【連載230】熊本地震取材日誌(2016年の今日、熊本で何があったのか?

『三反園訓知事、川内原発容認に脱原発派反発!公約違反!三反園訓知事は辞めるべき!』

11月29日火曜日昼

【熊本地震・被災者生活・復旧復興情報】

*下記熊本情報はあらゆる箇所で重複しています。ご了承ください!

皆様こんにちは。稼働中の原発の即時停止を要請した知事が、定期検査後の運転再開について判断をまた先送りしました。鹿児島県の三反園訓知事が九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の一時停止などを公約に当選して4カ月半。停止をめぐる発言は次第にトーンダウンし、支持してきた脱原発派は反発を強めています。

「(九電の)特別点検の結果報告を委員会で検証し、結論を踏まえてどのような対応が必要か総合的に判断したい」。28日、県議会に第三者機関「原子力問題検討委員会」設置のための予算案を提出した三反園知事は、議案説明でそう述べました。九電が報告を予定するのは来年1月初旬。12月8日にも見込まれる1号機の運転再開にはとても間に合わいません。

7月の初当選時には、熊本地震の不安を背景に「安全性が確保されていない原発を動かすわけにはいかない」と発言。8月26日に県庁で、9月7日には福岡市の九電本社隣のビルで、瓜生道明社長に直接「直ちに停止」を要請しました。

ところが、九電から拒否されると、「極めて残念」としながらも「また要請しても、結論は同じかもしれない」と即時停止を事実上断念。九電が示した特別点検などの安全対策を評価するようになりました。焦点は、10月6日に定期検査で停止した1号機の運転再開を認めるかどうかに移りました。

原発の安全性を検証する県独自の検討委の設置は公約の一つ。9月初めには「(再開について)検討委で協議してもらい、最終的に私が決断する」と述べていましたが、9月議会には予算案を出さず、その後は「できるだけ早く設置したい」との説明に終始しました。

就任会見以来3カ月ぶりに開いた10月28日の記者会見では、「運転再開を容認するのでは」と問われ、「私がどう対応をとろうとも、九電は稼働させていくことになる」と述べました。今月11日に原子力工学の専門家2人を伴って原発内を視察した後には、「私に稼働させるさせないの権限はない」と繰り返しました。

「今さら権限がないというなら、なぜ九電に止めろと言ったのか。パフォーマンスにしか見えない」。知事選で原発停止に向けた政策合意を交わし、立候補を取りやめた県労働組合総連合議長の平良行雄さんは憤りを隠せません。

知事選では、候補者一本化に成功した三反園知事が、4選を目指した現職との一騎打ちを制しました。しかし就任後、平良さんらが面談を求めても「公務」を理由に断り続け、検討委の早期立ち上げを要請しても返答はなかったとのことです。平良さんは「検討委の結論も得ず、うやむやなまま運転する形になるのは公約違反だ」と話しています。

一方、自民県議の一人は「『知事には止める権限はない』とか、原発を容認する現実的な考えを明確にし始めたことは評価できる」と受け止めました。関係者によりますと、自民党県議との非公式協議では「原発政策のめざす方向性は自民党と同じ」と伝えたそうです。

脱原発団体「ストップ川内原発!3・11鹿児島実行委員会」は28日、川内原発を運転再開させないよう県に要請しました。向原祥隆事務局長は「知事が『危険な原発を動かさない』と公言している以上、安全が確認されるまで動かさないのが筋だ」と指摘しました。

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政府・与党が、大災害の被災者に向けた税制面の支援策を恒久化する案を固めました。住宅ローン減税の特例を適用したり、被災した住宅や工場の代わりに建物を取得した時の登録免許税を免除したりします。これまでは災害が起きる度に特例法で対応し、導入まで時間がかかっていました。

12月にまとめる来年度の与党税制改正大綱に盛り込み、来年の通常国会で法改正する見通しです。

恒久化する支援策は、東日本大震災などで用いられた政策が中心。地震や津波で住めなくなった家と再建する家の両方に住宅ローン減税を適用する特例なども認めます。

被災して廃車になった自動車を買い替える際、自動車重量税を免税にする措置も対象とします。企業向け支援では、過去に納めた法人税額から震災での損失額を払い戻したり、壊れた機械の買い替え時に固定資産税を軽くしたりする措置も恒久化します。

