2022年のベストボックスセット13選

ホリデーシーズンが終わり、ギフトカードやブスなセーターの返金をどうしようか迷っているあなたへ。アーカイブから掘り起こされた音楽のコンピレーションが、愛情を込めて再パッケージ化された、2022年のベスト・ボックス・セットをいくつか紹介しましょう。

◆ABBA『ヴァイナル・アルバム・ボックス・セット』(ポーラー)
レコード・コレクターは、ABBAのレコードが二次市場でいかに豊富に出回っているかを知っている。推定4億枚ものアルバムが売れれば、レコード店やガレージセール、古着屋で中古盤になるものも少なくないだろう。それなら、2021年の再結成アルバム『Voyage』までのスウェーデン・ポップスの巨匠のディスコグラフィーを収録した新品プレスの巨大なセットに、健全な額のコインを投じることを検討してみてはどうだろうか。正直なところ、このセットには、それを肯定する針がたくさんある。このセットの最後のディスクはTracksで、非常に認知度の高いシングル曲 「ギミー!ギミー!ギミー!」や「悲しきフェルナンド」 、過小評価されている「ハッピー・ニュー・イヤー」など、アルバム以外の素晴らしい楽曲を収録している。バンドのデビュー作と1974年の「恋のウォータールー」には、時代に合った再現インナースリーブが用意されている。そして、プレス盤は、各盤の豊富な紙キズにもかかわらず、素晴らしい音を奏でている。さらに、ABBAの音楽の素晴らしさを今まさに理解しようとしている人々にとって、カルテットがその輝かしいキャリアの中で録音したほぼ全ての音を手に入れるのにこれ以上の方法はないだろう。

◆ザ・ビーチ・ボーイズ『セイル・オン・セイラー』
1972年になると、ブライアン・ウィルソンは自分が始めたバンドと自分の正気をつなぐ糸がほころび始めていた。そのため、『ペット・サウンズ』以降のビーチ・ボーイズの他のアルバムと同様に、グループの他のメンバーが楽曲を提供するようになり、『カール・アンド・ザ・パッションズ』や『ホランド』といった魅力的で欠陥のある一連のリリースにつながったのだが、このボックスセットの中核となるのがこのLP2枚である。アカペラのテイク、アルバム素材のラフテイク、プログレに匹敵するダイナミックで大胆なインストゥルメンタルなど、制作過程の深層を引き出す濃密なコア・サンプルとなっています。中央に収められているのは、ビーチ・ボーイズがカーネギーホールで行った公演の2枚組。Don’t Worry, Baby」や「Help Me, Rhonda」といったファンに人気の曲の音を厚くし、あえてディープカット(「Student Demonstration Time」、「California Saga」)をニューヨークの狼に投げつけたこのグループが、コンサートではいかに激しい演奏ができたかを示す資料となっています。

◆ザ・ビートルズ『リボルバー』
しかし、その悲しい日に向かって行進している間にも、ビートルズのディスコグラフィーをより完全なものにするために行なわれている素晴らしい仕事を喜んでいこうじゃないか。最新章は、サイケデリアがファブ・フォァを支配し、マルチトラック録音の可能性が開かれたターニングポイントのアルバム、『Revolver』の新装版である。ジャイルズ・マーティンによる新しいミックスはそれだけで息を呑むほど素晴らしいが、作業用テープや初期テイクを通して、グループの策略と賢明な編集を明らかにし、驚きを与え続けている。この宝の山から何も出てこなければ、少なくとも「Rain」の「実際の速度」バージョンは、リンゴのドラマーとしての能力についてこれ以上不平を言うのをやめさせるかもしれない。このアルバムは、他のアルバムと同様に、次世代のパワー・ポップ・アーティストが熟読し、模倣するための青写真なのである。

*1位から3位まで抜粋

https://www.pastemagazine.com/music/box-sets/best-box-sets-of-2022/

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