なわれた。
この中には音楽業界からの大規模な参加も含まれており、(数多くの団体の中でも)Music Publishers Canada(カナダ音楽出版社協会)やSOCAN(カナダ作曲家・著作者・音楽出版社協会)の代表者たちが参加した。これらの団体は、AIによって生成された作品に対する公正な報酬や著作権問題において主導的な役割を果たしてきた。
「業界全体が足並みを揃えているのを見るのは良いことです」と、カナダの主要レーベルを代表する団体Music CanadaのCEO、パトリック・ロジャースは語る。
「それぞれ異なる立場から政府と対話していますが、目標は同じです。著作権はAIの一部であり、適切なライセンスを実現するための解決策は透明性に基づくものだと私たちは理解しています」。
彼によれば、音楽業界はこの問題に対処する上で独自の強みを持っているという。ナップスターの登場やファイル共有、そしてストリーミングサービスの普及といった過去の変化を経験してきたためである。
立場や経験の違いはあるものの、共通の目標があると彼は言う。それは、音楽業界においてAIが広く普及するのであれば、それは必ず創作者とその著作権を尊重する形でなければならないということだ。
「私たちは皆、AIモデルで音楽が使われる際にアーティストが適切に報酬を受け取れるようにするという立場から議論しています。メジャーもインディーズも、出版社や権利管理団体も同様です。メッセージは一致しています」。
CISAC(国際著作権団体連合)は、111カ国の227団体から構成される組織で、カナダのSOCANも加盟している。音楽、演劇、文学、美術などにわたる500万人以上のクリエイターを代表し、AIと創造性に関する重要な研究にも貢献している。
オンラインでの講演において、CISAC会長のビヨルン・ウルヴァース(スウェーデンのポップグループABBAのメンバーとして最もよく知られている)は、AI時代における創作者保護の重要性について語った。
「人工知能の時代に人間の創造性を存続させるためには、創作者を強力に保護する必要があります。強力な保護とは、権利を確立するだけでなく、許可や報酬なしに作品を利用できるような広範なテキストおよびデータマイニングの例外に抵抗することも意味します。創作者が守られてこそ、カナダが世界的に評価されているような優れた文化作品を生み続けることができるのです」。
この「テキストおよびデータマイニング例外」に反対する立場は、Music Publishers Canadaのマーガレット・マクガフィンの見解とも一致している。彼女は今年初め、Billboard Canadaのインタビューで、既存の著作権法はすでにAIを想定しており、「破壊的」テクノロジー企業のために変更すべきではないと主張している。
「グレーゾーンは存在しません」と彼女は言う。
「そう言う人たちはライセンスを取得したくないのです。支払いを避けたいだけなのです」。
講演の中でビヨルンは、文化産業はAIを恐れているわけではなく、むしろ慎重かつ公正に進められることを望んでいると強調した。彼は2025年11月にカナダのマーク・カーニー首相と会談し、著作権保護がABBAの世界的成功を支えたことを説明したと述べた。
「私と同様に、多くのクリエイターが現在、この技術のさまざまな形態に取り組み、その可能性を受け入れています」と彼は語る。
「しかし同時に、自分たちの作品が無断で利用されることで、権利や収入を失うことを恐れているのも事実です……。その代替案は危険な道です。それは創作者が作品利用について交渉する基本的な権利を奪い、才能によって生計を立てる能力を弱めます。そして、先住民文化から多様な言語や物語に至るまで、この国の文化的多様性を危険にさらすことになります」。
「利益追求型のテクノロジー企業によって広められている『イノベーションと著作権は共存できない』という物語は、まったくの誤りです。私たちは過去にも同様の主張を何度も聞いてきました。創作者の権利を守ることは、技術の進歩を止めることでは決してありません」。
CBCのインタビューで、カナダの人工知能・デジタル革新担当大臣エヴァン・ソロモンは、AI政策において文化産業が関与することの重要性について語った。
文化産業はカナダ経済に約650億ドルをもたらしているだけでなく、国家のアイデンティティにも関わる重要な存在である。
「彼らは私たちの主権や、私たちが何者であるかを示すうえで大きな役割を果たしています」とソロモンは述べる。
「だからこそ、この産業を非常に真剣に扱わなければなりません」。
その取り組みの一環として、政府は「AIと文化に関する諮問委員会」を設立する予定である。ソロモン大臣、カナダ文化・アイデンティティ担当大臣マーク・ミラー、そして今後選出される12名のメンバーで構成され、年2回会合を開き、国家AI戦略の策定に向けて両分野の意見を反映させる。
CISACは以下の3つの政策提言を行なっている:
- AIの学習は明確な透明性ルールのもとで行われるべきである
- 創作者は自身の作品をライセンスできなければならない
- 創作者への報酬は保証されなければならない
一方、Music Canadaのロジャースは、AIがカナダ音楽業界にとって新たな創造と収益の機会になる可能性に楽観的である。
ただし、適切な法的ライセンスの枠組みなしにAI音楽について議論することはできないとも強調した。