東日本大震災や阪神・淡路大震災級のほか、被害が一定規模を超える地震や台風、洪水も対象になりそうです。具体的な基準は、今後詰めます。特例法ができていない4月の熊本地震については、恒久化の改正をした後、さかのぼって適用する方向です。

1.被災地情報

①公共施設40年で20%削減!熊本市が素案

熊本市は昨日28日、今後40年間で市の公共施設を20%削減するとした「公共施設等総合管理計画」の素案を、市議会公共施設マネジメント調査特別委員会に示しました。施設の老朽化や過剰供給に対応します。

計画期間は2016~55年度。施設管理にあたって

・資産総量の適正化

・施設の長寿命化

・施設運営に要する総コストの削減

の3方針を掲げました。集約や廃止を進めて総延べ床面積を20%削減することや、定期的メンテナンスで耐用年数を70年に延ばすことなどを盛り込んでいます。

市資産マネジメント推進室によりますと、市の施設は昨年4月1日時点で、1527施設・4316棟(総延べ床面積244万平方メートル)。市営住宅と学校施設が総面積の7割を占め、全施設の約半数が建設から30年が経過しています。60年とされる鉄筋コンクリート建造物の耐用年数も迫ってくるそうです。

全ての施設を現状の規模で更新すれば、今後400年間で年間平均256億円、総額で1兆240億円の維持費が必要と試算しています。

市は年明けにもパブリックコメントを実施し、本年度内の計画策定を目指します。

② 益城スイカ、努力の実り!「大玉」出荷始まる

熊本地震で被災した益城町の農家が育てた大玉スイカの出荷が昨日28日、同町田原のJAかみましきスイカ選果場で始まりました。来年6月にかけ約37万個の出荷を見込み、県内や東京、大阪、名古屋の大都市圏などに届けます。

同JAによりますと、町内では地震の影響で一部の農家がスイカ生産を取りやめましたが、前年とほぼ同じ約70世帯が約75ヘクタールで栽培。冬場もボイラーを使わず、ビニールを最大4枚重ねたハウスで育てるのが「益城スイカ」の特徴だそうです。

初日は直径20センチ前後、重さ4.5キロの約600個が選果場に持ち込まれました。JA職員ら15人が自動選果機のコンベヤーに流し込むと、機械が重さや糖度などを測定。等級や大きさで選別し、次々と箱詰めしていきました。

同JA第2営農センターの西坂武士さん(43)は「ほぼすべての農家が被災しながら懸命に生産した。地震をプラスにかえて、益城スイカを全国区にしたい」と話していました。

③「ジブリ展」10万人突破!熊本市現代美術館

熊本市中央区の市現代美術館で開催中の「ジブリの立体建造物展」の入場者が昨日28日、10万人を突破しました。同館の企画展では初めて。歴代1位だった2009年の「井上雄彦 最後のマンガ展」の7万9508人を、大幅に更新しました。

ジブリの立体建造物展は、「となりのトトロ」など、人気アニメを手掛けるスタジオジブリ(東京)の20作品に登場する背景画や、宮崎駿監督が描いたイメージ画、建造物の模型など約400点を展示。10月8日に開幕し、幅広い世代が連日訪れています。

10万人目は、熊本市南区の主婦押本恵さん(33)、長女光ちゃん(4)、長男進志ちゃん(2)の親子3人。主催の熊本県民テレビ(同市)の片岡朋章社長が記念品を贈りました。「千と千尋の神隠し」の「油屋」を再現した模型を見た光ちゃんは「(模型から)おしゃべりする声が聞こえて面白い」と楽しんでいました。

会期は来年1月9日までですが、既に入場者数の目標を達成。桜井武館長は「ジブリの浸透度もあるが、美的要素の高さが胸を打つ。熊本地震で被災した人の中には、癒やしや慈しみを覚える人もいるのではないか」とみています。29日は休館日。

➃アーチつながった!建設中の新天草1号橋

上天草市大矢野町と宇城市三角町を結ぶ新天草1号橋「新天門橋」(仮称)のアーチ部分の接合作業が昨日28日ほぼ完了し、三角ノ瀬戸上に巨大な弓形の構造物が姿を現しました。

同橋(全長463メートル)は、地域高規格道路「熊本天草幹線道路」(約70キロ)の大矢野バイパス(3.7キロ)の一部。自動車専用で、天草1号橋北側に並行する形で県が建設を進めています。鋼鉄製のアーチ部材の架設は昨年12月に開始していました。

