「音楽でひとつに(United By Music)」を70年間掲げてきた歴史を祝し、2本の特別映像が公開された。
*第70回大会が開催されたウィーンで、ブルガリアに初のユーロビジョン優勝をもたらし喜びを爆発させるDARA。
70年前の1956年5月24日、スイス・ルガーノのテアトロ・クルサールに、7つの放送局を代表するアーティストたちが集まった。
それは、ライブテレビ放送と文化交流における大胆な新たな試み――第1回ユーロビジョン・ソング・コンテストの開催であった。
そして2026年、私たちはこのコンテストの70周年を迎える。
以来この大会は、世界最大級のライブ音楽イベントへと成長し、70年にわたり、音楽・創造性・共有された感動の瞬間を通じて数億人の視聴者を結びつけてきた。
この節目を記念し、ユーロビジョンの素晴らしい歴史をたたえる2本の特別映像が公開された。
1956年の初代優勝映像を修復
欧州放送連合(EBU)は、スイス放送局RSI(SRG SSRの一部)との協力により、第1回ユーロビジョン・ソング・コンテストの優勝パフォーマンスとして現存する唯一の映像を、デジタル修復・リマスターした。
この映像は写真家ヴィンチェンツォ・ヴィカーリによって撮影されたもので、1956年5月24日、ルガーノのテアトロ・クルサールのステージ上で、スイス代表リス・アシアが優勝曲「Refrain」を再演する様子を捉えている。
これは、ユーロビジョン・ソング・コンテスト黎明期を垣間見ることのできる、非常に貴重な映像である。
フィルムのネガはRSIのアーカイブで大切に保管されてきたが、1990年代以降はデジタル化されていなかった。
しかし、その後技術が大きく進歩したことを受け、EBUはRSIに対し、ネガフィルムの再スキャン、カラーグレーディング、そして4K超高精細によるデジタル修復を依頼。
これにより、観客はコンテスト史上もっとも歴史的な瞬間のひとつを、これまでにない鮮明さで体験できるようになった。
さらに、eurovision.com内の「Eurodex」アーカイブも更新され、ヴィカーリが撮影した1956年大会の写真コレクションが追加された。
これらの写真はルガーノ市歴史アーカイブの提供によるもので、現在は「Lugano 1956」の参加者ページで閲覧可能となっている。
また、ユーロビジョン70年の歴代優勝パフォーマンスも視聴できる。
『Über die Brücke gehn』――70年にわたる“団結”を祝う映像
70周年を記念するもう1本の新作映像は、70年間にわたりアーティストと観客が“United By Music(音楽でひとつに)”となってきた歴史を称える特別トリビュート映像である。
この映像では、1986年のドイツ代表イングリッド・ペータースによるユーロビジョン出場曲「Über die Brücke gehn」のオリジナル・ライブ音源に合わせ、歴代のアーティストたちがステージ上や舞台裏で抱き合う感動的なシーンが次々と映し出される。
1950年代・60年代の初期放送から、先週ウィーンで行なわれた第70回大会でのブルガリア代表DARAの優勝まで、時代を超えた数々の瞬間が織り込まれている。
楽曲タイトル「Über die Brücke gehn(橋を渡ってゆく)」、そして“つながり”“希望”“ともに前へ進むこと”を歌った歌詞は、今日のユーロビジョン・ソング・コンテストの物語と価値観に深く響き合っている。
時代、技術、世代が変わっても、このコンテストは音楽という世界共通の言語を通じて、国と文化、アーティストと観客を結ぶ“橋”を築き続けてきたのである。
この映像には、ノルウェー放送局NRK提供による「Über die Brücke gehn」のオリジナル映像が使用されている。
そしてラストでは、第70回ユーロビジョン・ソング・コンテストの開催地ウィーンのシーンへとつながり、ブルガリア放送局BNTが、史上最大得票差による初優勝を祝う場面で締めくくられる。
それは、ユーロビジョンの物語が新たな時代へと受け継がれていく瞬間でもある。
第70回ユーロビジョン・ソング・コンテストのグランドファイナルは、YouTubeで再視聴可能。
https://www.eurovision.com/stories/eurovision-celebrates-70-years-united-by-music/


