これまで働いたことのある人なら誰しも、最後の日に“華々しく去る”ことを一度は夢見たことがあるだろう。
上司に言いたいことをぶつけることを想像する人もいれば、同僚たちが自分のことをどれほど惜しんでくれるかを打ち明けてくれることを期待する人もいる。
しかし、マティ・バランはまったく独創的な方法で別れを告げた。
ABBAの「ザ・ウィナー」を使い、映像演出まで取り入れた“やりすぎ”ともいえるリップシンク・パフォーマンスを披露したのだ。
ドラァグパフォーマーとしての顔
このパフォーマンスは、バランにとって非常にふさわしいものだった。
彼は普段はグラフィックデザイナーとして働いているが、ロンドン周辺では「ラバ・カダブラ」という名でドラァグショーやリップシンク大会に出演している。
この動画はTikTokで大きな話題となり、400万回以上の再生数を記録した。
*上記画像をクリックするとTIKTOKに移行します。
オフィスで繰り広げられる“自分との共演”
動画は、バランがオフィスの大型モニターの前に立つシーンから始まる。
画面の中では、もう一人の自分がABBAの楽曲を歌っている。
やがて彼は映像の自分とやり取りを始め、観客の注目を奪い合う“綱引き”のような演出を展開。
さらに二人は取っ組み合いとなり、互いに平手打ちをする場面まで見せた後、最後は和解する。
「これは最高だ!」と一人の同僚が叫び、
「すごくいい!」と別の同僚も続ける。
忘れられないパフォーマンス
バランの同僚たちは、このパフォーマンスに圧倒された。
「みんな大興奮でした。あれほど大きな反応は望めないくらいで、音楽が聞こえていないのではと心配になるほどでした」とバランはUpworthyに語っている。
「隣の職場の人たちまで、その騒ぎを聞きつけて見に来たんです。その日は私にとっても、親しい同僚にとってもとても感情的な一日で、曲のブリッジの部分では泣き出す人もいました。こうしたくだらないことが、思いがけず人の心を動かすのを見るのは本当に嬉しいです」。
*上記画像をクリックするとインスタグラムに移行します。
TikTokのコメント欄でも、この動画は大好評だった。
「ごめんなさいね、あなたは辞められません。“シャンテイ、ユー・ステイ!(あなたは残るのよ)”!」とカットカットはコメント。
また別のユーザーは、バランは“性格採用の理想形”だと称賛した。
「性格採用賞はこの人に決まり!」とオレンカが書き込み、
「性格採用の最終ボス」とエムもコメントした。
別れにふさわしいABBAの楽曲
バランは、この感情的な瞬間にABBAの楽曲が完璧だったと語る。
「ドラマチックで、少し大げさなくらい感情的なものにしたいと思っていました」と彼は言う。
「ある朝、この曲がふと思い浮かんで、すぐにこれしかないと思いました。直感的にしっくりきたんですし、誰もがABBAを愛していますから!」。
歌詞もこの瞬間にぴったり
曲の冒頭の歌詞は、この別れの場面に完璧に合っていた。
話したくない
これまで乗り越えてきたことについては
つらいけれど
もう過去のことだから
私はすべてを賭けた
あなたも同じだったはず
もう言うことはない
もう切れる札もない
忘れられない別れ
職場での別れが気まずく、あっさりと忘れられてしまうことも多い中で、バランのパフォーマンスは同僚たちの記憶に永遠に残るものとなった。
ほんの少しの勇気と個性があれば、悲しい別れも忘れられない祝福の瞬間へと変えることができる――そんなことを示している。