午前9時半ごろから作業開始。長さ約12メートル、重さ約20トンの部材2本をケーブルクレーンで慎重に運び、約1時間半後に橋中央部の隙間に降ろしました。ボルトでの固定作業は本日29日までかかる見込み。

1号橋からは、近隣住民や工事関係者ら約40人が工事を見守りました。大矢野町から訪れた森山高信さん(78)は「50年前に完成した1号橋の工事をよく見に来ていました。また歴史的な節目に接することができて感激です」と話していました。

県天草広域本部によりますと、来年1月から、橋桁を台船で5回にわけて運び設置。来年3月の完成を目指します。

⑤県産のり出荷「30年で最低」!高水温など響く

2016年の県産乾のりの初入札が昨日28日、熊本市西区田崎の県漁連会館であり、県内14漁協が平年の4割程度に当たる1909万枚を出荷しました。10月下旬以降の高い海水温と風雨でノリの流失が相次ぎ、県漁連は「出荷量は過去30年で最低水準。これほど落ち込んだことは記憶にない」とショックを隠しきれない様子。生産者からも不安の声が出始めています。

初入札には全国の卸・加工業の60社から約250人が参加しました。今回初めて、高品質の初摘みのノリだけを入札した結果、1枚当たりの平均単価は19円98銭で、病害の赤腐れ病による供給不足で高値を付けた前年をさらに6円74銭上回りました。初入札の単価で佐賀、福岡両県を上回ったのは初めてですが、落札総額は出荷量の激減が響き3億8159万円と、前年より1億4949万円も減りました。

味付けのりの原料を仕入れに訪れた大洋食品(長崎県)の満島幸洋さん(59)は「色づきや味など品質は近年にない出来だが、佐賀や福岡県産と同じく、出荷量が少ない。あまりの高値に買い控える業者も出てきそうだ」と心配していました。

県漁連は来年4月初旬まで計10回の入札会を予定。上田浩次会長は「熊本地震でノリ乾燥機などが壊れた生産者が多かったが、既に立て直しはできていた。それだけに残念な出だしだ。昨季のように、年明けから出荷する冷凍網を用いたノリで挽回を図りたい」と話していました。

熊本市西区松尾町の生産者牛嶋昭成さん(38)は「雨が多いせいで海中の塩分濃度が下がり、河口に近い漁場ほどノリが採れない状態だ」と肩を落としていました。生産回復を望んでいるが「10月の高い海水温で種付けがうまくいかず、影響が尾を引く不安もある」と語っていました。

昨シーズン、被害が大きかった赤腐れ病は既に佐賀、福岡の両県で広がりつつあります。県漁連は「県内への被害拡大は時間の問題だ。早めの収穫を呼び掛け、影響をできるだけ抑えたい」と警戒しています。

⑥「進撃の巨人」Tシャツの販売益を熊本県へ!日田まつり振興会

大分県日田市と地元の各種団体でつくる「日田まつり振興会」は昨日28日、同市出身の漫画家諫山創(はじめ)さんの人気作品「進撃の巨人」を題材にした熊本地震復興支援Tシャツの販売収益金など約452万円を、義援金として熊本県に贈りました。

Tシャツには、漫画の登場人物と熊本、大分両県のキャラクター「くまモン」「めじろん」が、苦難に立ち向かうイメージで描かれています。諫山さんが被災者を励ますために発表した原画を基に、日田市が講談社と両県の承諾を得て作成。同振興会主催のイベントで販売してきました。

振興会長の原田啓介日田市長らが同日、県庁を訪れ、義援金の目録とTシャツを贈呈。原田市長が「一日も早い復興へ頑張ってほしい」と激励すると、小野泰輔副知事は「隣接する日田と阿蘇で、復旧・復興に連携していきたい」と応じました。

Tシャツは来年3月末まで、日田市の市役所や観光協会で販売しています。

⑦「歌で元気を」!谷村新司さん南区の老人ホーム慰問

熊本地震被災地の保護観察対象者らを元気づけようと、歌手の谷村新司さんが昨日28日、配膳補助などのボランティアとして保護観察対象者を受け入れている熊本市南区の特別養護老人ホーム天寿園を訪問しました。

