ザラ・ラーソンが「ラッシュ・ライフ」とABBAの名曲を披露

【動画】ザラ・ラーソンが「ラッシュ・ライフ」とABBAの名曲を披露 スウェーデンの大スターも登場したロラパルーザ・ストックホルム

2023年のロラパルーザ・ストックホルム(※)で、ザラ・ラーソン(※)にはいくつもの追い風があった。ここは彼女の母国。世界でヒットした持ち歌がいくつもあり、舞台袖にはスウェーデン音楽界の大スターが控えていた。イェルデット公園で開かれた金曜夜の公演に、ヘッドライナーの一人として登場したラーソンは、「ラッシュ・ライフ」や「キャント・テイム・ハー」、ABBAのカバーに加え、カローラとのサプライズ・デュエットを披露。世代を超えてスウェーデンのポップ音楽を祝うステージとなった。公演映像には、ダンスと力強い歌声で大舞台を沸かせるラーソンの姿が映っている。何千人もの観客が一緒に歌ってくれるとわかっているからこその、自信に満ちたパフォーマンスだ。

オープニングを飾ったのは「キャント・テイム・ハー」。ダンスフロアの熱気とひときわ際立つ個性を持ち味とする彼女にふさわしい、反骨心あふれる幕開けだった。続く「ルーイン・マイ・ライフ」と「エイント・マイ・フォールト」は、強気なポップを歌うアーティストとして、ラーソンが世界で名を上げるきっかけとなった2曲だ。

そして「ラッシュ・ライフ」。大規模な夏フェスのために作られたかのような曲だ。ラーソンは、世界中のリスナーに自分を知ってもらうきっかけとなった代表曲の一つを、キャリアの出発点である母国に持ち帰った。地元の観客にとっても、その曲を彼女と一緒に楽しめる機会となった。

ステージには、スウェーデンのポップ音楽の歴史に触れる場面もあった。

ラーソンが歌ったのは、ABBAの「レイ・オール・ユア・ラヴ・オン・ミー」。ストックホルムのフェスティバルにふさわしい選曲だ。現代のポップ音楽の作り方に、スウェーデンほど大きな影響を与えてきた国は数少ない。いまのスウェーデンを代表するスターがABBAの名曲を歌うことで、その音楽の伝統が時代を超えてつながった。

ラーソンにとって、ひときわ特別な場面は、カローラがステージに加わり、「セイ・メイ」をデュエットしたときだった。スウェーデンの異なる世代を代表する二人の共演は、ヒット曲を並べるだけでは味わえないひとときを観客に届けた。すでに世界で活躍していたラーソンにとって、母国の音楽史を彩ってきた大先輩と同じステージに立つことは、この凱旋公演をいっそう特別なものにした。

この公演では、ラーソンの楽曲が持つさまざまな表情も浮かび上がった。「シンフォニー」では、彼女のダンス・ポップならではの高揚感が会場を包んだ。一方、「アンカヴァー」ではぐっと親密な空気が生まれ、世界的なポップスターになる前から評価されていた彼女の歌声をじっくりと聴かせた。

そこが、この公演映像の見どころの一つでもある。ラーソンは振り付けのあるダンスナンバーからバラードへと移り、さらにABBAへの敬意を込めて名曲を歌う。その流れが実に自然だ。ポップ、R&B、エレクトロニック・ダンス・ミュージックを取り入れた楽曲があるからこそ、一つのフェスティバル公演のなかで幅広い表現を見せられる。

2023年のロラパルーザ・ストックホルムでのステージは、凱旋公演がアーティストのキャリアのある時点を鮮やかに映し出すことも教えてくれる。すでに国際的な成功を手にしていたラーソンは、世界で積んだ経験を、自分がスターダムを駆け上がる過程を知る母国の観客に披露した。

そしてカローラの登場は、この夜に世代のつながりを感じさせた。スウェーデンのポップ界は、国境をはるかに越えて聴かれる楽曲を生み出すアーティストを数多く送り出してきた。この公演は、その歴史を講義することなく、音楽そのものでその伝統をたたえた。

自信に満ちた「キャント・テイム・ハー」の幕開けから、胸に迫る「アンカヴァー」まで。ロラパルーザ・ストックホルムのステージは、大ヒットのダンス曲で大観衆を沸かせるのも、じっくり歌声を聴かせるのも得意なザラ・ラーソンの姿を、生き生きと映し出していた。

ABBAのカバーはうれしい贈り物だった。カローラとのデュエットが、この夜をひときわスウェーデンらしいものにした。そして「ラッシュ・ライフ」が、この祝祭の主役はザラ・ラーソン自身だとあらためて感じさせた。

※ザラ・ラーソンとは?

ザラ・ラーソン(Zara Larsson)は、スウェーデン出身のシンガーソングライターです。1997年12月16日、ストックホルム近郊のソルナに生まれ、2008年に10歳でスウェーデンのオーディション番組『タラング』に優勝しました。R&Bを取り入れたダンス・ポップと、力強い歌声が持ち味です。 Sony Music UK

2015年の「ラッシュ・ライフ」と、エムネックとの「ネヴァー・フォゲット・ユー」が世界的なヒットとなり、2017年のアルバム『ソー・グッド』で国際的な人気を確立しました。クリーン・バンディットと共演した「シンフォニー」は全英シングルチャートで1位を獲得。2025年にはアルバム『ミッドナイト・サン』を発表しています。 Biography

ABBAとの接点

先ほどの記事で紹介された2023年のロラパルーザ・ストックホルムでは、ABBAの「レイ・オール・ユア・ラヴ・オン・ミー」をカバーしました。同じステージでは、スウェーデンの歌手カローラとも共演。ザラ自身のヒット曲に加え、世代の異なるスウェーデンのポップ音楽が一つの公演に集まった夜でした。 Recension

※ロラパルーザ・ストックホルムとは?

ロラパルーザ・ストックホルム(Lollapalooza Stockholm)は、米国発の国際音楽フェス「ロラパルーザ」のスウェーデン版です。2019年に初開催され、ストックホルム中心部の緑地イェルデット(Gärdet)を舞台に、スウェーデン国内外のアーティストが出演しました。 Mitt i

2023年は6月29日から7月1日までの3日間にわたり開催。約20万平方メートルの屋外会場に4つのステージが設けられ、70組以上のアーティストがラインアップに名を連ねました。観客は広い芝生の会場を歩きながら、目当てのライブを巡ることができました。 Mitt i

ザラ・ラーソンとABBAの名曲

先ほどの記事で紹介されたのは、2023年のザラ・ラーソンのステージです。母国の観客を前に、自身のヒット曲「ラッシュ・ライフ」に加え、ABBAの「レイ・オール・ユア・ラヴ・オン・ミー」を披露しました。カローラとのサプライズ・デュエットもあり、同じステージで世代の異なるスウェーデンのポップ音楽を楽しめる公演となりました。 www.aftonbladet.se

Video: Zara Larsson Brings “Lush Life,” ABBA And Swedish Pop Royalty To Lollapalooza Stockholm

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です