谷村さんは2010年から、犯罪や非行防止などに取り組む「社会を明るくする運動」に参加。街頭演説や更生保護施設の訪問などで、保護観察対象者の立ち直りを支援しています。

保護観察対象者3人とデイサービス利用者25人が、谷村さんを歓迎。谷村さんは「地震の被害を知って胸が張り裂けそうになったが、音楽で元気を届けたい」と話し、全員で「ふるさと」と「いい日旅立ち」を合唱しました。

デイサービス利用者の米野紀美枝さん(81)=同区=は「谷村さんと一緒に歌えて良かった」と感激した様子でした。

⑧草原被災でも元気に育った!繁殖牛の「熊本型放牧」終了

妊娠中の繁殖牛を春から秋にかけて阿蘇の草原に放つ今季の「熊本型放牧」が昨日28日終わりました。草原は熊本地震で被災しましたが、牛たちは無事に過ごし、放牧を依頼した畜産農家が熊本県阿蘇市の2枚野組合から引き取りました。

熊本型放牧は、県畜産農協が1996年に開始。畜産農家は飼料代の削減、牧野側は草原維持などの利点があります。今季は山鹿市や宇城市などの31戸が、計245頭を狩尾と跡ケ瀬の各牧野組合に預けました。

この日、同農協職員らが放牧した牛の胴囲を計ったり、牛舎にダニなどが入らないようよう駆虫剤を牛に散布したりした後、畜産農家に引き渡しました。

初年度から毎年、跡ケ瀬牧野に約20頭を預けている菊池市の坂本咲栄樹(さえき)さん(58)は「毎年、世話が行き届いていて安心。今年も元気に育っている」と仲間と笑顔でトラックの荷台に載せていました。

同牧野の江入敏雄組合長(69)は「地震による地割れで放牧地が狭くなり、餌の不足分を補うなど苦労したが、飼い主に無事返せてよかった」と胸をなで下ろしていました。

⑨古里復興、 思い込め描く!仮設集会所の白壁に校舎の風景

熊本地震で被災した益城町の飯野小児童らが27日、学校敷地にある「飯野小仮設団地」の集会所の壁に古里復興の思いを込め、花に囲まれた校舎の風景を仮設住民とともに描きました。

児童に仮設を彩ってもらい、愛着を持ってもらおうと、住民が企画。児童ら約40人が参加し、東京都内の塗料メーカーなど3社が協力しました。

集会室の白い壁(縦2メートル、横4.5メートル)をキャンバスに見立て、かっぱをまとった児童が作業開始。それぞれの手形でピンクやオレンジの花びらを表現したほか、住民と児童が手をつなぐシルエットを描きました。仮設住民は青空や学校の体育館など背景を受け持ち、約2時間で“大作”を完成させました。

3年の戸田景介君は「壁の風景のように、みんなが仲良く元気な益城町に戻ればうれしい」と笑顔。同仮設の草野圭介自治会長(42)は「子どもたちのおかげで白壁がカラフルになり、住民が前向きになれる」と喜んでいました。

⑩食、ステージで元気を!大津町で復興まつり

熊本地震の復興イベント「大津元気まつり」が27日、大津町の大津中央公園でありました。同町の仮設住宅で暮らす南阿蘇村立野地区の住民が招かれ、特産のカライモを使った地域グルメやステージを楽しみました。

肥後おおづ観光協会などでつくる実行委主催。まつりで元気になってもらい、大津町に親しんでもらおうと、町内3カ所の仮設団地約110世帯に参加を呼び掛け、熊本大津ライオンズクラブが金券をプレゼントしました。

あいにくの雨でしたが、会場には地元産の豚肉を使ったソーセージや肉まん、焼き芋などのおいしいにおいが広がり、立野地区の住民らは太鼓の演奏や牛深ハイヤ踊りなどステージイベントとともに満喫しました。

室南出口仮設団地から妻らと訪れた岸森俊巳さん(75)は「隣の大津町には親しみがある。親切にしてもらってうれしい」と喜んでいました。

⑪アサヒ、第3のビールに九州限定商品!料理の甘みと調和

アサヒビールは、第3のビール「クリアアサヒ」の九州限定商品「九州うまか仕込」を本日29日に発売します。福岡市の博多工場だけで生産し、1本につき1円を熊本地震の被災地の復興支援に使います。店頭想定価格は350ミリリットル缶で145円(税込み)。

九州の新鮮な食材がもつ「うまみ」や、九州に特徴的な味付けの「甘み」と調和させることを目指しました。ホップの配合比率や醸造の温度条件などを変え、従来品より苦みとフルーティーな香りを強めたとのことです。

九州のビール類販売は、首都圏と比べてビールや発泡酒の割合が低く、第3のビールが全体の約半数を占めるとのことです。北村直樹・九州統括本部長は「家飲みの需要は年々増えている。食中酒として九州の食事と一緒に楽しんでもらいたい」と語ります。年内めどの数量限定で、すでに販売目標の4万5千ケース(大瓶20本換算)を上回る注文があるそうです。

⑫日常風景+電飾→まちおこし 飾ったのは… 熊本・天草

キリシタン関連の教会で知られる熊本県天草市河浦町で、地元のまちおこしグループがバス停に3500個のLEDでできたイルミネーションを設置しました。

近くの教会は12月から彩られますが、こちらは一年中点灯します。折々に季節感を出そうと、点灯式の今月23日には一足早いサンタも登場。にぎわいました。

「バス停という日常の風景を飾ることで、宗教や世代を超えた交流をつくりたい」と関係者。電飾で活性化に挑む。点灯時間は午後18時~同22時まで。

⑬熊本地震で被災の小学生招待!宮若・直方市職労

熊本地震で被災した熊本県御船町にある町立高木小学校の5,6年生33人が昨日28日、福岡県の宮若市と直方市の職員労働組合の招きで両市を訪れました。宮若名物の縁起物「追い出し猫」の絵付けを体験。宮若のトヨタ自動車九州や直方の汽車倶楽部を見学しました。

両労組が7月に支援活動として高木小でバーベキューを振る舞ったのが縁で実現しました。児童たちは早朝、バスで学校を出発。宮若市のマリーホール宮田で出迎えを受けました。

5年の田代夕雅さん(10)は「地震で大変な思いをしたが、たくさんの応援で少しずつ元気を取り戻すことができた。皆さんにバーベキューを開いていただいてうれしかったです」、5年の中城(なかじょう)大和君(10)は「楽しい思い出をつくりたい」と感謝しました。

その後、高さ5センチの追い出し猫の土鈴にカラーペンなどで絵付けをしました。災いを追い出し福を招くとされる猫で、復興への願いも込めて絵付けをしてもらいました。宮若市職労の荒牧大介書記長(36)は「宮若や直方のことを知ってもらい、大きくなった時につながりが広がれば」。地元事業所の協賛でさまざまな特産品も贈りました。

⑭熊本復興 思い支える、下町人情

熊本地震で被災した男性が、東京の支援者の紹介で、北千住駅前に小さな熊本のアンテナショップを始めました。下町の人情に支えられながら、被災地の復興に貢献したいと熊本特産品の売り込みに汗を流しています。

南阿蘇村で20年前から山岳ガイドやドッグトレーナーをしていた原田秀夫さん(58)は、前震の14日夜、熊本市内にいました。体の不自由な友人を助けて近くの小学校体育館に避難し、2カ月ほど避難所の運営に携わりました。

自宅にしていた南阿蘇村のトレーラーハウスは屋根が落ちて住めない状態になっていました。観光客やドッグランの利用客は激減し、仕事になりません。一方で、被災地の外では地震が忘れ去られていく気がしました。

「人が来ないなら、関心を持たれているうちに自分から出て行こう」と思い立ちました。熊本の産品を県外で販売する構想が頭にありました。「経済の復興に少しでも貢献したいと思った」そうです。

◆「心意気に打たれた」空き店舗紹介

そのころ、東京から毎週トラックで支援物資を避難所に運んでいた運送会社社長の木内正二さん(51)と知り合いました。相談したところ、すぐに地元の足立区千住旭町の祭り仲間「千住本氷川旭睦会」に声をかけ、20平方メートルほどの空き店舗を見つけてくれました。「復興に少しでも貢献したいと言う心意気に打たれた」と木内さんは振り返ります。

場所は北千住駅前の古い商店街の一角。「地域に密着した店にしたい」という原田さんのイメージ通りでした。9月下旬、「原田商店」をオープン。辛子レンコンや蜂蜜、無農薬野菜など、事前に熊本県内を回って集めた約100種の品々の販売を始めました。みかんは仕入れるとすぐに売り切れるほどの人気で、常連客も徐々に増えてきました。「がんばんだよ」と激励してくれるおばあちゃんもいます。

睦会の人たちも親身になって支援してくれました。木内さんは各地のイベントへの出店の仲介や販売する品の運送を担ってくれます。文具店を営む吉田正明さん(64)は、所有する貸店舗で営業する居酒屋の店長に熊本産の酒を仕入れるよう話をつけてくれました。「何とか食っていけるようにしてやりたい。熱い思いには熱い心で応えたい」そうです。

原田さんも祭りで一緒にみこしを担ぎ、地域に溶け込みつつあります。店は年内に取り壊される予定になっていますが、祭りの仲間が同じ商店街内で空き物件がないか捜してくれています。

原田さんは下町の人情に感謝しながら「つくづく制度やカネより『人』が基本だと思う。熊本にいい物がたくさんあることをここから口コミで広げ、下町の道の駅みたいにしたい」と話していました。

2.ここ一週間の地震

2016/11/29 12:49 29日 12:46頃 岩手県沖 2

2016/11/29 10:06 29日 10:03頃 岩手県沿岸北部 2

2016/11/29 09:29 29日 09:26頃 三陸沖 2

2016/11/29 07:31 29日 07:26頃 鹿児島県薩摩地方 1

2016/11/29 07:18 29日 07:16頃 宮崎県南部山沿い 1

2016/11/29 02:37 29日 02:34頃 熊本県熊本地方 2

2016/11/29 00:35 29日 00:30頃 鳥取県中部 1

2016/11/28 23:42 28日 23:37頃 トカラ列島近海 1

2016/11/28 21:34 28日 21:31頃 釧路地方中南部 2

2016/11/28 19:28 28日 19:24頃 福島県沖 1

2016/11/28 17:50 28日 17:46頃 福島県沖 2

2016/11/28 07:20 28日 07:17頃 福島県沖 3

2016/11/28 04:47 28日 04:44頃 福島県沖 1

2016/11/28 02:17 28日 02:12頃 青森県東方沖 1

2016/11/28 00:31 28日 00:29頃 福島県沖 1

2016/11/27 23:59 27日 23:56頃 福島県沖 1

2016/11/27 23:50 27日 23:47頃 福島県沖 1

2016/11/27 21:53 27日 21:50頃 福島県沖 3

2016/11/27 19:20 27日 19:18頃 福島県沖 2

2016/11/27 17:10 27日 17:07頃 福島県沖 2

2016/11/27 17:07 27日 17:02頃 鳥取県中部 1

2016/11/27 09:55 27日 09:52頃 長野県北部 1

2016/11/27 06:32 27日 06:27頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/27 06:29 27日 06:26頃 福島県沖 1

2016/11/26 23:54 26日 23:51頃 福島県沖 2

2016/11/26 21:47 26日 21:40頃 父島近海 2

2016/11/26 21:31 26日 21:28頃 鳥取県中部 1

2016/11/26 19:11 26日 19:08頃 福島県沖 2

2016/11/26 15:12 26日 15:09頃 宮城県沖 1

2016/11/26 09:20 26日 09:17頃 鳥取県中部 1

2016/11/26 07:47 26日 07:44頃 鹿児島県薩摩地方 1

2016/11/26 03:55 26日 03:52頃 豊後水道 3

2016/11/26 02:32 26日 02:29頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/26 02:29 26日 02:26頃 福島県沖 1

2016/11/25 22:23 25日 22:20頃 福島県沖 1

2016/11/25 21:17 25日 21:14頃 福島県沖 1

2016/11/25 20:16 25日 20:13頃 福島県沖 1

2016/11/25 20:06 25日 20:03頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/25 19:34 25日 19:31頃 福島県沖 1

2016/11/25 18:36 25日 18:33頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/25 18:33 25日 18:30頃 日向灘 1

2016/11/25 17:32 25日 17:29頃 福島県沖 1

2016/11/25 17:26 25日 17:22頃 留萌地方中北部 4

2016/11/25 17:01 25日 16:57頃 福島県沖 1

2016/11/25 16:40 25日 16:35頃 福島県沖 2

2016/11/25 15:16 25日 15:12頃 福島県沖 1

2016/11/25 10:14 25日 10:11頃 熊本県阿蘇地方 2

2016/11/25 09:23 25日 09:20頃 福島県沖 2

2016/11/25 09:13 25日 09:09頃 福島県沖 2

2016/11/25 07:00 25日 06:56頃 与那国島近海 2

2016/11/25 03:21 25日 03:17頃 福島県沖 1

2016/11/25 02:00 25日 01:56頃 福島県沖 2

2016/11/25 01:01 25日 00:58頃 福島県沖 1

2016/11/24 23:53 24日 23:49頃 福島県沖 1

2016/11/24 23:46 24日 23:43頃 福島県沖 1

2016/11/24 23:32 24日 23:28頃 福島県沖 1

2016/11/24 19:32 24日 19:29頃 福島県沖 1

2016/11/24 13:51 24日 13:48頃 福島県沖 2

2016/11/24 13:28 24日 13:25頃 鳥取県中部 1

2016/11/24 13:04 24日 13:01頃 釧路地方中南部 1

2016/11/24 12:39 24日 12:36頃 千葉県北西部 1

2016/11/24 12:15 24日 12:12頃 福島県沖 2

2016/11/24 12:03 24日 12:00頃 福島県沖 1

2016/11/24 11:24 24日 11:21頃 福島県沖 1

2016/11/24 09:42 24日 09:35頃 鳥島近海 2

2016/11/24 07:59 24日 07:56頃 奄美大島近海 1

2016/11/24 07:01 24日 06:59頃 福島県沖 1

2016/11/24 06:54 24日 06:51頃 福島県沖 1

2016/11/24 06:46 24日 06:42頃 福島県沖 2

2016/11/24 06:37 24日 06:26頃 福島県沖 2

2016/11/24 06:28 24日 06:23頃 福島県沖 4

2016/11/24 05:52 24日 05:49頃 福島県沖 1

2016/11/24 04:16 24日 04:13頃 福島県沖 1

2016/11/24 03:27 24日 03:21頃 福島県沖 1

2016/11/24 03:22 24日 03:17頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/24 03:20 24日 03:15頃 福島県沖 2

2016/11/24 03:16 24日 03:13頃 福島県沖 2

2016/11/24 02:36 24日 02:33頃 鳥取県中部 2

2016/11/24 00:56 24日 00:53頃 福島県沖 1

2016/11/23 23:49 23日 23:47頃 福島県沖 1

2016/11/23 23:23 23日 23:20頃 福島県沖 2

2016/11/23 22:44 23日 22:38頃 福島県沖 1

2016/11/23 21:54 23日 21:50頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/23 21:46 23日 21:42頃 福島県沖 2

2016/11/23 20:13 23日 20:10頃 熊本県熊本地方 3

2016/11/23 20:05 23日 20:02頃 福島県沖 2

2016/11/23 20:00 23日 19:56頃 福島県沖 2

2016/11/23 19:05 23日 19:01頃 小笠原諸島西方沖 2

2016/11/23 18:39 23日 18:36頃 福島県沖 2

2016/11/23 17:20 23日 17:17頃 福島県沖 1

2016/11/23 16:20 23日 16:17頃 福島県沖 1

2016/11/23 15:00 23日 14:56頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/23 13:57 23日 13:54頃 福島県沖 1

2016/11/23 11:36 23日 11:33頃 福島県沖 2

2016/11/23 11:22 23日 11:18頃 青森県東方沖 2

2016/11/23 11:14 23日 11:09頃 福島県沖 1

2016/11/23 08:25 23日 08:22頃 福島県沖 2

2016/11/23 08:10 23日 08:07頃 福島県沖 1

2016/11/23 07:01 23日 06:59頃 福島県沖 2

2016/11/23 06:08 23日 06:06頃 福島県沖 2

2016/11/23 05:18 23日 05:16頃 福島県沖 1

2016/11/23 05:15 23日 05:12頃 福島県沖 1

2016/11/23 05:12 23日 05:10頃 福島県沖 1

2016/11/23 03:48 23日 03:45頃 房総半島南方沖 2

2016/11/23 03:47 23日 03:44頃 福島県沖 1

2016/11/23 03:21 23日 03:18頃 福島県沖 1

2016/11/23 03:15 23日 03:13頃 福島県沖 2

2016/11/23 02:56 23日 02:53頃 宮古島近海 2

2016/11/23 02:44 23日 02:41頃 福島県沖 2

2016/11/23 02:26 23日 02:22頃 福島県沖 1

2016/11/23 02:24 23日 02:22頃 宮城県沖 1

2016/11/23 01:17 23日 01:14頃 福島県沖 1

2016/11/23 00:41 23日 00:38頃 福島県沖 1

2016/11/23 00:30 23日 00:27頃 福島県沖 1

2016/11/23 00:07 23日 00:05頃 福島県沖 1

2016/11/22 23:26 22日 23:23頃 福島県沖 1

2016/11/22 23:22 22日 23:20頃 福島県沖 1

2016/11/22 23:17 22日 23:14頃 福島県沖 1

2016/11/22 23:07 22日 23:04頃 福島県沖 4

2016/11/22 22:54 22日 22:51頃 福島県沖 1

2016/11/22 22:38 22日 22:34頃 福島県沖 2

2016/11/22 20:56 22日 20:52頃 福島県沖 1

2016/11/22 20:24 22日 20:21頃 福島県沖 1

2016/11/22 20:05 22日 20:01頃 福島県沖 1

2016/11/22 20:01 22日 19:58頃 福島県沖 2

2016/11/22 19:14 22日 19:10頃 福島県沖 1

2016/11/22 18:52 22日 18:49頃 福島県沖 1

2016/11/22 17:52 22日 17:49頃 福島県沖 2

2016/11/22 17:28 22日 17:25頃 福島県沖 1

2016/11/22 17:17 22日 17:14頃 福島県沖 2

2016/11/22 17:07 22日 17:03頃 福島県沖 1

2016/11/22 16:35 22日 16:32頃 福島県沖 2

2016/11/22 16:17 22日 16:14頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/22 15:18 22日 15:14頃 福島県沖 1

2016/11/22 14:51 22日 14:48頃 福島県沖 1

2016/11/22 14:22 22日 14:17頃 福島県沖 2

2016/11/22 13:31 22日 13:26頃 福島県沖 2

2016/11/22 13:10 22日 13:04頃 福島県沖 2

2016/11/22 13:07 22日 13:01頃 福島県沖 1

2016/11/22 13:03 22日 12:55頃 福島県沖 1

2016/11/22 12:41 22日 12:38頃 福島県沖 1

2016/11/22 12:35 22日 12:32頃 福島県沖 2

2016/11/22 12:09 22日 12:06頃 福島県沖 2

2016/11/22 11:28 22日 11:24頃 福島県沖 1

2016/11/22 11:21 22日 11:16頃 福島県沖 1

2016/11/22 11:19 22日 11:15頃 福島県沖 1

2016/11/22 10:41 22日 10:38頃 福島県沖 3

2016/11/22 10:35 22日 10:31頃 福島県沖 2

2016/11/22 10:22 22日 10:19頃 福島県沖 1

2016/11/22 10:18 22日 10:15頃 熊本県阿蘇地方 2

2016/11/22 10:14 22日 10:09頃 福島県沖 3

2016/11/22 09:56 22日 09:53頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:52 22日 09:49頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:49 22日 09:47頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:39 22日 09:36頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:36 22日 09:32頃 福島県沖 2

2016/11/22 09:32 22日 09:29頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:31 22日 09:28頃 福島県沖 2

2016/11/22 09:22 22日 09:19頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:20 22日 09:18頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:17 22日 09:14頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:12 22日 09:08頃 福島県沖 2

2016/11/22 09:10 22日 09:04頃 福島県沖 1

2016/11/22 09:06 22日 09:03頃 福島県沖 2

2016/11/22 08:58 22日 08:56頃 福島県沖 1

2016/11/22 08:55 22日 08:52頃 宮城県沖 1

2016/11/22 08:44 22日 08:40頃 福島県沖 3

2016/11/22 08:27 22日 08:23頃 福島県沖 2

2016/11/22 06:56 22日 06:51頃 福島県沖 3

2016/11/22 06:50 22日 06:46頃 熊本県熊本地方 1

2016/11/22 06:45 22日 06:39頃 福島県浜通り 3

2016/11/22 06:27 22日 06:21頃 三河湾 2

2016/11/22 06:16 22日 06:10頃 福島県沖 3

2016/11/22 06:11 22日 05:59頃 福島県沖 5弱

2016/11/22 06:05 22日 05:59頃 福島県沖 5弱

2016/11/22 03:30 22日 03:25頃 福島県沖 2

(続く)

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